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2007/07/19

村上被告に「国策捜査」の果ての実刑判決

Murakami_yoshiakiニッポン放送株をめぐるインサイダー取引事件で、証券取引法違反の罪に問われた村上ファンド前代表村上世彰被告の判決公判が7月19日行われ、村上被告に懲役2年(他に罰金と追徴金)の実刑判決を言い渡した。
この事件は典型的な国策捜査であり、有罪になるのはいうなれば「お約束」だった。
判決文の要旨を見ても、最初に「有罪ありき」で組み立てられており、被告及び弁護側の主張や証言は完全に否定されている。

一点異を唱えたいのは、判決文の中でライブドア元取締役・宮内亮治の証言を「信用性が高い」としているが、これは見方が甘い。
こういう判決を読むと、やはり裁判官というのは、世間知らずだと思ってしまう。
会社の金を横領、着服したような人物の云う事は、100%信用おけないという、私の経験則の方が多分正しいだろう。
恐らく宮内亮治は、業務上横領で起訴されるのを免れることと引き換えに、検察側の意図の沿った証言をしたと思われる。

インサイダー取引だが、今まで一切手を染めたことが無いという証券会社やファンドマネージャーがいたら、是非お目に掛かりたいものだ。
ファンドを運用して高い利益を上げようとすれば、一番大切なことは確実な情報をいち早く手に入れることに尽きる。
それも不特定多数に流された情報など無価値だから、特別のルートで得たものだけが価値があるわけだ。

ライブドア事件で問題となった粉飾決算も、また然り。
事の大小を問わなければ、殆どの企業で粉飾決算は行われている。
株価操作も同様で、新規公開やファイナンスに絡んで、幹事証券と結託して株価の吊り上げをするというのは、常識ではなかったろうか。
これが犯罪なら、ⅠTバブルの時に上場した企業の経営者は、全員刑務所に入らなくてはいけないだろう。

一つ例を示すと、制限時速が60kmの道路があって、誰もが60kmをオーバーして走行したいたとしよう。
そこにネズミ捕りを仕掛けて、たまたま捕まったとすれば、運が悪いで諦められる。
しかし警察が、特定のある人物だけを狙って捕まえたとしたら、それは著しく不公平だ。
国策捜査の問題点はここにある。

もう一つ国策捜査の特徴として、決して捜査が権力の中枢に及ぶようなことは無い。
ライブドア事件でいえば、堀江被告に連なる政界ルートには全く手が付けられていない。
村上ファンド事件でいえば、このファンドに資金を預け、巨額の利益を得ていた個人や企業に関しては、全くお咎め無しだ。
日銀の福井総裁や、オリックスの宮内オーナーら有力者が参加していた村上ファンド、そうした人物からの貴重な情報提供が、ファンドの高配当の源泉であったことは想像に難くない。
しかし検察の捜査は、そこまで手を伸ばすことは絶対にあり得ない。
ここが国策捜査の特徴であり、限界でもある。

村上被告は控訴して争う構えだが、今後実刑判決が覆ることは先ずあるまい。
但し、本当に悪い奴らは、陰でホッとしているだろう。

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