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2007/11/10

全ては「国を守る」タメ。文句アッカ!

Miyazaki_motonobu11月8日防衛省御用達の軍需商社・山田洋行社の元専務、宮崎元伸容疑者が逮捕されたが、その後の取調べで出るわ出るわの不正の数々、どうも事態は守屋前次官の接待だけにとどまるものではないようだ。
ことによると山田洋行が防衛省(庁)を丸抱えしていたのではないかと、疑わせる程だ。

その一つに、海自の哨戒ヘリコプターの装備品「チャフ・フレア射出装置」の納入に係わる、山田洋行の過大請求の問題がある。
米国のメーカー「BAEシステムズ」製の装置24セットを、山田洋行が8億1千万円で契約していたが、その内の1億9千万円が過大請求だったいうものだ。
何と2割以上ハネテいたのである。
山田洋行の売上げは340億円(05年度)で、その大半が防衛庁関連とされているが、2割もマージンを取っていれば、防衛庁幹部を接待漬けにしても、十分お釣りがくる。

過大請求がなぜバレタのかというと、余りに価格が高過ぎたために、防衛庁の職員がメーカーのBAE社に問い合わせしたことに端を発する。
経緯は次の通りである。
01/12/02 駐米の防衛庁職員が、BAEに価格問い合わせ
01/12/04 BAEより、その様な見積りはしていないと回答
02/02/05 BAEより、自社は見積りに関与していないと連絡
02/03/11 山田洋行が1億9千万円の減額を申し出
02/03/25 駐米の防衛庁職員が、BAE社で調査
02/05/中旬 日本から防衛庁職員を米国に派遣、BAE社と面談
こうした経過を経て、山田洋行側が過大請求の事実を認めたにも拘らず、何の処分も受けずに終わっている。
この事は、当時の防衛庁内部でも、疑問の声が上がっていた。

Asahi.comによれば、その理由として、山田洋行が派遣された防衛庁職員と面談したBAE担当者に代り、同社の知人を身代わりに立てて、自社に都合が良いような説明をさせていたというものだ。
もしこれが事実とすれば、この件は山田洋行と防衛庁幹部との合作であり、両者は共犯だったとしか考えられない。

防衛庁側は、前記の経緯が示している通り、駐米職員を通じてBAEに接触し、既に過大請求の疑いが濃厚であることを把握していた。
その確認のために、わざわざ日本から別の職員を出張させ、BAEを訪問させたものだ。
BAEから見れば防衛庁は大事なお客さま、社内や工場を案内して自社の技術をPRしたであろうし、会社の幹部への紹介と挨拶は当然行っている。
打ち合わせには担当者は勿論、上司が同席した筈だ。
官庁の海外出張は特に形式を重んじるため、こうした対応は欠かせない。

もし、山田洋行側がBAE社員の身代わりをたてようとするならば、架空の事務所や従業員たちを仕立てなければならず、それもBAEの内情に詳しい人物を揃える必要がある。
既に駐米の防衛庁職員がコンタクトしていたので、その内容と齟齬が生じてはいけない。
そうした様々な事を考えると、「身代わり」説は有り得ない話ということになる。

唯一、上手くいく可能性があるとすれば、現地サイドは山田洋行側が全てセットし、必要な資料や面談者の名刺コピーも全て山田側が用意し、恐らくは出張報告書まで準備してくれていたのだろう。
防衛庁の担当者は毎日、昼は観光、夜は接待、何もせずに帰国し、筋書通りの報告をする。
後は前次官殿が庁内をうまく収めて、山田洋行側は見積り訂正だけで全て終結。
「身代わり」説が事実とすれば、シナリオは恐らくこれしかないであろうし、防衛庁と山田洋行の出来レースという結論になる。

関係者は誰も損しない。
山田洋行は収益を伸ばし、防衛省幹部は接待漬け、与野党の防衛族議員には政治献金が増える。
みんなが、イイ思いができる。
国民の皆様、全ては「国を守る」ためです。
ナンカ文句あっか!

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