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2006/08/05

柳家喬太郎独演会@横浜にぎわい座

Kyotaro
みなとみらいの花火大会と重なり、身動きの取れない桜木町駅をようやくすり抜けて、8月1日横浜にぎわい座へ。
今回の柳家喬太郎の趣向は、「前座噺特集」。開演のハナにいきなり喬太郎が登場、めくりは「開口一番」で、終われば自らが座布団を返して引っ込むという演出。
いかにも女性ファンが喜びそうなニクイ演出。

客演は柳亭左龍で「風呂敷」。今年真打に昇進した左龍、おかみさんの描写にやや色気が欠けるが、正統派の好感が持てる高座だった。
左龍は、着実に上手くなっている。

喬太郎は当日三席ご機嫌を伺った。
先ずは「たらちね」。上手い噺家が演ると、これ程面白く聞かせるものかと感心。「あーら我が君」の女房に、上品な色気を感じさせるのは、さすが喬太郎。

二席目は「道灌」。マクラで花火の見物客をさんざん揶揄して、ここからいつもの喬太郎節。言いたい放題で、観客を爆笑に誘って本題。
別に奇をてらった演出をしているわけではないが、面白く聞かせてくれた。
こうしたネタで、客を楽しませるところに、喬太郎の実力を窺わせる。

トリは「金明竹」。これも前座噺の典型だが、意外と難しいネタだと思う。
最大の眼目は、次のセリフだ。

『ごめんやす。旦那さん、おいでですか? 私、中橋の加賀屋佐吉方から参じました。先度、仲買の弥一が取り次ぎました道具七品のうち、祐乗・光乗・宗乗三作の三所物、ならびに備前長船の則光、四分一ごしらえ横谷宗民小柄付きの脇差、柄前は、旦那さんが古鉄刀木と言やはって。やっぱりありゃ埋木じゃそうに、木が違ってますさかい、念のためちょっとおことわり申します。次は、のんのこ茶碗、黄檗山金明竹、寸胴の花活、「古池や蛙とびこむ水の音」と申します、あれは風羅坊正筆の掛物で、沢庵・木庵・隠元禅師張交ぜの小屏風、あの屏風は、わての旦那の檀那寺が兵庫におましてな、この兵庫の坊主の好みまする屏風じゃによって、兵庫にやり、兵庫の坊主の屏風にいたしますと、かようお伝え願います』。

これを立て板に水のごとく、歯切れ良く一気に言い立てなくてはならない。
しかも4回繰り返すが、少しずつ言い方を変えなくてはいけない。
先代の三遊亭金馬が得意としていたが、名人と言われた6代目三遊亭圓生の口演は見るも無残であった。
並の前座ではとても勤まらない前座噺といえる。

喬太郎は、使いの男がセリフを繰り返す度に段々キレテいくという演出で、客席を沸かせた。

一日に喬太郎を三席聴けるという贅沢さ、十分満足の独演会だった。

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