ヤッパリ嘘だった「納豆ダイエット」
当ブログで1月23日にエントリーした記事“「健康情報番組」の健康破壊”
(http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_bcca.html)で指摘した通り、「納豆ダイエット」はやはり嘘でした。
どんな食品であろうと、食べて痩せるなどということはある筈がない。こんな理屈、子どもでも分かるでしょう。
フジテレビ系の生活情報番組「発掘!あるある大事典2」で、納豆のダイエット効果を紹介した1月7日放送分にデータ捏造(ねつぞう)などの問題が判明し、制作した関西テレビ(大阪市)が20日、発表しました。
主な捏造は、次の通りです。
・ダイエット効果を比較した写真は、別人のものを使用した
・紹介された大学教授のコメントは、実際には無かった
・中世脂肪値の比較では、実際には測定していなかった
・血中イソフラボンの比較データは、架空だった
・血中DHEA(若返りホルモン)の測定データは、架空だった
要するに、番組の頭からシッポまで全てがデッチアゲ、嘘で固めた内容だったということです。
過去にも、TV番組での捏造はありましたが、ここまでヒドイのは前例が無いでしょう。
もっと驚くのは、記者会見での千草宗一郎社長の言で、「チェック体制に若干の不備があった」という発言です。
これだけの嘘で固めた放送をしておきながら、「若干の不備」としか認識しない人物が、放送会社のトップにいることです。
職業倫理などというものは持ち合わせていないんですね、この人は。
そう言われると、じゃあフジや関西TVでは、この程度の捏造は日常的なんですかいと、訊いてみたくなります。
この分では、この局の報道番組なども似たようなんでしょうね。
他局の番組を含めて、こうしたエセ科学をかざした生活情報番組は、眉に唾をつけてみる必要がありそうです。
マスコミの役割の一つは権力へのチェックですが、これからは視聴者や読者がマスコミをチェックする時代になりました。
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» “納豆ダイエット”ねつ造騒動〜ねつ造騒動はテレビ局と視聴者のどちらがより悪いのか? [Because It's There]
フジテレビ系の生活情報番組「発掘!あるある大事典2」では、色々なダイエットなどを紹介し、その度に紹介された食材が品切れになるほど人気のある番組でした。
この番組で納豆のダイエット効果を紹介した7日放送分にデータ捏... [続きを読む]
HOME=9さん。納豆についてやっぱり追記しましたね^^。
この手の番組はNHKの「ためして合点」が元祖だと思うけど、どれも色褪せた話題ばかりです。
痩せたいという願望を逆手に取り、このようなインチキなデマを流しておきながら、軽視した釈明に合点がいかないのはごもっともです。
何しろフジテレビなどは訳の分からないトレンディードラマを流行らせた大田享(正確な字は覚えてません)某をエグゼグティブプロデューサーに抜擢するという愚かな局ですから。
挙句に親会社のニッポン放送はライブドアから株の買占めをされるというお粗末さ。
テレビ局は視聴率さえ取れればいいという愚行に日夜死に物狂いになってる。
いい物をつくれば自然と物は売れるのに、コストをかけず利益だけを追求した雪印や不二家と似たようなもんですよ。
投稿: dejavue | 2007/01/21 13:57
dejavue様
コメント有難うございます。
この手の番組は山ほどあり、そう一々目くじらを立てなくともと思いましたが、今回は納豆が品切れになるという風評被害が起きましたので、敢えて記事にしたものです。
インチキな放送よりも、それを頭から信用して納豆を買いに走る風潮の方が問題ですね。
連日マスコミは不二家を叩いてますが、我が身を振り返れば不二家を批判できる資格のあるマスコミなど、どこにも無いでしょう。
投稿: home-9 | 2007/01/22 02:23