放浪記
”人間は3種類に分かれる、男と女と女優である。”だそうです。この言葉を聴く度に、森光子を頭に描きます。
私が初めて森光子の舞台を見たのは1960年で、17歳の高校生の頃でした。あれからもう44年経ったわけですね。その舞台では八千草薫がまだ娘役で、中山千夏は子役でしたから、まさに隔世の感があります。
当時彼女は40歳前後でしたが、今でも見た目は余り変わらないのですから驚きです。確かにアップされると、さすがに年齢は隠せませんが、むしろ現在の方がキレイになっているのではとさえ思います。
その舞台ですが、“がしんたれ”という菊田一夫の自伝を芝居にしたものです。森光子は林芙美子の役を演じてましたが脇役で、ほんのワンシーンの出演であったと記憶してます。ただその時、何と上手い役者だろうと感心したことだけは覚えています。
結局この時の演技が認められ、放浪記の主役に抜擢されて、今日の森光子があります。歌手で売れず、映画女優でもパットせずでしたが、舞台女優で花を咲かせたわけです。
孫のような年のタレントのエキスを吸って、いつもでも若く美しい森光子、やっぱり女優は化け物ですね。
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