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2006/01/01

年頭妄言

nenga 新年明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します、と誰に言っているのか自分でも良く分りませんが。

以前から、なぜ「明けまして」なのか疑問に思っていましたが、最近になってその理由が分りました.今のように深夜零時になると日付が変るのは明治以降なのだそうですね。江戸時代は「明け六つ」の鐘が鳴って初めて日付が変る、つまり1月1日の東京であれば午前6時50分頃に夜が明けてお正月を迎えるので、「明けましておめでとう」になるんですね。
赤穂浪士の吉良亭討ち入りも、今で言えば12月15日の早朝ですが、江戸時代の暦から言えば夜明け前ですから12月14日となるわけ
です。
元旦が、1月1日の朝という意味であることを知らない人が多いようで、新聞記事でも間違えて使っています。
そういえば”松の内”よいう言葉も死語になりつつあるようですね。門松を1月7日(関東地方では)に片付けるから、1日から7日まで
が”松の内”です。「松が取れたらお伺いします。」と言えば、1月8日以後に訪問することを意味していた。
こういう大事な事は学校では教えてくれない、みんな寄席で習いました。

私は子どもの頃、年末年始がキライでした。何がイヤかというと、クリスマスプレゼントとかお年玉を貰うのがイヤでイヤで、堪らなかったんですね。例え家族からでも、とにかく他人からモノを貰うことがとても屈辱的で嫌いでした。
お祝いされることも嫌いで、従って誕生祝いなどやって貰ったことが無い。今でもそうです。これは成人してから困った事がありまして、他人へ贈り物をすることに気が付かないんですね、自分がイヤだから。日本は何かと贈り物社
会的な雰囲気がありますから、社会人になって結構ハンデでした。
それと子供時代からお祭りが大嫌いでした。だから町内の祭りに行ったことがありません。

それで何が好きかと聞かれれば、寄席と芝居(歌舞伎)と答えました。芝居は7歳、寄席は8歳の時に初めて見に行きました。これが面白かったんですねえ。「7つ8つからイロハを覚え、ハの字忘れて イロばかり」な子供が出来上がっていたわけです。
実に厭なガキですな。
後に犯罪でもやっていたら、「子供時代から心の生育に問題がありました」なんて心理分析されるとこでしたよ、まったく。

当時の寄席に、音曲師で柳家三亀松という有名な芸人がおりまして、これが実に色っぽい都々逸をやるんです。
♪明けの鐘 ゴンと鳴る頃 三日月形の 櫛が落ちてる 四畳半♪ 
♪緋縮緬 肩からすべって 覗いた乳房 にっこり笑って 消す灯り♪ 
なんて都々逸を聴いて、小学校3、4年生でしたが、何となく意味が分りました。
子供なんてえのは、恐ろしいもんです。
「あなた、いけませんわ、さっきのお風呂の中の、あんなおイタ」なんてセリフを聴くと、脳天が痺れました。
あれ以来痺れっぱなしで、未だに頭がハッキリしません。

それでもマトモに成長して、世間様に迷惑を掛けるような事をしなくて済んだのは、時代が良かったんでしょうね。
引きこもりをする場所も無く、自分探しをする暇も無く、とにかく働いて親に楽をさせよう、女房子供を養って一人前の人間になろう、そ
れしかアタマになかったですからね。
選択肢が無いということは、余計な事を考えずに済みますので、幸せだったのかも知れません。
貧しくとも目標があった時代でした。
最近昭和レトロブームと言われていますが、私の高校のクラスの3分の1が母子家庭でしたよ。
皆父親が戦死の人ばかりです。昭和の時代にはそういう現実もあったということは、忘れてはいけない。
それが近頃、又憲法を変えて軍隊を持とうなどと云う声が高くなってきました。
60年経つと忘れてしまう、人間の業ですかね。

昨年12月の天皇誕生日での記者会見で、次の発言がありました。
「日本は、昭和の初めから昭和20年の終戦までほとんど平和な時がありませんでした。この過去の歴史をその後の時代とともに、正しく
理解しようと努めることは日本人自身にとって、また、日本人が世界の人々と交わっていくうえにも、極めて大切なことと思います。」
天皇のお言葉とするより、あの時代を生きてきた一人の人間の感慨として、私は受け止めましたけど。

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コメント

遅ればせながら、明けましておめでとうございます!

今年も「お騒がせうさぎ」するかもしれませんが、よろしくお願いします。

投稿: うさぎ | 2006/01/05 09:21

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