金融機関にはダマされまい
TVで強盗や窃盗のニュースを聞いていた私の奥さんが、「物騒ね、うちもアコムしようかしら」と申しておりました。「それはSECOM(セコム)の間違いでしょ」と突っ込みながら、いやそちらが正解かもしれないなと考え直しました。
玄関に“SECOM”のシールが貼ってあると、泥棒がこの家には余程金があるなと思って、却って狙われるでしょうね。処がアコムのシールなら、ここの家は余程金に困っているだと思って避けてくれる、きっとアコムの方が泥棒除けになりますね。
TVを見ていて気が付くことは、サラ金と医療保険のCMが朝から晩まで流されていることです。サラ金と保険業、余程儲かるのでしょうね。「少ない保険金で大きな補償」「80歳までは入れます」「しかも掛け捨てではない」なんて一日中やってますが、本当ですかね。この通りなら、保険会社は潰れますけどね。
一昨年ちょっとした手術をして、当時2社の医療保険に加入していたので申請したところ、日本の保険会社からは保険がおりたのですが、米国系保険会社の方は、支給対象にならないの一点張りで、とうとう支払いがされなかった。
入院費の補償も、保険加入以前に罹っていた病気だと、支払いを拒まれるという話も聞きましたし、「手軽でガッチリ」などという甘い言葉に騙されないように。
「フォーブス」が3月に発表した2005年度版世界の長者番付を見ると、日本人で上位にランキングされているメンバーで最高位は77位サントリーの佐治信忠の58億ドルですが、以下上位は次の通りです。
80位 福田吉孝(アイフル) 57億ドル
84位 武井保雄(武富士) 55億ドル
103位 糸山英太郎(新日本観光) 49億ドル
111位 毒島邦雄(SANKYO) 47億ドル
111位 木下恭輔(アコム) 47億ドル
(以上敬称略、一族の資産を含む)
いずこもカタギの商売の方とは思えませんね。
ナンノカノ言っても、日本は「金」本位制の国ですかね。
近頃、「お金がすべて」という風潮は戦後の教育が悪かったせいだ、だから教育基本法を改正するという声を聞きますが、先ずこうした経済の仕組みを変えることが必要なのではないのでしょうか。
最近銀行窓口やダイレクトメールで一つ気になることは、銀行がやたらに投資信託や外貨預金を勧めることです。ゼロ金利状態が続いていて利息が増えないので、他の有利な商品への乗り換えをPRしています。
考えて見れば、ゼロ金利は銀行自体が演出しているわけだし、金利が自由化されているのも拘らず、横並びの低金利に抑えているのが銀行自身ですから、今更何を言っているのかと思いますが。
皆さんから預金を集め事業資金への貸し出しなどで運用して、利ざやで利益を得るのが本来の銀行業のはずですが、それより投資信託の販売手数料の方が儲かるのでしょうかね、これも考えものです。
心配なのは、銀行が勧めるからと安心して、こうした商品のリスクを十分認識しないまま、契約する人が出るのではという危惧です。
窓口で客に説明するのを傍から聞いていると、一応「この商品は元本保証はありません」と断っていますが、それは付け足しのようなもので、専ら高金利であることを力説していました。聞き手がどこまでリスクを理解していることやら。
顧客としては銀行が勧めるのだからと、信じて疑わない人も多いだろうし、騙されたと後でモメなければ良いですけど。
バブル崩壊当時の変額保険では、全国的に訴訟が相次ぎましたが、金融機関というのは懲りないなあと、つくづく感心します。
さて、個人が保有する外貨預金の残高が、2005年9月末で5兆円を越えました。銀行や証券会社が営業に力を入れていることもあり、今後も確実に増加するでしょう。
外貨預金といえば、直ぐに為替変動リスクを頭に描きますし、金融機関のパンフレットにも必ず書かれています。為替レートは毎日変動しますから、円が高くなれば損失となり、外貨が高くなれば利益が得られる仕組みです。
この他のリスクとして為替コストがあるのですが、これについては説明が抜けていることが多いので、要注意です。
外貨預金をする場合、預け入れ時の円貨から外貨への換算レートにはTTSレート(電信売相場)、引き出し時の外貨から円貨への換算レートにはTTBレート(電信買相場)が、それぞれ適用されます。
例えば高金利で人気のオーストラリアドルの定期預金をした場合、現在金利は半年物で3.67%です。
一方、日本円/豪州ドルのTTS=87.16円、TTB=84.66円ですから、往復の為替コストは4.59%となります。
仮に100円預けて半年後に引き出すと、税引き後の元利合計は約97円となり、高金利のはずが却って元本割れをしてしまいます。
為替コストは一定ですから、短期のものや中途解約は不利となりますので、騙されないように。
「ハイリターン」どころか「ノーリターン」にならないよう、金融機関に騙されないよう、お互いに注意が必要です。
♪この世はもうじきお仕舞いだ マリリンモンロー・ノーリターン♪
(最後は意味不明)
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保険会社の経営3利源は、利差益・費差益・死差益で成り立っているらしいです。確かにTV、チラシ等で、派手に宣伝されてますが、たとえどんなに消費者へのメリットを表立ててくれたとしても、保険会社が儲かってない訳はありませんよね。「約款」をよく読むと全ての説明はなされていますが、あれを1冊すべて読むとなれば、たとえ保険業界の営業の方でも無理があるでしょう。よ~く読めば、それはそれは、大変細かい条件が書かれています。
その結果、私は、保障は他者に委ねないで、自身で築いて行こうという考えに達しました。生命保険は解約し、わずかな障害保険だけに加入してます。
外貨預金では、日本円のゼロ金利を逆手にとったスワップ利益や為替差益に更にリバレッジ効果をかけた新商品などが証券会社から発売されているようです。投資信託や株の売買もそうですが、とくに外貨預金は、手数料の点で、また機動力の点で、ネット上で取引しなければ、大きな利益は得られないと思います。
時代の変化に適応した金融商品を知る事と、ネットの活用は、今後主婦の家事の中でも財テクの分野で、大きな助けになると思います。
投稿: うさぎ | 2006/03/18 21:52
追伸:
経済界とは、所詮泣くか笑うかだけの世界だと思います。財テクでも勝組と負け組がはっきりすると思います。その勝敗が決まるのは、金融商品の理解と実行力のみにあると思います。お金の計算が出来ないのは論外で、他人のすすめを表面だけうのみにして都合のいい解釈をするのも、自分自身の責任であり、負け組まっしぐらになると思います。日本人の貯蓄精神の甘さは今に始まったばかりじゃありませんが・・。世知がない世の中であるといえば、それまでですね。
投稿: うさぎ | 2006/03/19 09:09
うさぎさん
2本のコメント有難うございます。
うさぎさんは旅と音楽の世界の他に、ネットトレーダーの世界もお持ちのようで、興味深く拝読しました。
私の意見も含めまして、ご返事は次回の記事の中で書きたいと思いますので、ご了承下さい。
投稿: home-9 | 2006/03/19 11:56