不正やめますか?終身雇用に戻しますか?
先月このブログに「食品偽装は止まらない」というタイトルで記事を書きましたが、予想した通りその後も不正が次々発覚しています。
創業〇〇年というような老舗や、高級料亭の系列にある企業が不正を行っていたのですから、後は推して知るべしでしょう。
現在までに明るみに出ているのは、氷山の一角であることだけは断言できます。
一昨日には大手建材メーカーのニチアス社の不燃材について、認定試験で不正が行われていたと報じられましたが、これから食品以外の分野でも、次々と不正行為が明るみになるでしょう。
不正の発覚の大半は、内部告発がきっかけです。
これも以前、税務調査官の方から聞いた話ですが、脱税の発覚は9割がタレコミで、それも女性からだそうです。
世の女性が特に正義感が強いというわけではないでしょう。想像するに、脱税した男性から冷たくされて、腹いせに税務署に、オオソレナガラと訴えたものと思われます。
脱税している方に、ご注意申し上げます。身の回りの女性に、特に親切にして上げて下さい。
企業と言うのは、多かれ少なかれ、何らかの不正を行っており、世の中にオープンにしたくない事を抱えているものです。
それは企業活動に係わることもあるだろうし、社長など経営者個人に係わる問題もあるでしょう。
不正が明るみに出れば、企業は打撃を受けるし、場合によっては倒産さえ起こります。
一昔前まで、内部告発が少なかったのは、多くの企業が終身雇用制をしいていて、企業と従業員が一種の運命共同体だったからに他なりません。
処がここ10年くらいで、新自由主義経済の名の下に、雇用形態は大きく変化してきました。
今まで企業に貢献した人でも、これからは不要と判断されれば、容赦なく首を切られる。中高年になったら、自分の見の振り方は自分で決めなくてはいけない、そういう風潮になってきたわけです。
正規社員が切られ、派遣従業員やパート、アルバイトに取って代りました。
最早、〔企業の繁栄=従業員の生活の安定〕という図式は、成り立たなくなってきました。
企業は自ら、終身雇用制という「口止め料」を払うことを止めてしまった。
この段階で賢い経営者なら、外部に漏れたらまずい不正が行われていないか、法令遵守が実行されているか総点検し、もし問題があれば直ちに改善するという方策をとっていたでしょう。
処が、日本の経営者の大半は、そこまで思い至らなかった。
社内体制は従来のまま、不正はそのまま続けられました。
毎日のように報道されている企業の不正発覚は、そのツケが回ってきたものです。
経営者は、二者択一が求められています。
不正をやめますか?
終身雇用制に戻しますか?
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» 偽装食品劣島・・ニッポン [比企の丘から]
・・・どうでもイイことですが・・・
食品のゴマカシのニュースが続いています。もう慣れっこになりました。
見たところ有名ブランド食品が多いようですね。北海道のお土産の定番「白い恋人」、日本三大地鶏の「比内鶏」「名古屋コーチン」、それに「そのまんま東宮崎県知事」が広告塔になっている「宮崎地鶏」、「宮崎のウナギ」、江戸時代からの老舗、伊勢名物の「赤福」「御福」、和食界の重鎮「吉兆」、常連の「ミスタードーナツ」も、さらに「学校給食」も、「ニセ三輪素麺」。とどまるところを知りません。
まさに日本列島、北海道... [続きを読む]
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