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2005/05/29

”小皇帝”都知事の綻び(その2)

ishihara2
石原慎太郎という人は、考えてみれば、不思議な人です。
国会議員時代から、選挙は常に圧勝。現在でも都知事としての支持率は、非常に高い。でも、国会議員を長くやっていた割には、実績らしい実績は、思い浮かびません。
都知事としての実績はどうでしょうか。就任して先ずぶち上げた政策で、今思いつくのは米軍横田基地の返還、大手銀行への外形標準課税、そしてお台場カジノです。当初は、とてもセンセーショナルで新鮮に映り、マスコミも好意的に報道していました。

この内、銀行への課税については、既に東京地裁、高裁ともに、東京都側が敗訴しています。
法人はそれまでは利益に課税していたものを、大手銀行に限って利益に関係なく、事業規模に対して課税するというものです。
銀行から沢山税金を取るんだから、いいじゃん、という反応が多かったようですが、こうした税制の改定が、なんの相談も了解もなくやられたら、たまったものではありません。自分に対して行われるとしたら、誰でも反対するでしょう。
判決では、石原知事に対して、「政府や銀行側の意見を虚心坦懐(たんかい)に聴けば、違法性を認識できた」と、厳しく批判しています。また、都職員の責任については、「立法資料の調査や、知事や議会への正確な情報提供を怠り、重過失に近い」と指摘しています。
まあ、都の幹部も、知事の命令で強制的にやらされたんでしょうが。

お台場カジノは、どうなったんでしょうか。
この件は、2003年6月の定例会見で、港区・お台場に開設する予定だった「カジノ実験場」を断念することを明らかにしています。現行法上は、カジノは賭博と見なされ、景品提供ができないためです。
会見で、「やっぱり無理ですな、国の頭が固すぎて。やっても刺激のあるものにならない。人間は、当たったら最後にはお金が返ってこないと満足しない。それを合法化しないと」と、発言しています。
「国のアタマではなく、都知事のアタマに問題があるのでは」と、ツッコミを入れたくなりますが。
カジノなど作っても、東京都のフトコロが多少豊かになる反面、ギャンブルによる生活破綻者が確実に増えると思いますので、断念が正解なのでしょう。

横田基地返還にいたっては、もしかすると知事本人も、発言したことさえ忘れているかも知れません。

石原氏が、都知事就任当時にぶち上げた構想は、大半が実現していません。
実現したのは、都内の高級ホテルの宿泊費に、50円だか100円だかの税金をかける、ホテル税ぐらいでしょうか。ワタシ的には、残念ながら、都内高級ホテルを利用しようにも、相手がいない(トホホ・・)ので、カカワリないことですが。

こうした、石原都知事に対する評価としては、ずっと石原氏の動向を追っているノンフィクション作家、佐野眞一氏が雑誌に、「彼は公約を達成していないことについてはなんとも思っていないでしょうね。達成しようなんて気はないですよ。彼のベースになっているのは自己顕示欲ですから、結果より注目度なのです。」と書いていたのが印象的でした。
ウン、実に分かり易い。

では、都議会のチェック機能は、働いているのでしょうか。
この点では、2003年ですが、都議会民主党幹事長(当時)の田中良氏の、次の発言があります。
「厳しい質問をすると、間髪を入れずに側近から電話があって、“なんでそんな質問するんだ”、“そんなことならお前たちの会派をぶっ潰してやるぞ”というような、通常考えられない反応をする。」
「味方でないと彼らが勝手に判断すると、復讐的なことを平気で口にしたり、やってきたりする。」
「“石原の支持を表明しないでずっと野党のままでいいのか”とか、“野党でいるということは共産党以下に扱うということだぞ”とかいう脅かし方をする。」
オー、コワ。都庁って、何だか暴力団みたいな世界なんですね。

こちらも2003年ですが、先程の佐野眞一氏の発言は、今日の浜渦副知事問題を、既に予感させます。
「石原さんは、男気があるとかいう性格ではありません。連載にも書いていますが、非常に粘着質で女々しい部分が多々あります、怖がりだし、弱虫だと思います。それで汚れ仕事は、浜渦副知事や秘書たちにやらせているのです。彼の周りがおそらく親分に認められたいということで、意を体してやっているのでしょう」

小皇帝が、「裸の王様」になりつつあります。

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2005/05/27

“小皇帝”都知事の綻び(その1)

ishihara
これから2回に分けて、今東京都で起きている、お家騒動を取り上げます。
共産党以外はオール与党の東京都議会が、珍しくもめています。浜渦副知事の処遇をめぐる動きです。
きっかけは、都社会福祉事業団への補助金に、浜渦副知事が、不正があったと発言したことです。予算委員会の席上で、民主党議員の質問に答えたものです。
執行者側が不正を認めるというのは異常な事態で、不正の有無を審議する百条委員会が設置されました。この中で浜渦氏が民主党に依頼して、ヤラセ質問をさせたことが証言で明らかになり、その事実を否定した浜渦氏を、偽証と認定しました。
偽証は犯罪で、刑事告発の対象となりますので、事が大きくなったのです。

何だか経緯を書いていると、ゴチャゴチャしますが、問題の本筋は、別のところにあるようです。
浜渦氏は、元々石原知事が国会議員であった当時から秘書を勤めた、側近中の側近です。
石原陣営は、同じ選挙区の自民党候補者の全ての選挙ポスターに、“朝鮮人”と書いたシールを一夜にして貼るという、選挙妨害事件を起こしたことがありますが、この辺りの人の仕業だったのでしょうか。
小説の執筆などで忙しくて、週に2-3回しか登庁しない都知事に代わって、浜渦副知事がお留守居役の役割を負っていたようです。
その権勢たるや大変なもので、以下は読売オンラインの記事から、要旨引用です。

“浜渦副知事の執務室には、都の局長、部長ら幹部が「お手紙」を手に日参する。お手紙とは、各部局が今後進めようとしている施策の要点をA4判用紙にまとめたもの。副知事本人ではなく秘書がお手紙を受け取り、返事も秘書から届く。「○」とあれば了解。「×」だと練り直しだ。
他に副知事は3人いるが、「まず浜渦さんの了解を取るのが暗黙のルール。後で『おれは聞いてないぞ』と大目玉を食らうから」と都幹部は語る。
「人事権」も強大だ。筆頭格の財務局長が浜渦副知事と意見対立の末、格下の局長に転じるという異例の人事もあった。幹部を叱責する際には「わび状」を取るのが常といい、ある局長は「『副知事様、申し訳ありません』で始めて数十枚書いた」と明かす。“

この結果、都庁幹部は、みな浜渦氏のイエスマンばかりになったようです。
これ、どこかで見た光景だと思いましたら、時代劇に出てくる将軍お側用人ですね。大河ドラマなら、石坂浩二の役ドコロでしょうか。

浜渦氏が、自ら不正を示唆する発言をしたかというと、問題の事業にかかわった都幹部を陥れ、次の副知事人事を意のままにしようという目論見があったようです。事実、別の副知事は、不正は無かったと証言しています。
都議会各会派も、7月の都議選を前に、いい加減な決着は出来ません。
自民・公明・共産3党は、浜渦氏の辞職を求めるか、場合によっては刑事告発も視野に入れているようです。
石原氏は人事は自分で決めると、副知事の進退について明言を避けています。
全ては、“本業”の小説執筆で忙しく、“副業”の都知事の仕事は側近に任せていた、石原知事の責任です。
さあ、どうする、慎太郎さん。

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2005/05/25

『香水』被害

kousui
“におい”の感じ方には、大きな個人差があります。私の場合、ややにおいに敏感(過敏)らしくて、人工的なにおいを放つものは概して苦手です。もちろん悪臭は誰でも嫌うのでしょうが、芳香剤がダメです。飲食店のトイレなどで、強い芳香剤が使われている場合が多いのですが、気分が悪くなる時があります。あと“消臭剤”もダメ。あの製品は、“におい発生剤”と名前を変えて欲しいと思います。

それと、強い“香水”のにおいが大の苦手です。正確には、フレグランス(芳香性化粧品)といい、アルコールの純度、香料の濃度、持続時間などから、香水、オー・デ・パルファム、オー・デ・トワレ、オー・デ・コロンの4種に分けられのだそうですが、面倒なので、ひっくるめて“香水”としておきましょう。
どの位苦手かと言うと、電車の座席で、隣に強い香水の人が座ると、席を立ちます。時々中年のご婦人グループが、香水のにおいを撒き散らしながら乗車してくるときは、隣の車両に移ります。
それが出来ないときがあります。芝居が好きで、歌舞伎やオペラ、ミュージカルを観に行くと、どういうわけかそうした場所に、香水愛好家が多いのです。寄席なんかには、そういう人はいませんね。もしかすると、ちょっとおしゃれをしたいということで、特別にふり掛けて来るのかも知れません。でも指定席では、逃げ場が無い、これが困る。
それと酒場で、隣に来たホステスが、香水を使っているケースが多いのですが、これも逃げ場が無い。においが強いので、席を外せと言えば済むのでしょうが、フェミニストで女性が大好きな私には、言えない。

お前の特異体質だ、趣味の問題だと言われかねないのですが、それは違います。
ここに、厚生労働省が作成した、『芳香・消臭・脱臭・防臭剤安全確保マニュアル作成の手引き』という資料があります。
この中には、“皮膚感作性、光毒性、光アレルギー性、神経毒性等が懸念される香料素材についてはその使用の禁止または制限を提案している。(中略)神経機能障害性や内分泌かく乱作用についてはまだ十分研究されておらず、今後の研究課題となっている。”と書かれていますよ。
まだあります。“(香水などの)成分が顔面などの皮膚について吸着濃縮され、(中略)皮膚表面に吸着・蓄積されたり、呼吸器系を通じて吸入された結果、アレルギー性接触皮膚炎、喘息などのアレルギー症状を引き起す原因となる。”とも書かれています。
皆さん、香水の恐ろしさを、認識して貰えましたでしょうか。
では、ためしてガッテン。

“香水”被害に悩む方に、朗報があります。
カナダのノバスコシア州の州都・ハリファックスでは、町ぐるみで香水の追放運動をすすめています。この街では、病院、学校、役所、会社、交通機関などの公共施設で、香水など匂いの出るもの身に付けるのを、使用禁止にしています。
何をそこまでと、思われる向きもあるでしょうが、『Multiple Chemical Sensitivity=略称MCS 多種類化学物質過敏症』という病気を持つ人にとっては、香水は毒物なので、こうした規制を行っているのです。
アメリカでも、同様の規制を求める運動が起きてますから、“何でもアメリカン”の我が国にも、そのうち波及するかも知れません。

香水の歴史は、良く知られているように、フランスを中心とするヨーロッパで発達しました。これは、19世紀まで、入浴の習慣が無かったため、強い体臭を消すためと、肌の衛生を保つために使用されていました。
風呂好きで、清潔好きな日本人には、もともと必要無いものです。
法律で規制などと、野暮は言いませんので、他人に迷惑が掛からない程度に、ご使用のほどを。

なお香水には、官能を高めるという作用があるそうですが、当方は不調法なもので、そこら辺りは皆目見当がつきません。この点ご経験のある方に、是非体験に基づくコメントをお願いします。

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2005/05/23

金を返せば済むことか「道警の公金横領」のその後

harada
前回のブログで、道立羽幌病院の医師の記事を書きましたが、昨日のニュースで久々に道警による裏金問題が取り上げられ、道監査委員の監査で、更に3000万円の不正が新たに見つかったとの報道です。
この事件、昨年大きな問題となった、北海道警が組織ぐるみで行っていた公金横領事件です。

カラ出張、カラ残業、カラ接待、ニセの物品購入、ニセの施設補修とまあ、さすが警察、実に多彩な手口を駆使し、不正な裏金作りを行っていました。
いずれも公文書偽造・行使、詐欺、公金横領というリッパな犯罪で、しかもその後、今度は組織ぐるみで隠蔽工作をしたわけですから、その悪質さが際立ちます。
この不正の前では、雪印も、三菱自動車も、JR西日本も真っ青ですね。
警察の内部調査で判明しただけで、11億円を越える税金が横領されていました。
この犯罪に関わった警察官は、3000人を越えています。

では道警は、「全件送致」の原則に基づき、この事件を検察に送致したのでしょうか。
道警は昨年11月、1998-2003年度に支出した捜査用報償費などのうち、7億余りが捜査目的外に不正に支出していたとの、内部調査結果を公表しました。その後、これまでに利子を含めて全額返還したと発表しています。
後は、関係者の処分を行いましたが、いずれも減給とか厳重注意という、世間から見れば形式的な軽い処分です。
要は、不正で得た金を返して、幕引きをしたわけです。
犯罪を犯しても、金さえ返せば罪は問われないのでしょうか。一般の人が僅かな金に困って、法を犯す悪事を働らけば、犯罪者として忽ち警察に身柄を拘束され、厳しい処罰を受けます。

元道警釧路方面本部長の原田宏二氏の証言によれば、横領した金の大部分は幹部が私的に流用し、主に幹部への接待費や餞別に使われていたそうです。
そういえば、警察幹部の餞別はハンパじゃあないというのは、昔から聞いていました。
勿論、これは道警だけの問題では無く、全国の警察組織でも、同様の不正が行われていると想定されます。
議員もマスコミも、警察に弱みを握られていたり、今後の報復(お目こぼし、便宜)を恐れて追及しない。
肝心の検察さえも、この事件では、腰が引けているように見受けられます。

法の番人であるべき警察が、先ず自らに対して厳しく律する姿勢が無ければ、国民からの信頼と社会の秩序や市民生活の安全は、保てません。
結局市民レベルで、こうした不正を監視するシステムを作るしかないのでしょうか。

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2005/05/21

これは「殺人事件」だろうか

haboro
北海道羽幌町の道立羽幌病院で2004年2月、自発呼吸できない男性患者(当時90歳)の延命治療を中止し、死亡させたとして、北海道警は5月18日、当時の担当医だった道職員の女性医師(33)を殺人容疑で旭川地検に書類送検しました。
今回は、高齢の心肺停止状態で入院してきた患者が、意識が戻らず、医師が脳死と判断し、患者家族も同意の上、人工呼吸器を外し、死亡させたとのことです。
延命治療の中止で医師が刑事責任を問われるのは、全国でも多分始めてのケースだろうと思います。
この事例ですが、果たして殺人罪として立件するような、中身だったのでしょうか。

5月20日、与党の有志議員が、「脳死はすべて人の死」と定める臓器移植法の改正案を最終的にまとめ、法案を公表しました。一方、協議に加わっていた議員の一人は、現行法通りに「臓器を提供する場合に限って脳死を人の死とする」と定めるという、別の改正案を公表しました。両者はそれぞれ、与野党に呼びかけて議員立法としての法案提出を目指すそうです。
このように、脳死一つをとっても、その解釈は大きく分かれているのが現状です。

「延命治療の中止」については、以前横浜地裁判決が①回復の見込みがなく、死期が迫っている ②治療行為の中止を求める患者の意思表示か、患者の意思を十分に推定できる家族の意思 ③「自然の死」を迎えさせる目的に沿った決定-の三要件を満たすことが必要、との判断を示しています。

ここでいう自然死とは、どのような定義なのでしょうか。
法律上は、病気によるものを自然死、それ以外の死因がはっきりしない変死、自殺、交通事故などを事故死と、分けています。
生理学(正確な言い方かどうか分かりませんが)では、老化とともに回復力(生命力)が落ちてきて、バランス良く生命を全うしたとき、それを自然死と言い、きんさん、ぎんさんのような場合が、これに当てはまるそうです。
一方最近では、臨床的には、無駄な延命医療を中止して病気の成り行きに任せての死(いわゆる尊厳死)のことを自然死と呼んでいるようです。
「自然死」を取り上げても、その解釈はさまざまです。

「患者の意思確認」も同様で、意識不明の患者の意思など、誰も確認できません。
家族の同意とありますが、家族はどの範囲なのでしょうか。末期患者の場合、付きっ切りで看病している家族と、遠方にいて滅多に見舞いにも来られない家族との間で、意見の相違があることは珍しくありません。
そして同意の方法は、文書なのですか、それとも口頭で良いのでしょうか。“患者が死亡することに同意します”という文書に、果たして署名する人がいるのでしょうか。

「人の死」をめぐっては、現在あまりに問題が多すぎるのです。

医師は、患者の治療に全力をあげることが要求されますが、同時に患者家族とも向き合わねばなりません。長期になれば、看病による精神的肉体的負担や、経済的負担など、家族の事情もある程度考慮しなくてはならない。患者が苦痛に喘いでいれば、“先生、早く楽にして上げて下さい”という、家族も出てくるでしょう。

この事件の場合、脳死判定を担当医個人で行ったことには問題がありますが、家族の同意を得て人工呼吸器を外していますし、故意で人を殺した殺人事件とは、どう考えても馴染みません。
これを立件化した、北海道警の判断は、誤りだと思います。

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2005/05/19

ブログは”書くカラオケ”

早いもので、ブログを始めて3ヶ月になりました。当初は、この”ほめく”のサブタイトルを中途半端宣言としているように、何事も程ほどに、中途半端にという性格から、どこまで続くかなと思っていました。
始めてみると、なんとなく一種の責任感のようなものが生まれてきて、思いの外真面目に取り組んでいる自分を発見しました。皆様から日々寄せられるコメントや、メールなどで送られてくる感想などが、大変励ましになります。

現在この”ほめく”を含めて3つのブログを運営していますが、この”ほめく”に最も時間と脳力(一応アタマを使っておりますです、ハイ)を割いています。
記事は一日置きですが、一日は原稿準備、もう一日で記事をアップして、トラックバックやコメントのチェックをしたり、返事を書いたりしてますので、結局毎日の作業となっています。
やはり一番大変なのは、ネタ探しです。日々のニュースはチェックしていますが、ある程度テンションが上がってこないと、なかなか記事が書けません。そういうテーマをみつけるのに、日々苦労しています。
始めは、政治経済ネタ、事件ネタ、芸能ネタ、シモネタの4本柱で行こうとしていたのですが、結果としては政治経済ネタが、最も多くなりました。シモネタは、一部熱心なファンの方がいらっしゃるのですが、家族からあまり良い顔をされないのが、ネックとなっています。
私の記事を読んで、少数意見ではあるけど、なるほどそういう見方もあるのかと思っていただければ、幸甚です。

現在では、大半のプロバイダーでブログを開設できますが、私の場合、nifty, goo, exciteを使っています。それぞれ一長一短ありますが、niftyが最も使い勝手が良いと感じています。欠点は、他社と違って、毎日のアクセス数が知らされないことです(無料の場合)。Yahooの場合、リアルタイムでアクセス数が表示されますので、その点は便利です。しかし反面、どうしてもアクセス数に引きずられる傾向が生まれます。
日々記事を書き、アクセス数をチェックしていると、どういうテーマを採りあげ、どういう風に書けばアクセスが増えるかが段々分かってきます。そうすると次第に読者におもねる記事を書くようになりかねないので、要注意です。

広告(アフィリエイト)は、これからも掲載しない予定です。人によると思いますが、私の場合、広告を載せるようになると、多分その会社や商品の悪口を書けなくなるからです。
ブログで記事を書く唯一の楽しみは、公然と悪口が書けることです。その楽しみが制限されたら、ブログを続ける意味が無くなります。

gooのブログには、ブログ総数が毎日表示されるのですが、日々すごい勢いで増えてます。プロバイダー各社とも、利用者の増加に設備が追いつかないらしくて、頻繁にメンテを行っています。それでも深夜には、接続トラブルが起きることもあります。
一介の市井の人間が、公の場で思ったことを発表し、赤の他人に読んで貰うと言うブログ形式は、日本人に向いているのかも知れません。

私は、ブログは“書くカラオケ”だと思います。

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2005/05/17

日本外交の汚点

paki
GW中の小泉首相のパキスタン訪問ですが、何でこの時期にする必要があったのでしょうか。パキスタンは1998年に、各国からの警告を無視して核実験を強行し、以後核保有国となりました。米国は当初これを非難して、経済制裁を発動しました。日本政府も円借款を停止し、現在に至っています。
ところが、今回のパキスタン訪問で、小泉首相は円借款の再開を約束し、第一弾として164億円の資金供与を決めました。

米国は、アフガニスタン戦争を始めるにあたって、パキスタン政府の全面的な協力を取り付けました。経済制裁もその時点で解除しました。その後アフガニスタン侵攻に伴い、パキスタンは事実上の米軍基地化され、ブッシュ大統領は、パキスタンは米国にとって、NATO加盟国以外の主要国であると、最大限の評価を下しました。
今回の小泉首相のパキスタン訪問と、資金供与の決定は、こうした米国の意向を受けたものであるのは、間違いありません。それに加えて、国連安保理常任国入りへの票読みの意味もあったのでしょう。

でも、待って下さい。
パキスタンと北朝鮮は、以前から協力して核開発を行ってきました。北朝鮮がミサイル製造技術を供与する見返りに、パキスタンは北朝鮮に対して、ウラン濃縮技術を提供してきたことは、多くの関係者が証言しているところです。また米国の高官が、北朝鮮がパキスタン国内で、過去に核実験を行ったと発表したこともあります。
現在パキスタン政府は、こうした事実を認めながらも、カーン博士という人物が個人的に行ったと強弁しています。しかし、こんな子供だましが、通用するはずがありません。
核開発やミサイル製造という国家的事業を、他国の政府と協力しながら、10年間以上も継続して行うことが、個人では到底不可能であることは明らかです。

現在我が国は、北朝鮮の核とミサイルによる脅迫という危機に面しており、北朝鮮に対して核開発と核実験、ミサイル発射を直ちに中止するよう、強く働きかけている真っ最中です。
この時期に、その共同開発国に対して、核兵器の廃棄を求めるどころか、資金援助までするというのは、一体日本政府はどういう神経なのでしょうか。
あちらの核はOK!,こちらの核はNO!,こんな事では、相手から足下を見られるに決まっています。

日本は、世界でただ一つの被爆国です。
米国は、世界でただ一つの核兵器使用国です。
こと核兵器の問題で、我が国は、米国の顔色をうかがう必要は全くありません。
今回の小泉首相のパキスタン訪問は、日本の外交に大きな汚点を遺したと言えるでしょう。

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2005/05/15

丸投げ総理記者会見

koizumi3
---只今より総理記者会見を始めます。総理、このたびは全ての省庁の民営化が無事終了したそうで、一言ご感想をお願い致します。
うん、とにかく戦争でさえ民営化の時代だからねえ。まあ色々大変だったけどね。国家公務員は原則として全員それぞれの民間会社へ移籍して貰い、嫌だと言う人は退職して貰ったんで、人件費は殆どゼロに近くなったね。お陰で国債は全部償還して、一気に財政は黒字化してね。
---総理、全ての省庁を民営化して、今後何か支障が出ませんか?
全然心配ないよ。民間の方が優秀な人材が揃ってるし、第一能率が良いもの。
---でも、辞めさせられた公務員は、これから先の生活が大変なのでは?
“♪人生いろいろ、男もいろいろ♪”。
---総理、歌を歌っている場合じゃあ無いと思いますが。社会保険庁は、どうなったんですか?
あれはね、ブッシュからプッシュされて、AFLACにしたよ。他社からも、うちの会社にと言ってきたけど、やっぱりAFLAC!AFLAC!(アヒルの真似をしながら)
---総理、ふざけるのは、その位にして下さい。自衛隊はどうされたんですか?
セコムだよ。どうせ戦争やるわけじゃあないんだし、仕事の中身は警備と防災だからね。長島さんも喜んでくれてね。この前会ったとき、“セコムしてますか?”なんてね、ご機嫌だったよ。
---イラクでの自衛隊の活動も、セコムですか?
イラクは別だね。給水活動は、水道工事会社に頼んだし、学校に行ってノートと鉛筆を配るのは、学研のオバサン。いやあ、さすがプロ、手際が良いらしいよ。
---でも、警備の方はどうなるんですか?
イギリスの警備会社と契約した。なあにどうせ、自衛隊のときもイギリス軍が守ってくれてたからね。それに、軍隊より警備会社のほうが、勇敢な人が多いらしいよ。
---そんなものですか。国税局の業務は?
これは、アイフルに丸投げした。お陰で取立てが厳しくなって、税金の滞納が一掃されたそうだよ。滞納者がいると、コワモテが数人で自宅に押しかけて、“金がねえんなら、この娘は貰っていくぜ”。
---総理、時代劇の見過ぎでは?
“♪どうする、アイフル♪”。
---総理、また歌ですか。外務省は?
これは、ボクのアイデアを誉めてよ。大使なんて、どうせロクな仕事はしてないんだから、複数の国を兼任させて、思い切って人数を絞ったよ。だから今はアジア、ロシアと中近東、欧州、アフリカ、オセアニア、北米、南米各1名で、全部で7名にしたからね。ウルトラ・セブンだよ、いい名前だろう。なんか問題が起きた時に、その国に飛んで行って、処理してくりゃあ良いんだから。
---そんな、大使が現地に不在でも大丈夫なんでしょうか?
大丈夫さ。君たちも知ってるだろう。イラク大使なんて、ずっとバグダットにいないで、東京にいただろ。何にも支障が無かったじゃないか。
---でも、大使館の日常業務はどうなるんですか?
三菱商事に委託したよ。今では各国のオフィスの片隅を使って、大使館の業務をしてる。まあ情報ネットワーク作りも彼等の方が上手だしね。三井物産にしようか、迷ったんだけど、アソコはデータを捏造するからねえ。
---国際的に重要な問題が起きたときは、どうされるんですか?
その時は、ワイセツ・・じゃなかったヤマタク補佐官が飛んでくから。“♪飛んでイスタンブール♪”。
---総理、また歌ですか。その他の省庁は、どうなるんでしょう?
財務省と経済産業省はトヨタ、国土交通省は鹿島建設とJR東日本、厚生労働省は武田薬品とリクルート、金融庁は東京三菱銀行に、それぞれ丸投げ。どうせ実態は変わらないさ。
---さすがは“丸投げ総理”。ところで総理との記者会見も、今日で終わりだそうで、どうも長いことお疲れ様でした。
なに言ってるんだよ、君。ボクの任期は未だ1年残ってるんだよ。
---あれ、ご存知無かったんですか? 先程の国会で、総理大臣も民営化することが決まりました。
(左上写真と記事とは無関係です。)

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2005/05/12

三遊亭圓楽一門、勢揃い

enraku
圓楽一門の圓之助が四代目三遊亭小圓朝を襲名し、その披露口演が5月10日横浜にぎわい座で行われました。33年前に他界した三代目小圓朝は、記憶にあります。あまり人気はなかったが、渋くて端正な芸風の噺家でした。むしろ指導者として功績があり、この人に噺を教わった芸人は数えきれない。
当日は、お賑やかに圓楽一門の人気者勢ぞろい(つまり“笑点”メンバーが出演)ということで、補助席も出る満席となりました。
圓楽一門は普段定席に出られないのと、肝心の圓楽があまり独演会を開かないので、生で見られるチャンスが少ないのです。

私は、圓楽が未だ二つ目の全生の頃から、若いのにしっかりした噺をするなあと注目していました。その後、若手四天王に数えられ、落語会を背負ってゆく人材と期待されてきました。その4人も柳朝、志ん朝が世を去り、圓楽と談志が現役で残っています。
芸風は、六代目三遊亭圓生を正統に継いでいますが、残念ながら圓生の持っていた艶っぽさに欠けます。それに浄瑠璃や音曲の素養がないのでしょうか、圓生と比べると芸域が狭い。
圓楽の失敗は二つあると思います。一つは、60歳を前に“笑点”の司会を降りて、独演会を中心に落語に精進すべきでした。もしその道が選べないのであれば、潔く圓楽党を解散し、協会に復帰すべきでした。そうすれば、少なくとも一門の噺家たちが定席寄席に出演できたからです。
若い頃からの期待が大きかった反動でしょうか、私の圓楽に対する評価はどうしても辛くなります。
それでも、現在の落語界にあって、実力者の一人であることに違いありません。

さて当日ですが、新しい小圓朝の師匠である圓橘は“小言念仏”でした。圓橘は決して下手な噺家ではないのですが、一口で言うと“華”がないのです。落語界には、真打になって随分と時が経っていて、芸もそこそこなのになぜか人気が出ない、そんな噺家がぞろぞろいます。その最大の原因は“華”です。芸人の場合は、色気と言い換えても良いでしょう。
まあこういう事は、どの世界でもありまして、サラリーマンでも身に覚えのある方が大勢いると思います。
好楽は、“浮世床”でした。軽く演じていましたが、笑いのツボは心得ていて、観客を楽しませていました。好楽は、予想していたよりも噺が上手い。
鳳楽は、艶笑噺の“目薬”。圓楽一門の中では、最も芸がしっかりしているという評価を受けているようです。出囃子も六代目三遊亭圓生と同じですし、将来七代目を継ぐのでしょうか。もしそのつもりなら、いっそうの精進が必要です。
楽太郎は、5分位の短い噺でご機嫌伺い。時間が押していたので、止む得なかったのでしょうが、もう少しマトモな高座を見たかった。3年ほど前に、NHKの日本の話芸で“船徳”を演りましたが、水準に程遠かった。その後、成長しているのかしら。

圓楽は、長講“中村仲蔵”、ノーカット口演でタップリと演じました。さすがに磨かれた芸の力で、一時間近くの噺を、飽きさせず聞かせました。最近衰えが指摘されていますが、どうしてどうして、まだまだ気力体力ともに立派なものです。この日の観客は、これで元が取れたでしょう。

さて圓之助改め四代目三遊亭小圓朝は、トリで“天狗裁き”を元気よく演じました。この人は初見でしたが、明るい芸風で好感が持てます。圓楽一門にいると、こういう噺家が定席に出られないということが、実に惜しまれます。

ブログを検索しても、他の落語家に比べて、圓楽一門の記事が圧倒的に少ないのは、寂しい限りです。それだけ熱心な落語ファンから、正当な評価を受けていない証拠でしょう。
伝統ある三遊派の看板を背負っているのですから、圓楽自身、もっと弟子たちの将来を考えておく必要があるでしょう。

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2005/05/11

柳家喬太郎独演会

kyotaro
5月9日横浜にぎわい座で“柳家喬太郎独演会”がありました。
喬太郎は、今年の国立演芸場の花形演芸大賞を受賞した実力派若手落語家(この世界、40、50は、洟垂れ小僧)です。2000年に、これまた人気者の林家たい平と真打に同時昇進しましたが、襲名披露興行は立ち見も出る満席で、若い女性客が多かったのを覚えています。
私は、この二人に加えて柳家花禄、立川志らくの4人を、勝手に若手四天王と呼んでいます。
昨年は、下北沢小劇場で、連続8日間の独演会をやりましたが、チケットは早々に完売する人気ぶりでした。喬太郎は、師匠さん喬ゆずりの古典も演じますが、同時に自作の新作落語も手がけます。どちらかというと、本人は新作の方に力を入れているようです。

喬太郎の良さは、色気です。芸人にとって最も大事なのは色気です。先代の文楽、円生から志ん朝に至る名人、上手という人たちは、例外なく色気がありました。粋談の柳家三亀松などは、まるで色気が着物を着ているようでした。色気の無い芸人は、大成しません。

さて独演会では2席演りましたが、1席目は古典落語の“お菊の皿”、浄瑠璃の“播州皿屋敷”を落語にしたもので元々は上方噺、東京では九代目の根岸の文治が得意としてましたが、最近はあまり高座に掛からなくなりました。
喬太郎は、原作に相当手を入れて作り変えていました。この噺、殺されて幽霊になったお菊が、1枚2枚3枚と9枚まで皿を数えるのを、休日の前の日に2日分18枚いっぺんに数えるというのが筋になっていて、ナンセンス落語に近い。文治の噺でも、幽霊のお菊が見物人に“あらあなた、毎日来てくれて、アリガト。”と挨拶させてましたので、この程度の改作は許されるでしょう。
やや稽古不足のせいか、細かなミスが多かったのですが、結構面白くて楽しめました。調子の悪いときに、悪いなりに立て直してゆけるのも、実力のうちです。

2席目は、新作“母恋くらげ”。こちらはお得意の演目で、出来も良かった。しかし、独演会のトリの演目としては、いかにも中身が薄い。
寄席で大切なことは、お客を“今日は面白かったねえ。良かったねえ。”と満足させて帰すことです。亡くなった志ん朝の独演会では、帰り道にお客がみんな、幸せそうな顔をしていましたが、アレです。
喬太郎の場合、古典をうしろに持ってきた方が良かったと思います。

それと、当日始めに出演した弟弟子の喬四郎、あのいかにも自信なげにしゃべる(確かに下手)のは、やめてほしい。独演会では演者の数が少ないので、不出来の芸人が出ると、雰囲気を壊します。前座の柳家さん作が、しっかりした高座でしたので、惜しまれます。
他に、寒空はだかが出演。
同年輩の落語家に、やや伸び悩みが目立つ中、今後の喬太郎の意欲的な活動を期待します。

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2005/05/09

オモシロ広告

durex
日曜日の新聞の全面広告で、SSLという会社の“デュレックス”という商品のPRなのですが、耳慣れないブランド名なので、ついつい宣伝文を読んでしまいました。その文章ですが、紙面の端のほうに小さな字で遠慮勝ちに書いてあるものですから、真剣に目を通しました。
この“デュレックス”という商品はコンドームで、世界140カ国にシェア26%を占めると書かれていますので、トヨタ自動車も真っ青ですね。このガリバー商品が、最近日本にも上陸したそうで、黒船以来の大事件です。

宣伝文ですが、先ず旭川医科大学の調査結果で、16才の女子では2割がクラミジアという性病に罹っているそうで、これは確かに大問題ですね。直ちに相手の名前を聞き出して、淫行罪でタイホしなくては。先日国会で、児童向けの性教育読本が過激すぎると議員さんたちが騒いで、回収する騒ぎがありましたが、こりゃあ現実のほうがすっかり先を行ってますぞ。
こうした予防には、是非“デュレックス”をお使い下さいというわけです。
それでこの会社は、コンドームを陰の存在からオープンな存在にしようとキャンペーンを繰り広げる計画だそうで、“スペルマン”(いかにもというネーミング)というキャラクターを使って、街頭でサンプリングをするとか。
左上写真の“精子”の着グルミが、街中でコンドームを配るというのは、ちょっと趣味が悪くないか。

この会社は、毎年世界最大規模の性に関する意識・実態調査を行っているそうです。
そこのお父さん、急に前の方へ出てこないで!
2004年の調査結果が一部紹介されていますが、世界41カ国31万人を調べた結果、1年間の回数は最高がフランス(ヤッパリ!)の137回で、最低が日本の46回とあります。最近若いカップルのセックスレスが社会問題となっていますが、やはり統計にも表れているんですね。
ところがパートナーの数は、意外にも一位が中国の19.3人で、最低がベトナムの2.5人、我が国は堂々の第三位で12,7人、銅メダル獲得です。え、そんなに多いんかい。私なんか一人でガマンしてるのに、実にケシカラン。
この他にも、回数が最も多い年齢層は35~44才、というような実にタメになることが書かれておりました。

これから先が、理解に苦しむのです。宣伝文をそのまま引用します。「コンドームをもっと若者にとって身近な興味のある存在にするために、トロピカルというバナナ、イチゴ、オレンジなどの味付き、香り付きコンドームを発売」としており、更に「この冬は、数量限定でチョコレート味のコンドームを発売」と書かれてました。
う~ん、意味不明なんですけど。人生経験が足りないのかなあ。
するってえとなんですかい、これからは薬局で「チョコにしようか」「あたしはストロベリーがいいわ」などと相談して買うんですかねえ。

先ずは電話でもして、“お試しセット”サンプルでも取り寄せますか。でも年齢を言ったら、断られるかも。

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2005/05/07

JR西日本の事故を再考する

JR2
4月29日のこのブログで、今回のJR西日本の事故は企業体質によるということ、その背景として日本の多くの企業が実施している成果主義と、リストラへの脅威を上げました。
JR西日本社員の数々の不祥事が、その後に明らかになりました。でも我が身を省みて、その社員たちの行動を批判できるサラリーマンが、どの位いるでしょうか。事故を連絡しても直ぐに出社しろと言われたら、事故は知っていたが、職場のボウリングやゴルフ大会に参加しろと言われたら、あなたならキッパリ断れますか。出勤時間に遅れたり、従業員の行事に参加しないと査定に響きますよ。

能力主義、成果(業績)主義が導入されて以来、大半の従業員は成果は貪欲に追い求めますが、成果につながらないことは手を出さないようになりました。当然ですよね。でも企業活動というのは、個人の成果に還元できない多くの業務があります。JR西日本の運転手の場合推測ですが、安全運転は当たり前、それより運転時間を守ることが最大の査定基準ではなかったのでしょうか。

成果主義、体験されていない方もおられると思いますので、簡単に解説します。企業によってやり方は異なりますが、大体こんな方法をとっています。
原理は、学校の通信表と同じです。記号は各社で異なりますが、要は社員の成績を「5・4・3・2・1」に振り分けて評定します。この際学校と違うのは、目標(計画)に対する成果(業績)によって、査定が行われることです。

年度の初めに、向こう半年または1年間の目標を上司と共に計画します。この中には中心課題というのがあって、これが全体の50%くらいの比重を占めます。例えば営業マンなら売上と利益目標を数字でたてます。次に、この目標を実現するための方策を立案します。顧客別や商品別、テリトリー別に分けて、具体的な行動計画を作ります。
さて半年又は1年経過後、この成果をまとめます。売上、利益目標に対して、一例ですが評定は次のように振り分けられます。
5:120%以上達成、4:105%以上達成、3:95-105%達成、2:95%未満、1:80%未満、
こうして、その他の成果や本人の向上心、協調性などを含めて全体を評価し、考課を決めます。通常直属の課長が第一次考課、部長が第二次考課を行いますが、更に担当役員の決済や人事部での全社的な調整が行われ、最終的に本人に対する査定が決まります。
この査定結果が、給与、ボーナス、昇格・昇進全てに反映されます。査定が4以上でないと、昇格・昇進ができませんし、給料も殆ど上がりません。
反対に2や1がつけば、リストラになった時に、真っ先に退職勧告(肩たたき)のターゲットにされます。
まさに査定は、従業員の生殺与奪を握っているのです。

では、査定は客観的、公平に行われるのでしょうか。それは、NO!です。
査定する管理職には、人事から別に手引書が配られ、そこにその年の査定方法が詳しく指示されています。
先ず、査定は絶対評価とされていますが、それが違う。
先程の5から1の評定について、各々の比率が示されます。例えば、3は40%、2と4は各20%、1と5は各10%というような割合が指定されます。もし部下の全員が目標を120%以上達成した場合、本来は全員が5ということになりますが、実際にはそうならない。
元々成果主義は、人件費総額の抑制を目的としているのですから、考えてみれば当たり前ですね。

その他にも昇格・昇進対象者に対する考課方法、学歴や入社年次による考課のガイドライン、女子事務職には4以上つけられないなどといった、細かな指示が書かれています。社員によっては、口頭で指示がきます。文書で残すと、法律違反になるからです。
逆らえば、査定者として失格の烙印が押されかねません。
部下が、自分の上司のお気に入りであったり、役員と特別の間柄であれば、それも考課に反映されます。なぜなら自分自身も、その上司から査定を受けるからです。
こうしたモロモロの条件を考慮する結果、実際の査定はそうとう主観的な、もっといえば上司の意のままの査定が行われます。
これが、成果主義の実態です。
成果主義の導入により、従業員全体が上役の顔ばかり見て仕事をするようになります。

成果主義の弊害は、あちこちに現れており、既に企業によっては成果主義を見直したり、廃止するケースも出始めています。
ここ数年、雪印、三菱自動車、三井物産などという伝統あるトップクラスの大企業に、次々と不祥事が起きました。
今回のJR西日本の大事故は、企業の社会的責任感なき利潤追求と成果主義に、大きな疑問を投げかけたと思います。

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2005/05/04

好きやねん、阪神タイガース

hanshin
お前のブログに一回も阪神のこと書いてないじゃないかと、永年のトラキチの友人たちから叱られそうなので、ここらで一つ。
阪神は親孝行息子のような存在です。セパ2リーグ制になって55年経ちますが、優勝は4回しかしていない。つまり14年間に1回の割合です。ところが、私が社会人になった年と、定年を迎えた年には、ちゃんと優勝してくれました。なんと素晴らしいチームでしょうか!
今年で阪神ファン暦50周年ですから、筋金入りです。

阪神は戦後ダイナマイト打線と呼ばれていた強打者を揃えて、黄金期を迎えていました。ところが1950年にリーグが分裂したさいに、当時のスタープレイヤーの大半が、新しく誕生した毎日オリオンズ(現ロッテ)に引き抜かれ、いっきに弱体化しました。
私がファンになった頃は、大阪タイガースと言ってましたが、初代ミスタータイガースの藤村兄が
唯一の人気選手で不動の4番、藤村弟がエースという球団でした。今の楽天みたいなもんですね。

当時の野球少年、特に東京では、野球ファン=巨人ファンでした。
阪神ファンなどというと、怪訝な顔をされました。周りに大人たちからは、お前東京生まれなのに、なんで阪神なんだと詰問されたり。余計なお世話ですが。
ですから、野球が好きなのに、周りの子たちと話が共有できないのです。
ここらあたりから、東京の阪神ファンはヒネクレ者説、キラワレ者説、更には負けても負けても耐えて応援するところから、マゾ説が生まれるのでしょう。言われてみると、確かに身に覚えがありますね。
阪神が優勝したときのバカ騒ぎが、ヒンシュクの眼で見られますが、あれは耐え忍んだ者の、ヨロコビの爆発なのです。

戦後、男の子の遊びというと、何しろ野球でした。物心がついた時は米軍の占領下でしたが、当時の米兵の最大の娯楽は、野球だったと思います。小学校2-3年に、信濃町に住んでいたのですが、当時神宮外苑の広場は、殆ど米兵たちの草野球場と化していました。
私たち子供の頃は、アメリカへの憧れが、野球への憧れと結びついていたのかも知れません。
東京にもまだ空き地が沢山あって、そこで野球をやるのですが、何しろナンにも無い時代ですから、ゴムボールで、素手で野球をしました。それで、数時間遊んでいました。
たまに軟式ボールを使うことがあるのですが、グローブが揃わない。両チーム合わせてもグローブの数が5、6個、それも皮製は2個で、残りは母親が布と綿で作った手製グローブなどという光景はザラでした。
夏目雅子が主演した、瀬戸内少年野球団という映画をご覧になった方もいるでしょうが、私たち少年時代の野球はあの通りで、野球―アメリカ―民主主義が一つのイメージで繋がっていたような気がします。
今年はプロ野球界あげて、改革と人気回復に努めていますが、かつての野球人気が戻ることは、もう無いでしょう。

さて、今年の阪神ですが、阪神は優勝できるかどうかは、監督次第です。1962年と1964年は藤本監督、1985年は吉田監督、2003年は星野監督で、優勝はこの時しかありません。
岡田監督は・・・、まあとにかく、期待してまっせ。

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2005/05/02

もう一つの「2007年問題」

2007
私のブログは、記事より送られてくるコメントの方が立派な文章が多い、つまり読者の知的レベルが非常に高い証拠で、大変喜ばしいことです。
閑話休題
最近皆さんも2007年問題というのを、耳にされたことがあるでしょう。これは2007年から大量のベテラン社員が定年退職によって労働市場から引退します。戦後間もない第一次ベビーブーム(1947―49年)と云われている「団塊の世代」(世代人口約700万人)の大量退職を前に、その人たちが持っていた技術やノウハウが、うまく後輩に継承されなかった場合、企業活動に様々な支障が出るのです。
しかしここで採りあげるのは、もう一つの2007年問題です。

700万人が定年退職し、企業から家庭に移ります。
ダンナが定年を迎えた奥様同士の会話は、必ず第一声が「困っちゃうのよネエ。」になるようです。何が困っちゃうかというと、定年を迎えたお父さんが家にいるのが、奥様方の最大の悩みの種です。
自分の身の回りのことを、何もしない。奥さんがどこか出掛けようとすると、「どこへ行く? 何しに行く? 誰と会う? いつ帰る? 俺のメシはどうなる?」とばかり、5W1Hの質問を浴びせてきます。今までは自由きままな生活を送ってきたのですから、これがウザイ、ウザイ。
稼いでもこないのに、なに亭主ズラして!と、こうなりますね。
やがて奥さんから、「ねえ、子供たちも大きくなったことだし、いっそのこと、お互い、自由に暮らしましょうよ。」と切り出されます。
2007年から、全国700万世帯、こんな光景が繰り広げられるでしょう。

離婚問題と聞いて、そこのお父さん、思わずギクッとしましたね。実は、政府が出している国民生活白書でも、1章をさいているほどの大きな問題なのです。
白書では結婚を婚姻率、離婚を離婚率として、いずれも人口千人当たりの人数で表しています。
丸い数字でいうと、現在の婚姻率が6に対し離婚率は約2、つまり現在の日本では人口千人当り、1年間に3組が結婚し、1組が離婚しているんですね。先ずこの比率の大きさに、改めて驚きました。

地域別で離婚率が高いのは、一位が沖縄で以下大阪、北海道と続き、西日本地域が多い。やはり女性が強そうな地域が目立ちます。少ないほうは一位が福井、次いで新潟、富山と、こちらは水上勉の世界で、耐えるタイプの女性ガ多いのでしょうか。
離婚は全体として増加していますが、年代別で見ると結婚20年以上の離婚が、特に増えています。年齢では50歳以上というところでしょうから、やっぱり熟年離婚、定年離婚の急増はウワサだけでは無かった。

この年代の男には、他にも大きな問題があります。
先ず自殺ですが、年代別では50代後半が最も多いのです。自殺者数というのは年間約3万人であまり変化が無いのですが、40代後半から50代後半男の自殺は増え続けています。
それから殺人犯ですが、意外ですが若い人の殺人は減っています。若い年齢層の殺人発生率は、世界的に見て日本は突出して低い。ところが40代後半の殺人犯が増えています。
仕事を失い、妻にも去られ、最後は人を殺すか自殺するかという所まで追い込まれている中年男性の実態が、こうして統計に表れています。

そうならないためのアドバイスを一つ。
①家庭に入ったら、亭主ズラをしない。
②男として自立する。つまり自分のことは自分でやる。
③奥さんの行動には、関心は持つが、干渉はしない。

え、そういうお前んとこは大丈夫かって? うちは今でもラブラブですから心配ありません。
本当ですよ。

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