大仁田厚に見るタレント候補の末路
6月26日参院選自民党公認が内定していた大仁田厚参院議員が、記者会見で突如政界引退を表明したのはご存知の通り。
公認料まで受け取っていてのドタキャン、しかも参院選の投票日が7月29日になったことに触れ、「自分は若者の代表だ。夏休みでは若者の投票が減る。」などと語っていたが、前回自分が当選した選挙日が7月29日だったのだから、この男ワケワカラン。
大仁田センセーの突然の翻意は、様々な憶測をよんである。
一つは週刊誌が報じた、大仁田議員が6月15日夜、国交省のキャリアや官僚らを自宅マンションに招き、キャバクラ嬢など7人の女性と乱交パーティーに及んだというもの。
選挙直前という時期が時期だけに、官僚へのワイロ工作と受け取られても仕方がない。
明るみに出た以上、選挙には出られないだろう。
もう一つ、これも週刊誌が報じていて現在裁判で係争中の出来事だが、大仁田議員が選挙費用を調達するために、後援者の男性実業家に「闇カジノ」開設を持ちかけたもの。
大仁田側は事実を否定しているが、この男性は「2004年7月ごろカジノを勧められ、アフリカのある国の大使館の人に引き合わされた」と証言している。
結局この「闇カジノ」構想は幻に終わり、その出資金をめぐって現在訴訟騒ぎになっている。
男性の証言は裁判での陳述書で述べたものであり、また外交特権を利用した大使館関係者を舞台にした「闇カジノ」は、過去度々問題になっていることから、かなり信憑性が高いと思われる。
なるほど、国会議員というものは、オイシイ話がゴロゴロしているんだなと実感できる。
大仁田議員、6年間の議員活動では、TVカメラ向けパフォーマンス以外これといった実績が思い浮かばないが、それなりにイイ思いはしてきたのだ。
自民党からすれば、有名人であることで集票力が期待できるし、タレント候補などというのは後から後から生まれてくるのだから、使い捨てが容易だ。
スポーツ系議員の中で、とりわけプロレス出身者が目に付くのは、何もプロレスラーが特段アタマが良いとか、政治家としての資質に優れているというわけではあるまい。
最も期待されているのは、強行採決の時のボディガード役だ。昨今のように、やたら与党による強行採決が連発されている時代には、ますます彼らの肉弾が活躍する場は増える。
脳力でなく腕力、要は議会内の用心棒ということ。
一方、ピークを過ぎたレスラーにとって、第二の職業として国会議員は悪い話ではない、
ここで両者の利害は完全に一致することになる。
今回の参院選でも、沢山のタレント候補が立候補する。
しかし過去から現在に至るまで、一流の人物がタレント候補に立ったためしがない。
落ち目のタレント、俳優やアナウンサー、引退したスポーツ選手、才能が枯渇して雑文しか書けなくなった作家、レギュラー番組が無くなった評論家、いわくありそうな弁護士だの。
政府委員という重責を途中で投げ出して立候補する人もいるが、こういう人物が教育再生を語るだから、噴飯ものだ。
今回の選挙では、妻や娘が有名人と言う、ワケ分からん者も含まれている。
要は、顔さえ売れてりゃ、どんな人物でもOKなのだ。
タレント議員の中にも、真面目に議員活動を行った人もいるが、それは稀。
今回の大仁田議員の姿を見れば、末路は推測できようというもの。
有名だからといって投票すれば、1票をドブに捨てることになりかねない。
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「私にも写せます フジカシングル8」
こんなキャッチフレーズで人気を得た扇千影が議院になってどれぐらい経つのだろうか?かなり永い年数だと思う。
その間の彼女の議員としての功績はあったのだろうか?
これは彼女に限ったことではないが・・・
「私にもできます 参議院議員」
こんなキャッチフレーズが流行るかもしれない
投稿: dejavue | 2007/07/12 13:12
dejavue様
昔あるお馬鹿タレント候補が当選し、インタビューで政策を訊かれると、「これから勉強します」と答えていました。
党としては選挙で票さえ集めてくれれば良い、後は任期中言われた通りに行動してくれれば良いというのが本音でしょう。
有権者をバカにしてえいますが、タレントだからと投票する人もいるわけで、この辺はワレ鍋ニトジ蓋ですね。
投稿: home-9 | 2007/07/12 17:50