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2007/03/12

石原慎太郎を増長させたのは誰の責任か

Ishihara_2石原慎太郎という男が、我が国の自治体首長に相応しくないと思うのは、石原知事の本音には民主主義に真っ向から反する思想があると思うからです。
二つ例をあげます。
・1960年に社会党浅沼委員長(当時)が、右翼の少年に刺殺されたテロ事件についての、石原知事の評価です。この事件のテロ行為を、石原氏は次のように肯定しています。
「(浅沼の訪中に関係して)人民服や人民帽を贈られて喜んでいる。こんな軽率浅はかな政治家はその内天誅が下るのではないかと密かに思っていたら、果たせるかなああしたことにあいなった」
・2003年9月10日には、外務審議官(当時)の田中均氏の自宅に、「建国義勇軍国賊征伐隊」を名乗る右翼団体が爆発物を仕掛けた事件がありました。このテロ行為についても石原知事は、次のように肯定しています。
「(拉致問題に関する言動を批判し)何やってんですか。田中均というやつ、今度爆弾しかけられて、あったり前の話だ。」
このように石原知事の考え方というのは、自分と反対の意見を持つ人間は、殺されて当然という思想があります。

もう一つ、北朝鮮のミサイル発射に関しての、石原知事の発言から。
「本当をいうと、北朝鮮が日本にミサイルを撃ち込んでくれたらいいと思っている」
ここには政治家として、自治体首長として、日本国民の生命と安全を守るなどという考え方は、カケラもありません。

結局、石原慎太郎氏が描く国家像というのは、民主主義とは正反対のテロ国家であり、簡単にいえば、今の北朝鮮の金正日に代わって石原慎太郎が元首になる、そういうイメージではないかと推察されます。

石原氏の「暴言癖」は今に始まったことではありませんが、都知事に就任してからいっそう顕著になったと思われます。
国会議員時代は、キャリアでいけば派閥の領袖に納まるべき立場でしたが、なにせ人望が無かったばかりにその任にあらず、勤続25年を目前に突如辞職しています。
都知事になってからは、周囲に彼を抑える人間がいなくなり、完全に「言いたい放題 やりたい放題」になってしまいました。
石原都知事をここまでつけあがらせ、のさばらせたのは、本人の責任はもとより、周囲の責任も大きいと思います。

先ずは東京都議会です。
この2年間に石原知事が都議会に提出した議案は489件ありますが、自民、公明、民主の3党はこれに100%賛成しています。この3党で都議会の議席に大半を占めていますから、事実上のオール与党、翼賛議会となっています。
もちろん反対するばかりが能じゃない。良い法案であれば賛成するのは当然でしょう。
しかし中味を見てみると、特に福祉関連の切り下げや切り捨てが目に付きます。
寝たきり高齢者の老人福祉手当の廃止、老人医療費助成の廃止、シルバーパス全面有料化、母子保健院の廃止など、それこそ盲導犬のエサ代にいたるまで削られてきています。
石原氏に言わせれば「何がぜいたくかといえば、まず福祉」だそうですから、こうした施策を勧めるのは当然のことなのでしょう。
私に言わせれば、「何がぜいたくかといえば、石原知事とその家族と側近たちの、税金による飲み食い」と答えますが。
こうして都議会は、本来求められるチェック機能を果たしていない。

ここで特に問題としたいのは、都議会民主党です。
選挙になると石原氏への対立候補を立て、石原都政を批判しておきながら、普段は知事提案に1から10まで賛成するという、民主党の2枚舌です。
とりわけ2005年には、当時石原氏側近で横暴を極めていた副知事の浜渦武生氏から依頼を受けて、民主党議員がやらせ質問を行っています。
今日の石原知事による乱脈都政に手をこまねいてきた民主党の責任は大です。

石原氏の暴走を許した責任の一端は、マスコミにあります。
都知事の記者会見で痛い所をつかれると、石原知事は決まって声を荒げ、質問した記者を恫喝します。
そうすると、記者の方から反論したり、知事の態度を注意したりする場面を見たことがありません。大概はシュンとなってそれでオシマイ。見ていて実にハガユイ。
石原知事の都政私物化だって、今に始まったことじゃない、昔からです。
だが大手マスコミは、どこもそれを見逃してきた。やはりチェック機能を果たしてこなかったのは明白です。

都政を私物化し、乱脈を尽くした石原都政は、知事周辺と東京都幹部、都議会、マスコミが、寄って集って作り上げたと言って良い。
ことここに至っては石原氏に対し、東京都民の審判により、掣肘を加えるしかないようです。

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コメント

参りましたなー^^;
これまで私はブログで慎太郎を批判する記事をかなり投稿してきたけど、
home-9さんのように理路整然としたものがない。
いつも感情が先走り、後から自分が読んで恥ずかしくなるようなものばかりです。
この記事を読み、自分の至らなさに痛感してるしだいです。
ただ、それでも今後も批判の手を緩めるつもりもないし、
この男の化けの皮をはがしたい気持ちに変わりはありませんよ。

今後もいい記事をどしどし投げて下さい。
阿保で間抜けな私に理解できる記事であれば、コメントもさせていただきますので。。。

投稿: drunkon | 2007/03/13 00:03

drunkonさま
過分なお褒めのコメント恐縮です。
石原知事は、支持率が下がったとはいえ、依然50%近い支持を得ています。
これといった実績も、政治的手腕も無いのに、なぜあれだけの支持を集めているのか、不思議です。
芥川賞、裕次郎の兄、石原軍団といった道具立てに惑わされているとしたら、それは大変不幸なことです。
選挙を前に、彼の真の姿を知って欲しかったという気持ちからエントリーしました。

投稿: home-9 | 2007/03/13 03:20

通りすがりで恐れ入ります。
まさにわが意を得たり。

とりわけ、石原都知事に対するマスコミの弱腰は
何なんだろう?と思ってました。
(ただ、おかげでMXTVの定例会見が、プロレス的なおもしろさのあるコンテンツになっていたりはしますが)

新聞が批判できないことは出版メディアが
書き立てたりするもんですが、
こちらはこちらで、偉い作家先生という
氏のもう一つの顔が利いているのか、
おとなしいもんでしたしね…。


投稿: john2 | 2007/03/16 17:12

john2様
コメント有難うございます。
石原知事は、ここ最近の批判の声と選挙のためか、多少神妙にしていますが、当選すれば股元の通りのゴーマン・シンタローに戻るのでしょう。
本人は勿論ですが、彼を甘やかし、つけ上がらせた世間の責任も大きいと思います。

投稿: home-9 | 2007/03/29 10:51

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