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2007/11/05

「未熟」だった小沢一郎

Ozawa3日のエントリー「小沢一郎の『オウンゴール』」で、小沢代表の辞任を予測した時に、周囲には「まさか」の声があったが、やはり予想通りの展開になった。
連立政権の提案が民主党役員会で拒否された段階から、辞任は予定行動だったろうし、小沢氏の過去の言動からすれば、辞任以外の選択肢はないと思った。

4日の辞任記者会見で民主党内の「未熟さ」を指摘したが、小沢氏の提案に反対したこと自体が、かれからすれば「未熟」なのだ。
自分の考えだけが正しく、それに同調できない人間は全てダメという烙印を押される。
「天上天下唯我独尊」、世界で我一人が正しい、これこそが小沢イデオロギーの真髄といえる。

かつて小沢氏は、「オレは自民党の幹事長をやって、権力も何もかも手に入れたし、どんなものかも分かった。だからもう欲しいものはない。オレにとって、あとはこのお国がどうなるかということだけなんだ」と語っていた。
その「お国の形」の一つが、政権交代が可能な二大政党制であったことは、彼のその後の政治行動を見れば明らかだろう。
衆院の小選挙区制と政党助成金制度を作り上げ、思った通りの二大政党制に近付いた。

しかし、そうして出来上がった民主党は、自民党と大同小異の政策を持った政党になった。
安倍内閣のような特異な右翼政権の時は、未だ対立軸がはっきりしていたが、自民党が本来の保守に回帰すると、民主党との基本的な政策の違いは無くなってきた。
両党の差異を例えていえば、横浜から品川までJRで行くか京急で行くかの違い、梅田から三宮まで阪急で行くか阪神で行くかの違い、その程度だ。
よくよく考えたら自民党と民主党は同じじゃないか、それなら連立を組んで同じ線路に乗ろうや、そう結論を出してもさして不思議ではない。

小沢一郎氏の誤算は、自らのこうした思い込みが、国民の意志、特に民主党に投票した人の意向とはかけ離れていたことだ。
周囲が見えなくなるのだ。
今回の結果は、自民党の一人勝ちとなった。
幹部の「ピンチがチャンスにかわった」という感想が、率直に物語っている。
小沢代表は、老獪な自民党の手の上で踊り、勝手に退場したことになる。

未熟だったのは、誰よりも小沢氏自身であることを明白にした、今回の大連立騒動だった。

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