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2007/02/02

ドイツ人拉致でミュンヘン検察が米国CIA協力者に逮捕状

Cia米国CIAによって2003年12月、レバノン系ドイツ人のカリド・アル・マスリ氏がセルビアとマケドニアの国境で逮捕された後、睡眠薬を注射されてアフガニスタンに拉致され、カブールの収容所で5ヶ月間にわたって米国の諜報機関員に拷問を受けた事件がありました。
たまたま名前がテロリスト名簿と一致していただけというムチャクチャな理由です。
人違いと分かって2004年5月にアルバニアで解放されました。
消されなかったのが、不幸中の幸いでした。

何でこのような無法な事件が起きるのかというと、ブッシュ大統領は、CIAと国防総省に対して、アル・カイダに関する重要な情報を持つ人物を、世界の至る所で拉致して尋問することを許可しているからです。
SAP(スペシャル・アクセス・プログラム=特殊接触計画)と呼ばれるこの計画によれば、CIAや特殊部隊の要員たちは、ジュネーブ協定などの国際法に縛られることなく、容疑者を拉致することを許されています。
アル・マスリ氏も、人違いでこのSAP計画の犠牲になった可能性が強いと見られています。
アメリカという国は、いつからこうした無謀なことをする国になってしまったのでしょう。

私は中東方面が好きで時々旅行に出かけますが、もともと色が黒い所にもってきて日焼けするものだから、顔の裏表が区別つかなくなります。
現地の人と間違われて声を掛けられることがありますので、これは要注意ですね。

この事件で、ドイツのミュンヘン検察当局は1月31日、CIAに協力し拉致に関与したとみられる13人の逮捕状を取ったと発表しました。
CIAがヨーロッパでテロ容疑者の秘密収容所を運営したり、容疑者移送のため無断でドイツなどの領空を数百回にわたり飛行していた問題をめぐって米国と欧州各国は対立しており、今回の逮捕状発行で米国とドイツの関係が再びぎくしゃくするのは避けられない見通しです。

今回のドイツの方針は、主権国家として極めて正当です。
いかなる理由があろうと、他国政府の勝手な判断でその国の国民を逮捕したり、拉致・監禁する権利はありません。
しかも今回のように名前が似ていたからといって拉致し、5ヶ月間も監禁・拷問したのですから、実行犯を逮捕するのは当然の行為です。

翻って我が国で、今回の同様な事件が起きたらどうでしょうか。
日本の政府が、米国に毅然として抗議し、実行犯逮捕を要求するのかどうか疑わしいですね。
「捕まった人間は自己責任」などと言いかねません。
ブッシュさんの仰ることは何でもケッコーの安倍政権では、期待できないかも知れません。

この国の政府は、友好と卑屈を履き違える傾向がありますから。

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