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2007/10/15

バイオ燃料は地球環境を破壊する

バイオ燃料の増加が穀物価格を上昇させ、我が国でもパンやインスタントラーメンなどの食品値上げに影響が現れています。
下の図はいずれも米国のデータですが、バイオ燃料に転用されやすいトウモロコシの価格上昇が、2002年ごろから顕著になり、それに従って他の穀物価格も上がってきています。
そのトウモロコシですが、2007年にはアルコール向けが27%に達する見込みです。

Photo

穀物の値上げの影響は、決して平等ではありません。
国連食糧農業機関が発表した最新食料見通しによれば、バイオ燃料の急増により、今年の輸入食料品への支出は世界平均では前年比5%増ですが、途上国では倍の10%増に達するとしています。
つまり、貧しい国ほど影響が大きいのです。

食料の大部分を穀物に頼っている貧困層の人々は、更に大きな影響を受けています。
日本のような先進国では、価格に対する原料コストの割合が低いので、原料値上げ幅はさほどではありませんが、原料コストの割合が高い途上国では、穀物価格アップはより深刻です。
先日訪れた中央アジアでは、パンの価格が倍に跳ね上がったという声を聞きました。

世界の穀物需要予測では、対前年比で食料は1%、飼料は0.2%であるのに対し、バイオ燃料の用途は10%増となる見通しです。
穀物の価格が上昇するだけでなく、受給バランスが崩れ、食料不足に拍車がかかる恐れが出ています。
このままでは、飢餓に苦しみ、飢え死にする人々は増える一方になります。

また穀物の価格上昇は、畜産農家の経営を直撃しています。
ある酪農家の方のブログでは、飼料がトン当たり2万円も値上がりして、「もう限界に来ているのに、更に政府は穀物相場を上げる為、我々牛の飼料を車に食わせとは納得いかない。」と訴えています。

環境保護→地球温暖化防止→バイオ燃料の増産という構図となっていますが、貧しい国、貧しい人々の犠牲の上に立つ環境保護とは、どんな意味があるのでしょうか。
今年のノーベル平和賞は環境問題一色の感がありましたが、人間の生命を守ることこそ、地球環境保護の最大のテーマだと思います。

地球環境保護という言葉が、実は先進国のエゴの隠れ蓑になっていると思います。
「環境にやさしい」という言葉にウサン臭さを感じているのは、私だけでしょうか。

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