脇役の活躍が勝ちをよんだ 阪神vs.巨人4回戦
1塁ベースを回った背番号99が弾けていた。1対1の緊迫した投手戦が12回表、阪神のリーリーフ陣の不調とエラーで3点が入り、恐らくは大半の阪神ファンが今日はダメかと思っていただろう。二死満塁から、プロ入団7年目の狩野の一打は左翼線に飛び、阪神の今シーズン初のサヨナラ劇となった。
狩野の一打は正に値千金だったが、ここの至る道のりは決して平坦ではなかった。
矢野という攻守の要の選手が、長い間正捕手としてポジションを守っている。不動のレギュラーが定位置にいる時の控え選手は辛いものだ。
プロ野球の華やかな歴史の陰には、王や長島ら、スター選手の控えだった選手たちの悲しい物語がある。
昨年ウエスタンリーグ(2軍)の首位打者だった狩野も、これが今季の初打席だった。
前日まさかの逆転劇で中日に敗れた阪神にとって、20日の試合の最高殊勲選手は、狩野であるのは間違いない。
しかし私は、それ以上に先発した杉山のガンバリに拍手を送りたい。
相手が絶好調の内海投手の前にヒットすら打てない味方打線、しかも巨人に先取点が入る中で、7安打されながら7イニングをよく1点でしのいだ。
杉山のガンバリがなければ、昨日は最初からゲームにならなかったろう。
12回裏の阪神の反撃も、途中交代で出場していた藤本、林(リン)の連打がお膳立てしたものだ。
戦力が整っている中日、チームに芯が生まれた巨人、セントラルの今年のペナントレースを勝ち抜くには、脇役の活躍が欠かせない。
今季、阪神が最後に笑えるかどうかは、彼らの踏ん張りにかかっている。
パ・リーグでの楽天、セ・リーグでの横浜という意外なチームの健闘で、混戦が予想される今シーズンのプロ野球。
NHKも米大リーグだけを偏重せず、民放が中継を減らした時にこそ、日本のプロ野球の放送を増やして欲しい。
なにせ受信料を払っているのは、我々日本の人間なのだから。
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