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2006/02/06

国立演芸場「花形演芸会」(2月)

santaro
今回は行かないつもりだったのですが、「築地の柳」さんから寄せられたコメントを見て気が変わりました。結果は行って良かった。2月4日の「花形演芸会」は、会場の入りは今一つでしたが、収穫の多い会となりました。

古典芸能の話芸は「女性に向かない職業」というのが私の持論です(浪曲は例外)。それと芸能各分野に有能な人材が出ていますが、唯一「講談」だけはどうもパッとしないと思っていました。
そうした偏見を吹き飛ばしそうな講釈師が表れました。それがこの日に出演した「神田京子」です。演目は「大名花屋」(?)。
初見でしたが、先ず話の「間」が宜しい。始めはタカを括って聞き流していましたが、次第に引き込まれていきました。
未だ芸は未熟ですが素質は十分、講談界久々の期待の新人です。
後は、悪い男に引っかからないように、芸を磨いて欲しいところです。

若手のお笑いからは、栃木訛りの漫才「U字工事」。どうも大阪に押され放しの若手漫才ですが、この二人はとても面白い。「間」が、いかにも東京の漫才の「間」です。
「アンタッチャブル」や彼等のような人材が寄席の定席に出れば、寄席も活気付くし、本人たちの芸も進歩すると思うのですが、惜しまれます。

「林家彦いち」は「反対俥」、以前から評判は聞いていましたが、実際に聞くのは初めてでした。マクラのニューヨークで行った英語の「南京玉簾」の公演の話も含めて、場内の笑いを誘っていました。
この人の筋肉質の芸風とネタが良く合っています。

「モロ師岡」は久しぶりでした。少々毒のある一人コントで根強い人気がありあます。
客席は沸いていましたが、病院待合室での老人の生態というネタは、余りにありふれていて新味が感じられない。

いつも楽しい「ポカスカジャン」、この人たちは音楽がしっかりしています。
曲芸の「鏡味正二郎」、最近の曲芸や太神楽の新人は芸がしっかりしています。ベテランはおちおちしていられないですね。

トリはお目当ての「柳家三太楼」、演目は「宿屋の仇討」。
三太楼は今年度の演芸大賞に最も近い距離にいます。今回の高座も、当然それを意識したものになりました。
2日前に同じネタを立川談春で聴いていましたが、談春が三代目桂三木助のオリジナルを正確になぞっていたのに対し、三太楼は随分と変えた演出でした。噺を相当刈り込んでいて、談春と比べテンポの良い展開です。何より侍に風格があるのは、やはり一日の長です。江戸っ子達の描写も秀逸でした。
しかし、やはり固さが出たのでしょうか、マクラの部分で「子別れ」と「芝浜」を間違えたのはともかく、大事な場面で、侍が名前を名乗る所を抜かしていました。
三太楼が昨年大賞を逸した口惜しさを滲ませた高座での「宗論」の方が良かったと思いました。

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コメント

Home-9さま

コメントいただきありがとうございます!
いらしてましたか!今回の花形は全体的に前回よりもレベルの高い方々で、楽しめましたね!

でも賞取りがかかると、見る目も厳しくなってしまいますね。単純に落語を楽しめばいいのでしょうけれど・・・・
それにしてもレースの行方が気になりますね。お知り合いは、昨年の文左衛門師の「らくだ」がとても良かった、と言ってましたし(師の柄に合っている噺と思います)、喬さまの2年連続もありえない話ではないですよね。
主催者側は、知名度の高い人に取らせたいのかなぁ?などと裏事情を勘ぐったりして、どうもいけません・・。

投稿: 築地の柳 | 2006/02/07 21:14

築地の柳様
こちらへコメント有難うございます。
最近評判のお笑い番組で、人気のタレントの芸を見ても全く面白くない事が多く、これはもしかしたら自分の感覚が、世の中からずれてきたのかと不安に思うのですが、若手の芸人でもいい者は良いし、面白い者は面白いんだと、ちょっと安心します。
才能のある若手芸人に出会えるのが、この「花形演芸会」の一番の楽しみです。

有力候補者たちの「演芸大賞」狙いが激しさを増していて、やはり受賞は魅力があるのでしょうね。

投稿: home-9 | 2006/02/08 17:59

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