文科副大臣にアノ松浪健四郎とは・・・
よりによって、エライ人物を文部科学副大臣にしたものだ。あの松沼健四郎議員のことだ。
8月29日に文科副大臣に就任した松浪健四郎氏が、朝青龍の処分問題で次のような発言を行った。
「日本とモンゴルの外交関係がおかしくならないようにうまく進んでくれればありがたい。またあの雄姿を見せてほしい」
「2場所の休場は長過ぎるのではないか。」
「朝青龍は日本人とは精神や思想が違う。この点に配慮があったか」
「相撲が国際化しているので、国際的センスを持って運営をつかさどってほしい」
「(協会は)伝統や歴史、文化を言う資格はない」
「協会が文科省の思い通りに運営されているのか、見直さなければならない」
一相撲ファンの意見であれば、何を言おうと自由だが、相撲協会を所管する文部科学省の副大臣の発言とすれば、聞き逃せない。
松浪氏は以前から朝青龍とは親しい関係で、今回の仮病騒動の真っ最中にも面会している。
松浪議員のあまりの朝青龍寄りの主張を聞くと、朝青龍のモンゴルにおけるビジネスだか利権だかに、何か関与でもしているのだろうかと、ついついあらぬ疑いすら抱いてしまう。
話はそれるが、モンゴル出身の先輩力士・旭鷲山が行っていたビジネスの利権を巡って、日本の暴力団員から恐喝されていた事件は記憶に新しい。
今回の朝青龍騒動の裏に、そうした影を感じるのは、私だけだろうか。
松浪氏は、朝青龍に対する協会の処分が重過ぎると主張しているが、もし協会が今までのような曖昧な姿勢をとっていたら、力士達の規律は更に緩み、モラルハザードを引き起しかねなかっただろう。
国技として数々の恩典に与っている相撲協会の、存立基盤を揺るがすことになりかねなかった。
朝青龍が日本人と異なった社会で育ち、異なった文化や価値観を持っていることは、松波氏に指摘されるまでもなく、誰でもが知っている。
しかし他国に出掛けていって、その国で成功を収めようとするなら、相手国の法や規範、習慣や文化を尊重することが前提だろう。
日本人選手が大リーグに行って、それでみんな苦労している。
どこの国の出身者だろうと、日本の相撲界で飯を食おうとすれば、そのシキタリに従うのは当然のことだ。
松浪副大臣は、相撲協会が文科省の思い通りに運営されているか見直すとの発言は、脅しとも取れる。
松浪健四郎氏といえば、2000年に本会議の壇上からコップの水を浴びせるという、憲政史上例の無い事件を起こし、25日間の登院停止処分を受けたことで知られる。
それだけではない。
2003年には、指定暴力団系企業に秘書給与を肩代わりさせていたこと、更に指名手配されていた暴力団員の依頼で、警察に捜査状況を紹介していたことが明るみに出た。
これらの不祥事で、議員辞職を求める声が強かったにも拘らず、チョンマゲを落としただけで逃げ切っている。
こういう人物に限って、権力の座に着くと、権威を振り回したくなるものだ。
どの様な考えで松浪氏を文科副大臣に任命したのか、安倍首相の真意が分からない。
少なくとも、教育上好ましくない人間であることは、確かだろう。
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