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2005/04/21

鎮静化に向かう中国反日デモ

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連日中国の反日デモについてのニュースの洪水でしたが、どうやら鎮静化に向かいそうです。これ以上デモが拡大すれば、今度は反政府運動に発展しかねないですから、政府としては収拾にかかるでしょう。又現在の中国国民が、かつてのソ連崩壊のように一挙に政権を倒すような状況でもないので、運動は終息してゆくと思われます。

今回のデモ、日本人の中にも世代間で捕らえ方に差があるでしょうね。私たちの若い頃の時代、つまり1960-1970年代に掛けては、日本国内で日米安保条約反対やベトナム反戦の反米デモが、全国各地で毎日のように行われていました。機動隊と衝突して、多数の死傷者も出しました。今TVの映像をみながら、当時のアメリカ人は、こんな気持ちで日本のデモを見ていたんだなとの感慨に耽っています。
当時、都内の最大規模デモは50万人位と記憶していますので、今の中国に置き換えれば、北京で500万人規模となります。そういう眼で見れば、今回の中国の反日デモは、規模も内容も小さい小さい。

新聞報道を見ると、今回の反日デモのきっかけはぁー(ホリエモンじゃあ無いですよ)、在米華人のネットへの書き込みだそうですね。最初は在米の華僑と思っていましたが、そうではなく、現在の中国政府打倒と民主化を求めてアメリカに渡った中国人のようです。この人たちは、元々が反北京政府であると同時に反日の意識が強いのです。当然米国政府や民間団体から、様々な支援を受けている人たちでしょう。
アメリカといえば、最近の高官の発言を聞いていると、日本の国連常任理事国入りは、早急には望んでいないんですね。現在の安保理の常任理事国を増やすことには、慎重な姿勢のようです。
そりゃあないぜ、ブッシュさん、あれだけ普段尽くしてるのにさと、私が小泉さんなら一言ブータレテやりますが。
でも男女関係でもそうですね。片方があんまりすり寄ってくると、もう片方は引いていきます。たまに少し冷たくしといた方が、却って大事にされます。まあ私はそういう経験が全くないので、偉そうなことは言えないですが。

たまに世界地図を広げて、つらつら眺めていると、つくづく感じることがあります。日本のオトナリさんは、先ず東は太平洋を挟んでアメリカ、北はロシア、日本海を挟んで北朝鮮と韓国、西には中国、南は台湾、ああ大変だ、これだけの国々と近所付き合いをしていかねばならないんだと、改めて思います。何だかアブナソウナ国が集まったもんだと思っても、引っ越すわけには行きません。
じゃあ、そうした国々に負けない軍備を備えてなどと考えたら、それこそ国家予算の大半をつぎ込んで、チョウ軍事大国にならないといけない。
そんなことは出来ませんから、仲良くお付き合いしてゆくしかないのです。

歴史教科書や靖国参拝などの問題について、日本国民の中には様々な意見があります。しかし、政府首脳、高官や閣僚というような公的な人たちの言動には、節度が必要です。
ドイツでもネオナチを中心に、ホローコスト(ユダヤ人根絶)は無かった、あるいは正しかった、強制収容所など存在していなかった、あれは後からデッチ上げだ、と主張する人たちがいます。しかし、政府の閣僚や高官たちは、決してそういう発言をしません。周辺国に対しては、あくまで罪を認め、謝罪し、償いをしています。そうした態度が評価され、今やEU諸国のリーダーの位置につけたのだと思います。

日本も、今回の反日デモに対する対応を通して、真の国際化が試されるでしょう。

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コメント

中国は極めて基本の点で誤った判断をしていると思います。
即ち、天安門事件の騒ぎの時に「政治的には共産主義を踏襲する」但し「経済的には市場主義に基づいた開放経済を導入する」という言わば原理原則という点では矛盾のある方向を選択しました。

その後、市場主義経済の成功により、沿岸地方を主体に中国は近代化され経済的に躍進しましたが、各地方の経済格差、貧富の差の拡大、等々の問題も発生し更に、この格差がインターネットを始めとした情報技術の発展により白日の下に曝されるようになりました。

このような沿岸地方に対して格差のある内陸部の不満、経済的に躍進すればするほど、もっと欲しくなると言う人間の性による沿岸地方の不満などが矛盾を孕んだ中国中央政府の政治体制に向かわないようにする為には、中国国民に共通の外敵を作り、国民のエネルギーをそれに向けることが必要と言えるでしょう。
このような環境下で戦後60年を迎える抗日戦争は格好の主題であったのでしょう。

日本でも東京オリンピックの準備段階から始まった高度成長期には、安保反対など米国を敵としたデモの嵐が吹き荒れ米国大統領秘書官のハガティー氏がデモ隊に取り囲まれヘリコプターで脱出したりしたではないですか!
今の中国もあれに近い状況ではないでしょうか?

当時の日本の学生も反米を叫びながら実際の敵はアメリカではなく時の日本政府でした。

中国も現在の日本のように豊かさがある限界を越え、ニートでもフリーターでもソコソコ豊かな生活を享受出来るくらいになると政治的に無関心、投票率は下がり、国際的に何が起ころうとも何らの関心も持たず韓流ブームに明け暮れる?ようになるのでしょうが・・・・・・!!!

又、第二次世界大戦の戦勝国による国際連合では戦勝5カ国に強大な権力が与えられています。
誰でもこのような特権を与えられれば、この特権はなるべく現状のまま維持したいと思うものです。
特権を持つ者を増やすと特権の価値が低くなるような気がするものです。
ブッシュ・小泉の友情位でこの誘惑は崩せません。

投稿: タケチャンマン | 2005/04/20 19:34

はじめまして、トラックバックありがとうございました。
そういえば、70年代ごろには、日本で同じような反米デモがあったのですね。
中国も経済が発展し、日本が通ってきたのと同じような道を経験している途中なのかもしれないですね。

ただ、中国の人の反日感情というのは、日本で報道されている、それほどのものでは無い様にも思います。
お互い誤解しあっているところもあるかもしれないので、それが解決されることを望むばかりです。

ただ、日本政府も、中国政府もお互い譲ることや相手を尊重するということが下手なので、こういったいざこざはまだしばらく収まらないでしょうね。

投稿: なかむら@masnac | 2005/04/23 17:36

なかむら@masnac様
コメント有難うございます。
日本経済の発展は、今や中国を抜きにして語れません。対中国との関係は、謝罪すべきものは謝罪し、主張すべきものは主張するという、大人の対応が必要でしょう。
どちらも中途半端なのが、一番いけません。

投稿: home-9 | 2005/04/24 15:49

すみません、手違いで2件トラックバックをつけてしまいました。

よろしければ、消してください。
もうしわけありません。

投稿: 春秋子 | 2005/05/05 18:37

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