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2007/07/31

管理人のボヤキ

え、丸川珠代が当選だって、マジかよ。
このブログの丸川批判のエントリー、評判良くってさ、2本合わせて3000アクセスもあったんだぜ。
これでヤツは落選間違いなし、オレはいよいよ人気ブロガーの仲間入りと喜んでたのによぉ、これじゃ意味無いじゃん。

そういやぁ、オレが今までけなしてきた連中、みんな選挙で揃って当選してんだよな。
このままだと、ネット選挙が始まったら、候補者の連中から悪口の原稿依頼がドットくるぜ。
そうしたら原稿料でⅠT企業を立ち上げようっと。社名は「HOME★9.com」(ほめく・どっと混む)、なんちゃって。

なんだかこのシャレ、古いよなぁ。アア、冴えねえ。
今夜は、丸川当選祝いのヤケ酒でもかっくらって、ションベンして寝ちゃお。

2007/07/29

「期日前投票」は見直すべきだ

2003年の公選法改正で、従来の不在者投票とは別に期日前投票制度が設けられた。
手続きが簡素化されて投票に行き易くなり、結果として投票率アップに結びついているようだが、選挙の度ごとにこの制度で投票する人が増えてきている。
今回の参院選でもその数は増加し、およそ900万人が期日前投票を行った模様だ。
そうなると投票日というのは、次第に意味が無くなってくる。

議員の選挙に限らず、投票というのは定められた日時に一斉に行うのが原則だ。
それをバラバラに、とにかく投票日前ならいつでも自由に投票できるという制度は、選挙制度の原則を犯すものではないだろうか。
勿論、所用で投票日に投票できない人もいるだろうが、それなら従来の不在者投票制度で十分ではないか。

この制度の問題点は他にもある。
期日前投票は選挙公示翌日から出来るが、その時点では選挙公報が入手できていなかったり、掲示板に候補者のポスターは貼られていないケースもある。
候補者の政見放送や演説も聞かずに投票という人も出てくる。
つまり政党や候補者の情報の開示が不十分のまま、投票することになる。
死亡などの理由で立候補を取り下げた場合、その人に投票した票は無効となる。
半面投票後に死亡や他の地域に転出しても、投票は有効だ。

もっと気になるのは、前回の衆院選の時に新聞に報道された次のような内容の記事だ。
ある宗教系政党が役所の近くで演説会を行い、その参加者ほぼ全員がそのまま期日前投票に向かったという報道だった。
これは明らかな制度の悪用だろう。
しかし現行制度では、こうした悪用を排除することは出来ない。
選挙当日に目一杯運動するために、運動員に事前の投票を勧めている団体もある。
期日前投票を済ませた人が、投票日当日せっせと近所の人を投票所に車で運んでいるケースもあるようだ。

我が国の選挙制度からすれば、選挙はあくまで投票日に投票すべきものだ。
制度を歪めて悪用する者がいるとすれば、期日前投票制度は見直す必要があろう。

まるで「喬太郎ファンクラブの集い」

Kyoutarou何が嬉しいといって、最近寄席に子供が増えてきたことだ。
子供に落語が分かるかという疑問もあるだろうが、私も8才の時に寄席に連れて行って貰って、こんなに面白いものかと思った。艶笑噺だって、何となく分かった。
良い子の皆さん、小さい頃から寄席に行ってると、将来オジサンのようなリッパな人になれますよ。

先日こちらに寄せられてコメントで、マンガを嫌う(嫌ってはいないが)人間がどうして落語の面白さが分かるのかという指摘があったが、落語とマンガはカルチャーが異なる。
寄席に行くと、開演前や仲入りに本を読んでいる人をよく見かけるが、マンガを読んでいる人に会ったことがない。
どちらが上とか下とかいう問題ではない。ジャンルが全く違うのだ。

さて7月28日土曜日午後の池袋演芸場下席、開演40分前に到着だというのに立ち見になってしまった。
盆や正月でもないのに、立錐の余地もないほどの盛況。喬太郎目当てのファンが多いのか、いつもより客の平均年齢が若い。
そのせいか、妙に熱気が篭っていた。

前座・柳家小んぶ「道灌」
名前に似合わず大柄の少々ヒネタ前座だが、声が良い、声優にしたい位だ。
インテリ臭がなくなれば、面白い存在になるかも。

柳家さん弥「野ざらし」
八五郎に粋さが欲しいところだが、とても個性的で、二ツ目としては良い出来だった。

柳家喬之助「夏どろ」
このエントリーが遅れたのは、喬之助のネタが思い出せなかったからだ。
当方の記憶力が悪くなったのか、喬之助の印象が薄かったのか。

柳亭左龍「初天神」
地味だが着実に力を付けてきている。この人は顔で得をしている。

すず風にゃん子・金魚「漫才」
どうも女同士の漫才は面白くない。

古今亭菊之丞「替り目」
赤城農水相を真似て、顔に絆創膏を貼って登場。よくこんな姿で人前に出られましたねと言っていたが、その通り。あの人がヘンなのだ。
端正に演じていたが、この人の演じる女性は色っぽ過ぎて、皆んな水商売に見えてしまう。

三遊亭白鳥「勘当船」
吉原通いの大川の猪牙船競争を、ブッシュと金正日のボートレースに置き換えて、諷刺とギャグを詰め込んでの熱演、大いに楽しめた。安倍首相を「垂れ目パンダ」と言っていたが、正にピッタリ。
白鳥は真打昇進の頃には、この人将来どうなるのか不安だったが、自分の居場所を見つけつつある。

―仲入り

柳家三三「不幸者」
前に他のブログで酷評されていたが、私は十分面白かった。
中席のトリで圓窓が演じたが、三三の高座に軍配を上げる。
旦那に貫禄が欠けるが、芸者に色気があった。

入船亭扇辰「化物使い」
品が良すぎるのか、愛嬌に欠けるのか、この人の高座にはいつも不満が残る。
一皮剥けると、良い噺家になるのだが。

大田家元九郎「津軽三味線」
今日は「ウエシタでぃ」が出なかった。

柳家喬太郎「屋形船ジャック」
寄席というより、喬太郎ファンクラブの集いといった会場の雰囲気。
風邪で声がかすれていたが、サービス精神でカバーしていた。
この日のハイジャック犯は柳家三三、説得に師匠・小三治を出すなど、噺家たちの物真似や楽屋オチを織り交ぜて、場内をワッと沸かせてファンの集いは無事にお開き。

4時間近くの立ちっぱなしはきつかったが、熱演が続いて満足のいく高座だった。

2007/07/28

これは「風評被害」じゃなくて「東電被害」

Kashiwazaki_genpatsu新潟県中越沖地震で、直接被害のなかった施設や、震源地から遠く離れて県内観光地でも予約のキャンセルが相次ぐなど、「風評被害」が広がっていると報じられています。
今回の周辺地域への影響は、地震被害そのものではなく、観光客が柏崎刈羽原発からの放射能被害を恐れたケースが多いのが特徴です。

しかし本当に「風評被害」なのでしょうか。
風評被害とは「事実ではないことがあたかも事実であるかのように世間に受けとられ、被害を被ること」を指しますが、今回の放射能漏れは根も葉もないウワサとは片付けられない。
確かに東京電力側は、放射能漏れの事実を求めながら、極めて微量なので人体への影響が無いと発表しています。
東電が言うとおりなら、心配することはありません。
しかし、その東電の説明が信用できない。
なぜなら東電を始めとする電力各社には、数々の真相隠しの前科があるからです。

先般、発電所のデータ改ざんや事故隠しなどの電力会社の不正問題で、経済産業省が行政処分を発表しました。
明らかになった不正は、電力12社で一万件を超しています。
原発については、炉内の核分裂が一時的に制御不能となる臨界事故が、北陸電力志賀原発1号機(1999年)と東京電力福島第一原発3号機(1978年)の2件が含まれています。
沢山の人命が奪われる可能性があった重大事故でさえ、隠し通してきたというのが、電力会社の体質です。

以前私の取引先だった企業の技術者で、東電福島原発に勤めていた経験がある方がいました。
なぜ辞めたのか訊いたところ、原発では公表できない事故が沢山起きていて、このままじゃ生命にかかわると思って辞めたと言っておりました。
原発で事故が起きていて、それが外部に公表されていないということは、かなり前から分かっていたんですね。
監督する原子力安全・保安院も、所管官庁である経済産業省も、このことは百も承知だったでしょう。
ただ経済産業省という役所は、徹底した産業寄りで、特に電力と自動車産業への肩入れは異常です。
消費者や地域住民のことなどお構い無しという体質ですから、見て見ぬフリをしてきた、これが真相だと思います。

今回の柏崎刈羽原子力発電所のトラブルは地震により引き起されたもので、天災だから止むを得ぬ点もあります。
しかしここでも事故隠しが行われました。
放射能漏れが確認された後も、報道陣には放射能漏れは無いと発表していたこともバレています。
地震発生直後に変圧器から火災が発生し、黒煙が上がっている映像がTV画面に映っていた時でさえ、「地震と関連があるかは不明」と発表していました。
消火用水の配管が壊れて水が出ず、消防車の出動を要請したいたにも拘らずです。
安倍首相が急に原発を視察することになり、工場幹部が事故の調査そっちのけで対応に追われたという事情を考慮しても、50件を超すトラブルの公表が遅れた責任は大きい。

放射能漏れといった問題は、私たちとしては企業側の公表するデータでしか判断できません。
その企業が事故隠しを繰り返しているのであれば、その体質が改められない限り、国民から信用されないのは当然です。
今回の中越周辺地域への打撃は、「風評被害」ではなく、東京電力に対する「信用不安被害」だと言えます。

2007/07/27

「ひ弱」な大臣を外国に行かせるな

Akagi_norihiko中国北京市に訪問中の赤城徳彦農水相が、7月26日午後、下痢と立ちくらみに襲われたため、帰国を延期したそうですね。
原因は、暑さが影響した可能性があるとのこと。

まあ暑いですですわな、どこだって真夏ですからね。
北京も確かに暑いですよ。
でも炎天下に一日中いたわけじゃあるまいし、まして北京なら日本からは目と鼻の先、ファーストクラスで一休みしている内に東京に着きますよ。
帰国が遅れりゃ、随行員含めて莫大な出張費が余計にかかる。迷惑な話です。

赤城農水相の今回の北京訪問は、日本のお米を中国に売り込みにいくPR役。
当日の午前中も北京市内の高級百貨店、大型スーパーで販売が始まった、日本産コメの売り場を視察したというだけのオシゴト。
安全で健康にも良い日本の農産物を売り込むトップが、こんなひ弱じゃ、却って逆効果になりかねませんぜ。

赤城「絆創膏」大臣、参院選目前の今一刻も早く日本に戻って、劣勢を伝えられる自民党のテコ入れに奮戦しなくては。
それとも、日本には早く帰りたくない事情でも。

2007/07/26

オモシロ選挙公報

Senkyo_koho参院選もあと3日と迫りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
東京選挙区の公報を見ておこうと、読み出したのですが、これがなかなかオモシロイ。
ここは定員が1人増えて5人となってのですが、現在有力と目される9人の候補が競り合っている激戦区です。
立候補者は20人ですから、残り11人は「独自の戦い」をしていることになります。

最初にいきなり「めざせ核武装!美しい国より強い国!」というカゲキなスローガンが目に入りました。
安倍首相より、もうチョット右側の人、右翼団体の候補者です。
核武装して、ロシアや中国と戦うというのですから、勇ましい。
こういう考えの人って結構いるんです。だけど日本の右翼は、戦後議会で一議席も得たことが無いという、世界でも珍しい存在です。
悪名高い街宣車の騒音まき散らしと、右翼=暴力団という構図をやめない限り、これからも当選は難しいでしょう。

毎回の選挙でお馴染の「世界的発明王」、今回も出馬してます。
何しろ50トンの重さのものを持ち上げられるそうで、是非一度、現場を拝見したいですね。
サプライズは、「北朝鮮から飛んでくるミサイルをUターンさせる発明」です。これはスゴイでしょ。
だったら選挙なんかやってないで、直ちに自衛隊に売り込みに行って下さいよ。
でもこの方、こんなに何でも発明しちゃうんなら、先ず「選挙に当選する方法」を発明したらいかがかな。

最近すっかり選挙づいてしまった「世界的建築家」も立候補しています。
昔一度この方の講演を聴いたことがありますが、何と頭の良い人が世の中にはいるもんだなあと、感心したんですけどねえ。
この方、どうしちゃったんでしょう。

元首相の長女という方も、立候補しています。
戦犯として処刑された父上の名誉回復が目的なのでしょうが、何だか60年前の亡霊が現れたような感じです。
イラクのフセイン処刑にも見られるように、戦勝国が敗軍の将を裁くのは世の常。アメリカが負けてりゃブッシュの首が飛んだでしょう。
戦争責任はもとより、この元首相の軍人としてあるまじき卑劣な行為を知る者としては、出来れば日本人の手によって裁きたかったと思っています。

極め付けは、この方。
「その神が人間の形をとって天から降りてきた者、それが再臨のキリスト、唯一神又吉イエスである」。ハッ、ハハーと平伏ってなもんですな。
その又吉イエス様ですが、この候補者ご本人なんです。
不思議なのはこのイエス様、キリストの再臨なのに日本語をお話しになりますし、「腹を切って死ぬべき」とのご託宣も、とても日本的発想です。
対立候補とその支持者は「地獄の火の中に投げ込む」と宣言されていて、何だかとても乱暴なイエス様ですね。そういえば、何かというと「地獄に落ちるわよ」と言うインチキ占い師が、TVに出てましたっけ。
決めゼリフというのは似てくるんですね。
「信ずる者は騙される」です。

自慢じゃないけどこの私、と言って自慢してますが、有権者歴40年以上で投票を棄権したのは1回だけ(長期出張のため)。勿論、今回も投票に行きますよ。

2007/07/25

この誤認逮捕は止むを得まい

Police7月23日警視庁築地署員が、男性が所持していた大量の錠剤を違法な合成麻薬「MDMA」と誤って判断し、男性を麻薬取締法違反で誤認逮捕していたことがわかった。
翌日に正規の鑑定で錠剤が抗うつ剤だったことが判明し、逮捕から約13時間後に男性を釈放したと発表した。

警察の発表に従って、経緯を見てみよう。
①時間は午前1時前
②男性が無灯火で自転車に乗っていた
③警官が職務質問をしようとしたら男性が逃げた
④警官が止めて男性の持ち物検査をした
⑤男性のポケット財布から錠剤98錠が見つかった
⑥築地署に男性を任意同行
⑦錠剤を簡易試験したところ試薬がわずかに変色したためMDMAと判定
⑧男性を麻薬取締法違反で逮捕
⑨午後の検定で錠剤が抗うつ剤と判明
⑩午後3時45分男性を釈放

警察の発表通りだったとすれば、男性の行動は疑われても仕方がない。
無灯火、逃走、98錠の錠剤、普通これだけの大量の錠剤を財布に入れて持ち歩かないだろう。
①~⑥までの経緯からすれば、警察の行為に過失はない。
錠剤の簡易試験での判定ミスは過失であるが、深夜から早朝にかけた時間帯からすれば、不慣れな係官が検査をするというケースもあるだろう。
悪条件が重なったもので、誤って逮捕された男性にはお気の毒だが、この誤認逮捕は止むを得まい。

当ブログでは、いつもは警察が悪者、庶民は正義を掲げているが、本件は別。
「李下に冠を正さず」の諺あり、常に社会常識に反しない行動を取るのは、無駄なトラブルを避ける意味でも大切なことだ。

2007/07/24

世界的な貧富の差の拡大を考える

Millionキーボードを叩いている背後から同居人が、「あんた、毎日人の悪口ばかり書いてると、後ろから刺されるわよ。」とのアドバイス。素直に従って、今回はお金持ちのお話、と言っても私じゃありませんよ、世界の億万長者のオハナシです。

メリルリンチ日本証券の調査によると、居住用不動産以外に100万ドル(約1億2000万円)以上の純資産を保有する「富裕層個人」が、2006年に前年比8.3%増加し、世界で950万人に達したと発表しました。

よく100万ドルの夜景といった表現がありますが、100万ドル(左上がその札束)が金持ちの目安だったんですね。日本だと億万長者と、これまた語呂が良いです。
富裕層個人の保有資産残高は11.4%増の37兆2000億ドルと、7年ぶりに2けた成長を記録しました。
そうすると純資産の一人当たりの平均は、我が家の電卓で計算できるかな、ええとヤッパリ無理なので手計算、ざっと390万ドル(約4億7千万円)になる勘定です。

また3000万ドル(約36億円)以上の純資産を保有する超富裕層個人は、世界で11.3%増えて9万4970人でした。
と言う事は、金持ちも、チョー大金持ちも、世界中で1年に10%以上増えているわけです。
シンガポールやインドは年率20%以上増えているんですから、驚きです。
金持ち人口の爆発、新たな地球環境問題です。

日本の富裕層個人はどうかというと、5.1%増の147万7000人で、世界の富裕層全体の約16%を占めています。これは世界第二位です。ざっと日本人100人に一人は、お金持ちだということになります。
世界の金持ちの7人に一人は日本人なんです。これはスゴイですね。
この人たちが所有している金融資産はどの位か、この数字が出ていなので、一人当たり平均200万ドルと仮定すると355兆円になる計算です。位取り、間違ってないでしょうね。
日本の家計の金融資産残高が2005年度末で1506兆円とされていますから、この1%の金持ちの資産が、全体の20%以上を占めていることになります。

では一体どんな人が新しく富裕層になったのかですが、これも統計にはありません。
ヒントになるとしたら長者番付(2005年)です。
上位100人のうち43人が経営者ですが、その中の業種ですが
1位 パチンコなどの娯楽機器メーカー:14名
2位 化粧品、健康食品企業:10名
で過半数を占めています。
あまり健全な印象を受けないのは、私だけのヒガミでしょうか。

金持ちが増えるということは結構なことですが、世界全体あるいは日本を含む国別でも、金持ちの増加率が経済成長率を大きく上回っている点に問題があります(厳密にいえば単純比較はできない)。
と言う事は、経済成長率から置いていかれる貧困層も増加していると言う事になります。
好きで海外のあちこちに出かけていますが、どの国でも例外なく「貧富の差の拡大」の声を聞きます。

世界中で金持ちと貧乏人が同時に増えているという現状、それを生み出した経済のグローバル化、そろそろ考え直す時期にさしかかったのではないでしょうか。

2007/07/22

アベさんのボヤキ

Abe_shinzo_negaえ、昨日また失言だって? 今度は誰? 小泉!
「自衛隊が戦力でないというのはメクラだ。」って言ったの?
メクラはまずいよ。
大体あのオッサン引退だとか言っておきながら、最近ミヨーに張り切りだしたら、これだ。

もう一人って誰? 山本? あの副大臣か。
「松岡前農水相の事務所経費は、芸者の花代だった。」って、知ってるよ、そんなこと。
何も選挙の真っ最中に言うことたぁないだろう。
ヤマタクって付く奴に、ロクな奴はおらん。

第一、赤城がいけないんだ。
あれだけ念を押したのに、やっぱり事務所経費でボロを出した。
それに何だ、あの絆創膏は! あんな常識外れとは思わなかったよ。
こうなりゃ、農水省のお祓いでもするか。

麻生の「アルツハイマー」失言、あれだけはチョット別だな。
アイツ、近ごろ次期総理だなんて勘違いしてたから、これでいい薬になったろう。
大体、マンガ読んで総理大臣になれるなら、そこいらのバカ学生がみんな総理になるっつうの。
け、10年早いわ。

年金だってそうだろ。オレのせいじゃないんだぜ。
それを世間は間違えて、支持率がガタ減りだ。
小泉の時に表面化しときゃあ良かったんだ。
全くあの男、悪運が強いんだから。

地震は天災だから仕方がないけど、何だあの東電のブザマさは!
オレが原発に視察したときは、放射能漏れはございませんと断言していたのに。
オレの面目まで丸つぶれじゃないか。
消火ホースから水が出ないの、ドラム缶が倒れただの、プールの水が溢れただの、
あの原発は町工場か!
いや、町工場だって、もう少しシッカリしてるぞ。

ったくみんなして、オレの足を引っ張る連中ばかりだ。
おい、塩崎、お前の事務所経費だけは大丈夫だろうな?

ああ、頭が痛い。
これから教祖様の所へ相談に行ってくるわ。

2007/07/21

不公正な参議院選挙

参院選もあと1週間と大詰めをむかえていますが、果たしてこの選挙は公正な制度によって行われているのかという、大きな疑問があります。

ここで中学校の社会科の教科書を思い出しましょう。
日本は議会制民主主義の国です。
この制度は、「選挙等のある一定の方法によって代表者を選出し、自らの権力の行使をその代表者に信託することで、間接的に政治に参加しその意思を反映させる政治制度をさす。」とあります。
つまり議員の選出にあたり、国民の意思が公平に反映される事が肝要なのです。

半面この制度の欠点としては、時の為政者や政権により、しばしば選出議員の民意反映特性が操作される事です。
支持の割合が51:49なのに、議員の数は100:0だったとしたら、これは議会制民主主義国家とは言えない。

選挙制度の公正さを示す尺度として、「一票の重さ」「一票の格差」という言葉を聞かれたことがあるでしょう。
これは選挙区ごとに、議員一人当たりの人口(あるいは有権者数)を比較したもので、議会制民主主義も下では、この数は同一であるべきです。
処が、今回の参院選でも格差が是正されたとはいえ、議員一人当たりの人口が最も少ない鳥取県を1とした場合、最大の神奈川県の比率はおよそ4.8倍、つまり5倍近い格差になっています。
数値が大きいほど、一票の重みは軽くなります。

こう書かれてもピンとこないかも知れませんが、分かり易くいえばこういうことです。
選挙では一人一票しか投票できない筈ですが、今回の参院選を例にとれば、神奈川県の人は一人一票ですが、鳥取県の人は一人で5票持っているわけです。
そしてある県では2票、ある県では3票といった具合に、住んでいる地域ごとに持っている票の数が異なるという事になります。

もし学校や自治会、組合でこんなルールで選挙が行われたら、皆さん怒り出すでしょう。
第一、住んでいる場所により、投票する権利に差がついているなら、それは憲法に違反しますよね。
処が、裁判所はそう考えないんです。
参院選について、過去の最高裁(大法廷)の判決をみると、以下のようになっています。

選挙実施年

最小最大比

判決年

 

1962

4.09倍

1964

合憲

1977

5.26倍

1983

合憲 11人、違憲状態1人、違憲1

1992

6.59倍

1996

違憲状態8人、違憲7人

1994年:制度改正(「4増4減」、逆転現象の解消)

1995

4.97倍

1998

合憲10人、違憲5人

1998

4.98倍

2000

合憲10人、違憲5人

2001

5.06倍

2004

合憲9人、違憲6人

つまり最高裁の判断では、最大5倍までは違憲ではないとしているんです。
5倍はOK,6倍はダメ、一体何を根拠にそう決めているんでしょうね。
判決理由を見ても、説明がサッパリ分からない。
分かったのは、裁判官というものは、随分と世間の一般常識とはかけ離れた人々だなという事です。

もっと不思議なのは、同じ最高裁の判断でも、衆議院の場合は格差が3倍を超えると違憲としていることです。ワケワカラン。
まさか、衆議院は参議院の半分にしとけ、と決めてるんじゃないでしょうね。
同じ国会議員選挙でも、こうも判断が違っている。裁判官の頭の中というのは、私には理解不能です。

一票の格差は単に議員選出の不公平にとどまらず、公共事業費の配分にも及んでいます。
ここでは衆議院を例にとって、一票の重さと、都道府県別の国民一人当たりの政府が支出する普通建設事業費(公共事業費)の数値を、エクセルを使って計算した結果、

両者の間の相関係数=0.80
になりました。

一般に相関係数が0.7を超えると強い相関ですから、一票の重さが重い地域ほど、公共事業費が沢山配分されているという結論になります。
逆に言えば、利益誘導型の傾向が強い地域、保守の地盤の強い地域から、相対的に多くの議員が選出される仕組みになっているわけです。
正に、「為政者により、選出議員の民意反映特性が操作されている」典型です。

神奈川県は鳥取県に比べ、投票の権利は5分の1、配分される公共事業費は10分の1以下ですから、正に踏んだり蹴ったりです。
昔なら、一揆が起きてますよ。

一票の格差を限りなく「1」に近づける、これは民主主義のイロハの「イ」ではないでしょうか。
先進諸国の例からしても、最大でも1.5倍以内にとどめるべきです。
国会議員は国全体をどうするかを考えるのですから、特に参議院については、地域代表は必要ありません。

全国一区比例代表制にすれば、格差は完全に解消できます。
議会制民主主義を守る上でも、公正な選挙制度に改める必要があります。

(数値は「一票の格差是正ウェブサイト」より引用)

2007/07/20

訂正記事

前回の記事の中の
「アルツハイマーの人でも、これくらいは分かる。」
は誤りで、
「麻生太郎でも、これくらいは分かる。」
に訂正します。

麻生外務大臣が又も失言

Aso_taro 麻生太郎外相は19日午後、富山県高岡市内で講演し、日本と中国のコメの価格差について「標準米の1俵は1万6000円ぐらいだが、中国では7万8000円。7万8000円と1万6000円はどちらが高いか。アルツハイマーの人でも、これくらいは分かる」と発言しました。
アルツハイマー云々という表現は、日々苦しんでおられる認知症患者やその家族の方々に対して、著しく配慮を欠いたものです。

その後、「発言の一部に不適切な表現があった」と述べて、陳謝する考えを示したそうですが、一度口に出したものは戻せない。

麻生太郎氏といえば、6月25日行われた講演会で年金問題について、「しかし、考えてみりゃもっと貰えているかもしれないと、こりゃ欲の話だから。」と発言して問題になっています。

毎日毎日マンガを読んでいるという麻生アホウアソウ)大臣、そのうち顔も頭も・・・・・・、

え、もう既になっているって?

ア、ソウ。

2007/07/19

村上被告に「国策捜査」の果ての実刑判決

Murakami_yoshiakiニッポン放送株をめぐるインサイダー取引事件で、証券取引法違反の罪に問われた村上ファンド前代表村上世彰被告の判決公判が7月19日行われ、村上被告に懲役2年(他に罰金と追徴金)の実刑判決を言い渡した。
この事件は典型的な国策捜査であり、有罪になるのはいうなれば「お約束」だった。
判決文の要旨を見ても、最初に「有罪ありき」で組み立てられており、被告及び弁護側の主張や証言は完全に否定されている。

一点異を唱えたいのは、判決文の中でライブドア元取締役・宮内亮治の証言を「信用性が高い」としているが、これは見方が甘い。
こういう判決を読むと、やはり裁判官というのは、世間知らずだと思ってしまう。
会社の金を横領、着服したような人物の云う事は、100%信用おけないという、私の経験則の方が多分正しいだろう。
恐らく宮内亮治は、業務上横領で起訴されるのを免れることと引き換えに、検察側の意図の沿った証言をしたと思われる。

インサイダー取引だが、今まで一切手を染めたことが無いという証券会社やファンドマネージャーがいたら、是非お目に掛かりたいものだ。
ファンドを運用して高い利益を上げようとすれば、一番大切なことは確実な情報をいち早く手に入れることに尽きる。
それも不特定多数に流された情報など無価値だから、特別のルートで得たものだけが価値があるわけだ。

ライブドア事件で問題となった粉飾決算も、また然り。
事の大小を問わなければ、殆どの企業で粉飾決算は行われている。
株価操作も同様で、新規公開やファイナンスに絡んで、幹事証券と結託して株価の吊り上げをするというのは、常識ではなかったろうか。
これが犯罪なら、ⅠTバブルの時に上場した企業の経営者は、全員刑務所に入らなくてはいけないだろう。

一つ例を示すと、制限時速が60kmの道路があって、誰もが60kmをオーバーして走行したいたとしよう。
そこにネズミ捕りを仕掛けて、たまたま捕まったとすれば、運が悪いで諦められる。
しかし警察が、特定のある人物だけを狙って捕まえたとしたら、それは著しく不公平だ。
国策捜査の問題点はここにある。

もう一つ国策捜査の特徴として、決して捜査が権力の中枢に及ぶようなことは無い。
ライブドア事件でいえば、堀江被告に連なる政界ルートには全く手が付けられていない。
村上ファンド事件でいえば、このファンドに資金を預け、巨額の利益を得ていた個人や企業に関しては、全くお咎め無しだ。
日銀の福井総裁や、オリックスの宮内オーナーら有力者が参加していた村上ファンド、そうした人物からの貴重な情報提供が、ファンドの高配当の源泉であったことは想像に難くない。
しかし検察の捜査は、そこまで手を伸ばすことは絶対にあり得ない。
ここが国策捜査の特徴であり、限界でもある。

村上被告は控訴して争う構えだが、今後実刑判決が覆ることは先ずあるまい。
但し、本当に悪い奴らは、陰でホッとしているだろう。

2007/07/18

宮本顕治氏の死に想う

Miyamoto_kenji7月18日、日本共産党の最高幹部であった宮本顕治氏が死去した。98歳というから、いわゆる大往生である。
既に党の役職や政界を退いて久しく、そういう意味では過去の人ではあるが、宮本氏の業績を改めて振り返って見たいと思う。

ソ連が崩壊して、あれだけ一世を風靡していたヨーロパの共産党がほぼ壊滅状態になったのは、ご存知の通り。
最大の原因は、殆どの共産党が旧ソ連から資金援助されていたことが明らかとなり、一挙に国民の信頼を失ってしまった。
その中で唯一例外的に生き残ったのは、日本の共産党だけと言っても良いだろう。
確かに中国などに共産党を名乗る政党はあるが、揃って羊頭狗肉であり、実態は我が国の自民党と体質が同類だ。
日本は20世紀に唯一成功した共産主義国家と評されることがあるが、共産党も又然りと言えよう。

戦前から戦後にかけて、日本共産党もソ連や中国から財政支援があった。
特定の幹部にその国の資金が渡るということで、その幹部がスポンサーである国の利益を代弁するという構図になっていた。
最高幹部がソ連のヒモ付きだとソ連寄りに、中国から資金を貰っていると中国の顔色を伺うという時期が、1950年代の半ばまで続いていた。その度に、路線は左右に大きくぶれていた。

宮本氏はこれではいけないと考えて、外国からの資金を一切絶つという方針を打ち出した。
当然、金を貰っていた幹部からは猛烈な反発があり、彼らとの間で暗闘が行われたが、最終的には宮本氏が勝利し、そうした幹部たちは一掃された。
しかし金が無くては政党の運営はできない。そこで自前の財政をどう確保するか、これが次の大きなテーマとなった。

そのためには党員と機関紙「赤旗」を増やして、事業資金を得ようと考えた。
党員は全員「赤旗」のセールスマンとなり、配達や集金という実務に携わることになった。
そうなると、かつて革命家と呼ばれていた闘士は陰を潜め、党員は市民生活に密着したスタイルが主流となってゆく。
柔軟路線、ソフト路線と評されるが、必然的にそうならざるを得なかった。

宮本顕治氏は、1958年に日本共産党の書記長に就任し、以来およそ40年間にわたり最高幹部として君臨した、
もし宮本氏がいなかったら、日本共産党はとっくに消滅していた、これだけは断言できる。
安倍政権のもと、何だか戦前の日本へ時計の針を戻そうという動きが強まる中、スジの通った主張をする党が一つ位はあって良い。
そういう意味で、宮本氏の功績は大きいと言えるだろう。
ご冥福をお祈りする。

赤城農水相の「顔」は辞任のサイン

Akagi_norihiko事務所費問題でキビシイ追求を受けている赤城徳彦農水相が、17日の記者会見で、顔面の頬と額に絆創膏を張り、無精ひげのままの姿で現れ、話題となっている。
会見では本題そっちのけで、記者たちの関心は大臣の「顔」に集まったようだが、質問に赤城氏は「大したことはない」と繰り返していた。
その後事務方を通して「公務によるものではない」「私は皮膚が弱いのでかぶれたのかもしれません」とのコメントを発表した。

時が時だけに様々な憶測を呼んでいるが、私の見立てはこうだ。
以前からニュースの画面を見て、赤城氏にはアトピーがあると思っていた。それならアトピーの悪化かとも思うが、あれだけの絆創膏を貼るとは考えにくい。
ヒゲもそれないとなると考えられるのは、ヘルペス(「単純疱疹」又は「帯状疱疹」)ではなかろうか。
ヘルペスだと、最初は水ぶくれのような症状になり、治りかけると今度はカサブタになるという、外見上大変やっかいなことになる。
私も現役時代に罹ったことがあるが、治るまでは客先に出るのを控えていた。

ヘルペスはウィルスによる感染なので、極度のストレスがあると罹り易くなる。
赤城農水相は、事務所経費問題で毎日が針のムシロだろう。と言って簡単に止めさせてくれない、そうした板ばさみ状態だと想像される。
赤城農水相の「顔」は大臣辞任へのサインだろう。
松岡前農水相の例もある。
安倍首相は、この「サイン」を見落としてはいけない。

2007/07/17

「丸川珠代」に見る被選挙権のアイマイさ

自民党公認で参院選東京選挙区から出馬している丸川珠代氏が、7月16日丸川氏が期日前投票をするため、報道陣を引き連れて新宿区役所を訪れた際に、選挙人名簿に名前がなく、投票できなかった事が判明した。
丸川氏は2003年6月にニューヨークに赴任したのに伴い、住民票の転出届を出していた。処が翌年6月に帰国したが、今年4月に転入届を出すまで放置していたため、投票が出来なかったものだ。
その間彼女は日本人ではあるが、外国に居住していることになっていたわけだ。

ここでオカシイと思ったのは、投票が出来ない人がなぜ立候補出来たのかという疑問だ。
参議院を例にとれば、選挙権は20歳以上の、被選挙権は30歳以上(衆議院は25歳以上)の日本国籍を有する者であることが条件となる。
しかし選挙権を持っていても、実際に投票するためには、市町村の選挙管理委員会が管理する名簿に登録されていなければならない。
つまり「選挙人名簿」に登録されていなければ、実際には選挙する権利が無いということになる。

選挙人名簿に登録される要件としては、その市町村内に住所を持つ年齢満20歳以上の日本国民で、その住民票が作られた日(他の市町村からの転入者は転入届出をした日)から引き続き3ヶ月以上、その市町村の住民基本台帳に記録されている人が条件となる。
つまり選挙できるのは、日本国民であって一定の住所に安定して居住していることが求められているわけだ。

先ほどは国会議員の被選挙権を記したが、これが県議や市町村議員となると、被選挙権は次の条件が付けられている。
・満25歳以上の日本国民
・引き続き3ヶ月以上同一市町村の区域内に住所のある人
つまり地方議員の場合は、一定の居住を続けていなければ、立候補できないわけだ。

こうして見ていくと、立候補するより投票する方が条件が厳しく、被選挙権も国会議員より地方議員の方が条件が厳しいという、オカシナ制度となっている。
丸川珠代氏のように選挙に投票する権利はないが、立候補する権利はあるというのは、制度が矛盾していると思う。
民主主義の精神からいけば、誰でも選挙に参加できるというのは必要なことだろう。
それなら選挙権に一定期間の居住(住民登録)を義務付けるのであれば、被選挙権にも同様の条件を求めるべきだろう。

丸川珠代氏が住民登録していなかったという事実は、住民税にも係ってくる。
住民税は、毎年1月1日の時点で住民登録している住民に対し、自治体が徴収する。元日に住民登録されていなければ、自治体は捕捉できないため、住民税を納付しなくても良いということになる。
事実こうした制度を利用して、脱税している人もいる。
丸川氏の場合は被雇用者であったため、会社から住民税が天引きされていて、納税されているとの説明があったが、本来は税金を納める義務はない。
そうなると、税金を納めていなくても立候補は出来るということになり、これも変な話だ。

もう一つ、丸川氏は2004年6月以後、一度も投票した事が無いという事実も明らかになった。
そうした人物を、女子アナで人気があるからといって担ぎ出した、自民党側の責任が問われるだろう。
安倍首相が直接立候補を要請したのだが、「美しい国」とはその程度のことか。

又もや原発放射能漏れの「事故隠し」

7月16日午前10時過ぎに起きた地震、東京にいてどれだけの方が気付いたでしょうか。
丁度パソコンの前に座っていたのですが、「地震だ!」と言って立ち上がっても、家族は誰も本気にしません。
子供の頃から地震には敏感で、桜島の噴火を感知してこともあって、「お前はナマズか」と言われていました。

昨日の中越沖地震ですが、新潟や長野で8人が亡くなり、怪我人は900人を超す大きな被害を出しました。家屋倒壊も300戸を超えていますし、水道やガスなどのライフラインの復旧も遅れており、特にお年寄りや乳児の被災者の健康が心配されます。
ニュースを見ていて、多くの方が一番驚いたのは東電・柏崎刈羽原子力発電所内で発生した火災(写真)ではなかったでしょうか。
Gennpatsu

放射能漏れという言葉が、先ず頭をよぎりました。
昨日の昼に行われて塩崎官房長官の記者会見でも、「放射能漏れは無い」と言明していたし、NHKニュースでもそれを繰り返していました。
だけど放射能は漏れているなという予感はありました。
東電など電力各社は、こと原発のトラブルになると、過去数え切れないくらいの「事故隠し」を繰りかえしてきました。
だから彼らの「大本営発表」など、テンから信用しておりません。

その悪い予感は的中し、同原発の使用済み燃料プールの水があふれ、施設内の排水溝を通じて海に流れ出ていたことが判明しています。水は微量の放射性物質を含んでおり、原子力安全・保安院は「地震で放射性物質が原発の外部に漏れたのは過去に例がない」と事態を憂慮しています。
まあ、この過去の例が無いというのも、本当かどうか分かりませんが。

この事故を巡っても、東電の動きは不可解です。
16日午後の動きを追うと、
・18時20分ごろ 東電が放射能漏れを確認。
・20時過ぎ 東電広報より地元報道機関に、「外部への放射能の影響はありません」と発表。
・22時過ぎ 東電が放射能漏れの事実を会見で公表。
ヤッパリ、又しても東電の「事故隠し」です。
甘利経産相は17日午前0時すぎに、勝俣恒久東電社長を呼び、火災の消火に手間取ったこともあわせ、「国民の原子力への不安を増幅させた」と厳重注意したのは当然です。

原発に賛成・反対のいかんに拘わらず、現に稼動して日々電力供給しているという現実を踏まえれば、いかに安全を確保するかが重要課題です。
そのためには速やかな情報公開が大前提となります。
東電を初めとする電力各社は、これとは全く正反対の「事故隠し」に奔走し、バレルと謝罪を繰り返しています。
今の電力会社の体質と、それをチェックするはずの原子力安全・保安院のズサンな検査体制が、原発に対する不信感を増幅させています。

現在の、地元に金さえバラマキャいいんだろうという原子力政策では国民の生命は守れない、この事を今回の地震による原発事故が示しています。

2007/07/15

池袋演芸場7月中席昼の部

Enso台風が近付いていての大雨にもかかわらず、7月14日の池袋演芸場はほぼ満員に近い入り。客筋も良く、熱気のある良い雰囲気だった。
この小屋は、当日の出演者のプログラムを渡してくれるのが嬉しい。

・三遊亭司「浮世床」
スジは良さそうな印象を受けた。夢の女に色気が欲しい。
・大空遊平・かほり「漫才」
かほりがお疲れなのか、いつもよりパワー不足。
・三遊亭萬窓「胡椒の悔み」
師匠圓窓と交互で、大師匠である六代目三遊亭圓生と、八代目春風亭柳枝の持ちネタを演じると言う企画のようで、この日の萬窓は柳枝の得意ネタであった「胡椒の悔み」で一席伺う。
私の印象としては、柳枝より萬窓の方が面白いと思った。
・柳家小菊「俗曲」
せっかくの粋な音締めなのに、下座の太鼓がひどかった。
今日の前座は音感が悪いのでは。
・橘家文左衛門「千早振る」
何度聴いても面白いものは面白い。でも「とわ」って一体何の意味なんだろう。
・柳家はん治「背で背負ってる唐獅子牡丹」(多分)
チョイと強面なのと、だみ声と、独特のイントネーションが、このネタに良く似合っている。
・川柳川柳「ガーコン」
以前から言っているのだが、この人が呑みすぎで倒れる前に、早く「無形文化財」に指定したほうが良い。
落語界の共通の宝だ。
・翁家和楽社中「太神楽」
昔ながらの形を崩さず、大のファンです。
・入船亭扇橋「弥次郎」
セリフで「牙有るものには角無し」が咄嗟に出てこなかった。衰えは隠せない。
いぶし銀の芸にファンも多いのだから、まだまだ頑張って欲しい。

-お仲入り-
・三遊亭窓輝「ぞろぞろ」
人物の演じ分けができていない。単調。
・林家正楽「紙切り」
現在の正楽は三代目。自慢じゃないが、初代、二代目共に高座を見ている。
実は自慢。
・鈴々舎馬桜「たがや」
独特の雰囲気を持った中堅落語家。
楽しく聴けたが、もうちょっと花火時分の両国の情景描写が欲しい。
・あしたひろし・順子「漫才」
ひろしは85才とか、あの細い身体で良く頑張っていると、いつも感心している。
・三遊亭円窓「不孝者」
遊び好きの若旦那と下男の清蔵が出てきたので、てっきり「木乃伊取り」と思ったら、「不孝者」のようだ。
圓窓は芸はしっかりしているし、圓生の芸では、圓楽に次ぐ継承者と言って良いだろう。
だけど芸に色気がない。
この手のネタは、演じ手に色気がないと退屈な作品になってしまう。
「芸がよけりゃ、女は向こうから来る」と豪語していた圓生の域には、未だ程遠い。

歌舞伎の世界も落語界も、吉原が無くなり、花柳界が衰退した影響が、ボディブローのように利いてきている。

安倍首相の車に警察車が追突

7月14日の昼前に大阪府堺市の路上で、参院選で大阪府内を遊説中の安倍首相を乗せた車が信号待ちのため止まったところ、すぐ後ろで警護に当たっていた府警の四輪駆動車が追突する事故がありました。
首相の車の後部バンパーがへこみましたが、幸いけが人はおりません。
事故の原因は、四駆を運転していた警察官の前方不注意とみられています。

運転していた警察官が、署長に呼ばれたそうですな。
署長「総理の車にぶつかるとは、何たる失態であるか。」
警官「アイアム総理。」
署長「しゃれてる場合か! 原因が前方不注意とあるが、一体どこを見ていたんだ。」
警官「安倍総理の警備だけに、ついつい『右』にばかり気を取られておりまして。」
署長「直ぐにブレーキを踏めば、止められただろう。」
警官「それがあの車は、アクセルは良く利くのですが、ブレーキが甘いのであります。」
署長「それじゃ、総理と一緒じゃないか。」

2007/07/13

安倍首相の言行不一致

Abe_shinzo_5統計をとったわけではないけど、ここ数ヶ月での安倍首相の国会答弁、記者会見やマスコミとのインタビューでの発言、いわゆる安倍語録の中で、最も頻度が高かったのは、恐らく次の言葉でしょう。
「法律(法)に則り、適正(適切)に処理している。」
閣僚が次々と事務所経費の不正計上の疑いが持たれると、安倍数理はハンで押したように、この言葉を繰り返し、問題の閣僚を擁護してきました。
そして現在も赤城農水相の件で、日々同じ言葉を繰り返しています。

安倍首相のこの言によれば、法律に違反さえしていなければ何も問題ない、そういうことになります。
しかし私たちの生活を振り返って見て、どうでしょうか。
そりゃ法律は守ってますよ。当たり前じゃないですか。法を犯せば、犯罪者ですからね。
法を守るのは最低限のことであり、市民道徳、慣習、様々な決まり等を守って、私たちは生活しています。
それとも安倍晋三さんという人は、法律だけ守って、後は好き勝手な生活を送っているのだろうか。

疑惑を持たれている閣僚たちが、法に違反していないことは、多分その通りでしょう。
政治資金規正法などという法律自体、これなら皆も守れるという前提で勝手に作ったザル法ですから、当然なのです。
問題は、大臣として、国会議員として、倫理・道徳に違反していないか、そこが問われているのです。
「人の道」に反していないかを問われているのに、法律云々を持ち出すのは、見当違いもいいところです。

安倍晋三氏自身も中心メンバーとなっている、日本会議という組織がありますが、この日本会議熊本の設立宣言には、次のように記述があります。
「とりわけ国家を支える倫理道徳の頽廃は政界・官界・経済界を覆い法曹界にまで及んでいます。」
だからこうした誤った国家のあり方を正さねばならないと主張している。
又、安倍首相が主導している教育再生会議においても、道徳教育の推進は中心課題の一つです。

日本語の弱い安倍総理のために、念のため「道徳」の定義を記しておきましょう。
「人々が、善悪をわきまえて正しい行為をするための規範の総体。法律と異なり、自発的に正しい行為へと促す内面的原理として働く。」

安倍さん、一方で道徳を説いておきながら、もう一方で法に違反しなけりゃ良いと主張するのは、言行不一致ですよ。
言言不一致かな。

2007/07/12

大仁田厚に見るタレント候補の末路

Oonita6月26日参院選自民党公認が内定していた大仁田厚参院議員が、記者会見で突如政界引退を表明したのはご存知の通り。
公認料まで受け取っていてのドタキャン、しかも参院選の投票日が7月29日になったことに触れ、「自分は若者の代表だ。夏休みでは若者の投票が減る。」などと語っていたが、前回自分が当選した選挙日が7月29日だったのだから、この男ワケワカラン。
大仁田センセーの突然の翻意は、様々な憶測をよんである。

一つは週刊誌が報じた、大仁田議員が6月15日夜、国交省のキャリアや官僚らを自宅マンションに招き、キャバクラ嬢など7人の女性と乱交パーティーに及んだというもの。
選挙直前という時期が時期だけに、官僚へのワイロ工作と受け取られても仕方がない。
明るみに出た以上、選挙には出られないだろう。

もう一つ、これも週刊誌が報じていて現在裁判で係争中の出来事だが、大仁田議員が選挙費用を調達するために、後援者の男性実業家に「闇カジノ」開設を持ちかけたもの。
大仁田側は事実を否定しているが、この男性は「2004年7月ごろカジノを勧められ、アフリカのある国の大使館の人に引き合わされた」と証言している。
結局この「闇カジノ」構想は幻に終わり、その出資金をめぐって現在訴訟騒ぎになっている。
男性の証言は裁判での陳述書で述べたものであり、また外交特権を利用した大使館関係者を舞台にした「闇カジノ」は、過去度々問題になっていることから、かなり信憑性が高いと思われる。

なるほど、国会議員というものは、オイシイ話がゴロゴロしているんだなと実感できる。
大仁田議員、6年間の議員活動では、TVカメラ向けパフォーマンス以外これといった実績が思い浮かばないが、それなりにイイ思いはしてきたのだ。

自民党からすれば、有名人であることで集票力が期待できるし、タレント候補などというのは後から後から生まれてくるのだから、使い捨てが容易だ。
スポーツ系議員の中で、とりわけプロレス出身者が目に付くのは、何もプロレスラーが特段アタマが良いとか、政治家としての資質に優れているというわけではあるまい。
最も期待されているのは、強行採決の時のボディガード役だ。昨今のように、やたら与党による強行採決が連発されている時代には、ますます彼らの肉弾が活躍する場は増える。
脳力でなく腕力、要は議会内の用心棒ということ。
一方、ピークを過ぎたレスラーにとって、第二の職業として国会議員は悪い話ではない、
ここで両者の利害は完全に一致することになる。

今回の参院選でも、沢山のタレント候補が立候補する。
しかし過去から現在に至るまで、一流の人物がタレント候補に立ったためしがない。
落ち目のタレント、俳優やアナウンサー、引退したスポーツ選手、才能が枯渇して雑文しか書けなくなった作家、レギュラー番組が無くなった評論家、いわくありそうな弁護士だの。
政府委員という重責を途中で投げ出して立候補する人もいるが、こういう人物が教育再生を語るだから、噴飯ものだ。
今回の選挙では、妻や娘が有名人と言う、ワケ分からん者も含まれている。
要は、顔さえ売れてりゃ、どんな人物でもOKなのだ。

タレント議員の中にも、真面目に議員活動を行った人もいるが、それは稀。
今回の大仁田議員の姿を見れば、末路は推測できようというもの。
有名だからといって投票すれば、1票をドブに捨てることになりかねない。

2007/07/11

柳家喬太郎「牡丹燈籠」前編@横浜にぎわい座

Kyoutaro2_1何という失態! 前から楽しみにしていた7月10日の柳家喬太郎「牡丹燈籠(ぼたんどうろう)」通し公演<前編>、桜木町の駅まで来て、チケットを忘れたことに気がついた。
やはり年のせいなのかしらん、それともいつも悪口ばかり書いているのでバチが当たったのかも。
とにかく秀吉もかくやの「大返し」で自宅を再度往復し、ナントカ仲入りに滑り込み、後半は間に合った。
普通なら諦めるところだが、この公演だけはそうはいかない。

今の落語界、柳家喬太郎抜きには語れないだろう。
そりゃビッグネームの人、人気のある人、芸の達者な人なら他にも大勢いる。次から次と企画を立て、落語ブームを演出することも大切だろう。
しかし最後は、時間と金をかけて寄席や落語会に足を運ぶ客をいかに満足させるか、そこに尽きる。
高い顧客満足度が得られるパフォーマンスが提供できなければ、いずれブームは去って行く。
そのためには、個々の噺家が日々芸を磨き、芸域を広げる努力が肝要だ。

二ツ目時代までの喬太郎は、どちらかというと新作で売っていた。
真打昇進の頃から古典に注力し始め、その努力は国立演芸場「花形演芸大賞」三連覇となって結実した。
特に、名人・文楽以後高座にかかる機会が少なくなった按摩、差別用語でいえばメクラが主人公の演目を復活させた功績は大きい。
そして今回は、2ヶ月にまたがる「牡丹燈籠」の通しである。
これは、聞かざぁなるめぇ。

恰好いいこと言いながら、冒頭の失態により、前半部分は聞き逃したので、お露と萩原新三郎の出会いから、死んだお露が幽霊となって新三郎と情を交わし、伴蔵夫婦の裏切りで新三郎が死ぬまでを聴いたことになる。
こう書くと、ナンダみんな聴いたんじゃんと思う向きもあるだろう。「牡丹燈籠」と言えば、普通はこのエピソードだけが有名で、「御札はがし」というタイトルでしばしば高座にかかる。
余談だがこの「御札はがし」、近年では春風亭小朝の録音が出色。

実はこの部分、三遊亭園朝の「牡丹燈籠」の中では、ごく一部に過ぎない。この話全体は、伴蔵夫婦を軸とした怪談話と、お露の父飯島平左衛門を軸とした仇討ち話が表・裏となって展開する因縁話である。
しかし全体を演じるとなると、余りにストーリーが複雑になり、長時間を要するため、通しでの公演は戦後は殆どされていないと聞いている。
それに喬太郎は今回挑戦したわけだ。

肝心の喬太郎の高座の印象だが。
前編だけで正味2時間を超える高座、途中緩むこともなく、最後まで緊張感を持続させた力量はさすがと言うしかない。
言い間違い、細かなミスは沢山あった、恐らく本人も満足はしていないだろう。
しかし、こうした事に果敢にチャレンジする心意気を先ず買う。
登場人物の性格描写、新三郎のいかにも若者らしい純真さ、お露の一途さ、女中お米の機転、お露の継母お国の悪賢こさ、中間(ちゅうげん)孝助の律儀さ、いずれも見事に演じ分けられている。
特に伴蔵とその女房お峰が百両の金に目がくらみ、新三郎を裏切り死に至らしめる場面は迫力があり、胸が詰まるようだった。
喬太郎の熱演に拍手を送りたい。

聴き手の方でさえ、目まぐるしく展開するストーリーに付いてゆくだけでも大変な超大作。
クライマックスを迎える、8月の後編の高座が待たれる。

2007/07/09

「アンパンマン」のテーマは悲しきラブストーリー

DokinTVの幼児番組というのは、自分の子供が幼い時に見る機会があっただけですが、ここ数年は孫のお守りをしている関係から、久々にNHK教育TVの「からだであそぼ」やアニメ番組に付き合っています。
毎日のように見ているとこれがなかなか面白いんです。

幼児番組といえども、作りは大人向けのものと余り違わないことに気付きます。
「クレヨンしんちゃん」は、毎回シモネタ満載で、子供より先にこっちがニヤッとしてしまう。
「ドラえもん」でのしずかちゃんの入浴シーンは、「水戸黄門」の由美かおるのそれと二重写しになります。

「それいけアンパンマン」というアニメも、実際に見るようになって随分と印象が変わってきました。
アンパンマンは単なる狂言回しで、実際の主人公は、毎回手を変え品を変えアンパンマンたちに悪さを仕掛ける「ばいきんまん」と、その相棒の「ドキンちゃん」です。
ドキンちゃんが、あれが欲しいあれが食べたいとオネダリすると、その望みを叶えるべく、ばいきんまんが知恵を絞って奮闘努力する。
しかし最後は正義の味方アンパンマンの“アーンパンチ”を食らって、バイキン城に飛ばされて終わりというのが毎回のお約束です。

キュートだがやたら他人のモノを欲しがる女の子ドキンちゃんの、まるで女王様気取りのわがままを全て受け入れ、ばいきんまんはひたすら努力する。
しかし最後は必ず失敗に終わるわけで、ドキンちゃんからは感謝されたためしがない。
人間社会でいけば、ばいきんまんは風采が上がらぬ中年男、ドキンちゃんは20才前後のピチピチギャルというところでしょうか。
いくらブランドものを買ってやっても、高いレストランへ連れて行っても、いくら尽くしてもサッパリ相手はなびいてくれない。
美女と野獣、ノートルダム・ド・パリ、人類永遠の愛のテーマですね。
しかもドキンちゃんには、「しょくぱんまん」という意中の人がいます。
永遠に報われぬ愛に苦しむばいきんまん、涙無しでは見られません。

その一方でばいきんまんは、敵方の可憐な少女「めろんぱんな」にも、ほのかに好意を寄せています。
片方でコケティッシュな女性に惹かれながら、同時にもう一方では可憐な女性が好きになる、この辺りはビミョーな男心を衝いています。
「ウン、分かる、分かる」とうなずいている男性諸氏もおられるでしょう。
かつての苦い思い出が蘇ってくる男性も少なくないと思います。
「それいけアンパンマン」は、中年男の悲しきラブストーリーなのです。

2007/07/08

不人気ブログの中間報告

他のブログを見ていると、「人気ブログランキング」でただ今〇位などと書かれているのを目にすることがありますね。
それならこちらは、「不人気ブログランキング」に応募したいですね。上位入賞間違いなしでしょうけど、あまり嬉かないわな。
さて吉例の、当ブログへのアクセスランキングの発表で、2007年上半期の記事、上位10位までをご紹介します。

記事によっては是非多くの方に見て欲しいと願って書く場合もあれば、適当なテーマがみつからないので流して書いているケースもあります。
当然、前者の記事に多くのアクセスがあると喜ばしいし、渾身の力作のつもりが反応サッパリなんて事にぶつかると「何で~~」という思いになります。

1位「金正日王朝の上をいく『石原王国』」
http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_fa60.html
今年は都知事選もあって、石原慎太郎知事の都政私物化を中心にした批判記事を書いてきましたが、その中の1本です。
4人の息子を次々に東京選出の国会議員にしたり、東京都の行政に係わるような仕事につけたりが、北の将軍様顔負けだと指摘したものです。
記事にした時点で噂となっていた次男の参院選出馬はなくなりましたが、次の都知事にも自分の息の掛かった人物を据える可能性が高く、警戒が必要です。
この記事に限らず、石原慎太郎批判のエントリーは、いつも多くのアクセスがあります。

2位「この男が一番のワル、夫バラバラ事件」
http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_e098.html
今年1月にTVのニュースショーを連日賑わしていた「夫バラバラ事件」を採り上げたもので、この事件は三橋歌織被告が殺人と遺体遺棄で逮捕され、現在裁判が行われています。
この記事では加害者ではなくその友人とされた人物が、加害者との会話を録音テープにとり、マスコミ各社に売り歩いていた点を記事にしたもので、人の道に反していると指摘しました。
この記事への反響は大きく、1ヶ月のアクセス数では記録的な数字となりました。

3位「米原万理さん、さようなら」
http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/post_eecf.html
1年前に掲載したものですが、ほぼ毎月ベスト10に入るロングセラーです。人気の秘密は記事そのものより、米原万理さんご本人の人間的魅力に支持が集まっているためであることは、言うまでもありません。

4位「亥亥年にしてほし~のに」
http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_cdda.html
「ほしのあき」の画像を載せたエントリーで、4位となっていますが、実はカテゴリーからのアクセスを加えると、全アクセスのおよそ1割がこの記事に集中していて、実質断トツの1位です。
身から出た錆とは言いながら、こんな記事に人気が集まるとは、管理人として「内心忸怩たる」ものがあり、「真に慙愧に堪えない」。
いいですか安倍総理、この言葉はこういう時に使うのですよ。

5位「日に日に『弱り目』松岡農水相」
http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_0596.html
自殺した松岡農水相が、国会で追及される度に情けない顔に変貌していたことを記事にしたものです。
松岡氏のスキャンダルは昔から有名だったわけで、やはり安倍首相の任命責任は大きい。
私が首相なら、あの時点で責任をとり総理を辞任しています。それが人の道です。

6位「『レジ袋』有料化に異議あり!」
http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_10db.html
政府の誇大宣伝にも拘らず、レジ袋を仮に100%やめたところで、原油の使用量も廃棄物量も、0.1%以下しか寄与しないということを指摘しました。
市民生活レベルで、自主的に環境保護に取り組むことは必要ですが、国や政府レベルで取り組むべき課題は別にあるでしょう。
国民にあれこれ指示する前に、先ず自分の頭の蝿を追ってください。
「クールビズ」の押し付けといい、私たちが何を着ようと自由にさせて欲しい。

7位「『光市母子殺害』裁判の弁護人への非難は不適切」
http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_9132.html
近ごろ凶悪事件の裁判での弁護活動に、非難が集中する傾向があります。昨日もこの裁判の弁護士に、実弾入りの脅迫状が届いています。
こうした意見は詰まるところ、悪い奴はモタモタ裁判なんかやってないで、早く死刑にしてしまえという、裁判制度そのものを否定するような主張に聞こえます。
弁護士のなり手が無ければ裁判が開けない。裁判が出来なければ刑の確定が出来ない。いかなる凶悪犯といえども、刑に服さずに済むことになる。
果たしてそれがお望みなのでしょうか。

8位「長崎市長銃撃事件 小泉と安倍の姿勢について再論」
http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_8278.html
長崎市長が暴力団員によって銃撃を受け射殺されるという衝撃的な事件がおきました。
こうしたテロ事件が起きた時に最も大切なことは、国の最高責任者がテロ行為を厳しく非難し、テロと対決する毅然とした姿勢を貫くことです。
処が安倍首相は、まるで木で鼻をくくったようなコメントしか出さなかった、この点を批判したものです。

9位「昔一人の歌手がいて『ちあきなおみ』賛歌」
http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2005/11/post_df1a.html
この記事も1年半前にアップしたものですが、コンスタントにアクセスを集めています。
戦後の歌手で、歌唱力が抜きん出て優れている歌手といえば、美空ひばりと、ちあきなおみでしょう。その大好きなちあきなおみへの、ラブレターとして書いたものです。

10位「春風亭小朝の会@横浜にぎわい座」
http://home-9.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_fa33.html
寄席や落語会の感想を書いたものとしては、異例のアクセスを集めました。
やっぱり小朝は人気があるなあと感心していたら、そうじゃないんですね。
検索のキーワードの大半が、前座で出ていた「春風亭ぽっぽ」です。
いやー、世の中分からないもんですねえ。

そういう訳で、今年後半も皆様のご来館をお待ちしております。

2007/07/07

国立演芸場7月上席

Fumiduki国立の7月上席は、落語芸術協会の新真打の昇進披露公演になっており、4軒の定席を回ってここ国立の公演で上がりとなる。
七夕の日は、桂快治改め桂文月(ふみづき)の真打披露だった。
高座にも色鮮やかな幕が張られ、華やいだ雰囲気となっていた。

柳家小蝠「不精床」
小蝠(こふく)は明るい芸風が特徴。
古典をかなり「改作」していたが、植木ハサミで髪を切るのは無理がある。頭でなく髭を剃る設定にしているが、そうなると客の頭がカミソリで切られるというのは不自然だ。

三遊亭遊雀「宗論」
現在「宗論」を演らせたら、遊雀の右に出る者はいないだろう。クリスチャンの息子の澄んだ目が実に良い。賛美歌を歌うときの声も良い。
あんなキリスト教徒はいないよと、教会からクレームがつきそうだが。

小泉ポロン「手品」
未だ手さばきが未熟。プロの域に達していない。

桂伸治「棒鱈」
先年亡くなった師匠桂文治の前名を継いでいるのだから、それだけ期待されている存在なのだろうが、何かもう一つ物足りなさを感じてしまう。
「棒鱈」の田舎侍は言葉使いや歌からすると、長州辺りがモデルになっていると思われるが、伸治の場合は時々東北訛りが混じるのが気になった。

春風亭小柳枝「青菜」
手入れされた庭から涼風が伝わってくるような、良い「青菜」だった。お屋敷の旦那に風格があり、植木屋との会話の場面は、ゆったりとした時間が流れていた。
小柳枝は鯉のアライなど食べ方が見事で、この手のネタは、こうした一つ一つの細部を丁寧に演じることが大切だ。小柳枝の高座は、それを身を以って示していた。

―仲入り
「真打昇進披露口上」
末席の真打となる遊雀が司会だった。普段の高座ではさほど感じないのだが、こうして他の幹部連と並ぶと、やはり芸術協会に移籍したんだなという実感が湧いてくる。

瀧川鯉昇「かぼちゃ屋」
鯉昇という噺家は、存在自身がオモシロイ。飄々とした芸風だが、オモシロサは天下一品。
このネタでは、主人公の与太郎の、抜けているのだが憎めない性格描写が良く出ていた。
親切にかぼちゃを売ってくれる男の、いかにも江戸っ子らしい気風の良さも、十分表現されていた。

ボンボンブラザース「曲芸」
私のハマリモノ。とにかく最初から最後までオカシイ。

トリ・桂文月「化け物使い」
緊張しているのか表情が固く、オモシロミに欠ける高座だった。
語りは丁寧だが、単調。
正統派の古典落語だが、もっと愛嬌が欲しい。さもないと、陰気な印象を与えかねない。

落語芸術協会の実力派勢揃いの高座となった。

2007/07/06

立川流同期会@イイノホール

Bunto7月5日イイノホールでの、「立川流同期会-立川文都・談春・志らく」に行く。
この3人は20年ほど前に同時に二ツ目になった間柄だそうで、その当時は国立演芸場で一緒に例会をしていたのだそうだが、今回は久々の顔合わせとか。
前売りは即日完売だったようで満員の盛況。

本題に入る前に、この会の主催者である「夢空間」に一言。
今時の落語会で、当日のプログラム(出演者紹介)が配られないのは珍しい。プログラムに当日のネタや感想をメモする客も多いのだから、その程度のサービスは常識。
他の公演の案内やアンケートよりも、先ずは当日のプログラムが先だろう。

序に客に一言。
周囲の会話を聞いていると、いついつに誰それがどこで出るとか、そんな話題ばかりだ。
ここはオタクの集会か。
寄席だの落語なんていうものは、普段の生活の中で、フラットと行ってフラッと帰ってくる。今日は面白かったねとか、今ひとつだったねえとか、そんな空間じゃなかろうか。
お前だってブログに記事なんか書いてどうなのよと突っ込まれると、返す言葉がないけど。

談春がうつったのだろうか、初っ端から攻撃的な物言いになってしまった。

立川談春「棒鱈」
本当は「豊志賀」をやるつもりだったが、二人に止められてこのネタにとのこと。
開口一番でいきなり怪談も無いだろうから、確かに「棒鱈」の方が無難。
この噺は、時代設定が江戸末期、薩摩や長州の無粋な侍が、江戸の町で幅を利かせていたものを皮肉っている。
私が会社に入った昭和30年代、ちょうど職場にたまたま山口県出身者が多かったのだが、宴会になると彼らは手拍子でこのネタの武士のように高歌し、私たちをしらけさせていた思い出がある。
この演目は結構リアリティがあるのだ。
いつもこの噺を聴くたびに、その当時を思い出す。
談春の高座だが、酒癖の悪い江戸っ子、放歌高吟する無粋な田舎侍、共にイヤな性格が如実に描写されていた。談春の「地」ではなかろうか。
細部に談春らしい工夫が見られ良いデキだったが、芸者に色気が欠けていたのが惜しまれる。

立川志らく「玉屋」
シネマ落語で映画「天国からきたチャンピオン」の翻案である。
このネタに限らず志らくのシネマ落語は、テンポは良いのだが、ストーリーを追いかけて慌しく話が進んでしまうキライがある。
この「玉屋」にしても、背景となる花火時期の両国の情緒が描写されていれば、もっと奥行きの深い作品に仕上がっていたのではなかろうか。
それと楽しみにしていた志らくのマクラが、時間の関係か聴けなかったのは残念。

―仲入り
出演者3人の「鼎談」
話の中身と言うのは他愛ないものだが、興味を覚えたことが2点。
この会だが、興行的には「談春・志らく二人会」でもというよりは、そちらの方が遥かに良かっただろう。
恐らくは談春が音頭をとって、二人に比べ晴れがましい舞台に立てる機会が少ない文都にスポットを当てるという意味合いで、この会が企画されたのだと思う。
談春の男気の一端を感じた。
もう一つは、20年経てこの3人の立っている位置の違い、芸人の世界と言うのは残酷なものだということ。
常識的な人間では勤まらない世界であり、変な人間が変なことを言うからオモシロイのだということ。

立川文都「千両みかん」
冒頭で文都が、いつもやっている会は客が少ないのに、今日のような会は満員になると言っていたが、浪曲の世界でも同じような事を聞いた。
「立川流広小路寄席」という例会があるが、そちらには客がこないのだ。
浪曲も定席はガラガラだが、独演会になると客が集まると嘆いていた。
芸人から見ると、客の心理というのは不可解だと思うのだろう。
文都の喋りは平板で、平凡な「千両みかん」となった。

色々悪口を言ってきた割には、満足度の高い会であった。

2007/07/05

日米呼応しての「原爆肯定」

Abe_shinzo_46月3日米国のロバート・ジョゼフ核不拡散問題担当特使(前国務次官)はワシントンでの記者会見で、第二次大戦末期の広島と長崎への原爆投下について「文字通り何百万もの日本人の命がさらに犠牲になるかもしれなかった戦争を終わらせたということに、ほとんどの歴史家は同意すると思う」と述べました。
これはもう、原爆投下の正当化じゃなくて賛美ですね。

今のところジョゼフ発言は、久間発言とは直接結びついたものではないとされていますが、私はこのタイミングでの見解表明には、久間前防衛相の発言とを巡る日本政府の動向が関係していると思います。
久間氏の発言だけであれば、あれは一閣僚の失言で済みましたが、この件で安倍首相が、あれは米国の意見を代弁したものとして擁護したことから、失言ではなくなりました。
少なくともアメリカ政府側から見れば、日本政府が「原爆投下」を容認したものと受け止めたのではないでしょうか。
安倍という人は、想定問答集の範囲ならボロが出ませんが、突然の質問に対する見解には、ついつい本音が覗くというクセがありますね。

小池百合子防衛相は、この発言はジョゼフ氏が以前からの持論を述べたものとしていますが、果たしてそうなのでしょうか。
百歩譲って、原爆投下が太平洋戦争の終結を早めた結果、米軍の損失を抑えることが出来たというのであれば、アメリカ側の一方的立場としては有り得るでしょう。
しかし原爆投下が、何百万もの日本人の命を救ったなどという意見は、暴論というしかない。
第一、日本人の命を救うために、米国が原爆を落としたわけではないことぐらい、それこそ「ほとんどの歴史家は同意する」でしょう。
こういうのを私たちの諺では、「盗人猛々しい」と言います。

どんな事にでも理屈はつけられます。
ナチスのユダヤ人迫害だって、それなりの理屈はあります。
ドイツ人の中には、ユダヤ人虐殺そのものを否定する人たちがいますし、強制収容所の存在を否定する人々がいます。
しかし被害を受けた側のポーランドのような国々で、政府及び高官がそうした見解を容認するような事は有り得ない。
当たり前ですね。

来月8月には、広島と長崎で原爆記念日と原水爆禁止を求める式典が開催されます。
敢えてこの時期を選んでのジョゼフ氏の「原爆投下賛美」、安倍政権はすっかり足元を見られてしまった。

2007/07/04

今度は「女元帥」へ「渡り鳥」小池百合子新防衛相

Koike_yuriko久間章生防衛相の原爆投下「しょうがない」発言を、「あれは米国の言い分」だからとかばい続けた安部首相が、7月4日久間氏の辞任を受入れました。
安倍総理の、相変わらずの迷走と状況判断の甘さは、やはり「お坊ちゃん」の故でしょうか。

後任は、あの小池百合子センセーだそうですね。
確か総理補佐官をしていたようですが、これといった仕事も無く、てっきりお得意の手作り弁当配りにでもセイを出しておられるかと拝察しておりました。選挙の顔としてここで登場です。

腰の軍刀にすがりつき
連れて行かんせノモンハン
連れて行くのはやすけれど
女は乗せない戦車隊
ほんとにほんとに御苦労ね

と唄われた、「女は載せない」帝国陸軍の伝統は今いずこ、遂に自衛隊はトップに女性を戴くことになりました。

小池百合子サンといえば、1992年の初当選以来、選挙の度に出る政党を渡り歩いたので、「政界渡り鳥」の異名をとっていました。
但し、鳥の種類は「タカ」ですけど。
この他、常に時の最高権力者に擦り寄り、可愛がられるという特技もあります。
そして「女渡り鳥」から、遂に「女元帥」へと登りつめたという訳です。メデタシメデタシ。

一つ注文があります。
防衛相になったら、あのお面をかぶったような厚化粧はおやめ下さい。部下が萎えます。

それから、くれぐれもこういう道に進まぬように。

楊柳(やなぎ)芽をふくクリークで
泥にまみれた軍服を
洗う姿の夢を見た
お国の為とは言いながら
ほんとにほんとに御苦労ね

(「ほんとにほんとに御苦労ね」 作詞:野村俊夫 後の替え歌の方が有名になったが、こちらが原曲)

2007/07/02

池袋演芸場6月下席昼の部

Shouchou地下にある寄席というのはここ池袋演芸場だけで、過去の寄席にも例が無かったのではなかろうか。
もう一つ、駅から最も近い寄席であり、最も収容人員の少ない定席でもある。
それならさぞかし連日満員になるかというと、そうはならないのが経営の難しいとこだ。
楽日の30日、この顔づけで開演時に最前列はたった一人だけというのは、いかにも淋しい。
皆さん、池袋演芸場にどしどし足を運びましょう。席亭に成り代わってお願いです。

古今亭ちよりん「饅頭こわい」
久々に下手な落語を聴いた。プロのレベルじゃない。
二ツ目昇進とあるが、先が思いやられる。

入船亭扇里「ぞろぞろ」
折り目正しく端正な高座でケッコウでした。ヤッパリ若手はこうでなくっちゃ。
師匠の仕込みが良いせいなのか、入船亭扇橋一門は揃って芸に品がある。

入船亭扇治「長短」
開演時から2列目で大きなイビキをかき続けている客がいて、周囲に迷惑をかけていた。次第に音が大きくなってゆき、とうとう入船亭扇治が噺を中断し、係員を呼んで注意して貰っていた。
こうした「事故」にも拘らず、扇治の高座は乱れがなく、最後まで聴かせた力量は大したモノ。
当代の金原亭馬生の若い頃に芸風が似ている。

大空遊平・かほり「漫才」
数少ない東京の夫婦漫才。さしずめ宮川大助・花子の東京版といったところか。
大阪の花子にくらべ、かほりに華やかさが欠けるのが難点。

柳亭市馬「お化け長屋」
時間の制約があったためか忙しい高座となり、味の薄い「お化け長屋」になっていた。
このネタは前半の怪談調をじっくり聴かせないと、後半が面白くない。

柳家喜多八「鈴ケ森」
何度聴いても面白い。しかも聴く度に、細部が少しずつ違っている。
喜多八の工夫なのか、元々がいい加減なのか、その辺りも興味がひかれる。

-お仲入り-
橘家文左衛門「千早振る」
独特の「間」と、間に挟むギャグの面白さで、楽しい「千早振る」となった。
「千早太夫の実家が乞食だったなんていうのは通らないよ」とか。「“とは”は千早の本名だなんて言わないで」などの、演者自身のツッコミが楽しい。
当夜ここで独演会があったが、時間があれば聞きたかった。

三遊亭歌之介「漫談」
この人目当てに寄せに来た客がいるくらいの人気者。珍しい九州訛りの噺家だ。
初めて聴いた時は引っくり返る程笑ったが、次第に薄れてきたような気がする。未だ芸の底が浅いのだろうか。

江戸家小猫「動物物真似」
しり取りで物真似をつないでいたが、こうした渋い芸は、時間を持たせるのは大変なのだろう。

トリは代演の春風亭正朝「祇園祭」
艶笑話をマクラに、このネタの聴かせ処である祭り囃子の口真似が威勢良く、明るい高座となった。
正朝はキャリアからいって、そろそろ高座に風格が欲しいところだ。

池袋演芸場の下席は通常に比べ時間が短いが、多彩な顔ぶれで充実した高座となった。

2007/07/01

日本語を知らない総理大臣

Abe_shinzo_3久間章生防衛相が6月30日の講演の中で、先の大戦での米国の原爆投下を「しょうがない」などと発言しましたが、やはり国会で重要法案が通過したという気の緩みから、つい思っていた事が口に出てしまったんでしょう。
この発言は論外としても、問題はこの件での安倍首相のコメントです。

安倍総理は30日夜、遊説先の香川県で会見し、久間発言に対し次のようにコメントしています。
「自分としては忸怩たるものがあるとの被爆地としての考え方も披瀝されたと聞いている。」と擁護しましたが、意味がさっぱり分からない。
どなたか分かる方がおられたら、解説をお願いします。

「忸怩」とは「自分のおこないについて、心のうちで恥じ入るさま」を意味しますが、久間発言の中味を見ても、アメリカの原爆投下について久間防衛相自身が自らの行いを恥じたり、被爆地として恥ずかしい思いをしたなどとは、一言も発言していません。
安倍首相は、「忸怩」の意味を知らないのでしょう。
先日の「慙愧」とか、この度の「忸怩」とか、そういう難しい言葉は意味が分からないんですね。それなら使わなければ良いのですが、オツムが余り宜しくないから、ついつい使ってしまう。

安倍さん、国の「教育再生」をする前に、先ず自分の日本語の「教育再生」をして下さいね。
とにあれ、まともな日本語が出来ない人は、総理としての資質に欠けます。

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