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2005/02/23

ヤクザの話

mannen突然ですが、ヤクザの話しです。
多くの方にとっては、ヤクザは塀の向こう側、別世界の存在と思われますが、私の場合はかなり身近な存在でした。

生家が中野駅の近くで、太平洋戦争の前後に水商売をやっていたのですが、あの辺は昔からヤクザの住まいが多かった。特に終戦直後、飲食店に出入りするような人たちには、まっとうな人は少なかったわけです。
家のすぐ近くに、万年東一(左上の写真の中央の人物)という人が住んでいたのですが、この人は日本のヤクザ史上に残る大親分でした。
日本で初めて愚連隊を作った人で(あまり誉められた話じゃあ無いですが)、以前勝新太郎が主演の映画シリーズ”兵隊やくざ”のモデルになった人物です。
でも何故か組を作らず、最後まで一匹狼を通した人でもあります。当時の暴力団組長たちも、この人には頭が上がらなかったとされる大物です。
万年さんのことは、宮崎学ら数人の作家が評伝を書いてますので、興味のある方はそちらをどうぞ。

その万年さんですが、私達の店に殆ど毎日来ていました。未だ幼かった私を大変可愛がってくれて、姿をみると必ず抱き上げてくれました。
彼がいるのでどうしても関係者が集まってくる。どうも店の客の大半がそのスジの人だったようです。
いつも店の中でお兄さんたちが注射を打っていたので、母にあれは何してんのとたずねると、ヒロポンだと教えてくれました、代表的な覚せい剤ですから、今なら持っているだけで逮捕ですね。大人になるとみんなヒロポンを打つのかと、純真な私はその当時そう思ってました。
母から、もし街で人に刺されたら絶対その場を動くな、傷口を押さえてじっとしていないと出血多量で死ぬからと教えられましたが、今から考えると小さな子供にそんなこと教えてどうする、と思います。

万年さんは、地元ではごく普通の生活を送っていたので、彼の素性を知っている人は殆どいなかったそうです。
当時のヤクザには、堅気には迷惑を掛けないという矜持があったのでしょう。

最近、世の中を騒がしている振り込め詐欺も偽札も、暴力団の資金源であったことが判明しましたが、情けない話しです。
庶民相手に詐欺をやってシノギをするなんざぁ、ったくヤクザの風上にも置けねぇ。

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コメント

こんにちは。
大道芸観覧レポートという写真ブログをつくっています。
ヒロポンの昔の広告もとりあげています。
よかったら、寄ってみてください。
http://blogs.yahoo.co.jp/kemukemu23611

kemukemu様
戦時中のヒロポンの広告という貴重な画像、拝見致しました。コメント有難うございます。
イラク戦争でも米兵の間で麻薬や覚せい剤が使われて、中毒患者になるケースが多いと聞いています。
今も昔も変らないですね。

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