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2006/08/02

ミックス寄席「柳家三三と古今亭菊朗」@日本橋亭

長雨の後は一気に秋の気配で、これじゃ海水浴場はあがったりですね。こういう時は寄席に限ります。
そんな訳で、7月30日はお江戸日本橋亭での「柳家三三と古今亭菊朗」の会へ。
実は日本橋亭は初体験でして、小屋が小ぶりなのと、今時床に座って聴けるという嬉しい会場になっています。
最前列の中央に座ると、何だかサシで落語を聴くような気分になります。

三三(さんざ)は今年真打に、菊朗は来春真打昇進が決まっている、共に落語協会期待の若手噺家です。
タイプは二人大きく異なり、三三が師匠小三治譲りの端正でいてどこかトボケタ味わいがあるのに対し、菊朗はハイテンションで常に精一杯の熱演と、好対照な高座です。

Sanza
1年先輩の三三は「道具屋」と、トリの「お神酒徳利」の2席。
「道具屋」は典型的な前座噺ですが、最近前座があまり演らなくなりました。
単純なストーリーの割に登場人物が多く、結構難しい演題なのかも知れません。
三三の独特のトボケタ感じがネタと合っていて、楽しめました。

一方の「お神酒徳利」、6代目三遊亭圓生が得意とした大ネタです。
長講ですが、「文七・・」のような泣かせる人情噺ではないし、さりとて笑いの取れる滑稽噺でもない、演者の話芸だけで長時間をもたせると言う、難しいネタです。
高座に掛かる機会も多いのですが、いずれも圓生の名演には遠く及ばない。
三三はやや勉強不足か、細かなミスが目立ちました。
それと途中でギャグを入れていますが、この噺はそのまま真直ぐに演じた方が良いと思います。
いずれにしろ、もう少し稽古を積んで再挑戦して欲しいと思います。

Kikurou
菊朗は、「三味線栗毛」と「小言幸兵衛」の2席。
盲目の按摩が主人公のためか、電波に乗りにくいネタで、寄席ファン以外にはお馴染が薄い演題です。
落語に出てくる按摩というのは、とかく嘲笑の対象とされるのですが、この噺の按摩は目出度く検校に出世するという、お目出度いストーリー展開です。
菊朗は按摩と部屋住みの武士(後の大老酒井雅楽頭)の人物描写がしっかりとしており、最近聴いた「三味線・・」の中では出色の出来でした。
どんなネタでも、常に真直ぐに演じる菊朗の姿勢は好感が持てます。

「小言幸兵衛」、これも良い出来で十分楽しめました。
菊朗は間もテンポも上々で、もしかすると現在の演者では最高の「小言幸兵衛」ではと、思わせてくれました。

この日の二人会は、後輩の菊朗の好演が目立ちました。
とかく真打になってから足踏みする噺家が多いので、このお二人の更なる精進を期待します。

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