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2005/12/25

「男系・女系」論議より大切なこと

tenpan
以前記事にした創作小咄「身代わり」は艶笑譚で、恐らく世界各国同じような話が転がっていると思います。
我が国の江戸川柳に「町内で知らぬは亭主ばかりなり」という名句があり、実に短い言葉でコトの本質を衝いていると、感心させられます。

パートナーあるいは親しい女性から「出来たらしいの。お医者さんの話では3ヶ月ですって。」と告げられた男は、身に覚えがあるならここで「ああ、俺の子だ」と観念するわけです。喜ぶか、はたまた「アッチャー」と思うかは、その時の置かれている状況によりますが。
とにかく生まれた子供の母親だけはハッキリしていますが、本当の父親が誰かは、生んだ女性にしか分らない。

閑話休題。
11月24日に「皇室典範に関する有識者会議」が、女性・女系天皇の容認を柱にした報告書をまとめ、小泉首相に提出しました。
これに対して、男子・男系の天皇を主張する人々から反対の声が上がっています。
これについては意見の分かれる所でしょうが、例えばその会議の記録を見ますと、八木秀次氏より次のような発言があります。
「125 代一貫して男系継承であった事実の重みでございます。これまで一度の例外もなく、一貫して男系で継承されてきた。そのこと自体、もはや確立した原理というべきではないか」。

「講釈師見てきたような・・・・」という江戸川柳を地で行くような発言ですね。
近代になってからはともかくとして、神話時代に遡って存在すら判然としない人物について、男系継承が事実だと、どうしたら断言できるのでしょうね。

更に八木氏は、「遺伝学の見地からも説明が可能だということが指摘されており」とか、「Y染色体の刻印」というような解説を行っていますが、私はこうした皇位継承問題に、生物学的な事柄を持ち出さないほうが賢明だと思います。 

「有識者会議」に望まれるのは、男系女系論議よりも、これからの皇室の在り方を議論して欲しかった。
皇位継承が男系にせよ女系にせよ、いずれにしろパートナーは民間から迎え入れなくてはならない。
皇室は美智子皇后、雅子妃二代にわたり、難しい状況を経ています。
以前東宮職に従事していた方から伝え聞いたとところによれば、昭和天皇の時代に皇后が美智子妃を訪れた際に、幼かった今の皇太子が、廊下に両手を広げて立ちふさがったことがあるそうです。母君を守ろうとしたのでしょう。
当時かなりの緊張関係にあったと推察されます。
現在の雅子妃の状態は、周知の通りです。
来年からの国会審議では、こうした点も踏まえて、皇室の今後の在り方をしっかりと議論して欲しいと思います。

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コメント

 この問題が持ち上り、とりあえず見えてきたのは、皇室とは何か?
 ということではないでしょうか?
 事実か否かは別として、皇統譜上では、確かに男系のみが天皇になっています。
 そして、もう一つは、宇多という例外を除いて、臣籍降下、つまり、姓をもった者は、天皇になれないということです。
 この点、八木さん達は、旧皇族の復帰を提案していますが、彼らは、既に姓をもっている。
 男系にこだわるのは、少なくとも、当時の東アジアのグローバルスタンダードの儒教の影響があったことを示しています。つまり、皇室なんていうのは、百パーセント日本のオリジナルじゃない。
 そして、その儒教を意識しつつ、易姓革命を何とか回避しようとした。その結果が姓を棄てることであった。
 と私は考えるわけです。
 つまり、皇室が存続したというのは、易姓革命から逃れるために姓を棄てた。換言すれば、姓をもった者が天皇になれば、易姓革命が可能になる。ただ、現状を考えれば、易姓革命のようなものは、今後起こらない。
 だから、姓をもった者でも天皇になれるとした。
 これは、八木さん達のような男系論者のみならず、女系容認論者も同じ。
 ただ、いずれにしても伝統とは、程遠いものになることは間違いありません。

投稿: 柴田晴廣 | 2005/12/26 18:51

柴田晴廣様
コメント有難うございます。
この問題に関しては、私があれこれ言うより、柴田さんのサイトの記事を直接読んで頂いた方が宜しいと思います。
関心のある方は、是非下記にアクセスして見て下さい。

記事のタイトル「伝統とは?文化とは? 『皇室典範に関する有識者会議』の女系天皇容認の決定をめぐって」
長文のシリーズですが、取敢えず下記URLの記事が分り易いと思われますので薦めします。

http://blog.goo.ne.jp/zxcv_002/e/9cface6b9b8bba6cf1fb060aa9cfde4b

http://blog.goo.ne.jp/zxcv_002/e/f27e93b5dbc1c591d1fadee361846aac

投稿: home-9 | 2005/12/27 06:10

home-9さん

 ご紹介ありがとうございます。
 home-9さんに紹介いただきましたが、Web-Log内では、私の我儘からカテゴリに分けてありません。
 宣伝のようで恐縮ですが、まとめて読まれる方は下記URLの「女系天皇容認の是非」としてシリーズをまとめてありますから、そちらをご覧ください。

http://www.joy.hi-ho.ne.jp/atabis/newpage7.htm

投稿: 柴田晴廣 | 2005/12/27 08:03

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