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2005/04/26

尼崎・列車脱線事故

amagasaki
兵庫県尼崎市で起きたJR福知山線の脱線事故は、死者70名を越え、負傷者は約450名に達する大事故となりました。JRになってからは最大で、旧国鉄時代を含めても、鶴見事故以来の惨事となりました。通勤時間帯であったことから、被害者の多くは勤め人や学生で、ご遺族のことを考えると、胸が痛みます。
原因は未だ分かっておらず、今のところ遅れを取り戻そうとした電車のスピードの出し過ぎ、または線路の上の置石と見られています。これから本格的に事故原因を調べるのでしょうが、いずれにしろJR西日本の効率優先、安全軽視の経営方針が背景にあるものと思われます。

その鶴見事故ですが、私が社会人になりたての1963年におきました。死者161人、負傷者119人という大惨事で、特に死者の数が多いのが特徴的でした。前年の三河島事故に続く大事故で、当時国鉄の安全管理に大きな批判が浴びせられました。

丁度そのころ親しい会社の同僚の勧めで、私は聖教新聞を購読していました。鶴見事故がおきた時、新聞も一面を使って事故の記事が載せていました。
確か人数は3名であったと記憶していますが、その宗教の信者の手記が掲載されていて、信心のお陰で奇跡的に助かったという内容でした。それだけで、他の被害者への同情の言葉も、死者への悼みも、事故を起こした国鉄への怒りも、一切書かれていなかった。
私はそれまで、宗教というのはもっとヒューマンなものだと思っていましたので、同僚にこの記事はおかしいと指摘しました。しかし同僚は、いや宗教的にはこれが正しいと主張して譲りません。どうも私の宗教観とは合わないと判断し、新聞の購読を断りました。
その同僚とはとてもウマが合い、しょっちゅう一緒に飲みに行ったり、旅行に行ったりしましたが、こと宗教観だけは最後まで一致しませんでした。
今回の事故の映像をみながら、ふと当時のことを思い出しました。

結局三河島事故で列車にATS装置が着けられるようになり、鶴見事故で横須賀線が東海道線と分離され、別のルートとなりました。以来40年以上、大きな脱線事故は起きていなかったわけです。
今回の事故についても、私たちは科学的に技術的に原因を検証し、対策を講じることが先決です。
亡くなられて方々のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

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コメント

JR福知山線の脱線事故は、本当に大きな事故になってしまいましたね。
犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
HOME★9さんも書かれているように今回の事故についても、科学的に技術的に原因を検証し、対策を講じることが先決です。
更にこのような技術面での解析だけでなく業務効率と安全のバランスというJR西日本の経営方針についても慎重に再検討する必要があると思います。
このような観点から問題を捕らえると、この問題はJR西日本だけの問題ではなく最近JALで多発している細かな事故の連続も同じ根っこから生えている問題ですし、更に拡大解釈をすれば交通・運輸業者の安全と効率の問題だけでなく、日本の産業全体で効率優先を進めた結果、職人技や熟練工の軽視という問題に突き当たるような気がします。
勿論、誰にでもバラツキのない仕事ができるよう業務を客観的に分析しマニアル化する事は必要なことです。
しかし、マニアル化して誰でも出来る形になったからといって熟練工がいらなくなった訳ではありませんし、ましてや仕事を体で行う動作だけで分解しマニアル化したような業務を遂行する為の心の記述がないマニアルなんか文字通り魂の入っていない仏です。
脱線事故の話からすっかり脱線してしまいましたが・・・・。

タケチャンマン様
最近、JALやJRを含めて、大企業に事故が多いのが気になります。やはり効率優先、利益優先で、安全に対する経営資源の配置を怠ってきた結果だろうと思います。
企業の行過ぎた合理化、行過ぎた成果主義を、見直す時期にさしかかっているのではないでしょうか。

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