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2006/08/07

やはり警察の先走り「羽幌病院」事件

Haboro
秋田県藤里町の児童連続殺人事件で、被害者の米山豪憲君の父親が秋田県警に提出していた質問状に対し、8月3日県警より、一切お答えできないと電話で回答があったことが判明しました。
質問状は、畠山彩香さん殺害事件の初動捜査が、適切に行われていなかったことに関するものです。
現場の状況から他殺の可能性が高く、又県警の捜査員の中にも他殺の可能性を指摘する声があったにも拘らず、事故として処理されてしまいました。

売春を業としていた容疑者の客に、県警の関係者がいたとの噂が絶えないし、そのために彩香ちゃん事件での捜査方針が曲げられたという記事が週刊誌に書かれています。
しかも豪憲君殺害事件では、父親が怪しいとの情報を報道機関にリークしていたわけで、実に手口が陰湿かつ悪質です。
事実に反するのであれば、回答を拒否して逃げ回るのではなく、警察はきっぱりと自らの潔白を証明すべきです。

さて、以前このブログに「これは「殺人事件」だろうか」(http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2005/05/post_f1a1.html)というタイトルでとり上げた、道立羽幌病院の医師が殺人容疑で書類送検された事件の続報です。
北海道羽幌町の道立羽幌病院で2004年2月、無呼吸状態になった男性患者(当時90)の人工呼吸器を取り外し死亡させたとして、当時勤務していた女性医師が殺人容疑で書類送検された事件です。

事件の経緯は、自発呼吸を停止し、瞳孔が開いた状態で人工呼吸器を付けられていた男性患者に対し。医師は「脳死状態」と判断して、家族の同意を得た上で呼吸器を外したものです。
男性患者は約15分後に呼吸不全で死亡しました。

旭川地検は8月3日、この医師について嫌疑不十分で不起訴処分にしたと発表しました。
理由について、人口呼吸器の取り外しと死因との因果関係が薄いとした上で、呼吸器を外さなくても、男性の余命が十数分程度だった可能性は捨てきれず、取り外しが死期を早めたと認めるのは難しい、との見解です。
死亡した男性患者の家族は、「いい先生だった。不起訴になってよかったと思う。処罰感情はなかった」と話しています。

私が以前書いた記事では、次のようにコメントしておりました。
『この事件の場合、脳死判定を担当医個人で行ったことには問題がありますが、家族の同意を得て人工呼吸器を外していますし、故意で人を殺した殺人事件とは、どう考えても馴染みません。
これを立件化した北海道警の判断は、誤りだと思います。』
今回の検察の判断も、同様の見解でした。

私のような素人でも判断できることを、一体全体警察は何を考えて殺人事件と判断したのでしょうか。
そもそも、最初から事件性など存在しなかったのではないのだろうか。
警察は、自らの使命と責務をもう一度真剣に考えて欲しいと思います。

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医療・福祉」カテゴリの記事

コメント

こんばんは
はじめまして、「いなか小児科医」のbefuと申します。

羽幌病院事件について、ちょっと古いのですが、今年の4月に記述した記事にトラックバックさせていただきました。これからもちょくちょくお邪魔させていただく予定です。何卒よろしくおねがいします。

befu様
コメント有難うございます。
早速TBが寄せられた貴エントリーを拝読しました。記事の末尾にこう書かれておりました。
『きちんとした基準を作らない限り、懸命に患者さんと、その家族に尽くした医師が刑事的に起訴されるということが、これからも起き続けるでしょう。』
医療の門外漢である私が、拙ブログで繰り返し医療事故問題を採りあげている理由は、正にその点にあります。
このままでは医療制度、特に地域医療が破壊されてしまう、そうした危機感から問題を投げかけております。
これからも宜しくお願い申し上げます。

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