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2005/07/18

これが「詐欺」なら・・・「法の華」裁判

fukunaga
「最高ですか~」「頭を取る」など、独特の用語で話題になっていた、「法の華三法行」の元代表・福永法源に、判決が出されました。福永法源は、信者から巨額の金を騙し取った詐欺罪に問われ、無罪を主張していましたが、7月15日東京地裁の青柳勤裁判長は、「教団トップに君臨し、犯行を推進した首謀者」と断じ、懲役12年の実刑判決を言い渡しました。
弁護団の「信教の自由を侵害する」という主張は、一蹴されました。

被害を申し出た人は1800人、被害総額は146億円ですが、泣き寝入りした人が多数いて、実際の被害は1000億円と推定されています。ただ、教団は既に破産宣告を受けており、被害の一部しか取戻せていません。
被害者の中には、病気が治るといわれて、大金を取られた揚句、病気も悪化した元信者もいて、被害は相当深刻なようです。

福永法源は、脱サラして事業を興し、一時期は自社ビルをもつほどの成功を収めますが、その後手形詐欺にあい会社は倒産。全財産を失います。
元々本人は「生長の家」の信者だったようですが、宗教は儲かるからと、立教したようです。
こうした経歴は、他の新興宗教の教祖と、実に良く似てますね。
彼の場合母親から、「生活の糧にするために、特別な声を聞こえることにして、宗教を始めて欲しい」と入れ知恵されところが、一風変わっています。

かくして教祖福永法源が誕生し、信者らの強引な勧誘活動により勢力を拡大してきました。
彼は、宇宙からの数々の啓示「天声」を聞くことができ、宇宙のエネルギーを取り込み、それを天行力として放出することにより、これを浴びた人は体の中の悪いもの、悪い霊はすべて浄化されるという教義を作り上げました。これも、他の宗教の借り物です。
「特講」という名の集中セミナー、足裏診断、掛け軸や福永被告の手形、釈迦の骨(当然ニセモノ)を法外な値段で売って、金集めに奔走します。
これも程度の差はあれ、世間でよく聞く新興宗教の手口と、余り変わり無いですね。

私がこの裁判で注目したのは、判決文で「福永被告が、『天声』を聞くことができ、足裏を見て病気などを治す力を持っているというのは、明らかに虚偽」と、断定している点です。
もし、この理屈が通るなら、世の中のアヤシゲナ宗教やナントカ占いなど、みんなインチキになりますぜ。
本来宗教とか占いというのは、信じる人の内面の問題であって、他の第三者が虚偽かどうかを判断するというのは、アリなんですかね。
例えば細木数子センセイの予言、あれは真実なんですか、それともサギ、裁判所に聞いてみたい。

「法の華三法行」は2001年に解散となりましたが、現在は「よろこび家族の和」と名前を変えて、活動を続けています。
色々な宗教を転々としながら、宗教活動のノウハウを取得し、教団を設立する。不祥事を起こせば、別の組織に衣替えして、活動を続ける。オウムなどの悪徳宗教団体というのは、多くの共通点を持っているようです。
もう一つ、ねずみ講と一緒で、一度この世界に入ると、なかなか止められない。
「世に盗っ人の種は尽きまじ」
「〇〇と教祖は3日やったらやめられぬ」
でしょうか。

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宗教」カテゴリの記事

コメント

> 管理人様

当方のブログにコメントを頂きましてありがとうございます。

さて、ご質問の件ですが、拙僧としては現世利益を説く者は、やはりその効果があるかどうかで宗教者になるか詐欺師になるかが分かれると思われます。

したがって、教義の善悪正邪を裁判所が判断することは出来ず、あくまで実際に効き目が無く「欺された」と訴えられたからこそ、今回は明確に教義が不当で、教団が行ったのは詐欺行為だと断定されたということになるのではないか?と思います。

細木数子さんについても、彼女の占いによって彼女を媒介に財産を失った者が出たりしたら、詐欺。そうならなかったら占い。そういった具体的な判断しかできないように思われます。。。

tenjin95様
早速のコメント有難うございます。
宗教者の方が、今回の判決をどのように捉えられているか、お聞きしたかったものですから。
ご意見、参考にさせて頂きます。

(◎ ̄  ̄◎)ノオハツでございますぅ

「代書屋」ブログにコメントありがとうございます。

ねずみ講や宗教って、なかなか足が洗えないそうですね。
困ったものです。

福永法源が社会的悪だとは思います。
しかしですね。
社会保険料や税金を強制徴収して無駄遣い垂れ流しする日本行政と、法の華がどう違うのだろう?
お布施は払わなくても犯罪ではありませんが、脱税は犯罪です。
社会保険庁を野放しにしているような国が、福永法源を裁く資格が有るのでしょうか?

あやや命☆様
コメント有難うございます。
公務員による組織的公金横領、裏金作りについては、このブログでも度々採りあげています。
ほぼ全省庁、全国にまたがって不正が行われているにも拘らず、刑事告発されたり、起訴された例は、ごく僅かです。
警察の場合も、謝罪してオシマイにしています。「ゴメンで済むなら、警察は要らない」じゃ無かったっけ。
公金=税金横領は、立派な詐欺なのです。
司法も概して、官には甘く、民に厳しいと思います。

トラックバックありがとうございました。
遅ればせながら、こちらからもTBさせていただきました。
読み応えのある記事ですね。
過去ログもじっくり読ませていただきます。

月刊「記録」編集部様
コメント有難うございます。
貴方に記事のゴーストライターのお話は、大変興味拝見致しました。
ゴーストライターは、あらゆる分野に及んでおり、文学の世界にも立派に存在します。
でも一番顕著なのは、学術論文でしょう。大先生の論文は、殆ど弟子が書いています。企業内で博士号を取得する場合、学位論文を全て部下に書かせる等という事が、極く当たり前に通用しています。
こちらの方が、より問題なのではないでしょうか。

急な質問で申し訳ありません。画像の一番左は誰でしょうか?

たかじゅんさんばさん
申し訳ありませんがだいぶ以前の事で覚えておりません。

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