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2007/02/27

男が襲われる時代に

Chikan内閣府が昨年4月に発表した「男女間における暴力(DV)に関する調査」報告書によれば、女性全体でDVの被害に何度もあったと回答したのは10.6%、一方男性は2.8%なので意外に多いことが分かります。男性で1,2度あったと答えた人は17.4%だそうですから、男の6人に一人は女性から暴力を受けたことになります。
なかには浮気がばれて引っ叩かれたというのも含まれているかも知れませんが、こういうのはDVとは言わない。

“J-CASTニュース”によれば、北海道で女性から男性へのDVの相談件数が、2006年では前年のおよそ5倍に急増したとのこと。
男性用の一時保護対策を検討しているそうですから、話しは穏やかじゃない。
ご同輩の皆さんも、明日は我が身かも知れませんよ。

これは統計があるのかどうか分かりませんが、男性の痴漢被害というのも現実に起きています。
私が直接本人から聞いただけで数名いますので、実際には相当の被害が出ているのでしょう。いずれも、加害者も男です。なかには繰り返し被害にあった男性もおり、ソノ手の男の好みだったりすると、狙われるのでしょうね。
被害を受けた時はすごいショックだそうで、会社を休んでしまった男性もいました。これを聞いて、痴漢被害というは深刻なものだと云う事が理解できました。

女から痴漢行為を受けたという男性もいて、どうせ冗談だと思っていたら、それが違うんですね。
20代の女性本人から、電車の中で男の太股に触ったことがあると、告白されたことがあります。たまたま電車の中で、近くに好みのタイプがいて、ついつい触ってしまったのだそうです。被害者の男は一瞬ビクっとしたけど、文句は言われなかったとか。若くてチャーミングな女性でしたから、あまり腹が立たなかったのでしょうね。
ウラヤマシイ~~。
面白いのはこの女性、自分が痴漢をされた時は、下車してから後を追いかけ、いきなりその男の後頭部をぶん殴ったそうで、やはりヴァイオレンスな女というのもいるんです。

こうなると痴漢を防ぐには、女性専用者だけでは不十分です。
ボクは以前から痴漢専用車を作るのが一番良いと思っています。この車両では免罪として、好きなだけ出来るという車両にするんです。その代わり、他の車両でやった場合は厳罰です。
効果が上がると思うんですがねぇ。

そのうち、女性の男子暴行魔が現れるかも知れませんね。
「えーと、男の人の長い行列が出来てますが、なにかあるんですか?」
「いやね、近頃この辺りに若い女の強姦魔が出るっていうんで、もう大変な人気なんだ。だからこうやって並んで、襲われるのを待ってるんだよ。」
「あなたはまた、随分と前のほうですね。」
「何しろ朝の6時から並んでるんだからね。前から5番目だから、運が良けりゃ被害にあえるんじゃないかと思ってさ。」
「だけど表でこう長時間待たされるんじゃ、ツライでしょう。いっそ順番を書いた券を配っておいて、どこかで休憩してれば、いいんじゃないですか。」
「それは、ナンという券だい?」
「生理券。」

失礼しました!

2007/02/26

圓楽と談志それぞれの美学

Enraku2月25日の国立演芸場の名人会終了後、三遊亭圓楽が引退を発表した。予想はしていたので、昨夜はどうしても行きたかったのだが、前売りチケットは瞬間蒸発でとれず、まことに残念。
圓楽は2005年10月に脳梗塞をわずらい、以後リハビリを続けていて、先月高座に復帰したばかりだった。
噺家としては引退とのこと。未だやれると惜しむ声もあるが、こればかりは本人が決めることだから。

発病の5ヶ月前に圓楽の高座を見たが、「中村仲蔵」を1時間の長講でたっぷり聴かせてくれた。
圓楽の芸の特長は、スケールの大きさである。高座に品がある。姿が良い。
それと泣かせの圓楽だ。オハコの人情話「浜野矩隋(はもののりゆき)」を聴いて、何度も涙した。
「芝浜」「文七元結」も一級品だった。
それでも私は圓楽に点数がからいのは、“笑点”出演を引っ張り過ぎたことだ。
もっと早めに番組をおりて、高座に専念して欲しかった。この点が惜しまれる。
大喜利などというものは、所詮は余興であり、大看板がやるべきことではない。

三遊亭円楽は、圓生の一番弟子として入門、若い頃は全生という名前であったが、その頃から抜きん出て上手かった。
師匠である圓生は、八代目林家正蔵(前の名前は圓楽だった)と犬猿の仲だったことは有名だが、その正蔵も全生の才能は認めていて、圓楽を名乗ることを許可したというエピソードが残されている。
協会を脱退して以後圓楽一門を率いて、自ら「若竹」という寄席を作ったが、閉鎖してしまった。余談だが、その後「若竹」は中華レストランになっていたが、私の職場が一時近くにあった。その当時は毎日のように昼飯を食べに行ったので、何となく親しみを感じる。

先日のある週刊誌での対談で、圓楽は最近の落語家で名人は誰かと訊かれ、先ず古今亭志ん朝の名前をあげた。
その時、立川談志は年をとってからダメになったと評していた。師匠である圓生でさえ、晩年は噺のテンポが落ちていたとも言っていた。それを読んで、圓楽の引退を確信した。

その談志、確かに衰えが隠せない。
昨年の高座でも、最初の2,3分は殆ど何を喋っているのか、聞き取れなかった。しばらくして立ち直ったが、全盛期の喋りとは、ほど遠い。
圓楽から見れば、そういう談志の姿に批判的なのだろう。
しかし寄席に来る客は、噺家の芸を観るというより、芸人そのものを見に来る人も多い。
家元の顔を見ただけで満足して帰る客がいても、それはそれで良い。
恐らく談志は、ファンが通ってくる内は、最後まで高座に上がり続けるだろう。

誰でも年をとれば、芸が落ちてくることは避けられない。加齢は残酷だ。
どう処するかは、その芸人の生き方、人生の美学の問題だろう。

2007/02/25

二大政党制という「幻(まぼろし)」

Ozawa都知事選の候補者選びを巡って、民主党が迷走しています。党外の知名人は次々と名前が上がっては消えてゆき、党内では辞退する議員ばかり。
無理やりに誰か候補者を決めても、反石原の票が元足立区長の吉田万三氏と、建築家の黒川紀章氏(反石原といえるかどうかは疑問ですが)と共に3分されてしまい、このままでは、都政私物化とゴーマンな体質で、支持率が過去最低になっている石原慎太郎氏の三選を阻止するのは、難しくなってきました。

民主党の混迷は、都知事の候補選びに限ったことではありません。
都議会での民主党は、石原知事が提出した案件に、自民党と公明党と共に100%賛成してきました。つまりオール与党の一員です。
それが選挙の時だけ対立候補を出すというのは、どうも理屈が通らないのではないでしょうか。
一体何を主張したくて候補者を立てるのかという、根本的なところが問われています。

国政では、各マスコミの世論調査で、安倍内閣に対する不支持が支持を上回ってきました。
同時に政党支持率でも自民党は低下が続いていますが、民主党も同じように支持が低下しています。
つまり安倍政権に反対する人たちの受け皿として、民主党が役割を果たしていないということです。

現在の二大政党制の生みの親は、民主党代表である小沢一郎氏であると言ってよいでしょう。
自民党の中心にいた小沢氏が新党を結成し、細川政権の時代に持論であった「政治改革」を行いました。
小沢氏の「政治改革」は端的にいえば、二大政党制の実現にありました。
その骨子は、衆院選での小選挙区制の導入であり、もう一つが国費(つまりは税金)で政党を運営するという政党助成金制度の創設です。
小選挙区では大きな政党が議席を占めることになり、二大政党により政権交代が容易になるという理論です。
もう一つは、企業団体からの献金を無くし、政党を「国営化」すればクリーンな政治が実現できると考えた。

小選挙区をメインにした制度は、圧倒的に大政党に有利になり、衆院では自民党と民主党が議席の大部分を占めることになり、確かに二大政党は実現しました。
しかし政党助成金制度がクリーンな政治を作るという理論は、現在の状況をみれば破綻は明らかです。
企業団体からの献金に加え、国から金が貰えるとあって、政治資金はますます潤沢となり、領収書無しで年間数千万円もの事務所経費が使えるという、夢のような生活が送れるようになりました。
その結果、国費で愛人を囲ったことがばれて、辞任に追い込まれる大臣が出る始末です。

二大政党にはなったが、政策を見てもどっちがどっちだか良く分からない、二つの政党が並び立つ結果となりました。
いや違いはあると仰るかも知れませんが、例えていうなれば、ビールならアサヒとキリンの違い、コーラスグループならデュークエイセスとボニージャックスの違いくらいでしょうか。
要するにあまり選択肢がないということ。

こんな無理やり作った二大政党制など意味が無い。もうやめましょう。
それより議会制民主主義の本来の姿である、出きるだけ民意が公平に反映できるような選挙制度にしましょうよ。私は都道府県ごとの比例代表制が良いと思っていますけど。
それと毎年317億円以上支払っている政党助成金は百害あって一利なし、これもソッコー廃止です。
元はといえば、企業団体からの献金を無くすという約束で作った制度ですから、約束に反した政党にはペナルティを課したいくらいです。

小沢一郎代表が描いていた「政治改革」は完全な失敗に終わった、これだけはハッキリ言えると思います。

2007/02/24

又しても警察の不法な捜査、「選挙違反」無罪判決

Muzai2003年4月の鹿児島県議選を巡る選挙違反事件で、公職選挙法違反に問われた志布志市の元県議中山信一被告(61)ら12人の判決公判が、2月23日鹿児島地裁で開かれ、全員に無罪が言い渡されました。
当然の判決であり、それだけに県警の違法な捜査と、それをチェックできなかった検察の責任が問われることになります。

この選挙違反事件については、警察および検察の立証に元々無理がありました。
①住民20名の小さな集落で、191万円もの買収資金が渡されたとされていたのは不自然。
②「買収会合」事件として立証されたが、当初バラバラだった会合日時や買収金額が、いつの間にか完全に一致していたのは不自然。
③会合が4回としながら、当初検察側はいずれも日時を特定しないまま起訴していた。弁護側の追求で検察側は、昨年になってようやく2回の会合を特定したが、その2回とも中山元県議のアリバイが成立していた。
つまり会合そのものがデッチ上げだっとと言う事です。

この事件での警察の取調べは苛烈を極めていました。
ある被疑者は、「お父さんはそういう息子に育てた覚えはない」「早く正直なおじいちゃんになって」と書かれた用紙を、取調室で足下に並べられました。この男性の母親や孫のメッセージとされていました。
しかし実際には県警の警部補が書いたものでしたが、その警部補が男性の足首をつかみ、強引に紙を踏ませました、まるで江戸時代の踏み絵ですね。
この件では、この男性が起こした損害賠償の裁判で、警察の不法な取調べが認められ勝訴が確定しています。

取調べ時間は、一人平均で550時間を超えています。
映画「それでもボクはやってない」をご覧になった方はお分かりのように、あの過酷な取調べを550時間も続けられれば、大抵の人はおかしくなります。
被告の一人は、1年1ヶ月もの間勾留されていました。
現に被告に一人は、あまりの辛さに滝つぼに身を投げて、自殺を図っています。
長期の勾留で職を失った人、家族がバラバラになってしまった人もいます。
小さな村落の内部で、お互いが疑心暗鬼になり、地域のコミュニティーが失われました。

これは私の想像ですが、警察も検察も途中から、何かおかしいとは感じていたと思われます。
処が、警察や検察と言う組織は、いったんこうだと決めてしまうとブレーキが利かなくなってしまう。疑問に思っても後戻りできない仕組みになっています。
そうなると何が何でも、自白させ→起訴し→有罪判決を出させるという方向に突き進んでゆきます。
こうなると真実などはどうでも良く、あるのはメンツだけです。

人間誰しも間違いは避けられない。警察の捜査が誤ることはあるでしょう。
それをチェックするのが検察であり、最終的には裁判所の筈です。
処が、刑事事件に限ると、警察=検察≒裁判所という関係になり、そのチェック機能が殆ど働かない。
先日富山県の男性が強姦事件で実刑判決を受けて、約2年間服役して出所してから真犯人が現れ、冤罪であったことが判明しました。
もちろん警察や検察の捜査がズサンであったことは責められて当然です。
しかし一番いけないのは、有罪判決を出した裁判所ではなかろうか。ここの責任はもっと問われていい筈です。

今回の事件にしても、捜査を指揮した警察と検察の人物は、責任を取るべきです。

警察というのは、普段は私たちにとり非常に頼もしい存在に見えます。
しかしいったん無実の市民に標的が向けられると、これほど恐ろしい存在はありません。
刑事事件の捜査や裁判のあり方を、真剣に考えさせられる今回の無罪判決でした。

2007/02/22

ゴージャス「姉妹」の末路は・・・

“芸人は落ち目になると失踪する”という、芸能界“失踪の法則”が一昔前までありました。
過去には俳優、歌手、タレントを含む数々の芸能人が、失踪騒ぎを起こしています。
女性の場合、堕胎などの下半身の事情から、止むを得ず“失踪”したケースもありますが、殆どは本人やプロダクション側の演出です。
最近は流行らなくなったのは、携帯電話が普及して、“失踪”出来にくくなったからでしょう。

芸能人にとっては話題こそ命で、常に話題を提供し続けることが、世間から忘れ去られることを避ける唯一の手段です。
それがスキャンダルだろうと、お目出度いことだろうと、関係ありません。注目さえ集めれば良いのです。
女性の芸能人の場合は離婚発表を機にレコードを発売したり、本や写真集を出版したり、芸能界に復帰したりしますが、離婚騒動さえも立派な商売のネタになります。

昨日、叶恭子の著書「Love&Sex」(3月28日発売、小学館)の出版会見が行われましたが、話題は本の中味より、直前に起きた実の妹春栄の“失踪”事件に話題が集中しました。
本人に代わって、妹が“失踪”ですか。
姉恭子の装身具など5億円を持ち逃げしたとの疑いもあった由、誰も同情してくれない“事件”ですけど。どうせまた、別の男から貢いで貰えば済むんでしょう。
何せ今回の出版する本と、妹失踪事件を報じた週刊誌の出版社が同じすし、しかも出版会見前には妹は見つかっていたそうですから、余りに演出がミエミエです。
叶姉妹の“やつれた姿”や“涙”は、お約束通りでした。

叶恭子の新刊本は、書名を見る限り、又例によって男性遍歴をネタにして書かれたものでしょうし、何よりここの所叶姉妹のメディアへの露出が減ってきていたという事情があります。
妹役の叶美香も、昨年のアヌード写真集の出版で、グラビア系タレントとしては“上がり”でしょうし、窮余の話題作りといった所でしょうか。
弁護士まで動員して、商売というのは大変ですね。

そんなに全てがお見通しなら、メディアは無視すれが良いのですが、そうはいかない事情があります。
芸能記事というカテゴリーがあり、芸能記者や芸能リポーターが飯を食わなくてはいけない。
芸能っていったって、別に芸がどうのこうのではなく、実態は芸能下半身、芸能スキャンダル記事です。
こうした報道を記事にするのは彼らの業務ですから、ここは持ちつ持たれつ共存共栄、運命共同体です。

芸も持たない芸能人である叶姉妹は、一体何を本業としているのかですが、“男性との交際”により収入を得るお仕事かと拝察する次第です。
早くいえば、高級娼婦でしょう。
別に恥じるような職業でも何でもありません。大女優といわれる人だって、売り出し前はそうした職業にあった人はザラですし、売れなくなった女性タレントが、それで生計をたてている例など、数え切れないでしょう。
海外から来訪の政府要人を接待する高級娼婦の人たちの腕前は、時には外交関係にさえ影響することもあるわけで、とても重要なお仕事なのです。
私の子ども時分には、周囲に沢山の娼婦がいましたので、全く差別意識がありません。

こうした専ら容色や肉体で収入を得る女性たちにとって、一番辛いのは年をとることです。
どんなに努力しても、あちこち整形しても、衰えは隠せない。
周囲の男性の中では、「妹の方ならOKだけど、姉の方はチョットなあ」という声が強い。
そろそろ特定のパートナーを見つけるか、あるいは“デビ夫人”の後釜を狙うか、でもキャラが少し違うしなあ、という状況でしょうか。

え、私ですか? 両方キライです。
それでは、大キライな叶美香の写真を特別サービスでつけましょう。

Kanou11_1

2007/02/21

最高裁よ、お前もか!

Saikousai
以前のエントリー「ヤラセの陰に電通あり、今度は最高裁ですか」(http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_a5aa.html)で、最高裁が行った「裁判員フォーラム」の参加者に、新聞社が金を払ってサクラを送り込んでいたという記事を書きましたが、その後の報道を見ると、電通など大手広告代理店への発注自体が不適切であった模様です。
なにせ発注者が最高裁ですから、見逃すことが出来ない。

裁判員制度周知のために2005年10月から各地で開催された「裁判員フォーラム」をめぐって、最高裁から電通との契約は、書面上の締結日より後に交わした「さかのぼり契約」でした。契約より前に、開催準備も進められていました。
最高裁は1960年に、「国が締結する本契約は、契約書の作成により初めて成立する」との判例を示していますので、最高裁自らが判例に違反したことになります。

もう一つ不自然なのは、この発注にかかわる経緯です。
このコンペに参加した広告代理店各社の見積りを見て下さい。
時事通信社 3億4941万6953円
NTTアド 3億4965万0000円
第一印刷所 3億4965万0000円
広 告 社 3億4965万0000円
電   通 3億4128万6750円

3社の見積り金額が、0円単位まで同一というのは、有り得ないですよ。
見る人が見れば談合である事は一目瞭然、落札社は電通と最初から決まっていた筈です。
そして恐らくは、発注者側が予め金額を提示していた官製談合の疑いが濃厚です。
事実とすれば、法の番人であるべき最高裁によって行われた、驚くべき不正行為と言えます。

最高裁の発注については、この他にも不自然なことが行われています。
①裁判員制度PRのため女優の仲間由紀恵さんを起用した新聞・雑誌広告などの契約(約6億円)も、「さかのぼり契約」だった
②すでに完成を発表した裁判員制度広報映画「裁判員」についても、業者との契約がまだ済んでいなかった。

最高裁側は、不慣れな広報という仕事で混乱があったと釈明していますが、そういう問題ではありません。
このままでは、最高裁の権威が問われますよ。

2007/02/20

地方性治

Bunko2東京都品川区議会の自民党区議団が、政務調査費の収支報告書に、漫画やポルノ小説などの領収書を添付していたことが分かりました。
添付されていたレシートにある識別番号から書名が判明したもので、まったくおバカさんたちですね。
いま全国各地で、地方議員による税金のムダ使いが問題になっています。

記者「この政務調査費で、ポルノ小説を購入したのは、どういう理由ですか?」
幹事長「これは・・・、少子化対策の一環として、先ずは男女の性交回数を増やして貰わなきゃいかん。そこでこうした小説を読んだ人が興奮して、本当にその気になるのかどうか検討をしている、こういうことです。」
記者「会議にクラブやキャバクラが使われていますが、あそこで本当に会議になるんですか?」
幹事長「これも少子化対策の一環で、女性がなぜ子供を産まないのか、ナマの声を聞こうということになりまして、フェイス・トゥ・フェイスでヒヤリングしました。」
記者「研修と称して、実際には女性同伴で温泉に宿泊していますが、何を研修したんですか?」
幹事長「ええと、これも少子化対策の一環としてですね、私たち自身が出生率の向上に、なにかしら貢献が出来ないかと考えて、とにかく夜を徹して研修に励みました。アー、疲れた。」
記者「さっきから聞いていると、いずれも政治活動に関係ないものばかりですよ。そんなことに税金を使って良いんですか?」
幹事長「はい、性務調査費ですからね。」

2007/02/19

あの中川幹事長が閣僚に喝、えっ!

Hidenao2月18日自民党の中川秀直幹事長は講演で、「(閣議前に)首相が入室した時に起立しない、私語を慎めない政治家は美しい国づくり内閣にふさわしくない。自分を最優先する政治家は内閣や官邸から去るべきだ」、「閣僚や官僚は首相への絶対的な忠誠や自己犠牲の精神が求められる」と語りました。
先生が入ってきても生徒は起立もしない、授業中私語が絶えない、これじゃまるで学級崩壊みたいです。
全ては日教組が悪いんだ、やつらのせいでついに閣議まで崩壊しちまった、直ちに教育再生会議でどうするか議論しなくちゃ・・・とまあ、こんな所でしょうかね。

今の自民党3役には中川さんが二人おりまして、皆さんに分かりやすくするために、幹事長の方は中川(女)さん、政調会長の方は中川(核)さんとします。上記の発言は前者の中川(女)さんです。
ここの所、安倍内閣のタガが緩んでいるので、幹事長としてここいらで「喝」を入れたのでしょう。

その中川秀直さんですが、ご自分が閣僚であらせられた当時、どれほど総理に忠誠を尽くしたのかというと、これが甚だ心もとない。
中川秀直氏は、2000年に森内閣の官房長官の要職にありましたが、右翼、愛人、覚せい剤の3点セットで、就任わずか3ヶ月で辞任。元々人気が無かった森内閣の足を引っ張った前科があります。
現閣僚の皆さんも、「中川秀直にだけは言われたくない」と思っているでしょうね。

私は下半身スキャンダルには甘いので、政治家に愛人がいるかどうかは、どうでも良いと思っています。
問題なのは、この中川さんの愛人だった女性が、覚せい剤の常習者であったという事実です。
一説によれば、ご本人も使っていたという報道がされていました。
こうした事実を、右翼団体の日本青年社の幹部に握られていたことも明らかになりました。
もう一つ、中川さんは愛人が警察から捜査されるという情報を入手し、その愛人に伝えていました。
これは職務上知り得た秘密を、捜査対象者に漏らした、完全な国家公務員法違反です。
これらは、中川さんが科学技術庁長官として入閣していた1995年当時の出来事だったのですが、2000年になって証拠の写真やら録音テープやらがゾロゾロ出てきて、言い逃れができなくなったという経緯なのです。
以上が、中川秀直さんが辞任に追い込まれた3点セットの中味です。

中川発言に対して、本日の記者会見で安倍総理は、「心配をしていただく必要はない」と述べました。
記者団から「こうした発言が出る理由は」と尋ねられと、首相は不快感をにじませ、「それは中川幹事長に聞いて下さい」と答えています。
中川(女)さんのせっかくの援護でしたが、安倍さんには有りがた迷惑だったようです。

2007/02/18

他人事ではない、映画「それでもボクはやってない」

Soredemo男性であれば、いつでも誰でも痴漢の被疑者になり得ます。
以前会社にいた同僚が通勤電車内で痴漢の疑いをかけられ、随分と悩んでいたことがあって、痴漢の冤罪事件について考えさせられました。
それと、私は若い頃ある民事事件に係わり、証人として法廷に立った経験があるので、裁判制度に強い関心を持っています。

周防正行監督が11年ぶりにメガフォンをとった作品は、痴漢の冤罪事件を題材にして、日本の刑事裁判の実態を鋭く描く意欲作となりました。

ストーリーは、主人公のフリーターが、満員電車で女子中学生から痴漢の疑いをかけられます。駅員室に連れて行かれた青年は、身に覚えのない痴漢を頑強に否定しますが、間も無く警察がやってきてそのまま留置されます。
あくまで否定し続ける青年は長期間勾留され、やがて起訴されて裁判を受けることになります。
ようやく彼が痴漢をしていなかったと証言してくれる女性が現れ、無罪を確信して判決を迎えるのですが・・・・・。

映画の中で語られている通り、日本の刑事裁判の99.9%は有罪判決です。又被告が無罪を主張した裁判でも、97%は有罪判決が出されています。
つまり刑事事件で起訴されれば、先ず有罪になってしまうというのが、我が国の刑事裁判の実情です。
日本においては「疑わしきは罰せず」とは絵空事で、原則は「疑わしきは罰する」なのです。

この理由も映画の中で語られているように、有罪になれば検察や警察の顔が立つ。無罪なら被告が喜ぶ。裁判官としてはどっちを採るかといえば、もちろん前者です。
一審で無罪判決を出しても、上級審で覆されるケースが多く、そうなると裁判官自身の査定に係わります。
もう一つ、裁判官の能力が処理件数で評価される結果、早く判決を出そうとする傾向があります。
あれやこれやで、有罪判決を出すのが無難という結論になるわけです。

我が国の過去の冤罪事件で、最も大きなものは「松川事件」でしょう。
事件の経過は省きますが、一審では被告の中の5名が死刑、5名が無期懲役という判決でした。
最終的に、被告たちが無罪となる決定的な証拠を検察が隠していたことがバレて、最高裁で差し戻しとなり、14年の歳月を経て全員の無罪が確定した事件です。
この事件の最高裁では、確か1票の差で差し戻しとなったと記憶しています。もしあと1人の裁判官が有罪と判断していたら、彼らは死刑になっていた可能性が大きいわけで、そう考えると慄然とします。
それと当時、中央公論や文藝春秋といった総合雑誌が、弁護団側の意見を積極的に掲載していたことも、大いに影響したと思われます。
今では全く期待できないですけどね。

この他、留置所での非人間的な取り扱い、罪を認めれば直ちに釈放される一方、否認していると微罪でも数ヶ月間勾留されてしまう現在の制度についても、リアルに描かれています。

日本の刑事裁判のあり方は、以前から問題とされてきましたが、なかなか大きな世論にならなかった。被告に対する非人間的な取り扱いについても、悪い事をしたんだから当然という空気がありました。
しかし、私たち誰でもがその被告席に立たされる可能性があると考えると、決して今のままで良いとは言えません。
そうした中でこの映画が公開され、沢山の人々が刑事裁判の実情を知ることは、とても意義のあることです。

映画の出来ですが、ネットで見ても評価が分かれているようで、テーマを重視して観た人は評価が高く、映画そのものを評価した人は点数が辛い。
概ね妥当な所だと思います。

出演者では主人公の友人役の山本耕史が爽やかな演技で好演。留置房のオカマ役の本田博太郎の怪演に存在感があり、事件の判決を下す裁判官役の小日向文世にリアリティがありました。
他に痴漢被害者の女子中学生役の柳生みゆが可憐。

2007/02/17

「自衛隊は誰を守るのか」

Jieitai若い方は恐らく「軍機」という言葉をご存知ないでしょう。軍の機密という意味です。
私が幼い頃、周囲の大人たちは未だこの言葉を使っていました。「これは軍機だよ。」ってな具合にです。もちろん戦後ですから軍隊は無かったわけですが、今で言えば「これ絶対に内緒だよ」という意味ですね。
「軍機」の重さが、未だ人々の生活の中にしみ付いていた時代でした。

軍事情報の中には、外部に漏れては困る情報があります。これを守秘し、外部に漏れることを防ぐのは当然と思われるでしょう。
ところが、情報が機密かどうかを軍が判断しましたから、次第に拡大解釈され、軍にとって不利な情報は全て機密にされ、軍の行動を批判すると「機密漏洩」の名目で検束される。
この結果、大本営発表だけが「事実」とされ、国民の真実を知る権利が奪われていったのは、ご存知の通りです。

2005年5月31日付の読売新聞に、中国の潜水艦が南シナ海で火災事故を起こしたという記事が掲載されました。
事故現場は台湾と中国・海南島の中間あたりの公海であり、「原子力潜水艦ではなく、通常艦であり、周囲への影響は少ない」というのが、日米両政府の当時の見解でした。
ところがこの報道をめぐり防衛省の一等空佐が内部情報を漏らした疑いで事情聴取され、自宅などを家宅捜索されました。
この情報が自衛隊の「防衛上、特に秘匿する必要がある」防衛秘密と判断されたようです。

公海上で中国の船が火災を起こしたという報道が、なぜ我が国の防衛秘密になるのか、さっぱり分からない。
むしろこの事故は日本近海で起きた火災事故であり、国民の安全のために積極的に報道しなければならない性質のものです。
「原子力潜水艦ではないから」という政府の見解もおかしい。むしろ逆です。
仮に原潜の事故であったとしたら、それこそ日本への影響は甚大であり、一刻も早く国民に知らせなくてはならない筈です。

組織は巨大化すると、いつの間にかその組織自身を守ることを自己目的化してしまう。
これは軍事組織も例外ではありません。

2001年10月に自衛隊法が改正され、防衛大臣が指定する「防衛秘密」漏えいの罪が新設されました。隊員のほかに民間業者も対象となり、漏えい教唆の罪も設けられた。
この結果、報道記者も教唆に問えるようになり、国民の知る権利が制約されるという危惧が指摘されていました。今回の捜査は、この改正自衛隊法に基づいて行われています。
どうやら防衛省発足にあたり、これから機密保全を一段と強化しようという、一種の示威行為ではないだろうかと想定されます。
いずれにしろ今回の防衛省の捜査が、報道機関へのけん制になることは間違いないでしょう。

中国の潜水艦の火災事故は、中国の軍隊にとっては秘密かも知れない。
しかしなんで日本の防衛省が秘密にしなくてはならないのか、理解不能です。
こんなことでは「自衛隊は一体何から誰を守ろうとしているのか」という、根本的な疑問に行き着いてしまう。

2007/02/16

「反捕鯨」運動の狂気

Whaling過激な「反捕鯨」運動は、まさしく常軌を逸しているとしか思えません。
例えばカナダ人でシー・シェパード号の船長ポール・ワトソン氏のHPには、「忌まわしい帝国主義的日本の海賊捕鯨船の、法外でとてつもないおろかな行為から、私たちはできるだけ多くのクジラを守り、保護しなければならない」と書かれているそうです。
このワトソン船長を支援しているオーストラリア人「ブルー・タング」醸造所の所有者ジョン・シングルトン氏は、約2300万円の資金を提供し、更に「クジラを安全にするビール」が売れた場合、1ケースにつき1ドルを提供すると報じられています。

彼らが決して例外的な存在ではりません。
オーストラリアのあるテレビ番組の出演者2人が、オーストラリアにいる日本大使に連絡を取り、「調査目的」で日本人を2、3人殺していいかどうかを問い合わせするという企画を立てたそうです。
当然、日本大使館は断ったのでしょう。
そこでこの2人は、ゴム製のもりを手にシドニーの街中に出て、日本の観光客を捜し、もりで捕まえていいかどうかと聞いて歩いたとのこと。
こうなると、いささか悪ふざけの度を越しています。

これらの行為が中国や韓国で行われていたら、今頃日本は蜂の巣をつついたような騒ぎになっていたでしょうね。
こうした報道について、民族主義系サイトでもあまり問題にされていないようです。

オーストラリアでは、イアン・キャンベル環境大臣が日本の調査捕鯨に関して「これは科学(調査)ではない。商業捕鯨だ。恥知らずの茶番だ。」と語っており、日本の捕鯨には強い反感がうかがえます。

商業捕鯨の再開に向け、国際捕鯨委員会(IWC)での議論の正常化を促すため都内で開かれた国際会合が2月15日、地域の文化に根ざした捕鯨を守るべきだとの提言などを盛り込んだ議長報告をまとめて閉幕しました。
併せて商業捕鯨賛成国と反捕鯨国の対話を促すためのIWCへの提言を採択しています。
いずれも今年5月に行われるIWC年次総会で提案される予定です。
ただ今回の会合には反捕鯨国の大半が欠席していますので、提案が受け入れるかどうかは、不透明です。

クジラに限らず、海洋資源の保護は重要な課題であり、国際的な協力は不可欠です。
しかし「反捕鯨」国の主張は、どうも感情論が先に立っている印象が強い。
資源保護より、クジラを食べることへの嫌悪感、反感が感じられます。
捕獲推進派は、かつて食糧として捕鯨をしている国々が多く、捕獲反対派は、かつて鯨油を燃料や機械油の供給源としていた国が多い。燃料としてクジラは必要としなくなったからという理屈なのでしょう。

反捕鯨国には、牛肉を食糧としている国が多いのも特徴です。
「クジラを殺すのはかわいそう」という声がありますが、それなら牛は可愛そうでは無いのでしょうか。
「知能の高いクジラを食べるのは残酷」という意見もありますが、それなら知能の低い動物なら殺しても良いのでしょうか。
どうも反捕鯨というのは、米国や豪州などが、自国の牛肉を輸出するのに好都合な主張をしているように見受けられます。

海外に旅すると、食文化の多様さに驚かされます。
こんなものを食べるのかという驚き、こんなものを食べてはいけないという驚き、それぞれの国の固有の食文化や、あるいは宗教的な忌避に基きます。
それを他国の人間があれこれ指図すべきではないし、宗教的な信念であれば信者が守れば良いことで、他人に押し付けることではありません。
もしインドが天下を取って、世界中に牛肉を食べることを禁止したら、おかしいでしょう。

食べるもの決めるのに、多数決は馴染まない。
「牛肉帝国主義」にも、困ったもんです。

2007/02/15

思い出の落語家②唄い調子の三代目柳好

Ryuko昭和26年に初めて民放ラジオが開局すると、各局は争うように落語番組を作り始めました。笑いに飢えていた人々を簡単に満足させるには、落語(特に東京では)を流すのが一番手っ取り早かったわけです。
ラジオから落語が流れない日はなかったし、未だラジオが一家に一台の時代なので、子供たちも家族と一緒に落語を聴いていました。
これが戦後の落語ブームと言われるものです。

ほぼ同じ時期に、「ホール落語」と呼ばれる、寄席ではなくホールで大看板や人気落語家を集めて行う落語会が始まります。
寄席の場合、持ち時間が通常10-15分程度なので、トリを取る時以外はなかなかまとまった噺が聴けない。ホール落語であれば一人が30分ほど演じられるので聴きこたえがあり、こちらも人気が集まりました。

落語ブームはその後10年間続き、昭和35年でピークとなります。
皮肉なことにこうした落語ブームが、寄席を衰退させる大きな要因となっていきました。
最初のうちは、ラジオで聴いた落語をライブで聴きたいと多くの客が寄席に押し寄せました。
処が、名人クラスや実力者、人気者はラジオやホール落語に取られてしまい、寄席に出演しなくなってきます。
志ん生や文楽はホールでしか見られなくなり、当時人気No.1だった三代目三遊亭金馬は協会を抜け、ラジオ出演専門になってしまいます。
せっかく寄席に出かけても、お目当ての芸人の代演、休演が多くなり、ファンは次第に寄席から足が遠のいてしまいました。
昭和40年代に入ると、寄席の歌舞伎座と言われていた「人形町末広」を始め、多くの定席が閉鎖に追い込まれてゆきます。

最近はまた落語ブームになっていますが、寄席の関係者はこうした過去の轍を踏まぬよう、留意する必要があります。
落語の「源平盛衰記」じゃないけど、「驕る平家は久しからず」です。

そんなわけで、初めて寄席に連れて行ってもらった時の印象としては、ラジオに比べると決して面白くないということでした。
平日などは客席は閑散としていて、名前を聞いたことがないような芸人が次々と高座に上がってくる。
面白い人もいましたが、年寄りが暗い顔をしてボソボソ喋って帰って行くという感じの芸人も少なくなく、何だか寄席って暗いもんだなと思っていました。

そんな中でひときわ明るい、出てきただけで寄席全体がパーッと花が咲いたようになる噺家がいました。
それが三代目春風亭柳好です。
出囃しの「梅は咲いたか」が鳴り出しただけで、心が浮き立ちました。
風貌は江戸っ子を絵に描いたみたいで、粋で、色気と愛嬌があり、とにかく華やかなのです。

口調が当時「唄い調子」とも「柳好節」とも呼ばれていたように、まるで唄うような流麗な語りが特長でした。
私もいっぺんでファンになりましたが、寄席でも大変な人気がありました。
処が、この人の高座には一つ大きな欠点がありました。
高座に上がってくると、客席から一斉にネタのリクエストの声がかかるのですが、「野ざらし」か「がまの油」(短く「がま」)の二つしかない。柳好は、いつもそのどちらかをやるわけですが、逆に言えば寄席ではこの2席しか聴けないのです。
柳好はこの他得意の持ちネタがあり、例えば「二十四孝」「大工調べ」「穴どろ」などいずれも1級品でしたが、あまりに「野ざらし」「がまの油」が絶品過ぎて、リクエストが集中してしまうのです。

三代目春風亭柳好は、昭和31年に上野鈴本の楽屋で急死してしまいます。
訃報を聞いて、私は肉親を失ったように打ちひしがれた事を覚えています。
「野ざらし」「がまの油」それに「二十四孝」、これらのネタに関しては、半世紀を越えた今日でも、三代目柳好を越える演者は出現していません。

この昭和の前半に活躍した柳好は、実は五代目でした。
処が、なぜか本人が三代目を名乗っていたものですから、未だに三代目春風亭柳好で名が通っています。
現在の柳好は七代目になりますが、年配の落語ファンにとって柳好といえば、この(通称あるいは俗に)三代目柳好を指します。

2007/02/14

「米朝・出来レース」だった6カ国合意

予想通りというか、筋書通りというか、北朝鮮の核に関する6カ国協議において、2月13日合意文書が発表されました。
合意文書は、北朝鮮が核放棄の初期段階として、60日以内にヨンビョンの核施設を閉鎖し、IAEA=国際原子力機関の査察を受けいれれば、その見返りとしてまず重油5万トン相当の緊急エネルギー支援を同じく60日以内に始めるとしています。
またその後、北朝鮮が核施設を使えなくなるように「無力化」すれば、さらに95万トン相当のエネルギーと人道支援が行われるとしています。

合意内容の大筋は、先月ベルリンで行われた米朝会談において合意されていたもので、あとは残り4カ国の顔を立てるための時間稼ぎだったというのが、実情だったのでしょう。
最後は6カ国代表が見栄を切って、芝居の幕が閉じられました。
まるで弁天小僧の「稲瀬川勢揃いの場」ですね。

6kakoku

諸般の事情から北朝鮮の核問題での具体的な解決を図りたい米国と、エネルギー問題が切迫している北朝鮮、両者の思惑が一致したものです。
米朝会談の詳細は明らかにされていませんが、北朝鮮が米国を敵視し攻撃する意思がないことを確認したものと思われます。
米国としては、自国が直接攻撃されない保障があれば、大幅に妥協しても良いと考えて、従来の方針を転換したのでしょう。

今後の展開ですが、このまま北朝鮮が約束を守って核を放棄するかは大いに疑問はありますが、仮に順調に行くようであれば、次のステップとしては米・朝・韓による朝鮮戦争の終結宣言に進んでいくことが予想されます。
その場合、在韓米軍の引揚げや大幅な縮小ということになり、アメリカの対アジア戦略が大きく変貌してゆくことになる。
当然我が国に配置されている米軍も、それに伴って再編されることになります。
勿論、北朝鮮が約束を反故にして核開発を進めるようであれば、これとは逆の動きになってゆくわけで、どちらに転んでも日本は大きな影響を受けることは避けられません。

さてアメリカの諸般の事情ですが、現時点では対イラン政策が中心と思われます。
私は米国のイラク開戦の3ヶ月前にイランに行きましたが、アメリカの最終ターゲットはイランではないかとの認識を新たにしました。
その主な理由は次の通りです。
①世界の石油、天然ガス埋蔵量の10%を握るイランのエネルギー資源の確保
②ペルシャ湾の制空権と制海権の掌握
③イスラエル支援

私は最悪の場合アメリカは、イラン侵攻に踏み切るのではないかという危惧を持っています。
イラクで失敗したんだから、まさかイラン戦争にはならないだろうという観測もあるでしょう。
しかしギャンブルだって、負ければ負けるほど熱くなるのが人間の習性でもあります。
ブッシュ政権が、イラクで負けた分を、イランで取り返そうと思わないとも限りません。

イラク戦争の失敗から、自国の安全とイスラエル保護のために、アメリカは中東政策の立て直しを余儀なくされ、北朝鮮に妥協したということでしょう。
そのためには同盟国のことなどいちいち構ってはいられない、これがアメリカの本音と思われます。
イラク戦争の泥沼化が、今回の6カ国合意に影を落としたことになります。

一方で米国のイラク戦争には引き続き協力し、一方で北へのエネルギー支援には取りあえず参加しないという日本政府の方針が、大局を誤らなければ良いのですが。

2007/02/12

石原都知事を巡る怪しい人脈と金脈

Ishihara9産経デジタルが運営しているサイト“ZAKZAK”で、ここのところ頻繁に石原慎太郎東京都知事の金銭スキャンダルをとり上げています。
2月6日付の記事では、石原家三男の石原宏高議員に対して、芸能プロ社長である女性から抗議と発言訂正を求める通知書が送られたと報じています。
これは昨年の総選挙前に、女性社長が宏高氏の秘書を通じて55万円を献金したにも拘らず、本人も秘書も否定したためとされています。
この女性社長については、石原知事に2000万円を渡した件でも、石原知事側に通知書を送っており、石原陣営がどのような対応をとるのか注目しているとの記事でした。

これだけだと、どうも経緯が分かり難いので、少し解説をしたいと思います。
発端は昨年の9月14日(つまり総選挙の直後)、石原宏高氏の当選祝いが銀座「吉兆」で開かれました。
そこで撮られた記念写真には、7人の人物が写っていて、宏高氏を中心に左隣には元衆院議員の糸山英太郎氏、その横には父親の石原都知事。宏高氏の右隣には水谷建設の水谷元会長、その横に糸山氏が主宰する政経塾の塾生で石材会社役員の男性。左右両サイドには水谷の知人であるかの芸能プロ女性社長と、司会を務めた女性タレント。
実にそうそうたる顔ぶれが揃っていたわけです。
慎太郎さん、まさかこの宴席、都知事の交際費じゃないでしょうね。

女性タレントを除く6人の相関図を見ていきます。
糸山英太郎氏は、石原都知事のタニマチといわれ、かつて知事選の際に3000万円石原氏に献金している間柄です。
石材会社役員は、宏高氏に献金をしています。
水谷元会長、今や解説の必要もないでしょう。全国各地の公共工事のフィクサーとして活躍、数々の脱税、福島県知事への利益供与、関西空港や中部空港建設にからむ暴力団幹部への裏金作り、果ては北朝鮮への裏金送金疑惑と、大活躍の人物です。
女性社長はというと、水谷元会長の裏金庫番とも愛人ともウワサされている人物です。
まあ、一口に言うと、胡散臭い人たちの集まりだったと言えるでしょう。

この豪華メンバーが、単に宏高氏の当選祝いだけに集まったわけではありません。
この席上でナニが行われたのか、関係者の話から(勿論、石原氏サイドは否定している)、およそ次のような状況だったそうです。

水谷被告は「羽田空港拡張工事へ是非とも我が社を参入させて欲しい」と懇願した。 糸山氏は日本航空の個人筆頭株主なので、何らかの羽田空港利権に関係がありそうな様子。
この席上、水谷被告は「森伊蔵」の箱に2000万円を入れて石原知事に渡そうとしたが、糸山氏から「これじゃ少ない。あと1本(1000万円)入れないとダメだ」と言われた。
そこで水谷被告の愛人と言われる女性社長は、「それじゃ、預かった口座からおろしてきます」と1000万円を追加し、「森伊蔵」の箱に入れて石原知事に渡した。
3000千万円の焼酎というわけですか。
「石原さま、なにぶん良しなに。」「フフフ、水谷や、お主も悪じゃのう。」なんてな会話が交わされたとか、なかったとか。
しかし事実とすれば、完全な贈収賄事件になります。

石原家は都知事に国会議員2名という構成ですから、必要な資金は膨大なのでしょう。
長男伸晃氏は大臣も経験していて、独自の集金ルートも開拓しているでしょうが、慎太郎本人と三案宏高氏は、石原知事自身が金集めをしなくてはいけない、台所事情はそれなりに大変なのでしょう。
今年は都知事選もある、そこでついついスジの悪い金にも手を出したという辺りが真相でしょうか。

石原都知事に対する包囲網は、少しづつ狭まってきています。

「第29回 七転八倒の会」

Kitahachi2先日「議員特権コンテスト」というのが行われ、東京都議会が輝くワースト1に選ばれた由、ご同慶に堪えない。2位は横浜市議会だとか。
ついでに、「知事特権コンテスト」をしていれば、石原都知事が間違いなく優勝したでしょうね。
この知事にして、この都議会あり。
だけどこの「議員特権コンテスト」、今年行われる参院選東京選挙区の予定候補である川田龍平氏が審査委員と聞き、ちょっとシラケましたね。
審査結果の発表も横浜市議がやっていましたし、テイの良い選挙キャンペーンなのでは。

さて本題ですが、「第29回 七転八倒の会」は、2月11日神楽坂・毘沙門天善国寺で行われました。
チケットは予約で完売、近頃はこうした小さな落語会も人気があるんですね。
場内のあちこちで挨拶が交わされていて、アットホームな雰囲気の会でした。

前座が女性だったので、一言。
古典芸能はどうしても男の世界になり勝ちですが、わけても落語は男の世界です。女には向かない職業の典型でしょうね。女流の噺家はいますが、まあ例外なく面白くない。
これが漫才や講談となると、少しは話が変ってきます。女性でも上手い人はいます。
浪花節ではトップクラスの女浪曲師がいます。例えば沢孝子さん、私はこの人が現役No.1だと思っています。
いくら落語が好きでも、女性が噺家になるのだけは、止めた方が良いでしょう。

この会の出演者は二人で、二ツ目の五街道弥助と真打の柳家喜多八です。
一回に2席ずつとして、ご両人共にこの例会だけでおよそ60席のネタをやってきた勘定になります。
いい勉強だったでしょうね。

先ず柳家喜多八は「町内の若い衆」。
今一番面白い落語家は誰?と聴かれたら、私なら柳家喜多八と答えるでしょうね。それほど喜多八の噺は面白い、笑えること請け合いです。
喜多八の面白さは、噺の「間」です。この辺りは師匠の柳家小三治の芸を良く継いでいます。
しかしこの「間」は、ある意味天性だと思います。
何十年噺家をやっていても、一向身に付かない芸人もいれば、若い頃から「間」が良い芸人もいます。
実生活で奥さんと上手くいっていないというマクラを振って、本題の「町内の若い衆」へ。何だか話の続きを聴いているような、絶妙な入り方です。
短いネタですが、頼りない亭主と猛妻との掛け合いの面白さが、場内の爆笑を誘っていました。

五街道弥助は「堀の内」。
弥助は年齢の割に落ち着いた高座ですが、若手らしい勢いが欲しいところです。
この「堀の内」という演題は、とにかくテンポが勝負です。トントンと行かないと面白くない。
かなり間延びした「堀の内」で、客は笑い損ねていました。
このネタが、弥助の芸風に向いていないのかも知れない。

仲入り後、柳家喜多八の2席目は「小言幸兵衛」。
ネタ下ろしだったのでしょうか、直前まで稽古をしていたそうです。
いくつか細かなミスはありましたが、十分楽しめました。
大家と空き家を借りにくる商売人との掛け合いの「間」が絶妙で、面白く仕上がっていました。
心中のお芝居の場面をもう少し丁寧に演じれば、喜多八の得意ネタに一つになるかと思います。

最後は五街道弥助で「禁酒番屋」。
弥助は前のネタより出来が良く、丁寧に演じていました。
注文は二つあり、一つは酒の酔い方が下手。この噺は、番屋の侍が、次第に酔っ払っていく所が見せ場の一つだけに、物足りない。
それと最後に小便を詰めて持参して行く若い衆は、もっと江戸っ子らしく威勢が良くないといけない。侍をギャフンと言わせるオチを利かせるためにも、大事なところです。
弥助は二ツ目なので、まだこれから勉強することが沢山あるということでしょうか。

お客は、喜多八の2席で満足していたようです。

2007/02/10

ガス湯沸かし器の事故、利用者に落ち度はないの?

Rinnai経済産業省は2月9日、ガス器具最大手「リンナイ」が製造した小型湯沸かし器で、2000年1月から今年2月7日までに5件の一酸化炭素中毒事故が発生、計3人が死亡し、12人に中毒症状が出ていたと発表しました。
死亡事故はいずれも換気を行っておらず、部屋は密閉状態だったとされています。

我が家に初めてガス湯沸かし器が取り付けられたのは、今から35年ほど前です。
当時スキマ風が入ってくる木造アパートにいましたが、それでも湯沸かし器を使っている間は、台所の小窓を開けていました。
現在のガス湯沸かし器は、安全のために室外式にしています。

ネットで、ある七輪メーカーのサイトに、次のような注意が書かれていましたので、紹介します。
【「七輪による自殺」と報道されますが、これは間違いで正確には「練炭などの燃料による自殺」なんです。
毒ガス(CO)は、「練炭」だから発生するというものではありません。
紙、布、木材、ガス、石油、などなど、さまざまな物質を燃焼させれば発生するのです。
七輪を室内で使う時は、石油ストーブやガスストーブを使用する時と同様に換気さえすれば、一酸化炭素中毒、酸素欠乏にはなりません。
正しい認識をお持ちいただければ幸いです。】

きっと七輪がキケンという風評被害があったのでしょう、燃料や燃焼器具を使う時の基本的な注意が書かれています。
ここに書かれている通りです。
ものを燃やす時は、必ず換気は必要なのです。

ここでちょっと、中学の理科の時間を思い出してください。
ものが燃える「燃焼」というのは、酸素が化合する「酸化」だと習いましたね。
燃料として使われる物質は多くが炭素(C)製品ですから、完全燃焼すれば炭酸ガス(CO2)になります。
化学式ではこう書いてありました。
C + O2 = CO2
部屋が密閉されていると、次第に炭酸ガス濃度が高くなる、つまりは酸素濃度が低くなりますから、いわゆる酸欠になり、最後は窒息します。

ところが酸素の量が不足し、不完全燃焼になると一酸化炭素(CO)が発生してしまいます。
2C+ O2 =2CO
これにより一酸化炭素中毒が起こります。
軽度の一酸化炭素中毒では、頭痛、吐き気、嘔吐、体調不良が起こりますが、
中度から重度の一酸化炭素中毒は、錯乱、意識消失、胸痛、息切れ、昏睡が起こります。そのため犠牲者の多くは自力で動くことができなくなり、救助が必要となります。
重度の一酸化炭素中毒は、しばしば死に至ります。

つまり、ガスだろうと石油だろうと木炭だろうと、ものを燃やす、燃焼器具を使う時は、部屋は密閉してはいけない、必ず換気をしなくてはいけない、これが原則です。
燃焼器具が、外部から空気を取り入れる方式であれば換気は必要ないですが、それでも換気口が塞がってくることがあります。
同様に安全装置がついていても、装置の劣化や故障も起こりますから、いずれにしろ過信は禁物で、定期的な換気は必要です。

昔はどこの家庭でも練炭や炭団、木炭を使っていましたので、冬になるとしばしば中毒の事故が報じられていました。
しかし火鉢や七輪のメーカーが訴えられたという話は、聞いたことがありません。
これだけ社会の教育レベルが上がっている筈なのに、「燃焼には換気」という原則がおろそかにされているのは、意外な感じがします。
暖冬とはいえ、未だ暖房器具のお世話になる時季が続きますので、利用者はくれぐれも注意が必要でしょう。

どんな道具や器具であっても、正しく使えば便利ですが、間違った使い方をすれば危険を伴います。
現実に事故が起きているならば、メーカーとしては様々な方法で注意を喚起すべきだし、監督官庁への報告は必要ですが、間違った使い方や不正な改造が行われた場合、メーカーとしてどこまで責任を負うべきなのか、大変悩ましい問題です。

先般のパロマ及び今回のリンナイの事故について、原因の究明と、メーカーの責任について経済産業省や司直がどうような判断を下すのか、注視したいと思います。

2007/02/09

渋谷の妹バラバラ事件で、警察が証拠品を捨てていた

Mutouyukiビックリするような警察の過失です。
東京都渋谷区の歯科医師武藤衛さん宅で、長女の短大生亜澄さんが殺害され、兄で二男の予備校生勇貴被告が殺人と死体遺棄で逮捕、起訴された事件は、世間の大きな関心を集めました。
兄が妹を木刀などの凶器で殺害し、ノコギリで遺体を切断したとされている事件です。
処が、今日になって警視庁捜査1課は、この事件の重要な証拠品を紛失していたことを発表しました。

経過は次の通りです。
12月30日 亜澄さん殺害され、遺体が切断
1月3日 亜澄さんの遺体発見
1月4日 勇貴被告を逮捕
1月7日 証拠品の紛失が判明
2月5日 勇貴被告を起訴
2月9日 証拠品の紛失を公表

問題の紛失した証拠品は、凶器の木刀、遺体切断のノコギリ、武藤さん宅から押収した家族の運動靴やトレーナーであり、いずれも事件の鍵を握る重要証拠品ばかりです。
これらを段ボールに入れ署内に保管していた所、1月6日朝、捜査員が誤って廃棄したと見られています。

今回の警察のミス、詳細が明らかにされていませんが、いくつかの疑問があります。

第一の疑問は、警察の証拠品の保管規定がどうなっているのかです。
言うまでもなく証拠というのは、裁判の結果を大きく左右し、罪状はもちろん、時には被告の生死を分けることになります。そうした重要なものの保管に関しては、当然規定(マニュアル)が存在する筈です。
今回の証拠品の紛失は、警察の規定に反したことが原因なのか、明らかにする必要があります。

第二の疑問は、1月6日に誤って廃棄し翌日に気がついたのに、なぜ警察はさがせなかったのでしょうか。
私たちが廃棄したものを取り戻すのは至難の業ですが、警察なら比較的容易な筈です。

第三の疑問は、なぜ公表が1ヶ月遅れたのかという点です。
不祥事は出来るだけ早期に公表するというのが原則です。
捜査機関のミスでもあり、仮に百歩譲って被告の起訴を待ったとしても、起訴から4日間過ぎた週末に発表したのは、何らかの意図があったと思われても仕方がない。

最後は警視庁捜査1課の光真章課長の談話、「証拠品管理に手落ちがあり、誠に遺憾。二度と同じことが起きないよう、指導を徹底していく」という表現です。
遺憾というのは辞書では、「思っているようにならなくて心残りであること。残念な、そのさま。」と定義されています。
遺憾じゃないだろう。そんな他人事のような表現で済ませる気か。
捜査当局の重大な過失であり、本来であれば記者会見を開き、ミスを犯した署員の処分を含めて謝罪を行うのがスジでしょう。
この期に及んで、なぜそっくり返っていられるのか、理解に苦しみます。

もし公判で、被告が「自分はやっていない」と主張しだしたら、警察はどうするつもりなのでしょうか。
公判維持が、非常に難しくなる局面も生まれかねない。
警視庁は、事の重大性をどこまで認識しているのか、疑ってしまいます。

このブログでは、警察の裏金問題を度々取り上げ、警察の隠蔽体質と、事実が明らかなると今度は居直るという体質について再三批判を行ってきましたが、今回の不祥事もまたその例に漏れないようです。
ゴメンで済めば、警察は要らない。

2007/02/08

「捏造・ヤラセ発覚!まだある大事典」

Minomonta_1どうしてこうも懲りないものかと呆れるのがTV業界です。
今度はTBSの番組「人間!これでいいのだ」で、捏造・ヤラセが発覚しました。
2月3日夜放送された同番組では、2万ヘルツを超える高周波を含む「ハイパーソニック音」を聴くと、アルファ波という脳波が出て集中力や記憶力が高まる可能性があると紹介しました。
「頭が良くなる音」だそうですよ。
そんなこと、有る訳ないでしょう。

番組の中で、生徒に風鈴の音を聞かせている学習塾のシーンがありましたが、実際には番組の制作スタッフが持ち込んだ風鈴を下げて撮影していたことが分かりました。TBSは「行き過ぎた演出で視聴者に誤解を与えた」と言っていますが、普通こういうのをヤラセというのです。

ここでも研究者の見解が紹介されていましたが、事前に番組スタッフがその研究者とコンタクトした時には、「記憶力向上には結びつかない」とはっきり断っていました。
それを研究者に無断で、異なった見解を紹介したのですから、性質が悪い。
こういうのを普通は捏造と呼ぶんです。

関西テレビの「発掘!あるある大事典2」の捏造・ヤラセが、あれだけ大問題になっているにも拘らず、こうした不正な行為をするのですから、もう確信犯ですね。

TBSではもう一つ、1月24日放送の「緊急特番!みのもんた激ズバッ!」が問題となっています。
みのもんた自身が、財政破綻した北海道・夕張市に出向き、地元の人々の声を聞くという企画で、「男泣き」「涙の夕張レポート」などと報じられていたものです。
処が、番組内で82歳の女性が、みの氏に偶然目に止められ「大変だね、雪かき」と声をかけられシーンがあったそうですが、実は事前に「雪かきのリハーサル」を何度もやらされたのだそうです。
典型的なヤラセ。

ついでにお断りしておきますが、人間は訓練すると涙はいつでも出せます。
私は学生時代、素人芝居をやっていましたが、舞台でいつでも涙が流せました。
俳優やタレントの涙は演技ですから、くれぐれも騙されないように。

みのもんたと言えば、日本テレビの例の「おもいっきりテレビ」がありますが、この番組についてみのもんたは、「私のやってる健康番組、20年続きました『おもいッきりテレビ』、なぜ続いたと思いますか? 捏造だとか、ウソだとかは通用しないんです」 と語っています。
しかし群馬大学の高橋久仁子教授によれば、インタビューで「『おもいッきりテレビ』も『あるある』と同じぐらいひどい」と語っています。

その例として高橋教授は、2004年3月8日放送の「怖い糖尿病にならないために」で引用された学術論文が、次のように改変されていたと指摘しています。
・「食後に大量のシナモンを摂取」が「食事に少量のシナモンを加える」に
・「アルコールを適度に飲む」が「アルコールを毎日、適度に飲む」に(しかも、みのもんたが「ビールが最高にいい」と発言)
・「マグネシウムを多く摂っている」が「ナッツを多く摂っている」に

やっぱり、「おもいっきり」捏造やっていました。

以前、「くまえり」と称する女が、自分のブログのアクセスを増やそうと近所に放火し、それを撮影してネットで公開、逮捕されましたが、TV局の人間の頭の構造というのは、「くまえり」と何ら変らない。

思い出の落語家(第1回)声を失った五代目左楽

Yose_1不定期のシリーズものとして、私の「思い出の落語家」を掲載していこうと思います。
たまたま幼少の頃から寄席に連れていって貰ったことから、古い落語家をライブで見ています。全て故人になっていますし、中にはネットの記事ではお目にかかれない、専門書でもなければとり上げられない芸人もいます。思い出をたどりながら、少しずつ書き留めて行くつもりです。

第1回として、五代目柳亭左楽のことをとり上げてみました。
その理由は、左楽は晩年に声を失い、なお寄席に出続けた稀有な噺家だからです。

明治4年に生まれ、明治後期から昭和初期にかけて活躍し、昭和28年に没していますので、私は最晩年の左楽を見ていることになります。
昭和の初めに、今の落語芸術協会の母体となった「落語睦会」という団体がありましたが、左楽はその会長を務めていました。

自ら新作落語を創ったりして人気者だったようですが、それより指導力、政治力に優れていたらしく、沢山の弟子を抱えていました。
その中から落語全盛期を支えた名人、上手を多数輩出しています。
名人八代目桂文楽、ミュージシャンに絶大な人気があった八代目三笑亭可楽、踊りの名手七代目雷門助六、「柳亭痴楽はイイ男」のセリフで一世を風靡した四代目柳亭痴楽、七代目春風亭柳枝などが主なお弟子さんです。

左楽は病気が原因だったようですが、私が初めて見た1952年には声が全く出なかった。その後何回か高座を見ましたが、同じ状態でした。
私の寄席での指定席は、最前列の中央でしたが、それでも全く声は聞こえません。
拍手に迎えられて高座に上がり、お辞儀をして口だけ動かしています。持ち時間一杯話し終えると又お辞儀。そこで観客は左楽の高座が終わったと分かり、又拍手です。
初めての客は、オヤっと戸惑いを見せますが、馴れた人々は、皆さんじっと大人しく見ていました。

左楽の風貌は、面長で色が白くて目鼻立ちがくっきりとした、落語家というより歌舞伎役者が似合う男前でした。
声が出ないからというひけ目を一切感じさせず、淡々と一席伺い下がってゆく姿に、昔の栄光を思わせるものがありました。

声が出ない噺家の高座、それをじっと見る客、幼かった私が、最初に寄席と言う空間を少し理解できた、貴重な経験でした。
寄席という場は、駆け出しの若い芸人から晩年を迎えた年配の芸人まで、売れてる人やいつまでも人気が上がらない人、かつて人気が高かったけどすっかり凋落してしまった人、芸の上手な人と下手な人、こうした様々な芸人が寄せ集まって芸を競い、それを客が楽しむ空間です。
これが名人会や独演会とは全く違った、寄席にしかない特長です。

五代目柳亭左楽は、私が始めて高座で見た翌年の1953年に亡くなりましたが、寄席と言うものを教えてくれた貴重な噺家として、いつまでも思い出に残っています。

2007/02/06

またもや、柳沢大臣が・・・

まったくイヤになるよな、オレが一生懸命かばってやってるのに、なんだあの大アクビは。
どういう神経してんだ、アノ男は。

え、なに、柳沢伯夫が会見でまたなんか言ったんだって、今度はなんだ?
「子供二人が健全」だって、なんだそりゃ。
じゃぁおれんちは不健全なのか。
アーア、また浜四津敏子が怒り出すだろうな。もう頭が痛いよ。
おい、塩崎恭久、いい加減にアイツを黙らせろ、なんか言わせるな。
もう辞めるのか喋るのかどっちかにしろと、柳沢によく言っておけ。

Yanagisawa_2

それになんだ、あの麻生太郎、アメリカのイラク作戦が非常に幼稚だったってぇ。
幼稚なのはアマエの方じゃー!(怒)。
アノ男、漫画の読み過ぎでアタマがおかしくなったんじゃないのか。
口だけじゃなくて、ヘソまで曲がってきたようだな。
この前、谷垣禎一に「次の総理はオレにさせろ」と言ったそうだが、へん、10年早いワ。
アイツにだけは絶対譲ってやらないからな。

2007/02/05

「ある男」の愚痴

Abeshin愛知はヒヤヒヤもんだったけど、とにかく一つ勝てて良かったよ。2連敗じゃシャレにならないからな。
これでゴネてた連中も、国会に出てくるだろう。
だけど北九州は女房まで行かせたのになぁ。それに学会に頼んで、つんくやモー娘(だったよな?)の連中を応援に出したんだけど、あんまり効果はなかったのかなぁ。

大体あの柳澤伯夫がいけないんだ、頼みもしないのに余計なことを喋るもんだから、こんな事になっちまって。
とにかくこれからは、自分で分からないことは口に出すなと、言っておかねば。

それになんだあの久間章生、せっかく初代の防衛大臣にしてやったのに、アメリカのイラク開戦の判断は間違っていただとぉ。そんな事は分かってるつーの。
だけど防衛大臣がそれを言っちゃーおしまいよ。
今ブッシュ旦那の機嫌を損ねちゃまずいんだよ、どーしてあの男それが分かんないのかねぇ。
こうなりゃ早目に、石破茂と差し替えるか。

佐田玄一郎だってそうだ、あれだけ大臣就任前に身辺をキレイにしておけと言っておいたのに。まさか貢いだ金まで事務所経費にしてたとはなぁ、こっちだって救いようがないじゃないか。
伊吹文明も言ってることがワケ分からないし、松岡利勝は爆弾を抱えてるし、次から次と全く頭が痛いよ。
総理補佐官は5人も置いたのに、揃いも揃ってちっとも仕事をしないし。
もうアタマにきた。こうなりゃ全員入れ替えるぞ。

アパホテルのことだってそうだ。
せっかく国土交通省が上手く抑えてくれていたのに、京都市が余計なことをして、また耐震強度がどうのこうのと大騒ぎになっちまった。
耐震偽装なんて全国どこだってやってるんだろう。急にホテルがひっくり返るわけじゃないんだ。何でここでアパなんだよ。
あそこのオーナーの元谷夫妻は、オレの有力後援者だってみんな知ってるんだろ。
少しは気を配れよ。

なに、共同通信の世論調査で、内閣不支持が支持を上回ったって?
そんなバカなこと、あるわけないじゃないか。ヤラセじゃないのか。
おい、世耕弘成はナニやってんだ、そういう報道を抑えるのがアイツの仕事だろう。

こりゃー、オレに対するイジメだ。みんなしてオレをイジメてるんだな。
おい文部科学大臣、ナンとかしろよ!

2007/02/03

アニータ狂想曲に見るマスコミの堕落

Anita1月31日来日以来なにかとお騒がせだったアニータが先ほど帰国の途についた。
どの面下げて今頃日本へ、などと非難されていたが、どの面もこの面も彼女が仕事で来たことは最初からはっきりしている。
受刑者への面会など、ハナから口実に過ぎない。

日本へ出稼ぎに来て、売春婦やストリッパーで生計を立て、青森県住宅供給公社職員だった千田郁司というバカな男を引っ掛けて大金を貢がせ、巨額の財産と名声を得た成功者、これがチリから見るアニータ像だ。
アニータの姿は、苦労して大金を得た女性のサクセスストーリーとして彩られている。
以前チリの番組でアニータの豪邸を記者に紹介しているシーンが放映されたが、彼女はその中で「これみんな、私のお尻が稼いだの」と言っていた。
TVに出演して、「日本の男は小さくて早い」(ナンと失礼な!怒)などと、ほざいているそうだ。
もうごリッパというしか、言いようが無い。

一方日本側から見たアニータには、何も価値がない。
青森県の被害にあった関係者は、今でも怒りがおさまらないだろうが、今更彼女を告発することも、事情聴取することも不可能なので、手をこまねいて見ているしかない。

今回のアニータの来日は、チリのTV局の企画であって、日本では今でもこれだけ大人気という映像に使われるのだろう。
日本に着いてから連日数十名の取材陣を引きつれ、車で移動すれば報道陣が数珠つなぎで追いかけ、果ては交通事故までおこす始末。
日本のマスコミは、まんまと彼女の思惑にはまってしまった。
アニータを困らせるには、無視することが唯一の選択だった。
結局日本のマスコミが寄って集って、アニータの宣伝係、盛り立て役をつとめたわけだ。
アニータの移動には、日本テレビの手配した車が使われていたとあっては、なにをかいわんや。我が国のマスコミはそこまで堕落したか。

もっと驚くのは、アニータに「悪い事をしたとは思っていないのか」とか、「謝る気はないのか」などと愚かな質問をしていたことだ。
そんなことを思っていたら、始めから日本へ来ませんよ。
一説によれば千田郁司受刑者からアニータに渡った金は11億円に達する。その内回収できたのは8千万円、差し引きおよそ10億円が日本からチリに送られた勘定になる。
一種の経済援助だけど、およそ感謝されない経済援助だね。

今回のアニータ騒動の一部始終がチリのTVに流され、再び愚かな日本人をネタに大笑いされるのだろう。
金を使ってバカにされる、日本のマスコミもいい加減に目を覚ませたらどうか。

柳家喬太郎独演会「前座噺特集その2」

Kyotaro_2何だか久しぶりに寄席・落語のエントリーを書く気がします。
2月2日横浜にぎわい座での柳家喬太郎独演会は、きっと前回が好評だったのでしょう、2回目の前座噺特集という趣向です。

前座噺というのは、落語家に入門して最初に教わるネタで、登場人物が少なく短いものが多い。
落語の基本のキですが、これをしっかりと身に付けるかどうか、その後の芸に影響します。だから上手い落語家は、前座噺をさせてもやはり上手い。下手な人は下手。
その典型は、三代目三遊亭金馬で、この人の前座噺は今でも教科書になるような芸でした。
喬太郎クラスの真打ですと、普段の寄席でこうしたネタをかけることは先ず無いし、独演会でもうやらない。いわば今回のような企画は、喬太郎ファンにとっては貴重な機会となるものです。

前回と同様に、喬太郎は本物の前座とゲストを間に挟んで、開口一番、仲入り前、トリの3席で伺いました。

ゲストは前回と同じで、柳亭左龍で「百川」。
これはなかなかの収穫でした。人物描写がしっかりとしていて、特に奉公人に百兵衛が良く出来ていました。
落ち着いた高座で楷書体の「百川」、結構でした。
喬太郎の独演会のゲストは、色物以外は殆どが一門の噺家です。きっと一門思いなんでしょうね。

喬太郎の1席目は「寿限無」。
例によって長いマクラからネタへ。ちょっと崩した「寿限無」にするかなと想像していましたが、予想に反して正統派の「寿限無」でした。
喬太郎の特長は、登場人物の性格描写が優れているところです。
こうして演じると、「寿限無」も面白く聴けるんだなと再認識しました。

2席目は「子ほめ」。
典型的な前座噺で、10回のうち8回は前座がやるネタです。
いつも面白くない「子ほめ」を聴いていると、次第にこの噺の面白さを忘れてしまっていたようです。
普段お世辞を言ったことがない人間が、急に愛想を良くすることで起きる笑いという本筋の可笑しさを、これまた再認識させてくれた喬太郎の高座です。

3席目は「松竹梅」
結婚式のご祝儀で、やりなれない事をして失敗するというストーリーですが、他に「高砂や」があります。
その「高砂や」に比べて「松竹梅」は笑いが取りにくいせいか、あまり高座にかかりません。
そういう意味では、結構難しい噺と言えると思いますが、喬太郎は折り目正しく演じて、観客の笑いを誘っていました。
松さん竹さん梅さん3人の人物の描写も優れていて、今まで聴いた中で最高の「松竹梅」でした。
今回初めて分かったのですが、前座噺というのは、町内の若い衆が隠居宅を訪ね、何かを教わるが失敗するという共通パターンを持っているんですね。

喬太郎は終演予定時間を大幅に超える熱演で、客を堪能させました。
3席たっぷり、決して手を抜かない姿勢は高く評価されます。

2007/02/02

ドイツ人拉致でミュンヘン検察が米国CIA協力者に逮捕状

Cia米国CIAによって2003年12月、レバノン系ドイツ人のカリド・アル・マスリ氏がセルビアとマケドニアの国境で逮捕された後、睡眠薬を注射されてアフガニスタンに拉致され、カブールの収容所で5ヶ月間にわたって米国の諜報機関員に拷問を受けた事件がありました。
たまたま名前がテロリスト名簿と一致していただけというムチャクチャな理由です。
人違いと分かって2004年5月にアルバニアで解放されました。
消されなかったのが、不幸中の幸いでした。

何でこのような無法な事件が起きるのかというと、ブッシュ大統領は、CIAと国防総省に対して、アル・カイダに関する重要な情報を持つ人物を、世界の至る所で拉致して尋問することを許可しているからです。
SAP(スペシャル・アクセス・プログラム=特殊接触計画)と呼ばれるこの計画によれば、CIAや特殊部隊の要員たちは、ジュネーブ協定などの国際法に縛られることなく、容疑者を拉致することを許されています。
アル・マスリ氏も、人違いでこのSAP計画の犠牲になった可能性が強いと見られています。
アメリカという国は、いつからこうした無謀なことをする国になってしまったのでしょう。

私は中東方面が好きで時々旅行に出かけますが、もともと色が黒い所にもってきて日焼けするものだから、顔の裏表が区別つかなくなります。
現地の人と間違われて声を掛けられることがありますので、これは要注意ですね。

この事件で、ドイツのミュンヘン検察当局は1月31日、CIAに協力し拉致に関与したとみられる13人の逮捕状を取ったと発表しました。
CIAがヨーロッパでテロ容疑者の秘密収容所を運営したり、容疑者移送のため無断でドイツなどの領空を数百回にわたり飛行していた問題をめぐって米国と欧州各国は対立しており、今回の逮捕状発行で米国とドイツの関係が再びぎくしゃくするのは避けられない見通しです。

今回のドイツの方針は、主権国家として極めて正当です。
いかなる理由があろうと、他国政府の勝手な判断でその国の国民を逮捕したり、拉致・監禁する権利はありません。
しかも今回のように名前が似ていたからといって拉致し、5ヶ月間も監禁・拷問したのですから、実行犯を逮捕するのは当然の行為です。

翻って我が国で、今回の同様な事件が起きたらどうでしょうか。
日本の政府が、米国に毅然として抗議し、実行犯逮捕を要求するのかどうか疑わしいですね。
「捕まった人間は自己責任」などと言いかねません。
ブッシュさんの仰ることは何でもケッコーの安倍政権では、期待できないかも知れません。

この国の政府は、友好と卑屈を履き違える傾向がありますから。

2007/02/01

「虎の尾」を踏んだ?柳沢発言

Yanagisawa2国会で柳沢大臣が答弁に立つと、また何か言いやしないかとハラハラしますね。
今日の衆院予算委員会でも、「女性の方々の一番大事な部分を傷つけて・・・」と弁明していましたが、この表現ちょっとアブナイのでは。

「女性は子どもを産む機械」という例の発言ですが、確かに暴言です。
しかしこうした無神経な発言は過去にも行われてきたし、従来これほど大きな問題に発展することは無かった。
例えば石原都知事の「文明の最も悪しき有害なものはババア」の方が、遥かにヒドイ。
ご本人もまさかこれで辞任を求められるとは、想像しなかったでしょう。

世間にはなかなか子どもが授からない、あるいは後継ぎが産まれないという事で、苦しんでいる女性が少なくありません。
柳沢大臣は、そうした立場の人々がどれほど傷付くか、考えが及ばなかったのだろうか。
例えば、「あの方」が今回の発言を聞かれた時、どういう思いをしたでしょうか。
現在大変デリケートな立場におかれている「あの方」が、不快な思いをされたであろうことは、想像に難くない。

1月31日の参院本会議で安倍総理が、「私も深くお詫びする」と陳謝しましたが、一閣僚の発言を首相が本会議で陳謝するのは、恐らく過去に例が無かったと思われます。
なぜあの安倍総理が、そこまで気を遣う必要があったのか。
これは私の推定ですが、柳沢発言が「虎の尾」を踏んでしまうことを恐れたものと考えます。

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