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2007/10/31

落語界の襲名バブル

Ippei落語家の林家いっ平が、10月31日記者会見し、2009年3月に父の高座名だった林家三平を襲名すると発表した。
オメデタイ話に水をさすわけではないが、現在の林家いっ平の実力が、真打の水準に達していないのは、落語ファンの多くは先刻ご承知。先ずは芸を磨くのが先決だろう。
実兄のこぶ平の、林家正蔵襲名のお祭り騒ぎは記憶に新しいが、先代との余りの芸風の違いに、戸惑ったファンも多かったと思う。彼が襲名を機に、芸が飛躍したとも思えない。
兄が祖父の芸名を襲名し、弟は父の芸名を襲名する、落語界はいつから世襲制になったんだろう。

その林家三平、昭和の爆笑王とされているが、一体どの位の人々が三平の高座を観て、実力を知っているのだろうか。
以前の記事にも書いたが、私はそれほど面白いとは思わなかった。
「爆笑王」というネーミングだけが、一人歩きしているのではなかろうか。

現在、林家木久蔵親子のダブル襲名興行が、華々しく行われているが、その木久蔵自身が襲名されて騒ぐ程の実力があるのだろうか。いつ寄席に出ても、“笑点”の楽屋オチか、昭和芸能史と称する漫談でお茶を濁している。古典が出来る力があるのに、やらないのだ。客をナメテいるとしか思えない。
“笑点”人気に寄りかかって、芸の修行を怠った噺家の、襲名ウンヌンなど片腹痛い。
国立演芸場12月中席で、彼らの襲名興行があるが、15-16日の土日は公演が無いそうだ。こんなことは前代未聞ではなかろうか。
肝心の二人が他の予定が入っていて出演できないのだろうが、それなら小屋が襲名興行を断れば良い。
天下の国立が、何で芸人の都合に合わせて、こんな無理な興行を組むのか。

昨今の襲名ブームだが、つまるところ襲名興行で客を呼ぼうという下心がミエミエだ。
実力などそっちのけで、興行を最優先する、これではボクシングの亀田一家を笑えない。
寄席ブーム、落語ブームと言われているが、所詮ブームだの人気だのというのは、実に頼りにならないものだ。昨日まで面白かったものが、今日はつまらない、それがお笑いの世界の恐さである。
頼れるものは、実力しかない。

落語界も実力を伴わない襲名バブルで浮かれていると、そのうち「いっ平」返しならぬ、しっぺ返しがくる。

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感動の舞台 前進座「俊寛」

Syunkan江戸時代に一日に千両の商いがあったのは3ヶ所で、吉原、魚河岸、それに芝居(歌舞伎)だったことから、「日に三箱 鼻の上下 ヘソの下」という川柳が生まれた。
鼻の上が目で芝居、鼻の下が口で魚、残るヘソの下はいうまでもなく吉原である。
それほど歌舞伎と言うのは、江戸庶民に愛されていたわけだ。
吉原が男の世界なら、歌舞伎は女・子供の世界であった。本来の歌舞伎は大衆娯楽、笑わせて泣かせて楽しませる、そういう世界だ。
前進座の舞台は常に、そうした歌舞伎本来の姿を見せてくれる。

10から11月にかけて、前進座は中村梅之助主演の「俊寛」の公演を行っている。
10月27日昼の部の前進座劇場での舞台を観劇した。
【配役】
俊寛僧都:中村梅之助
平判官康頼:山崎辰三郎
丹波少将成経:嵐広也
海女千鳥:河原崎國太郎
丹左衛門基康:嵐圭史
瀬尾太郎兼康:小佐川源次郎 ほか

原作は近松門左衛門作の人形浄瑠璃『平家女護嶋』全五段で、その中の「鬼界ヶ島の場」だけが独立して「俊寛」として演じられる。
歌舞伎の演目の中でも人気が高く、この10月には「俊寛」が、3ヶ所で上演されている。

物語は、平清盛の権勢は天下をおおっていた頃、その清盛への謀反を企てたという罪で、法勝寺の僧・俊寛、丹波少将成経、平判官康頼の3人が絶海の孤島・鬼界ヶ島の流人となった。
以来、はや三年の月日がたち、三人は憂き艱難の日々を送っていたところ、迎えの船がやってくる。
一時は3人揃って帰還と喜び合うが、最後は俊寛一人島に取り残されて、船が去って行く。

この演目は、一幕の中に喜怒哀楽が全て詰め込まれていて、しかもそれが次々と展開していく。
①3名の流人の嘆き
②成経に千鳥が夫婦固めの杯を交わす喜び
③迎えの船を見つけた喜び
④赦免状に俊寛の名前が無いと知った悲しみ
⑤別の赦免状に俊寛の名があった時の喜び
⑥俊寛の妻が都で殺されたと知った時の悲しみ
⑦千鳥は乗船させないとされた時の怒り
⑧妻の仇として瀬尾を討つ俊寛の怒り
⑨自らを身代わりに千鳥を船に乗せる俊寛の慈しみ
⑩3人と分かれ一人島に残される俊寛の嘆きと最後の笑い

前進座の舞台は、こうした喜怒哀楽にメリハリをつけ、ともすると陰気な舞台になりがちな「俊寛」を、泣いて笑って楽しませ感動させるという魅力的な演出を行っている。
例えば、成経が千鳥との馴れ初めを語るとき、千鳥が裸で汐汲みをしている姿を、身振り手振りでかなりキワドク表現しているシーンがあげられる。

その一つは、海女・千鳥を単なる可憐な娘として描くのではなく、自立した女性として描いていることだ。
成経と引き裂かれて島に置かれると知るや、「武士(もののふ)はものの哀れを知るというは偽り、虚言(そらごと)よ。鬼界ヶ島に鬼はなく、鬼は都にありけるぞや・・・」と嘆き、自殺しようとして俊寛に止められる場面である。
加えて、俊寛と瀬尾の立ち回りの最中、塩かき熊手をもって俊寛に加勢しようとする場面があるが、これは恐らく前進座独自の演出と思われる。
この舞台では、千鳥が影の主役となっていた感があった。

もう一つは、帰還してゆく3人を見送り一度は悲嘆にくれる俊寛が、ラストシーンでは彼らに未来を託して、正面を向き笑みを浮かべるという演出。この物語を単なる悲劇に終わらせず、そこに救いを持たせている。
更に俊寛が乗った岩をグルリと回すと同時に、客席に向けてせり出させることによって、俊寛の最後の表情が、客席から見てクローズアップされるという工夫を凝らしている。
喜びが大きければ、その反動の悲しみも深くなる。
嘆きが深ければ、それだけ未来への希望も大きくなる。
計算され尽くした演出といえよう。

久々に歌舞伎の舞台で、感動を味わった。

役者では、千鳥役の河原崎國太郎が実に良かった。
初々しさと芯の強さを併せ持つ難役だが、見事に務め上げていた。何より、匂い立つ色気が良い。怒りを爆発させる場面でも、決して可愛らしさを失わない。
最近の國太郎は、役者としての風格も出てきて、いよいよ座を背負う存在となりつつある。

瀬尾太郎兼康役の小佐川源次郎の、悪役ぶりが板に付いていた。
声に張りがあり、舞台をシメていた。

俊寛の中村梅之助、最後の岩場で別れを惜しみ嘆くシーンは、胸を打たれる。
ただ最近の梅之助は声の張りを欠き、大きな劇場では後方の席に声が届かないのではと、心配になる。健康状態が、どうなのだろうか。
それでも瀬尾との立ち回りシーンでは、迫力十分だった。

前進座のアンサンブルが光る舞台だった。
他に「人情一夕噺」を上演。

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2007/10/30

第34回NHK古典芸能鑑賞会

Danjuro年に1度のNHK古典芸能鑑賞会、34回の今年は10月28日NHKホールで行われた。
歌舞伎や狂言を中心に、日本の古典芸能の真髄を紹介する公演で、毎回各ジャンルの第一人者が出演して、磨き上げた芸を披露する。

第1部は「芸競四季粧(わざくらべしきのよそおい)」 と題して、日本の四季にまつわる演目が並んだ。
◇義太夫 「関寺小町(せきでらこまち)」
 浄瑠璃:竹本住大夫 
 三味線:野澤錦糸、鶴澤清志郎
 小鼓:堅田喜三久 笛:中川善雄
「関寺小町」、季節は秋、年老いて100歳となった小野小町が、月光の下で落魄をなげき、華やかなりし頃を想い出し、最後は現世を賛歌するという筋になっている。
義太夫は、歌舞伎や文楽ではお馴染だが、義太夫単独での公演は普段接する機会がなく、初体験であった。
冒頭に堅田喜三久の小鼓が、ポポンポンポンポンと響き渡る。なんという心地よい音色だろうか。
次いで、浄瑠璃・竹本住大夫が静かに語り出す。凛として、しかも柔らかい声だ。コクがあるのにキレがあるみたいなものか。
笛、三味線、どれも心に沁みる。

◇狂言(和泉流) 「蚊相撲(かずもう)」
 大名:野村萬、
 太郎冠者:野村扇丞、
 蚊の精:野村万蔵
和泉流の狂言、と言ってもあのインチキ臭い和泉某とは別格。
狂言「蚊相撲」は、大名と蚊が相撲をとる愉快な場面や、蚊の姿を模した滑稽な扮装や仕草など、まるでドリフのコントのように分かり易い笑いの世界。
人間国宝の野村萬の、軽妙洒脱な芸に感心するばかり。

◇舞踊 上「傾城(けいせい)」、下「半田稲荷(はんだいなり)」 
 立方:坂東三津五郎 ほか
2作品共に、坂東流に伝承されているもので、当代の家元、10代目坂東三津五郎が舞う。「傾城」の方は、初めての舞台とか。加えて三津五郎の二人の娘が、これまた初共演というオマケ付き。
「傾城」は三津五郎の踊りに硬さが感じられたが、「半田稲荷」になると俄然面目躍如。
こういうコミカルな踊りをさせたら、三津五郎は天下一品。
これは舞台とは関係ないが、大向こうの掛け声がうるさ過ぎ。多くは動員された人間が掛けていたようだが、時と場をわきまえない掛け声は無粋だし、却って舞台の興をそぐ。

第2部「歌舞伎」
◇「菅原伝授手習鑑」寺子屋
 松王丸:市川團十郎
 武部源蔵:中村梅玉
 松王丸女房千代:中村魁春
 源蔵女房戸浪:中村芝雀 ほか
「寺子屋」は言うまでもなく、歌舞伎の代表的作品。舞台を観たことが無い方でも、この演目の中のセリフ、「いずれを見ても山家育ち」「せまじきものは宮使い」などという言葉は、ご存知だろう。
主の若君を助けるために、我が子を犠牲にする松王丸の抑制された悲しみ。十数年ぶりにこの役を演じた(意外!)市川團十郎の演技に、ただただ惹き付けられた。千代役の中村魁春が、タップリ泣かせる。
心理描写と様式美が一体となった作品、名作に相応しい舞台となっていた。

本公演は、12月7日夜、NHK教育TVで放送の予定。

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2007/10/27

防衛大臣は「男芸者」か

Kyuuma守屋武昌前次官に続き、久間章生元防衛相も大臣在任中に、山田洋行元専務の宮崎元伸氏から宴席の接待を受けていた事が発覚しました。
やっぱり、やっていたんですね、大臣も。
店は高級スッポン料理屋だったそうですね。
元専務側はきっと、食いついたら放しませんよというサインだったんでしょう。

この事を記者団から質問された久間センセイ、宴席で接待を受けた事実は認めながら、「呼ばれて行っただけだから。」と答えていました。
ホウ、防衛大臣というのは、宴席に呼ばれりゃあ行くものなんですか。
それじゃぁ、芸者や幇間(たいこもち)と一緒だ。

大臣をわざわざ宴席に呼んでおいて、まさか手ぶらで帰した筈はないでしょう。
手土産がわり、あるいはお車代として、それ相当の現ナマを包む、これは常識ですね。
タダで飲み食いして、ご祝儀を頂いて帰る、これも芸者と一緒、というと彼女らに叱られますね。彼女らはお座敷で、日頃磨いた芸を披露するのですから。
久間氏の方は、芸者は芸者でも、相手選ばぬ「不見転(みずてん)芸者」でしょうか。

この大臣にして、この次官あり。
バレたら、知らぬ存ぜぬの専守防衛。
防衛省 視界不良で 波高し。

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2007/10/26

【金大中事件】あの頃の韓国

Kindaichu10月24日韓国政府は、「金大中(キム・デジュン)拉致事件」は、当時の朴正煕(パク・ジョンヒ)大統領が直接指示した可能性を排除できず、少なくとも暗黙的な承認はあった、という調査結果を発表しました。 またこの事件は当時中央情報部(KCIA)部長だった李厚洛(イ・フラク)氏の指示によって実行され、その後KCIAが組織的に真相を隠蔽したということです。
事件当時を知る者としては、感慨深いものがあります。

「金大中事件」とは、1973年8月8日に、韓国の政治家でのちに大統領となる金大中氏が、KCIAにより東京都千代田区のホテルグランドパレスから拉致されて、韓国ソウルで軟禁状態に置かれ、5日後ソウル市内の自宅前で発見されたという事件です。
この事件では、しかし事件を察知していたアメリカの通報を受けた自衛隊が拉致船を追跡し、照明弾を投下するなどして威嚇しました。そのため拉致犯は殺害を断念したと伝えられています。
この事実は、金大中自身も後日証言しています。

都心の一流ホテルから、白昼堂々と韓国政治家が拉致されたという事件は衝撃的で、それだけ当時のKCIAが日本で自由に活動していたという証拠です。
同時に日本側にも協力者がいたわけで(この点も北朝鮮による拉致事件と同じ)、「金大中事件」では山口組会系暴力団の名前が上がっていました。
当時、日本の警察も事件がKCIAらによって起こされたという事実はつかんでいましたが、最終的には不問に付すということで、日韓政府が政治決着をしています。

当時の韓国は朴正煕大統領の下、軍事独裁政権であり、民主化運動に対する苛烈な弾圧が行われていました。
私が勤めていた企業の顧問で、大学教授であり、ある学術団体の会長をしておられた方に、その当時次のような話を伺いました。

国際学会などで韓国の学者が来日すると、その人が日本にいる間に誰と接触し、どんな会話を交わしたか、全てKCIAが調べて韓国政府に報告していた。
もしその中に、少しでも政府や政権を批判するような内容が含まれていると、帰国後直ちに逮捕されて拷問を受けることになる。
ホテルやレストランなど、周囲に人がいる場所では、常に注意して会話しなければならなかった。
親しい韓国の学者と懇談する時は、必ずその会長の自宅に招いていた。
会長の自宅は敷地が広く、周囲が林になっているので、さすがに邸内まではKCIAも入って来られないから、遠慮なく会話ができた。
韓国というのは実にひどい国だったと、聞かされました。

その後韓国は民主化され、今では政府や政権を批判しても逮捕されたり、拷問を受けたりすることは無くなったでしょう。
その頃は、どちらかというと左翼系の人が韓国嫌いであり、右翼系の人が親韓国でした。
「金大中事件」の真相究明などは、左翼系のスローガンでした。
安倍前総理の祖父である岸信介元首相を先頭に、大物右翼の児玉誉士夫氏らが親韓グループ(今なら韓流ですか)の中心にいたからです。
それが最近では、右側の人に韓国嫌い(嫌韓)が多い。
右翼の人から見ると、昔の軍事独裁政権の方が親しみやすかったのでしょう。
当時を想うと、隔世の感があります。

「金大中」事件が、韓国政府の国家的犯罪であることが明白になった以上、この拉致事件は日本の主権を侵害したものであり、韓国政府からの正式な謝罪を求めることは当然のことです。

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2007/10/24

公務員への接待は「公金横領」

Ishiba_shigeru新聞報道によると、山田洋行の元専務の交際費は、年間1億円だったそうですね。
交際費に詳しいある方に以前うかがったのですが、飲食とゴルフだけで使える金は、せいぜい年間1200万円(月平均100万円)だそうです。それ以上使おうと思うと、その前に身体を壊すそうです。
いやオレはもっと使ったぞ、という方がおりましら、是非コメントを頂きたい。
飲食以外の接待、端的にいえば現ナマとか女性とか、そういう使いみちにかなりの交際費が充てられていたと見るべきでしょう。

今のところ、山田洋行元専務の宮崎元伸氏の守屋武昌前防衛次官に対する接待だけに、焦点が当てられていますが、勿論、それだけということはありません。
日本の防衛費はおよそ5兆円ですが、そのうち装備品などの購入費が約1兆円です。
防衛産業という特質から、その多くが随意契約(納入業者を指定する)ですから、山田洋行以外の多くの企業でも、防衛省幹部に接待攻勢をかけているは間違いありません。

これは別に防衛費に限ったことではありません。他の省庁でも一緒ですが、公務員に対する接待費用は、最終的には工事費や物品の購入代金に上乗せされます。
ナンのことはない、守屋氏らのゴルフ、飲食代、その他接待に使われた費用は、私たちの税金から払っているわけです。
年金や公金の着服と聞くと世間は大騒ぎしますが、公務員への接待はそれと同じ「公金横領」です。
ただ直接的か、間接的かの違いだけです。
もっとこの問題で、国民は怒りの声をあげなければならないと思います。

防衛関連企業との癒着は、政界にも及んでいます。それも与野党を問わず。
民主党の小沢代表が、山田洋行から受けていた献金600万円を返したという報道がありましたが、企業が見返りも無く献金することはありません。小沢一郎氏と山田洋行との、タダならぬ関係を匂わせています。
守屋氏への追求の果てには、複数の国会議員へ火の粉が降ってくる可能性があります。
それを恐れてウヤムヤにされるのが、一番困る。

守屋前次官の証人喚問を突破口にして、防衛産業と防衛省幹部、政治家との癒着を徹底的に洗い出して欲しいと思います。
高すぎる防衛費に裏にある不透明な納入業者選定、価格決定にまでメスを入れることを期待します。

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2007/10/23

守屋前次官、証人喚問へ「狙いうち」

Moriya_takemasaウララウララ裏裏で
ウララウララ裏金よ
ウララウララ裏裏の
この世は私のためにある 兵!
規則ぎりぎり業者めがけ
接待供応パッと狙いうち 兵!
上(かみ)がくれたこの地位を 
無駄にしては罪になる
在任4年の次官なら
この程度は構わない 兵!

どうやら「狙いうち」で、国会の証人喚問が決まった守屋前防衛次官、
3回続けてのエントリー登場ですが、今回で打ち止めとなりますか。

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2007/10/22

【防衛省】どうにもとまらない隠蔽体質

Moriya_takemasa♪うわさを信じちゃいけないよ 私の心はうぶなのさ いつでも楽しい夢を見て 生きているのが好きなのさ♪

きっと守屋武昌氏が防衛次官だった頃の心境って、こんな風だったのでしょうね。
守屋前防衛次官と、兵器納入業者との接待、癒着はとどまるところを知らない。
業者側からは、守屋氏と夫人に対するゴルフや飲食の接待、次女の米国留学の際の推薦状など、正に家族ぐるみのオモテナシを受けていたわけです。ウラヤマシイ!

♪それともやさしいあのひとに 熱い心をあげようか♪

接待に使った費用は、おそらく自衛隊に納入する兵器の価格に上乗せされ、結局そのツケは国民が負担しているという、とても分かりやすい構図になっているのでしょう。
防衛省の事務方トップがこのテイタラクでは、とても制服組をコントロールすることなど出来ない。

その制服組の方ですが、海上自衛隊の補給艦が米補給艦に給油した燃料は20万ガロンと報告されてきましたが、実際には80万ガロンでした。
政府はこれまで「データ入力の単純ミス」と説明してきましたが、実際には2003年には数字の誤りに気付いていたのに、そのまま隠蔽してきたことが分かりました。
「80万ガロン」も民間団体が調査して判明したもので、そうでなければウソをつき通したのでしょう。

20万でも80万でも、どっちでもイイジャンと思うのですが、これが大違いなんですね。
20万ガロンなら瞬間的に消費されるので、イラク攻撃に使うことはあり得ないと政府が説明してきましたので、この数字は重要なのです。
だから国民にはナイショにしてきた、これが真相でしょう。
でもこの燃料、もとはと言えば私たちの税金から負担しています。米軍はタダですが、私たちは金を払っているのですから、どうでも良くはないですよ。

まだあります。
先月には、インド洋で給油活動していた海上自衛隊補給艦「とわだ」の航海記録「航泊日誌」のうち、2003年7月から5カ月分を、文書の保存期間内にもかかわらず廃棄したことを明らかにしました。
普通は捨てないでしょ。
こうなると、何か不都合なことでも書かれていたのかと、ついつい想像したくなります。

自衛隊制服組の暴走を抑えるということで、シビリアン・コントロール制度が確立されている筈ですが、これがサッパリ機能していません。
制服組は隠蔽、次官は接待漬け、政府はツンボ桟敷。

♪もうどうにもとまらない♪

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2007/10/20

軍隊は頭から腐る

Moriya_takemasa防衛省の事務方トップであった守屋武昌前次官が、軍需専門商社「山田洋行」の専務(宮崎元伸氏でしょうか?)であった人物から、永年の間ゴルフや食事の接待を受けていたことが明らかになりました。
その元専務が「山田洋行」と袂を分かち、「日本ミライズ」を設立すると、守屋氏はその資金繰りの口利きまでしていた事が判明しています。
「山田洋行」と「日本ミライズ」は、自衛隊次期輸送機CXのエンジンで受注競争を繰り広げており、両者は裁判沙汰にまでなっているようです。

自衛隊の倫理規定では、「自衛隊員は利害関係者とゴルフをしてはならない。」とされており、次官(身分上は自衛隊員)の行動は、明らかな違反です。
また資金繰りの口利きなど、便宜を計らっていたとするならば、汚職事件に発展しかねません。
日本の防衛費はおよそ5兆円であり、産業界から見れば極めて魅力的な市場であるのは間違いありません。

軍需産業各社には、沢山の自衛隊の幹部が天下っていますが、こうした幹部OBを受け容れていることが受注に結びつくからです。
現職の幹部も、そうした企業に便宜を図っておけば、自分たちの再就職先が確保できます。
かくして自衛隊と、軍需産業とのもたれ合い、癒着が起きるわけです。

膨大な防衛予算の一部は、防衛族と呼ばれる国会議員の政治資金に化けて、献金を受けた議員は防衛予算を増やすべく奔走することになります。
「国を守る」という美名の下に、防衛予算を増やして軍需産業を儲けさせて、議員や防衛省幹部がいい思いをするのが目的化していく。
自衛隊員が災害復旧などで活躍する姿は頭が下がりますが、一方でこうして甘い汁を吸っている幹部がいることは忘れてはならないでしょう。
今回の守屋前次官と軍需商社との付着は、その典型だと言えます。
軍隊と魚は、頭から腐る。

これがもう一歩進むと、兵器を大量に消費させるために、常にどこかで戦争をしなければならなくなります。現在の米国の姿ですね。
軍需産業からの多額の政治献金が功を奏し、その結果民主党の議員たちもイラク開戦に賛成しました。
日本も、その轍を踏まぬよう監視しなくてはならないと思います。

話は変わりますが、今回の守屋前次官の不祥事が明らかになると、あの小池百合子センセイが女をあげることになります。
守屋という男も、罪なことをしたものです。

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2007/10/19

猿小路夫人に拍手!

Sarukoフランス大統領府は10月18日、「サルコジ大統領とセシリア夫人は合意に基づき離婚する」との声明を発表しました。
現職大統領の離婚は、フランス史上初めてだそうです。そういえば、他の国でもあまり例が無いでしょう。

二人とも子持ち同士の再婚でしたが、特に夫人のセシリアさんは、スペインの有名作曲家のひ孫でもあり、社交界の花形で、華麗な交際歴で知られていました。
2005年には、実業家とニューヨークに駆け落ちしたと報じられたことがありました。
今年7月にはリビアを2度訪問し、最高指導者カダフィ大佐との直談判で、当時拘束されていたブルガリア人看護師らの解放を勝ち取り、注目を集めました。

離婚の原因については一切公表されないようですが、サルコジ氏の大統領選挙中、セシリアさんはほとんど協力せず、夫が当選を決めた大統領選の決選投票も棄権しています。
当選後も「ファースト・レディーなんて退屈で、いや」と発言、夫婦仲の悪化が取りざたされていました。

とにかく、非常に独立心の強い女性であることは、確かのようです。

私はかねがね、この「ファースト・レディー」という言葉に、不快感を持っていました。
夫婦といえども人格は別で、亭主が大統領や首相であっても、女房には関係ない話です。
旦那は自民党だが奥さんは共産党などという家庭もあるし、片方が創価学会でもう一方がクリスチャンという組み合わせだってあります。

「ファースト・レディー」という言い方に、夫人は亭主の付属物という前提がこめられています。
女性が大統領になったら、亭主を「ファースト・ジェントルマン」と呼びますか、呼びませんね。
首脳会議を開くと、夫人同伴になるのも変ですね。いつごろから始まったのか知りませんが、悪しき風習だし、是非止めて貰いたい。
首脳夫人が集まって、一緒に生け花だの料理だのしただけで、「ファースト・レディー外交」と持ち上げるのもやめましょう。「外交」という言葉を貶めるものです。

そこいくと、セシリア夫人の「ファースト・レディーなんて退屈で、いや」発言、実に潔い。
本人が勝手に大統領になったんで、あたしゃ知らないよというわけです。

正妻が「ファースト・レディー」なら、愛人は「セカンド・レディ」ですか? 
変でしょ。

【追記】
「現職大統領の離婚は、フランス史上初めて」と書きましたが、その後「そりゃよござんした。」(http://malicieuse.exblog.jp/)によると、「ナポレオン・ボナパルトがジョゼフィーヌと離婚して以来の現役国家元首夫妻の離婚」だそうで、1809年以来198年ぶりの離婚劇となるようです。

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2007/10/17

福田さんキレちゃいけない

Fukuda_yasuo小泉、安倍両氏に比べ比較的冷静な国会答弁を行ってきた福田首相ですが、「自衛隊の海上給油」につての昨日の共産党・小池晃議員の質問にキレて、「なんで理解をする努力をして下さらないのか。いくら議論したって、賛成とは言わないんでしょ。結局そうなんでしょ。」と居直っていました。
最後は折れてくると見ていた民主党が反対姿勢を崩さず、世論調査でも賛成意見、内閣支持率共に伸び悩んでいる状況では、イライラがつのるばかりなのでしょう。

連日この問題で国会論戦が続いていますが、本質的な議論になっていない。福田総理はキレる前に、正確な説明を行った上で、理解を求めるべきです。
議論の中心が、海上給油がアフガニスタンやイラクの軍事行動に利用されていないかどうか、毎日そこだけで議論が堂々巡りしています。
「自衛隊の海上給油」は、米軍とその同盟軍向け無料ガソリンスタンドであり、給油を受けた戦艦はある時はアフガン攻撃へ、ある時はイラク攻撃へ向かうわけですから、軍事行動に使用されているのは自明のことです。
いや、軍事行動に役立っているからこそ、アメリカは日本の給油活動に感謝している。
いつまでも「テロリストの海上移動を阻止」などと作り事を言わず、海上給油はアフガンとイラクの軍事行動への支援であると、政府は明確に認めるべきです。

その上で、アメリカが引き起したアフガニスタンとイラクへの攻撃が、本当にテロを防止するのに役立ったのか、それともむしろテロの拡大に導いたのか、この点の政府の見解をはっきりさせる必要があるでしょう。
もし福田首相が自衛隊海上給油を主張するのであれば、米国のアフガンとイラク戦争がどのようにテロ防止に役立ったのか、そこの所を具体的に国民に対し説明すべきです。
福田総理の説明は、その肝心の点を逃げているとしか思えない。

もう一つは、海上給油が国際公約であるという主張です。
確かに安倍前総理は、米国ブッシュ大統領にテロ特措法の継続を約束しました。そうしておいて勝手に政権を投げ出したのですから、安倍氏こそ約束を破った張本人ですが、それはいま横に置いておきましょう。
それより、アメリカに海上給油を断った場合、どのような悪影響が予測されるのか、政府は見解を出す必要があるでしょう。
そもそもテロ特措法自体が、日米の同盟関係だけで作られた法律ですから、日米関係への影響が大きな判断材料である事は間違いありません。

福田首相は、給油は軍事行動とは無関係などというウソはいい加減に止めて、米軍の軍事行動がテロ根絶に寄与しているのか、自衛隊の海上給油が日米関係にどのような影響してくるのかを、正確に国民に説明する時期に来ており、その上で国民の判断を仰ぐべきでしょう。
福田さん、論点をはぐらかしておいて、キレてもしょうがないですよ。

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2007/10/15

「亀田一家」のどこが悪い!

Photo_2日本ボクシングコミッション(JBC)は今日、東京都内で倫理委員会を開き、11日の世界ボクシング評議会(WBC)フライ級タイトル戦で反則を繰り返した亀田大毅に1年間のボクサーライセンス停止、セコンドについた父親の亀田史郎氏に無期限のセコンドライセンス停止処分を科すことを決めた。兄の亀田興毅(同)は厳重戒告、協栄ジムの金平桂一郎会長はクラブオーナーライセンス3カ月間停止とした。

しかし、このJBCの処分は、噴飯ものだ。
今回のタイトル戦では、家族である父親や兄のセコンドを認めたのは、他ならぬJBCであったし、何よりああした展開は事前に予測されていたにも拘らず、タイトルマッチを承認していたのは、JBC自身では無かったのか。
批判が高まるとそれを棚に上げ、全ての責任を亀田一家に負わせるのは、相撲協会と同じ手口だ。

TBSなどのマスコミは、亀田兄弟を最初から悪役スターとして売り出していた。決して正義のヒーローという役回りなど、期待していなかった。
本人たちのキャラもあるだろうが、亀田一家は、その役回りを忠実に実行していただけではないだろうか。
現に今回のタイトル戦は大いに話題になったし、視聴率も稼いでいた。

スポーツといえども、入場料を取り、TVの放映権で稼ぐ以上は、見せ物(ショー)としての要素は欠かせない。
特に格闘技には、悪役スターの存在が必要だ。
戦後あれだけ日本人がプロレスに熱狂したのは、正義のヒーロー力道山と、それに対抗する悪役スターが揃っていたからだ。
シャープ兄弟、「動くアルプス」プリモ・カルネラ、キング・コング、ミスター・アトミック、「シベリアの密林男」グレート・アントニオ、そして「吸血鬼」フレッド・ブラッシー(左上の写真)ら、数々の魅力的な悪役スターが、リングを盛り上げていた。

プロレスはショーだという反論があるかもしれないが、ショーの要素が全く無いプロスポーツなどあるのだろうか。
相撲界でいえば、朝青龍が悪役スターだ。
大相撲を観戦に来る人の大多数は、朝青龍が負けるのを楽しみに来ている。彼が敗れれば、その相手が誰であろうと館内に座布団が飛ぶのは、その何よりの証拠ではないか。
ナンノカノ言っても、朝青龍のいない大相撲は、面白さに欠けるだろう。

誤解を恐れずに言わして貰えば、亀田一家のパフォーマンスと、ビーチバレーの女子選手の小さ過ぎる水着と、その本質は変らないと思う。

亀田一家の振る舞いは悪質だという声があるが、彼ら(父親を含め)のやっていることはまるで子供騙しだ。
彼らは、「お約束」とおりに、与えられた役割を果たしていたに過ぎない。
ヤラセを煽った背後の大人たちの方が、よっぽど悪質だと思うが、どうだろうか。

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バイオ燃料は地球環境を破壊する

バイオ燃料の増加が穀物価格を上昇させ、我が国でもパンやインスタントラーメンなどの食品値上げに影響が現れています。
下の図はいずれも米国のデータですが、バイオ燃料に転用されやすいトウモロコシの価格上昇が、2002年ごろから顕著になり、それに従って他の穀物価格も上がってきています。
そのトウモロコシですが、2007年にはアルコール向けが27%に達する見込みです。

Photo

穀物の値上げの影響は、決して平等ではありません。
国連食糧農業機関が発表した最新食料見通しによれば、バイオ燃料の急増により、今年の輸入食料品への支出は世界平均では前年比5%増ですが、途上国では倍の10%増に達するとしています。
つまり、貧しい国ほど影響が大きいのです。

食料の大部分を穀物に頼っている貧困層の人々は、更に大きな影響を受けています。
日本のような先進国では、価格に対する原料コストの割合が低いので、原料値上げ幅はさほどではありませんが、原料コストの割合が高い途上国では、穀物価格アップはより深刻です。
先日訪れた中央アジアでは、パンの価格が倍に跳ね上がったという声を聞きました。

世界の穀物需要予測では、対前年比で食料は1%、飼料は0.2%であるのに対し、バイオ燃料の用途は10%増となる見通しです。
穀物の価格が上昇するだけでなく、受給バランスが崩れ、食料不足に拍車がかかる恐れが出ています。
このままでは、飢餓に苦しみ、飢え死にする人々は増える一方になります。

また穀物の価格上昇は、畜産農家の経営を直撃しています。
ある酪農家の方のブログでは、飼料がトン当たり2万円も値上がりして、「もう限界に来ているのに、更に政府は穀物相場を上げる為、我々牛の飼料を車に食わせとは納得いかない。」と訴えています。

環境保護→地球温暖化防止→バイオ燃料の増産という構図となっていますが、貧しい国、貧しい人々の犠牲の上に立つ環境保護とは、どんな意味があるのでしょうか。
今年のノーベル平和賞は環境問題一色の感がありましたが、人間の生命を守ることこそ、地球環境保護の最大のテーマだと思います。

地球環境保護という言葉が、実は先進国のエゴの隠れ蓑になっていると思います。
「環境にやさしい」という言葉にウサン臭さを感じているのは、私だけでしょうか。

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2007/10/14

「紅白ウソ合戦」食品偽装は止まらない

Akafuku「白い恋人」の後は「赤福」、これじゃまるで「紅白ウソ合戦」ですね。
農水省によれば、赤福は製造後冷凍し、最大で14日間保管した赤福を解凍して再包装して出荷する際に、製造年月日として出荷日の日付を表記し、消費期限もあわせてずらしていました。
過去34年間こうした処理が続いており、全体のおよそ2割が、こうした不正表示で出荷していたと見られています。
恐らく、製造元の経営者には不法行為を行っていたと言う認識は無く、今でも心中では「何が悪いのか」と思っているでしょう。
要は、食べた人に実害が無ければ良い、という判断です。

私事になりますが、10数年前に仕事の関係で、ほんの一時期、農産物生産者や加工品業界と接触する機会がありました。
農家や農協、キノコ類の栽培工場、卸売り市場などの関係者を訪ね、ヒヤリングをしたわけです。
その時の印象ですが、他の産業と比較して、法令を守るという点での意識が低いと感じました。
その時に耳にした裏話を紹介します。

原産地表示などの制度が未だ確立されていない時代でしたが、当時から「銘柄米はブレンド」と聞かされました。各種の米を混ぜ合わせて、銘柄米を作るのが「技術」だということです。
その結果、魚沼産「コシヒカリ」は、生産量の10倍もの製品が販売されるという状態でした。
他県で生産したものを〇〇県に運び、そこから出荷すると〇〇県産になるとも。

魚介類でも同様で、どこで捕れても下関から出荷すれば「下関フグ」、アジの開きは沼津に集めて、「沼津産アジの開き」として出荷していると解説がありました。

外国産のマツタケは香りが薄いので、包装材のフィルムにマツタケの香料を薄く塗っておくと、箱を開けた瞬間マツタケの香りが強くなるので、ゴマカシが利くという裏技もあるそうです。

キノコの栽培工場に行ったら、成長を促進するということで、特定の重金属を含む物質を添加していました。
以前、キノコ博士という方に面談したおりに、「キノコは健康食品みたいに言われているけど、結構危ないんですよ。」と聞かされていたので、これかと思いました。

ブリの養殖で成長ホルモンを与えていると、病気に罹りやすくなる。そのために抗生物質をまくと、時々奇形のブリが生まれるのだそうです。
「そういうのを安く売って、切り身がスーパーの特売品になるんだよ、ブリやハマチの特売品は、買わないほうが良いよ。」と忠告されました。

自家で食べる野菜は別の畑で栽培していて、「出荷している野菜なんか、家じゃ絶対に食べないよ。」と言っていた農家の方もいました。

無論、こうした生産者は全体の一部でしょうが、食品業界に対して、少なからぬ不信感を抱いたのは事実です。
10数年経た今も、こうした状態で継続しているとは思いませんが、全てが改善されているとも考えられません。

私が僅かな期間で、これだけの情報を得たのですから、農水省のお役人の耳には、とっくに入っていた筈です。
見て見ぬフリ、知らぬフリをして、見逃してきたというのが、実情だと思います。
なぜでしょうか。
日本の官庁というのは、どこでも産業側に立っており、決して消費者側には立たないものです。
農水省は、農業や漁業、食品メーカーの利益を守るのが優先で、何か問題が表面化した時だけ、行政処分や指導を行うというのが、基本的スタンスです。
旧厚生省は製薬メーカーと日本医師会を守り、旧建設省はゼネコンを守り、旧大蔵省は銀行と証券会社を守り、旧運輸省は航空会社と鉄道会社を守り、旧通産省は電力と自動車産業を守るという具合であり、勿論、現在もそのまま続いています。

監督官庁である農水省が消費者側に立たない限り、これからも食品に関する不正は止まないと思われます。

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2007/10/11

【富山冤罪事件】裁判所はなぜ謝罪しないのか

Yanagihara_hiroshi昨日10月10日、富山県警に強姦などの疑いで誤認逮捕され、2年余り服役した後に無実と分かった柳原浩さんの再審判決公判が行われ、富山地裁高岡支部の藤田敏裁判長は、「当時の自白は信用できず、有罪を立証する証拠がない」として無罪を言い渡しました。 
検察側が上訴権を放棄したため、柳原さんの無罪は即日確定しています。

今回の冤罪は、たまたま別の事件で捕まった男が犯行を自供し、DNA鑑定などの物証もあったため冤罪が明白となりましたが、そうした事が無ければ、永久に柳原さんの犯行となっていたわけです。
柳原さんの話によれば、犯人と人相が良く似ているということだけで、ある日突然刑事がやってきて警察に連れていかれ、日夜「お前がやったんだろう」と責め立てられたそうです。
当初は頑強に否定していましたが、そのうちどうでもイイヤという気分になり、最終的に自白に追い込まれたものです。
いったん自白してからは、犯人は自分だと言い聞かせて裁判を受け、服役したと語っていました。

そうした経緯を聞くと、私たち誰しもが、いつでも柳原さんと同じ立場に立たされる可能性があると言えます。

今回の事件は、日本の刑事事件の裁判の在り方に、一石を投ずるものです。
特に、物証が無いあるいは乏しい刑事事件の際は、捜査は容疑者の自白に頼ることになります。
捜査から処罰までの流れは、次のようになります。
①警察の捜査官が容疑者の目星をつけ、特定する。
②警察は任意で事情聴取という名目で、実際は自白を強要する。
③容疑者が自白すると調書に取り、立件、送検する。
④検察は取り調べするが、自白調書があれば、そのまま起訴となる。
⑤裁判では、よほどの事がない限り自白調書を証拠として、有罪判決を出す。
⑥刑が確定し、処罰(処刑)される。

本来は、警察、検察、裁判所が、それぞれチェック機能を果たさなければならないのですが、今回の柳原さんのケースに見られる通り、実際は自白調書=有罪という構図になっています。
特に、最もチェック機能が求められる裁判所が、実態としては全く素通りで、警察や検察の言うがままになっているのが、最大の問題点ではないでしょうか。

今回の事件について、富山県警は「無罪判決が決定したことで、あらためて柳原浩さんに対し、心からおわび申し上げます。」との談話を、富山地検は、「柳原浩さんをはじめ、ご家族の方、被害者の方など、関係各方面に多大なご迷惑をおかけしたことを心からおわびする。本件を肝に銘じ、今後基本に忠実な捜査をさらに徹底し、再発防止に努める。」という談話を、それぞれ発表しています。
いずれも通り一遍の内容で、柳原さんにとっては、何を今さらと思われたと思いますが、一応謝罪の態度は示しています。

しかし、裁判所はどうだったか。
判決後、裁判長からは、「無実で服役したのは気の毒でした」と柳原さんに、声が掛けられただけです。
「気の毒でした」とは何事か、まるで他人事ではないか!
裁判の判決で有罪が確定し服役したのですから、裁判所としてなぜ判断を誤ったのか、今回の結果をどう今後の裁判の教訓としていくのか、そうした視点が全く見られません。

我が国の刑事事件の裁判では、「疑わしきは、これを罰する。」が原則になっています。
警察や検察の主張を鵜呑みにするだけなら、裁判所など不要です。
このままでは司法にとって、自殺行為になると思います。

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2007/10/09

【ツアーな人々】当世海外買春事情

Kaishun先日、ウズベキスタンのタシケントで宿泊した一流ホテルで、ツァーの男性が勧誘を受けていました。一人は従業員から、「シングルですか、ナイトレディはいかが」と勧められました。もう一人は、部屋の玄関ドアが開かなくて苦闘していたら、ミニスカートの美しい女性が近付いてきて、親切に開けてくれたまでは良かったのですが、「部屋に入ってお話しませんか。」とお誘いがあった由。二人ともお断りしたそうですけど。
特にアジアの国々では、日本人男性と見れば売春の勧誘がありますが、ウズベキスタンまでそうなったのかという所でしょうか。

今回のツアーの同行者の中に、この手に詳しい人がいて、次の理由で日本人が好まれるのだそうです。
①金を持っているので金払いが良い
②海外で買春するのに抵抗感がない
③淡白なので短時間で済む
④臆病である
妙に納得してしまう解説ですが、最後の「臆病」というのは、金銭トラブルが起きても、日本人なら強く主張しないという意味でしょうか。
そういえば、先日フィリッピンで美人局にあって脅され、大金を振り込んだ芸能人がいましたっけ。

魚心あれば水心と言いますが、特に日本人がターゲットになっているには、それだけの理由があるのでしょう。勿論、日本人以外の外国人でも、買春は行われています。
アジア方面のツアーだと、ツアー客の男性の中に、買春が目的だという人に出会うことがあります。添乗員に女性を世話してくれと頼むツワモノもいるそうですから、驚きです。
中には、〇〇ヶ国の女性と経験したなどと、自慢する男性もいます。おバカですね。
なにも団体ツアーでと思いますが、旅行代金が安いですし、夜間は完全自由行動なので支障がないのでしょう。
かつて旅行会社の中には、女性付きツアーの売り物にしていた会社もあったとか。最近は見掛けなくなったそうですが。

世の奥様の中には、海外の買春なら黙認するという人がいるそうです。亭主のスーツケースの中に、コンドームを入れてくれる奥さんもいるそうですから、世の中分かりません。
でも大多数の男性にとっては、海外ならバレナイという安心感があるのでしょう。
高齢化社会を迎えて、最近は70才を越えても、せっせと海外買春に出かける元気の良いオジイサンもいます。

私の想定では、海外での買春は、観光客よりビジネス客の方が、率が高いと思います。
海外出張すると、ある時は客先から、ある時は自社の出先の駐在員から、女性が紹介されるケースがあります。客先だとなかなか断りにくいという事があり、又こちらが複数の場合、自分だけ断るのもチョットなあという具合に、お付き合いで買春してしまうケースもあります。
一度客先から女性をあてがわれて断ったら、その社長から「何が気に入らないのか」と訝られ、気まずくなったことがありました。
余り断ってばかりいると、周囲から「女に興味が無いのか」と、変人扱いされる場合もあり、辛いところです。
推定ですが、長期に海外出張した男性の8-9割は、買春していると思われます。

企業の海外駐在員からは、仕事は日本からの出張者接待が主で、飲ませて抱かせてと、「まるで女衒ですよ」というボヤキの声も時に伝わってきます。
相手の役職に応じて女性をあてがうというのも、楽な仕事ではないでしょう。

売春の勧誘が最も激しいのは、今や中国でしょう。国営ホテルでも、毎晩部屋に戻ると途端に電話がかかってきます。時には部屋を直接訪れ、勧誘してきます。
ホテル側と結託しているのは、間違いありません。しっかりと、室料の追加チャージを要求してくるホテルもあるそうですから、油断なりません。
かつての韓国、タイ、フィリッピンなどのお株を奪ってしまいました。

街に出ても誘惑はあります。
どの国へ行っても、「淫売屋」などと公然と看板を掲げている国はありません。
表向きマッサージ店であったり、カラオケ店であったり、かつての台湾のように理髪店(ブラックバーバー)であったり、様々です。我が国は浴場(ソープランド)ですね。
インドで、ホテルの地下がディスコになっていて、交渉が成立するとそのまま上階の部屋に直行するという、売春宿を見たことがあります。

以前、中国で上海領事館員が自殺する、あるいは自衛隊員が機密情報を漏らした事件がありました。その度に政府は「中国のカラオケ店に通い」と説明していましたが、あれは不正確です。
正しくは、彼らがカラオケ店の看板を掲げた淫売屋に通っていて、それを中国公安当局が買春をネタにして本人を脅した、これが真相であり、政府の説明は言い逃れです。

こうした光景に、「日本の恥だ」とマユをひそめる人もいます。
確かにソノ気が無い人間にとって、勧誘されるのは不快でしかありません。
出来れば買春の意志が有・無のワッペンでも付けて、「無」の人に対しては一切勧誘を禁止して貰うと良いのですが、どうでしょうか。

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2007/10/07

福田首相と小沢代表による「自民党本家」争いの様相

Fukuda_yasuo9月末まで海外へ出かけていたのですが、珍しく旅行の後体調を崩し、帰国したら肺炎と診断されてしまいました。通院だけでようやく快方に向かいつつありますが、その関係でブログの再開が遅れました。
若い頃、やはり肺炎を患ったことがありました。隣家が一家揃って天理教で、そこのオバサンから、「あなたは素直でないから肺炎になるんです。」とご託宣がありました。当時から性格が捻じ曲がっており、確かに「当り」ではあります。
ではその理由はとたずねると、「ハイと言えない、ハイ言えん、肺炎になる。」との解説。まるでオヤジギャグみたいな神様だなと思いました。エエ加減な宗教ですね。
アフターケアをしながら、ボツボツ復帰したいと思います。

休載中に安倍内閣が総辞職し、福田総理が誕生しました。
安倍政権に評価については議論があるでしょうが、基本的には、安倍晋三氏が主張した「戦後レジームからの脱却」が、多数の国民の支持を得られなかったと言う事でしょう。
1年間の彼の主張を見れば、「脱却」の先にあるのは、戦前への回帰でしかなかった。確かに今の社会に様々な問題点がありますが、それを全て戦後民主主義のせいにするのは、余りに暴論でした。

人間というものは悲しいかな、大切のものでも常に自分の周囲にあると、その有難味を忘れがちになります。
日本の戦後民主主義はアメリカから与えられたという側面は確かですが、私たちはその恩恵を最大限受けています。
現にこうして政府や政権を批判しても、それだけで決して捕まったり、牢屋に入れられることはありません。これはとても幸せなことなのです。
世界を旅していると、言論や表現の自由が保障されている国は、少数派であることが分かります。
私は、安倍晋三氏がなぜ戦前への回帰に拘ったのか、その神経が分からない。

安倍前首相にとって不運だったのは、小泉政権の負の遺産が次々と表面化したことでした。
薬で例えれば、効能は早く現れ、副作用(反作用)は時間遅れで出現したようなものです。
小泉元首相が唱えた「痛みを伴う改革」の、その「痛み」が、安倍政権の時期に一気に噴出した感がありました。
それにしても、安倍氏の退陣の仕方は最悪でした。最高権力者というものは、進むも退くも全て本人の決断であり責任です。それを他人の責任に転嫁するというのは、最もやってはいけないことです。
取り巻きが悪かったのか、ご本人の意志が薄弱だったのか。
いずれにしろ、あれで安倍氏の復権は無くなったでしょう。

その安倍前首相の負の遺産は、今問題になっている沖縄戦「集団自決」の問題でしょう。
教科書から「軍の強制」を削除したのは、検定調査審議会の決定によりますが、この決定が安部政権の意向を反映したものであろうことは、想像に難くありません。
集団自決については、軍の正式な命令文書は残されていないのは事実でしょう。
しかし生存者の証言などから、軍の強制はあったというのが、従来の判断でした。こうした判断を覆す新たな証拠が出ていないにも拘らず、正反対の結論を出したというなら、これは政治的判断と言われても仕方がない。

正式な文書が残されていないと事実として認定できないとするならば、全ての歴史書は大幅に書き換えなければなりません。
歴史上の出来事で、白か黒か100%明白になっていることは寧ろ少ない。灰色が殆んどであり、それを黒と見るか白と見るかは、歴史家の判断となります。

福田政権ですが、やはり選挙の洗礼を受けていないというのが弱味です。ここは総選挙を行って国民の信を問い、信任を得た上で福田首相は政権運営をすべきです。
そうしないとこの先、いつまでも民主党と足して2で割るような政策しか打ち出せないでしょう。

その民主党ですが、私は以前から「自民党反主流派」と呼んできましたが、これは先日小泉元首相にパクラレテしまいました(苦笑)。
小沢一郎代表は、近々発売される雑誌に寄稿した論文で、自らが政権を取れば、アフガニスタンで活動する国連治安支援部隊(ISAF)に、自衛隊を参加させうると主張するようです。
別に今に始まったわけではなく、こうした考えは小沢氏の一貫した主張であり、過去に湾岸戦争への資金提供やPKO法案の成立を主導してきました。
今回の論文は、膠着状態にある「テロ特措法」への、解決の呼び水にするつもりではないでしょうか。

私は、しばらくは福田首相と小沢代表、どちらが「本家自民党」かを競い合う政局になると見ています。

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