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2005/09/30

こんなものイラナイ「政党助成金」

aoki
「隗より始めよ」、この言葉を何より小泉首相に求めたい。最大のムダであり、その気になれば今の国会で直ちに実現できる改革があります。それは、「政党助成金」の廃止です。これこそ、「こんなものイラナイ」の典型です。

「政党助成金」、正式には政党交付金といいますが、1994年から始められてもので、国が税金から政党へ資金を出す制度です。金額は毎年総額317億3100万円と決められています。各政党への配分は、国会議員の数や直近の選挙での得票率から決められますが、国会議員数が5人であるか国政選挙での得票率が2%以上の政党のみが受け取ることができます。

私がなぜこの制度がムダかというと、1993年以前はこんな制度が無くとも、政党は運営されてきました。現に日本共産党のように、交付金を受けずに運営している政党もあります。
足りないのは資金ではなく、知恵と工夫でしょう。
政党というのは、政治上の主義・主張を同じくする者によって組織され、その主義・主張を実現するために活動を行う団体です。従って政党の運営費は、その政党員や支持者からの寄金で運営されるべきものです。
こんなことは、中学生でも知っていますね。
国民の税金から政党を養うということは、政党の国営化です。
民主主義の世の中に、これほど理屈に合わない制度は、他に無いでしょう。

問題は未だあります。
この政党助成金は税金から出るので、支持していない政党へも資金を提供しなければならないこと、参政権はないが税金は払っている永住外国人や未成年者も、政党の資金を負担しなければならないことです。
助成金が国会議員数に応じて支給されるため、事実上は議員への給料の二重払いとなります。
国会議員に対しては、多額の歳費、活動費、調査費、秘書給与が国から支給されており、それ以上のお金を渡す必要はありません。
共産党が返上している交付金(推定で年間約30億円)を、他の政党が山分けしているというのも、実にひどい話です。

それでも政治には金は掛かるのだから、という意見もあるかと思いますが、政党助成法第4条では、その使途について制限してはならないとあり、その使い道に制限はなく、政党の裁量に任せられています。
飲食代・人件費・テレビのコマーシャル代・・・等々使い方は、勝手し放題と言うことです。
一切制約の無い公金支出、こんな制度は「政党助成金」だけでしょう。

では、なぜこのような悪法が、成立してしまったのか。
この法律が成立した1994年当時は、日本中が「政治改革」熱に浮かれていました。何か今とチョット世情が似ているような・・・。当時次々と汚職や政治腐敗が明るみに出て、それなら政党に国からお金を出す代わりに、政治腐敗の温床になっている企業からの献金を無くしていこうという謳い文句で、この制度が導入されたのです。
その後企業献金が無くなり、汚職や政治腐敗が無くなったかどうか、今回の日歯連のヤミ献金問題に見られる通り、一向に跡を絶ちません。

小泉総理は国民に痛みを説く前に、先ず国会議員に痛みを強いるべきです。

話は変わりますが、
阪神タイガース優勝万歳!

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コメント

そうです、政党助成金は要りません。国民は声を大にして反対しなければいけない。もう一つあります。企業・団体献金です。http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/kennkin.htm
”企業・団体献金を全面的に禁止しなければ、企業・団体との癒着(腐敗)体質(構造的汚職体質)を断ち切ることはできない。”
何の見返りも期待せずに特定の政党にお金を差し出す企業・団体なんかいませんよね。純粋な愛国心からしたいのであれば、国に献金して国庫に収められるべきである。そんな余剰資金があるならもっと株主に還元せよ。

投稿: ハンニバル | 2005/09/30 07:20

 まったく同感です。
 小泉については、もともと胡散臭さを感じていましたが、総理大臣に就任したときに決定的になりました。
 小泉は、総理大臣就任当時の所信表明で「米百俵」を引き合いに出しました。この話は、越後長岡藩の話ですが、長岡藩主牧野候は、家康関東移封前は、私の住む三州牛久保の領主でした。
 そんなことから「米百俵」の話は小泉が引き合いに出す前から存じていたのですが、この話はあくまで藩士が我慢したのであって領民が我慢したのではありません。
 小泉は、なぜか藩士が我慢した話を領民に当たる国民に痛みを伴うということに結び付けていました。
 その当時、思ったことなのですが、本当に小泉がそう思っているなら、小泉ではなく、小意隅、わかっていていっているなら腹の中真っ黒の濃墨不純一郎とでも改名した方がと思ったものでした。
 なぜか「こめひゃっぴょう」と入力して変換すると「米百票」となるのですが、やはり、コイズミの頭の中も「米百票」なんでしょうね。

投稿: 柴田晴廣 | 2005/09/30 17:43

ハンニバル様
コメント有難うございます。
全ての企業献金は、広義のワイロです。何の見返りが無いのに献金したら、それこそ役員は背任行為が問われます。
政党は本来の政治活動を通して、浄財を集めるべきです。
それが出来ない政党なら、無くなっても構わないでしょう。

投稿: home-9 | 2005/09/30 21:43

柴田晴廣様
度々コメントを頂き、恐縮です。
現在の選挙制度では、およそ有権者の1割程度の無党派層(浮動票)の投票行動が、政権のカギを握ることになります。
そうすると、いかにこの層(多分余り思慮深くない)の人たちの関心をひくか、悪く言えば丸め込むかが、選挙戦術上の最大のポイントとなります。
広告代理店あたりの入れ知恵で、口当たりの良い言葉、見栄え、マスコミ操作術、結局こうした事の巧みさが争われる政治になってしまいました。
小泉総理の発言というのは、底の浅い、軽薄な内容が大半ですが、ある層の国民さえ騙せれば良いと、割り切っているのではないでしょうか。

投稿: home-9 | 2005/10/01 01:43

 記事ともコメントとも外れる話ですが、神政連のWeb-Site(http://www.sinseiren.org/)の議員懇談会の頁(http://www.sinseiren.org/ouen/ouen.html)をみると、会長は綿貫さんのまま、亀井久興さん、平沼赳夫さんが未だに副会長に名前を連ねています。
 ほかにも亀井静香さんや野田聖子さんが、会員で残っています。選挙前にみたときと多少会員が変わっているように思うのですが、興味深くチェックしています。

投稿: 柴田晴廣 | 2005/10/01 12:09

では、「政党交付金」の賛成意見も。
自民党参院議員の舛添先生は、「今の政党交付金は、国民一人当たり年間500円の負担になるが、これを、2倍の1000円にしてくれたら、他からの献金なしで、政治活動をやっていける」と言ってました。
まぁ、企業献金・個人献金で潤ってる自民党の議員もいるんだから、自民党内部で調整すればいい話かもしれませんが、献金に頼ることなく政治活動ができるというのも、魅力はあります。

あと、「その後企業献金が無くなり、汚職や政治腐敗が無くなったかどうか」のところは、日歯連ではなく、経団連が自民党への献金の割り振りを再開したという話題の方がよかったかも?
(透明性が重要といってるのに、1万円以上は報告義務があったのを、5万円にした話とか)

投稿: 安藤奈津雄 | 2005/10/01 20:24

安藤奈津雄 様
コメント有難うございます。
ご指摘の通り、昨年より経団連が自民党への献金呼びかけを再開し、それに応じて企業献金も増加しつつあります。こうしたオモテの献金だけではなく、日歯連のようなウラの献金も跡を絶ちません。
正に「世に盗人の種は尽きまじ」です。
舛添要一氏の話しですが、こちらは「盗人猛々しい」としか言いようのない主張ですな。
こういう連中に税金から活動資金を提供するのは、国民にとって「盗人に追い銭」になるでしょう。

投稿: home-9 | 2005/10/02 17:27

「home-9」さんは「政党交付金」をなくせと主張されるんですよねぇ。
すると、企業・団体・個人からの献金は、認めるわけでしょう?
透明性を確保するために、政治資金については、1円単位で報告する
ようになれば、それでいいと思いますが。

いづれにしても、「日歯連」の事件は(チェックしてないので詳しく
知りませんが)ふところに入れた1億円の小切手も、ちゃんと帳簿に
載せておけば合法だったように記憶してますが。
帳簿に載せれば合法、載せないから違法となってる問題で、それは、
政党交付金があってもなくても、関係ないですよ。
小泉総理がよく言うように、どんな法律を作っても、それを破る人は
いるだろうということです。

ですから、政党交付金をどうにかしろとオモテの話をしてるのに、ウ
ラの話を例に出すのは、いかがなものでしょう?という指摘です。

投稿: 安藤奈津雄 | 2005/10/03 00:08

安藤奈津雄様
ご指摘の通り、日歯連の事件を例に出すのは、本論の趣旨から外れると思います。
コメント有難うございました。

投稿: home-9 | 2005/10/03 15:44

たびたび、すみません。あと一つだけ。
「民主主義の世の中に、これほど理屈に合わない制度は、他に無いでしょう」
とのことですが、こちらによると、
「法学館Law Journal 57号 (2004年3月18日号)」
http://www.itojuku.co.jp/24magazine/lawjournal/2306.html
4.裁判傍聴記(政党助成金違憲訴訟―5)
「政党助成金制度をやはり有するドイツでは」
と言ってますから、ドイツでも、似たような制度はあるのでは?

「この政党助成金は税金から出るので、支持していない政党へも資
金を提供しなければならないこと、参政権はないが税金は払ってい
る永住外国人や未成年者も、政党の資金を負担しなければならない
ことです。」
問題だ~!と騒ぐことはできるでしょうけど、軽くしりぞけられる
のでは?
今でも、国会議員の給料は、税金ですが、自分の支持しない政党の
議員にも支払われています。でも、それで自分の権利が侵害された
とはいえないでしょう?
政党は「永住外国人や未成年者」のための政治活動をすることもあ
ると考えれば、恩恵も受けてるといえませんか?

投稿: 安藤奈津雄 | 2005/10/03 23:30

安藤奈津雄様
選挙により選ばれた議員に税金から歳費が支払われるのは当然であり、その事と政党の活動資金に税金が使われることは、全く別問題です。
ドイツに政党助成金制度があり、東京地裁の判決でも政党助成金制度は合憲であるとの判断であることは承知しています。
しかし当方は、この制度が憲法に抵触しており、直ちに廃止すべきと考えております。
こうした主張に対して、”問題だ~!と騒ぐことはできるでしょうけど、軽くしりぞけられるのでは?”というご指摘は、大きなお世話と言わざるを得ません。
自分のブログには何を書こうと自由ですが、相手先のサイトに書き込みする際は、ある程度の節度が必要だと、これは自戒の念をこめて申し上げておきます。
コメント有難うございました。

投稿: home-9 | 2005/10/04 05:15

 差し出がましいようですが、口を挟ませていただきます。

 まず、安藤さん
 「法学館Law Journal 57号 (2004年3月18日号)」見た限りでは、筆者は、憲法判断に踏み込むと思っていたが、期待はずれであったという旨を述べているように思います。
 引用の「南九州税理士会訴訟最高裁判決」というのは、確か、強制的に加入される税理士会が特定の政党に献金したことについて争われたものだったと記憶しています。
 確かにこの判決も憲法19条について争われたものですが、「法学館Law Journal 57号 (2004年3月18日号)」の筆者さんは、政党助成金違憲訴訟の引例としては適切でない旨を述べているように思います。
 したがって、「問題だ~!と騒ぐことはできるでしょうけど、軽くしりぞけられるのでは?」という結論を導くためには、「法学館Law Journal 57号 (2004年3月18日号)」は、あまり適切なものではないと思います。

 つぎに、 home-9さん
 「大きなお世話と言わざるを得ません。
 「自分のブログには何を書こうと自由ですが、相手先のサイトに書き込みする際は、ある程度の節度が必要だ」というのは、ちょっと言い過ぎではないでしょうか?
 「安藤奈津雄さんの掲示板」をみますと、home-9さんのトラックバックがつけられていますし、それをみて安藤さんは、home-9さんの記事にコメントをつけられたと思います。
 したがって、「軽くしりぞけられるのでは?”というご指摘」に対し「大きなお世話と言」うのではなく、「東京地裁の判決」のどの点が問題であり、政党助成金制度のどの点が憲法19条に抵触するのかを述べるべきではないかと思います。
 それが民主主義の基本である言論の自由市場の形成というものです。

投稿: 柴田晴廣 | 2005/10/04 18:42

柴田晴廣様
コメント有難うございます。
ご指摘の点、今後は十分考慮したいと思います。

投稿: home-9 | 2005/10/04 19:37

昨今の政治資金問題をかんがみて、政党助成法について記事書いてみました。結論は書いておりませんが、政党助成法の精神性という視座から、現状において政党助成法が不要だと思います。そして、同時に継続するならば、比例代表の得票率のみで判断されるべきだと思っています。
古い記事で恐縮ですが、TBさせてください
挨拶割愛させていただきました・・失礼します

投稿: 冥王星 | 2007/01/31 23:23

冥王星さま
コメント有難うございます。
早速貴ブログの詳細なエントリー拝見致しました。
政党に国(つまり税金)から金を出すという政党助成金制度、確かに日本にしかない法律のようです。
なぜなら、こんな馬鹿げた制度など、どこの国もやらないからでしょう。
政治をますます腐らせるだけです。

投稿: home-9 | 2007/02/01 09:47

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受信: 2005/09/30 07:29

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