軍隊は頭から腐る
防衛省の事務方トップであった守屋武昌前次官が、軍需専門商社「山田洋行」の専務(宮崎元伸氏でしょうか?)であった人物から、永年の間ゴルフや食事の接待を受けていたことが明らかになりました。
その元専務が「山田洋行」と袂を分かち、「日本ミライズ」を設立すると、守屋氏はその資金繰りの口利きまでしていた事が判明しています。
「山田洋行」と「日本ミライズ」は、自衛隊次期輸送機CXのエンジンで受注競争を繰り広げており、両者は裁判沙汰にまでなっているようです。
自衛隊の倫理規定では、「自衛隊員は利害関係者とゴルフをしてはならない。」とされており、次官(身分上は自衛隊員)の行動は、明らかな違反です。
また資金繰りの口利きなど、便宜を計らっていたとするならば、汚職事件に発展しかねません。
日本の防衛費はおよそ5兆円であり、産業界から見れば極めて魅力的な市場であるのは間違いありません。
軍需産業各社には、沢山の自衛隊の幹部が天下っていますが、こうした幹部OBを受け容れていることが受注に結びつくからです。
現職の幹部も、そうした企業に便宜を図っておけば、自分たちの再就職先が確保できます。
かくして自衛隊と、軍需産業とのもたれ合い、癒着が起きるわけです。
膨大な防衛予算の一部は、防衛族と呼ばれる国会議員の政治資金に化けて、献金を受けた議員は防衛予算を増やすべく奔走することになります。
「国を守る」という美名の下に、防衛予算を増やして軍需産業を儲けさせて、議員や防衛省幹部がいい思いをするのが目的化していく。
自衛隊員が災害復旧などで活躍する姿は頭が下がりますが、一方でこうして甘い汁を吸っている幹部がいることは忘れてはならないでしょう。
今回の守屋前次官と軍需商社との付着は、その典型だと言えます。
軍隊と魚は、頭から腐る。
これがもう一歩進むと、兵器を大量に消費させるために、常にどこかで戦争をしなければならなくなります。現在の米国の姿ですね。
軍需産業からの多額の政治献金が功を奏し、その結果民主党の議員たちもイラク開戦に賛成しました。
日本も、その轍を踏まぬよう監視しなくてはならないと思います。
話は変わりますが、今回の守屋前次官の不祥事が明らかになると、あの小池百合子センセイが女をあげることになります。
守屋という男も、罪なことをしたものです。
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守屋前次官のこの不祥事はさらに拡大しているようですね。
小池女史はテレビのインタビューに対し、
彼がそんなことをしてなければいいというようなコメントをしていますが、
真っ黒な腹の内では「ザマー見ろ!」と手を叩いて喜んでいるでしょうね。
投稿: dorunkon | 2007/10/21 13:29
dorunkon様
コメント有難うございます。
小池百合子が防衛相当時、守屋次官を更迭しようと動いた背景の一つに、守屋の不祥事がありました。
ということは、当時から守屋が軍需産業から接待を受け、何らかの便宜を図っていたことが、大臣にまで上がっていたことを示しています。
この問題、最終的には司直の手が入る可能性もありますが、自衛隊幹部と納入業者の癒着がどこまで明るみになるか、期待したいと思います。
投稿: home-9 | 2007/10/21 18:38