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2007/07/07

国立演芸場7月上席

Fumiduki国立の7月上席は、落語芸術協会の新真打の昇進披露公演になっており、4軒の定席を回ってここ国立の公演で上がりとなる。
七夕の日は、桂快治改め桂文月(ふみづき)の真打披露だった。
高座にも色鮮やかな幕が張られ、華やいだ雰囲気となっていた。

柳家小蝠「不精床」
小蝠(こふく)は明るい芸風が特徴。
古典をかなり「改作」していたが、植木ハサミで髪を切るのは無理がある。頭でなく髭を剃る設定にしているが、そうなると客の頭がカミソリで切られるというのは不自然だ。

三遊亭遊雀「宗論」
現在「宗論」を演らせたら、遊雀の右に出る者はいないだろう。クリスチャンの息子の澄んだ目が実に良い。賛美歌を歌うときの声も良い。
あんなキリスト教徒はいないよと、教会からクレームがつきそうだが。

小泉ポロン「手品」
未だ手さばきが未熟。プロの域に達していない。

桂伸治「棒鱈」
先年亡くなった師匠桂文治の前名を継いでいるのだから、それだけ期待されている存在なのだろうが、何かもう一つ物足りなさを感じてしまう。
「棒鱈」の田舎侍は言葉使いや歌からすると、長州辺りがモデルになっていると思われるが、伸治の場合は時々東北訛りが混じるのが気になった。

春風亭小柳枝「青菜」
手入れされた庭から涼風が伝わってくるような、良い「青菜」だった。お屋敷の旦那に風格があり、植木屋との会話の場面は、ゆったりとした時間が流れていた。
小柳枝は鯉のアライなど食べ方が見事で、この手のネタは、こうした一つ一つの細部を丁寧に演じることが大切だ。小柳枝の高座は、それを身を以って示していた。

―仲入り
「真打昇進披露口上」
末席の真打となる遊雀が司会だった。普段の高座ではさほど感じないのだが、こうして他の幹部連と並ぶと、やはり芸術協会に移籍したんだなという実感が湧いてくる。

瀧川鯉昇「かぼちゃ屋」
鯉昇という噺家は、存在自身がオモシロイ。飄々とした芸風だが、オモシロサは天下一品。
このネタでは、主人公の与太郎の、抜けているのだが憎めない性格描写が良く出ていた。
親切にかぼちゃを売ってくれる男の、いかにも江戸っ子らしい気風の良さも、十分表現されていた。

ボンボンブラザース「曲芸」
私のハマリモノ。とにかく最初から最後までオカシイ。

トリ・桂文月「化け物使い」
緊張しているのか表情が固く、オモシロミに欠ける高座だった。
語りは丁寧だが、単調。
正統派の古典落語だが、もっと愛嬌が欲しい。さもないと、陰気な印象を与えかねない。

落語芸術協会の実力派勢揃いの高座となった。

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