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2006/12/04

「ライブドア」「村上ファンド」両事件の主犯は宮内亮二か

Miyauchi従業員が会社の金を横領したなどという事は、恐らく全国で多くの企業が経験していると思われます。通常は本人や家族、場合によっては上司や同僚が協力して穴埋めを行い、本人を社内で処分するという形で決着させています。
会社も該当部署も、あまり世間に表ざたにしたくないですからね。
非常に悪質であったり、金額が莫大であったりすると、会社が本人を告訴し刑事事件になることもありますが、全体から見れば氷山の一角です。

横領した当人は、バレるまではウソをつき通して、業務上横領の事実をごまかします。
そして横領がバレた時の当人の言い分は決まっています。「一時的に借りたもので必ず返すつもりでいた」、これが常套句です。時には「会社も上司も承知だった筈だ」などと居直るのだから、始末が悪い。
背任横領するような人間の言うことは信用できない、これは永年サラリーマンをしていた私の経験則です。

さて前記の決まり文句ですが、最近どこかで聞かれた記憶があるでしょう。
そう、ライブドア裁判で、取締役であった宮内被告の証言ですね。
彼の横領の疑惑にかかわる事実関係について、整理すると次のようになります。
①人材派遣会社トライン買収に関連し発生した投資事業組合の利益の内、2億6000万円がライブドアの元取締役野口英昭(死亡)が香港に設立した会社Aに送金されている。
②会社Aから、1億5300万円が宮内亮二、中村長也被告らが香港に設立した会社Bに送金されている。
③宮内亮二、中村長也の両被告は送金された金のうち、4000万円を私的に流用していた。

宮内被告らはこうした事実を公判で認めた上で、送金も私的流用も亡くなった野口氏の了解(死人に口なし)の下で行ったこと、一時的に借用したもので返すつもりであることを証言しています。正に背任横領した人間の常套句を、公判で喋っています。
宮内、中村両名の業務上横領の犯罪事実は明らかです。
不思議なことに、検察側はこうした事実を完全に黙殺しています。横領罪で彼らを訴追する気配は全くありません。

さて村上ファンド事件の裁判が、12月1日に始まりました。
ライブドア裁判と同様に、こちらの事件でも検察側証人として宮内亮二が出廷しました。
つまり双方の事件とも、堀江、村上両被告を有罪にする切り札は、宮内証言が握っているわけです。
その宮内証言ですが、2004年11月8日の会議で村上被告に、ライブドア社は「200億円の借り入れは大丈夫」「(ニッポン放送株の)3分の1を取る」などと具体的に伝えたと証言しました。この会議では、経営権を取得した場合のフジサンケイグループを2社でどう分けるかも話し合われたとのことです。
キツネとタヌキの化かしあい、それとも捕らぬタヌキの皮算用。

この証言で見えてきたのは、宮内亮二がニッポン放送の買収を共同でやろうと、村上世彰をけしかけたという構図です。それに乗っかって村上被告がニッポン放送株の買い付けを行ったのではないか。宮内がそそのかし、それに村上が乗ったという構図です。
この点は、逮捕直前での村上世彰の記者会見で、「宮内さんが『そらいけ、やれいけ、ニッポン放送だ』というのを聞いちゃった」と発言したこととも符合(宮内は否定しているが)しています。
村上ファンド事件の発端は、実は宮内被告が仕掛けたとは考えられないでしょうか。

そう考えていくとライブドア事件についても、粉飾決算による株価操作という不法行為の主導者が宮内であったと考えると分かりやすい。
株価を上げて投資組合を通じて高値で売り、その利益の一部を自分の口座に還流させ横領着服するという構図を作り上げたのは宮内被告であって、堀江貴文は単なる広告塔・狂言回しに利用されたに過ぎないのではないか。むろん利用されてしまったという罪はありますが。

沖縄で急死した野口英昭氏の死因については、依然多くの謎が残されており、他殺説もくすぶっています。
もし他殺であるとすれば、彼の死で最も利益を得た人物を疑うのが、捜査の常識でしょう。
宮内亮二らの背任行為(業務上横領)を見逃す代わりに、検察側に有利な証言をさせている疑いは濃厚です。堀江被告の弁護人が公訴権の乱用であるとして、捜査にあたった大鶴基成特捜部長らの証人尋問を要求しているのは、当然であると考えます。

現在公判では、堀江及び村上の証言と、宮内の証言と真っ向から対立しています。そのどちらが真実なのかは分かりません。あるいは双方共にウソをついているかも知れない。
いずれにしろ宮内らが検察に弱みを握られ、無理やり証言させられているのは明らかでしょう。
背任横領を行うような人物の証言は絶対に信用できない、これだけは断言できます。

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