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2007/10/07

福田首相と小沢代表による「自民党本家」争いの様相

Fukuda_yasuo9月末まで海外へ出かけていたのですが、珍しく旅行の後体調を崩し、帰国したら肺炎と診断されてしまいました。通院だけでようやく快方に向かいつつありますが、その関係でブログの再開が遅れました。
若い頃、やはり肺炎を患ったことがありました。隣家が一家揃って天理教で、そこのオバサンから、「あなたは素直でないから肺炎になるんです。」とご託宣がありました。当時から性格が捻じ曲がっており、確かに「当り」ではあります。
ではその理由はとたずねると、「ハイと言えない、ハイ言えん、肺炎になる。」との解説。まるでオヤジギャグみたいな神様だなと思いました。エエ加減な宗教ですね。
アフターケアをしながら、ボツボツ復帰したいと思います。

休載中に安倍内閣が総辞職し、福田総理が誕生しました。
安倍政権に評価については議論があるでしょうが、基本的には、安倍晋三氏が主張した「戦後レジームからの脱却」が、多数の国民の支持を得られなかったと言う事でしょう。
1年間の彼の主張を見れば、「脱却」の先にあるのは、戦前への回帰でしかなかった。確かに今の社会に様々な問題点がありますが、それを全て戦後民主主義のせいにするのは、余りに暴論でした。

人間というものは悲しいかな、大切のものでも常に自分の周囲にあると、その有難味を忘れがちになります。
日本の戦後民主主義はアメリカから与えられたという側面は確かですが、私たちはその恩恵を最大限受けています。
現にこうして政府や政権を批判しても、それだけで決して捕まったり、牢屋に入れられることはありません。これはとても幸せなことなのです。
世界を旅していると、言論や表現の自由が保障されている国は、少数派であることが分かります。
私は、安倍晋三氏がなぜ戦前への回帰に拘ったのか、その神経が分からない。

安倍前首相にとって不運だったのは、小泉政権の負の遺産が次々と表面化したことでした。
薬で例えれば、効能は早く現れ、副作用(反作用)は時間遅れで出現したようなものです。
小泉元首相が唱えた「痛みを伴う改革」の、その「痛み」が、安倍政権の時期に一気に噴出した感がありました。
それにしても、安倍氏の退陣の仕方は最悪でした。最高権力者というものは、進むも退くも全て本人の決断であり責任です。それを他人の責任に転嫁するというのは、最もやってはいけないことです。
取り巻きが悪かったのか、ご本人の意志が薄弱だったのか。
いずれにしろ、あれで安倍氏の復権は無くなったでしょう。

その安倍前首相の負の遺産は、今問題になっている沖縄戦「集団自決」の問題でしょう。
教科書から「軍の強制」を削除したのは、検定調査審議会の決定によりますが、この決定が安部政権の意向を反映したものであろうことは、想像に難くありません。
集団自決については、軍の正式な命令文書は残されていないのは事実でしょう。
しかし生存者の証言などから、軍の強制はあったというのが、従来の判断でした。こうした判断を覆す新たな証拠が出ていないにも拘らず、正反対の結論を出したというなら、これは政治的判断と言われても仕方がない。

正式な文書が残されていないと事実として認定できないとするならば、全ての歴史書は大幅に書き換えなければなりません。
歴史上の出来事で、白か黒か100%明白になっていることは寧ろ少ない。灰色が殆んどであり、それを黒と見るか白と見るかは、歴史家の判断となります。

福田政権ですが、やはり選挙の洗礼を受けていないというのが弱味です。ここは総選挙を行って国民の信を問い、信任を得た上で福田首相は政権運営をすべきです。
そうしないとこの先、いつまでも民主党と足して2で割るような政策しか打ち出せないでしょう。

その民主党ですが、私は以前から「自民党反主流派」と呼んできましたが、これは先日小泉元首相にパクラレテしまいました(苦笑)。
小沢一郎代表は、近々発売される雑誌に寄稿した論文で、自らが政権を取れば、アフガニスタンで活動する国連治安支援部隊(ISAF)に、自衛隊を参加させうると主張するようです。
別に今に始まったわけではなく、こうした考えは小沢氏の一貫した主張であり、過去に湾岸戦争への資金提供やPKO法案の成立を主導してきました。
今回の論文は、膠着状態にある「テロ特措法」への、解決の呼び水にするつもりではないでしょうか。

私は、しばらくは福田首相と小沢代表、どちらが「本家自民党」かを競い合う政局になると見ています。

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コメント

お帰りなさい。
出処進退を決断する場面において、トップは孤独なものです。その決断において、誤りがあるようでは、安倍さんはまだまだ首相の器ではなかったということです。
それでは、お大事に。

さみ~い様
コメントとお見舞いの言葉、有難うございます。
花は散り際、人間は引き際が大事です。
今回の安倍首相の辞任の仕方は、日本の歴代総理の中でも、最も見苦しいものだったと思います。
普段いかに恰好つけようと、イザという時に人間の本性が表れます。
ああはなりたく無いものです。

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