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2006/10/28

安倍首相はヤッパリ「鷹」

Abe310月上旬に中国へ行きましたが、安倍晋三首相への評価は大変なものでした。現地の人は「今迄の小泉はおかしかったが、今度の安倍新総理は期待できる。」と手放しです。
安倍新総理が先ず中国を訪問し首脳会談を行ったことで、かの国の中華心情を大いに満足させたものと見えます。
つい先日まで、蛇蝎のごとくお嫌いであった国からこうも誉められては、「昨日の敵は今日の友」という所でしょうか。先ずはご同慶に堪えない。

中韓訪問に続き国内でも村山談話や河野談話を踏襲すると明言して、待ち受けていた反対勢力に肩透かしを食わせた格好で、予想していたより老獪な政治家であることを証明しました。
加えて、正に阿吽(あうん)の呼吸としか言いようのないタイミングで北が核実験を発表し、衆院補選にも圧勝、いよいよ「追風に帆かけてシュラシュシュシュシュ」。

新聞各紙の論評でも、「君主は豹変」といった見出しが目立ちました。
このことわざはの語源は「君子は豹変す。小人(しょうじん)は面を革(あらた)む。」で、君子は自分の考えや行動に過ちがあったなら、素直に反省して改めることに躊躇しない、という意味です。本来はとても良い意味ですね。
これに対して、小人が他人から過ちを指摘されても、表面だけは反省したように見せるだけで、本心は少しも悔い改めてはいないという意味になります。
さて安倍晋三さんは君主? それとも小人?

ライト打ち一辺倒を改めたかに見える安倍総理に成り代わって、ここのところ周辺の取り巻きのご連中が、首相の本音を語っています。
中川昭一政調会長や麻生太郎外相たちの核保有発言です。本人たちは論議が目的と言っておりますが、何かを決するために議するわけで、実際には日本も核武装すべきだというのが彼等の本音です。核武装してれば国が安全なら、何を恐れて米国は世界中に出かけて戦争をしているのでしょうかね。

教育基本法の改正が、今国会の日程に上っています。
改正論者の主張を読むと、早く言えば世の中が悪いのは教育が悪いせいだという前提があり、ここから教育→学校教育→義務教育→教育基本法という展開になっているようです。
仮に戦前の天皇への絶対服従、忠君愛国教育を今行ったところで、それで日本が良くなるとは到底思えませんけど。

もう一つ、改正論者の頭には、教育改革を思想教育と捉えている傾向が見受けられます。
例えば安倍総理の側近である下村博文官房副長官は、教育問題のシンポジウムで、「安倍政権が目指す教育」について次の様に発言しています。
「(文部科学省の)局長クラスは政治任用し、役人の思想信条はチェックする。」
「『自虐史観』は官邸のチェックで改めさせる。」
安倍首相および周辺が考えている教育とは、思想教育であることを窺わせます。

以下は、戦争末期に小学校上級を迎え、集団疎開に行っていたという男性から伺った話です。
毎日の食事に事欠く日々を送っていたら、あるとき米軍が飛行機から食糧とお菓子を詰めた袋を落下させたそうです。それまで戦争に負けたら日本人は全員殺されるという教育を受けていた子供たちの、「アメリカ憎し」だった精神がコロリと変わってしまった。
翌日から晴れ渡った空を見ると、子供たちは「あ、アメリカ晴れだ。」と言って喜んだそうです。
大人だってそうでしょう。「天皇陛下万歳」が数ヵ月後には、「マッカーサー元帥万歳」に一変したんですから。
思想教育とは、かくも儚いものなのです。
それともあれですかい、まさか北朝鮮のような徹底した教育を志しておられるのでは。
北のような「美しい国」になら、真っ平ゴメンでっせ。

安倍総理は君主でも小人でもありません。「鷹」です。
「能ある鷹は爪を隠す」で、世論の動向をにらみながら、ひそかに爪を研いでいるのでしょう。

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