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2005/07/10

ロンドンの同時多発テロについて

burea
7月7日ロンドンで起きた連続爆破事件は、50名を越す死者と700名の負傷者を生む大惨事となりました。しかも未だ遺体収容が難航する中で、犠牲者は更に増える可能性があります。同様の惨事に見舞われた、ニューヨーク、マドリッド、そして今回のロンドンいずれも、過去に訪問した都市であり、他人事とは思えません。
未だ犯人像は明らかでないが、アルカイダなどのイスラム過激派の犯行との見方が有力です。いかなる理由があるにせよ、こうした一般市民を標的にしたテロは、絶対に許すことは出来ません。

TVで見る限り、ロンドン市民の反応や、今回の事件直後に出された英国ブレア首相のメッセージは、抑制された印象を受けました。この辺りに、9・11後の、頭に血が上ったとしか思えない米国の反応との差、英国という国の成熟度を感じます。
ブレア首相を、“ブッシュのプードル”などと揶揄する向きもありますが、それは一面的な見方です。
確かにブレアは、右手では米国と握手していますが、左手はしっかりとEUに繋げています。ブッシュの単独行動主義をけん制し、EUやロシア、中国を含めた国際協調主義を構築するために、努力を重ねています。
この点は、我が国の“ポチ”とは大違いです。

米国の同時多発テロの後、ブッシュは“世界からテロを根絶する”と宣言し、テロとの戦いを高らかに宣言しました。しかしその結果は、テロリストを世界中に蔓延させる結果となっています。
9・11の実行犯達の多くは、サウディアラビアやエジプト出身者でした。それなのに、アルカイダをかくまっているという口実で、アフガニスタンで掃討作戦を行いました。
ところが、肝心のビン・ラディンはいまだに捕まえることが出来ず(わざと逃がしたという証言もあるようですが)、イスラム過激派の多数のメンバーは、アフガンを脱出し、他国に分散してしまいました。

次に、大量破壊兵器を所有しているという理由から、当時アルカイダとは繋がりの無かったイラクを攻撃し、占領しました。
戦争勝利宣言をしたものの、その後のイラクはますます治安が悪化し、こうした混乱につけこんで、イスラム過激派のテロがより激しくなってきたというのが、この間の流れです。
米国ブッシュ大統領の、十字軍宣言、イスラム全体を敵視してきたツケが今、回ってきています。

テロリストが、今後日本も標的にするという情報もあります。
イラク戦争に関連して、既に日本人で、現地大使館の奥克彦さんと井ノ上正盛さん、フリージャーナリストの橋田信介さんと小川功太郎さん、そして香田証生さんが犠牲となりました。
今日本がなすべきこととしては、米国のイラク戦争が誤りであったこと、これを支持してきた日本政府の判断もまた間違っていたことを認め、イラクから自衛隊を撤退させることです。

最後に、テロリストの皆さん(どう表現して良いのか分かりませんが)、どうか、我が国の一般市民を標的にするテロは、絶対にやらないで欲しい。
もし、どうしてもと仰るなら、サマワで自衛隊が攻撃を受けたら、敵を殲滅せよと主張している、
あの人を・・・・・、
もちろん冗談ですよ。

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ニュース」カテゴリの記事

コメント

テロが絶対に許されるものではないこと、犯人を絶対に突き止め処罰せねばならないことは明白である。
同時に、テロに対しての報復が事態をより複雑化するだけで問題の解決に何の役にも立たないことは9.11後のブッシュの対応で、これまた明白になった。
ましてや報復の中に父親の落選に対する怨念や石油に対する利権を絡めるような不純な報復などもってのほかである。
米国がテロに対して報復に走り、事態を複雑化させた背景として二つのことが考えられる。
一つは米国社会が法治国家を標榜する割りにはいまだにOK牧場の時代の考え方から離れられないことである。すなわち「やられたらやりかえす」
二つ目は歴史的に米国は日本の風船爆弾を除いて本土を直接攻撃された経験がないことである。だから9.11ではすっかり頭に血が上ってしまった。
この点、英国は法治国家としての歴史が長くて成熟しており且つロンドンはナチドイツの空襲を何度も受けている。
と一応は安心はしているもののブレア・イングランドがテロに対して大人としての対応を採るように祈るばかりである。

投稿: タケチャンマン | 2005/07/11 09:07

タラックバックありがとうごいざいました、同感です。わたしも仕事の合間に市民サポーターで番組をしています。その折の国際経験豊富なゲストの方が同じように言われていました。

http://www.nc-21.co.jp/dokodemo/whatnew1/narikawa/narikawa2.html

 

投稿: けんちゃん | 2005/07/11 09:44

タケチャンマン様
ロンドンは、多数の政治亡命者を受け入れ、寛容な都市として知られています。
今回の事件が、こうしたロンドンの伝統を壊しかねません。
テロリスト側からみても、今回は意味の無い暴挙であったと思います。
テロ対策については、イギリスより寧ろ日本政府の過剰反応を心配しています。

投稿: home-9 | 2005/07/11 21:11

いつも只見をして楽しませていただいております。たまには私見を出さねばと思っておりましたので、二点偏見をお送りします。

① イラク戦争を始めたことと今のイラクをどうするかとは別の問題と思います。米国のイラク侵攻時には私もビックリしましたが、深く考えず、止むを得ないと思っていました。未だ安定しないところを見るとやはり間違っていたと思います。一般市民の私は情報量に限りがあり、意見がぶれていますが、最高の情報を持ち、結果責任の指導者はこうでは困ります。しかし今のイラクをどうするかというと、こんな状態にして見通しが付かないから全員引き上げなんてしたらイラクの大多数と思われる常識的な人はもっと困ると思います。我々が考えるまともな国にするには今の赤ん坊が大人になる20年先、30年先まで駐留する必要が有るかも知れません。
② トラックバックの中にステレオタイプの意見が散見されるのでもう一言。 例えば戦争でいつも犠牲になるのは女と子どもということを良く聞きます。最初に言った人はまあ許せるとし、その意見を自分の意見に取り込むときは良く考えて欲しいと思います。戦争で犠牲になる大多数はイキの良い働き盛りの男です。戦争のあとに人口分布を見れば直ぐ分かります。戦後はいつも男一人に女トラック一台状態になります。

投稿: Bannockburn | 2005/07/13 10:15

Bannockburn様
コメント有難うございます。
イラクの今後をどうするかについては、悩ましい問題です。
混乱の原因を作り出した米国に、最後まで責任を取れ、自分のケツは拭いてゆけ、と言いたいところですが、そうも行きません。
自衛隊に関しては、英国軍に守られて、駐屯地に引篭りになっているのでは、何の役にも立っていない。日本はイラクの復興に対して、経済的な面、技術面での効果的な援助を検討すべきだと、思いますが。

投稿: home-9 | 2005/07/13 19:18

確かに自衛隊は殆ど実績を残してないように見えます。少し前のことなので記憶が不確かですが、自衛隊が道路工事の一環でロータリーを整備した写真がありました。真ん中に鳥居が立っていたのでがっかりしました。
しかし撤退すべきとは思っていません。存在だけでも十分意味があると思います。スペイン、オランダのあと各国の雪崩的撤退を防止する効果があると思います。

投稿: Bannnockburn | 2005/07/14 09:00

アメリカはとてもつらい被害者を演じているが、その国も原因を作った事を忘れてはいけない。それに比べるとまだまだ軽いと思うが・・アメリカが起こした軍事テロ行動は正義とアピール・・かっての原爆投下も軍事力誇示、政治背景での無差別殺人・・巻き込まれたのは同じ民間人である。平和的な交渉が出来てない限り繰り返されると思う。死んだ人には罪はないが、これから先、世界的に平和・殺戮の惨さ、戦争に正義も無いと言うことを伝えていくべきだと思う。
最近では高野連の運営委員会が黙祷事件で原爆は広島だけの事と、言ったそうだが高校野球ができるのも戦後の翌年、平和があるからだ、こんな馬鹿な大人がいる世の中が現実・・
テレビをつければ、くだらない若手芸人の番組ばかり、ヒューマニズムに取り組む姿勢を見せたのはTBSくらいかなぁ・・フジテレビ等はなにやってるんだか・・せめてメディアで伝えて欲しい。

投稿: ? | 2005/09/03 09:48

?様
コメント有難うございます。
米国は、あれだけ多くの戦争に関わりながら、本土攻撃を受けた事が無い、珍しい国です。常に戦争を上空からしか見ていなかったと思われます。
9・11の後、米国は自らの痛みを、過去の自分達が行ってきた軍事行動に重ねて見るべきでした。
それを頭に血をのぼらせて、アフガン、イラクへの攻撃に突っ走り、現在の混迷を招いています。
マスコミの報道姿勢に対する批判は、同感です。

投稿: home-9 | 2005/09/04 02:44

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