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2007/12/31

「良いお年を」と言いたいとこですが・・・

いよいよ2007年も大晦日を迎えました。先ずは、この1年当ブログをご愛読頂きましたことに感謝いたします。
本来であればここで「それでは皆様、良いお年を。」と言いたい所ですが、来年2008年が果たして良い年となるか大いに不安があります。

その一つは経済の先行きです。
日本の株式市場はこの1年間で11%以上値下がり(日経平均株価)しましたが、これは5年ぶりのことであり、世界の主な市場の中でも日本の一人負けという状況です。
確かに米国のサブプライムローン問題が株価低迷の一つの原因にはなりましたが、サブプライムローンの影響に関しては本来、我が国は軽微でした。
それにも拘らず株価が下げたということは、経済に対する株価の先行指標としての役割を考慮すると、日本経済の先行きに不安が生じているのではないでしょうか。
日本経済はここ数年、緩やかながらも着実に回復してきましたが、どうもこの先は楽観できないと思われます。

もう一つの不安材料は、原油価格の高止まりによる物価値上げです。
加えて環境を守るという謳い文句で進めてきたバイオ燃料が逆に環境を破壊し、穀物の価格を押し上げるという皮肉な結果を招きました。
原油と穀物の価格上昇は、食料品を中心に生活必需品の値上がりを招くことは必至です。
つまり来年は、不況下の物価値上げという最悪のシナリオも起こり得るわけです。

更に、来年は総選挙が予想されていますが、恐らく選挙が終わると早々に消費税値上げが打ち出されるでしょう。政府は消費税を上げたくてウズウズしていますので、選挙終了後のタイミングを図っているのは間違いありません。
縁起でもないとお叱りを受けるかも知れませんが、庶民の生活にとって何一つ良い事が起きそうにないというのが、来年の予測です。

そうした予測が見事に外れることを祈念しまして、それでは皆様、良いお年をお迎え下さい!

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2007/12/30

「ほめく」何でもランキング・下(2007年9-12月)

昨日に引き続きランキングの発表です。
(3)「検索ワード」ランキング
どのようなキーワードを選んで当ブログにアクセスしたのかを集計したものです。
なおこの集計には、半分以上を占める画像検索によるアクセス数は含まれていません。

1

半井小絵

1061

2

浅尾美和

262

3

ほしのあき

167

4

大光(大賀規久)

109

5

春風亭ぽっぽ

98

6

ちあきなおみ

76

7

叶美香

60

8

米原万理

60

9

石川さゆり

37

10

落語

28

(「アンダーライン」をクリックすると親記事にリンク)

①キーワードの上位には個人名が並んでいます。
②ここでも芸能・アイドル系が多く、半数以上を占めています。1位の「半井小絵」で断トツでした。
③4位の「大光(大賀規久)」は、大分のキャノン工場建設に関係して裏金が作られていた疑惑があり、大光の大賀規久氏がフィクサーとして暗躍した人物として名前が上がっています。
④5位の「春風亭ぽっぽ」は、小朝の弟子の前座落語家です。実は寄席・落語についての記事には、こうした若手芸人の名前を辿ったアクセスが結構多いのです。ファンの方々なのでしょうね。
⑤6位の「ちあきなおみ」、8位の「米原万理」は共にロングセラーです。

(4)「検索サイト」ランキング
どの検索サイトを使ってアクセスしたかの割合を集計したものです。数字は割合%です。

1

Yahoo

67.1

2

Google

13.3

3

BIGLOBE

10.0

4

goo

3.3

5

Infoseek

2.1

Yahoo」が断トツですが、半分以上を占める画像検索は「Google」が圧倒的です。画像検索を含めた全体シュアは、「Google」が60%、「Yahoo」が35%、残りがその他の検索サイトという比率になると思います。

(5)「プロバイダー」ランキング
訪問者がどのプロバイダーから接続しているかという解析です。数字は割合%です。

1

ocn.ne.jp

15.8

2

bbtec.net

11.2

3

infoweb.ne.jp

7.9

4

dion.ne.jp

7.0

5

plala.or.jp

4.5

この比率は現在の日本全体のシェアを示していると思われ、やはりNTTやKDDIといった通信企業のシェアが高いという結果になっています。私が加入しているniftyは、わずか0.7%のシェアです。

(6)「OS」ランキング
利用者が使用しているPC端末のOSの割合%を示します。

1

Windows XP

74.6

2

Windows Vista

7.7

3

Windows 2000

5.2

4

MacPowerPC

4.3

5

MacOS-X

2.2

これも国内で使われているOSのシェアをそのまま反映しているのでしょう。Vistaの普及率は1割程度であることが分かります。

(7)「アクセス地域」ランキング
訪問者がアクセスしている都道府県の割合%を示します。

1

東京

32.5

2

大阪

6.9

3

神奈川

6.5

4

愛知

5.8

5

埼玉

3.8

必ずしも人口比率通りにはなっていなくて、関東地方が半数以上を占めています。

(8)「国・言語」ランキング
訪問者が利用しているプラウザの言語設定の割合%を示します。

1

Japanese

97.1

2

English

2.0

3

Chinese

0.4

4

French

0.1

5

Korean

0.1

PCの言語を示しているのであり、サイトが国際的になっているわけではありません。

これからもこうしたアクセス解析の集計を行い、定点観測をして行きたいと思います。

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2007/12/29

「ほめく」何でもランキング・上(2007年9-12月)

吉例の当ブログ内ランキングですが、2007年の9-12月のアクセス解析結果を2回にわたって発表します。今回は解析項目を増やしてみました。

(1)アクセスページのランキング
①先ず、当ブログにアクセスするのに、画像検索によるアクセスが全体の51%を占めています。お目当ては、半井小絵、浅尾美和、ほしのあき、の3人だけです。
②トップページへのアクセスは全体の17%であり、キーワード検索または直接入力によるアクセスのおよそ3分の1が、トップページから入っていることがわかります。
③それ以外のアクセスのページ別ランキングは、次の通りです。数字はアクセス数です。(カテゴリー)はそのカテゴリーに直接アクセスされたものであり、その他はそれぞれの個別記事にアクセスされた数字です。数字はいずれも解析用に使ったもので、アクセス総数とは限りません。

1

寄席・落語(カテゴリー)

832

2

「叶一家」ってどうなっているの

690

3

経済・政治・国際(カテゴリー)

362

4

公務員への接待は公金横領

255

5

小池百合子防衛大臣の解任を求める

229

6

宗教(カテゴリー)

228

7

「レジ袋」有料化に異議あり

219

8

「亀田一家」のどこが悪い

155

9

女子スポーツ界は美女の時代

152

10

「妊婦たらい回し死産」の被害者は誰

120

④カテゴリーの「寄席・落語」がトップというのは、このブログの特徴を現しています。この他に寄席や落語会の個別の記事へのアクセスを加えると、この分野が断トツの1位になるでしょう。
⑤2位の叶姉妹についての記事ですが、つい最近アップしたにも拘らずアクセス数が多い。8位、9位のスポーツ関係の記事と並んで芸能ネタに人気が集まるという傾向がうかがえます。
⑥7位のレジ袋や10位の救急医療についての記事は、管理人として多くの方に読んで欲しいと願って書いたもので、関心が寄せられたことを喜ばしく思っています。
⑦6位にカテゴリー「宗教」が入っているのも嬉しい限りです。日本国憲法では「信教の自由」を定めていますが、これは「宗教を信じない自由」も含まれています。この見地から宗教問題を何回かとりあげており、その内容が評価されたものと考えます。

当ブログではわずか数枚の画像を掲載しているに過ぎませんが、それでも画像アクセスの割合が、全体の半分に達しているということは、管理人としては忸怩たる思いにかられます。
ネット利用の中心が画像や映像にあり、それも芸能・アイドルやスポーツ(実際はアイドル選手が目当て)関連が多く見られているという現実が、このちっぽけなブログの解析からも言えます。
ネット社会の将来はどうなって行くのでしょうか。

(2)滞在時間ランキング
アクセスは1秒でも1時間でも1回とカウントしますので、今度は一人当たりの平均滞在時間がどの位かを比較したもので、時間が長いということはじっくり読まれてと解釈して良いのでしょう。
右側の数字はアクセスの滞在時間を分で表示したものです。

1

小池百合子防衛大臣の解任を求める

78

2

安倍総理の退陣に合わせてブログを休みます

53

3

「言わんでよろしい」とは無礼な

49

4

書籍・雑誌(カテゴリー)

38

5

トップページ

38

6

「女は乗せない戦車隊」じゃなかったんかい!

34

7

国交省の責任が問われる「耐震強度偽装」

30

8

防衛大臣は「男芸者」か

25

9

「恥を忘れた一郎は」

21

10

【ミシュラン騒動】アテにならないグルメ本

20

第一印象としては、思ったより平均滞在時間が長いことです。じっくり読まれた記事は、やはり政治関連のものが目に付きます。
今年の後半は参院選での自民党の大敗と、それに続く安倍前首相による前代未聞の「政権投げ出し」辞任劇、防衛省の小池百合子前大臣と守屋前次官との携帯電話バトル、その防衛省をめぐる守屋容疑者らの汚職事件、自民党と民主党の大連立構想、それが頓挫すると小沢代表が辞めるのかと思わせて辞めるのをやめるという迷走劇、最後はヤッパリ「消した年金」はどうにもならない事がバレて、今年も過ぎてゆきました。

今年の流行語に「消えた年金」が選ばれましたが、あれは不正確ですね。自然に消えたわけでは決して無い。意図的に消したのか、消えるのが判っていて何もしなかったか、そのいずれかですから、「消した年金」が正しい。
要は民間の保険会社の保険金未払いと同様、保険料は取るが保険金は極力払わないという体質と一緒です。出来るだけ払わずに済ませるという政府方針が、根本にありました。
社会保険庁が一人悪者になっていますが、彼らはそうした政府の意向を受けて作業していたのだと思います。

安倍前総理の退陣は、今年唯一の明るいニュースでした。政権末期のあの投げやりな言動は、見ているだけで不快でした。
改革だの戦後レジームからの脱却だのとスローガンを並べていましたが、その向う先は戦前への回帰としか思えない。戦前を全て否定するわけではありませんが、「大日本帝国」だけは真っ平ゴメンです。

この他、耐震偽装問題は以前の記事にも拘らず、コンスタントのアクセスがありました。

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2007/12/28

「叶一家」ってどうなってるの

12月25日午後10時ごろ、東京都港区赤坂のマンションに帰宅した「叶姉妹」を地下駐車場で、姉・恭子の父親・小山輝男容疑者(72)が傘を振りかざして、「金を返せ」と二人を脅迫した。
通報で駆け付けた赤坂署員が現行犯逮捕し、二人にけがはなかった。
調べに対し父親は、「金銭関係のトラブルがあった」と供述しているという。

フツー傘で脅されたくらいで、72歳の父親を警察に逮捕させるかね。
今年2月には恭子の実妹が、姉の装身具など5億円を持ち逃げしたとかどうとか、そんな事件もありましたね。
ゴージャスを売り物にしている割には、相次ぐ家族内の金銭トラブル。実はあまりフトコロ具合は宜しくないようですな。
ビボウだけを売り物にしている彼女たちにとって、加齢は致命的なのでしょう。古今亭志ん生の「品川心中」を思い出します。
事件やトラブルだけに名前が出るようでは、芸能人としては末期的ですね。

パキスタンのブット元首相が暗殺されたというのに、こんな記事を書いている私も末期的かしらん。

お詫びの印に、「妹」叶美香の艶姿をサービスで。
Kanou15


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2007/12/27

「正当防衛」は正当な判断

Shanai静岡県島田市の山中で今年9月、掛川市の会社員の男(38)が刺殺された事件で、殺人容疑で書類送検された静岡市葵区の16歳の少女について、静岡地検は12月26日「正当防衛が成立し罪にならない」として家裁不送致としました。これは不起訴処分と同等です。
事件は9月4日午前1時ごろ、静岡市葵区の安倍川べりを自転車で走っていた少女を男がワゴン車で連れ去り、結束バンドで後ろ手に縛って監禁した上、刃物で刺して軽傷を負わせました。
これに対し午後1時ごろ、島田市の路上に止まった車内で、少女が包丁で男の腹部など十カ所近くを刺し、男が死亡したものです。
少女は「男から逃げ出すため、やむを得なかった」と供述していました。

恐らくこの男は少女をワイセツ目的で車で拉致・監禁したもので、少女自身も殺害される可能性があったと思われます。
少女が危害から免れるためには、その男を刃物で刺すしか方法が無かっただろうし、正当防衛の判断は当然です。
殺人事件としての構成要素を充たしている件で、正当防衛が認められたのは極めて稀ですし、それだけに今回の検察の判断は画期的なものといえます。

電車内での犯罪や暴力に対して、マスコミはよく「見て見ぬふり」などと無責任なことを書き立てますが、乗客が制止しようとしたが抵抗を受け、加害者を負傷させたり最悪の場倍死亡させたりしたらどうなるのでしょうか。
制止した側の正当防衛を広くとらえて貰わないと、実際にはなかなか手出しができないのではないでしょうか。

もう一つ問題を提起したいのは、「民間逮捕」です。
刑事訴訟法では次のように定めています。
【第213条 現行犯人は、何人でも、逮補状なくしてこれを逮捕することができる。】
【第214条 検察官、検察事務官及び司法警察職員以外の者は、現行犯人を逮捕したときは、直ちにこれを地方検察庁若しくは区検察庁の検察官又は司法警察職員に引き渡さなければならない。】
現行犯の場合は、誰でもがその場で犯人を逮捕できるのですが、逮捕から官憲に引き渡すまでの間、抵抗を受けたり暴力を受けたりする可能性が極めて高い。
その間はいわば警察官の代わりをしているのですから、警官並の権限を付与できないでしょうか。
それと逮捕した側が不孝にも負傷あるいは死亡させられた場合の補償制度も、確立する必要があるでしょう。

こうした「正義の味方」側への法的整備が行った上でなければ、「見て見ぬふり」の非難はできません。
今回の静岡地検の判断は、「被害者が抵抗する権利」を従来より幅広くとらえたもので、大いに評価できます。

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2007/12/26

宗教法人の財務を公開させよ

Shinsekai_2「神世界」グループの霊感商法事件で、神奈川県警の吉田澄雄警視が係わった疑いで現在捜査が行われている。先日行われたこの宗教団体に関係するヒーリングサロンの経営者・杉本明枝社長の会見では、およそ宗教活動とはかけ離れた「色と金」の世界が語られていた。この件では他に県警幹部が関与していた疑いや、問題のサロンには複数の現職国会議員が通っていたことが会見で語られており、今後更に問題が拡がっている可能性がある。

毎年のようにいかがわしい宗教団体の事件が起きているが、その殆んどが「金」絡みだ。宗教活動を維持するために金を集めているのか、金集めが目的で宗教を隠れ蓑にしているのか、区別がつかない。また事件にこそなっていないが、巨大教団による資金集めに対して、度々批判が行われていることも事実である。
宗教団体の資金の調達と運用が、正当な宗教活動なのか、それとも不法な詐欺的行為なのかを明らかにするために、資金の透明化を確保することが必要ではなかろうか。
その方策として、宗教法人の認証の条件に、教団の財務諸表などの情報公開を義務付けることを提案したい。

先ず現状はどうなっている。
前提として、憲法で定められている信教の自由により、個人、団体を問わず宗教活動は法令等に違反しない範囲であれば一切自由であり、宗教活動をすること、宗教を創設すること等も自由である。
しかし宗教法人となるためには、宗教団体が創られ、宗教活動をしていることが必要である。所定の書類を整え、所轄庁(文化庁か都道府県)に申請し認証を受けて宗教法人として活動ができる。

宗教法人は、規則及び認証書のほか、役員名簿、財産目録等を事務所に備え付けなければならない。またその一部の写しを、毎年の会計年度終了後4ヶ月以内に所轄庁に提出する必要がある。
では提出すべき書類とは、次の通りである。
①役員名簿(全法人が提出)
②財産目録(全法人が提出)
③収支計算書(収益事業を行ってなく、年間収入が8,000万円以内であり、かつ、収支計算書を作成していない法人は提出する必要はない)
④貸借対照表(作成していない法人は提出する必要はない)
⑤境内建物に関する書類(境内建物が借家である法人が提出)
⑥事業に関する書類(事業を行っている法人が提出)

宗教法人が作成した書類を閲覧したい場合は、宗教法人法第25条第3項により、次のように定められている。
「宗教法人は,信者その他の利害関係人であって前項の規定により当該宗教法人の事務所に備えられた同項各号に掲げる書類又は帳簿を閲覧することについて正当な利益があり,かつ,その閲覧の請求が不当な目的によるものでないと認められる者から請求があったときは,これを閲覧させなければならない。」
つまり信者その他の利害関係人のみが閲覧できるが、一般の人は閲覧請求ができないことになっている。

以上の現状の規定を踏まえての私の提案は次の通りである。
(1)現在収入が8千万円以下とされている収支報告書について、全ての宗教法人に提出させる。
(2)提出種類のうち、①役員名簿 ②財産目録 ③収支報告書 の3点は公開を義務づける。
(3)その他の書類については、従来通り利害関係者のみが閲覧請求できる。
(4)違反した場合、一定の猶予期間をおいた後、宗教法人の認証を取り消す。

宗教法人には非課税などの収益に対する優遇措置があり、それと引き換えに財務の透明性を要求することは当然ではあるまいか。
公開が求められるのは資金の調達と運用の実態だけであり、宗教活動そのものには一切手を触れない。
宗教法人サイドから見れば事務の煩雑さはあるものの、公開により「痛くも無い腹を探られる」こともなくなり、宗教界全体の信用度が増すというメリットがある。
勿論、こうした公開を避けたければ、宗教法人として認証を受けずに宗教活動は続けられるわけで、信教の自由に何ら差し障りは無いと思われる。

財務の公開制度が、詐欺まがいのエセ宗教を淘汰し、正常な宗教活動が確保されると思うが、どうだろうか。

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2007/12/24

思い出の落語家(番外編) 立川談志

Danshi2落語名演ガイド集というCDシリーズの「立川談志」の経歴欄に次のような記述があったので、少々気になった。
「(前略)40年10月に三一書房から『現代落語論』を出す。この中で、今まで落語通と言われる人の評価が低かった五代目古今亭志ん生の芸を高く評価する。これが後の志ん生ブームのきっかけとなる(後略)」
その当時を知らない人がこれを読むと、そのまま信じるといけないので敢えて申し上げるが、これは事実と反する。私が寄席に行き始めたのは昭和20年代の後半だが、その当時から八代目桂文楽と志ん生は別格であった。40年代以後に評価が変わったというのはあり得ない。
第一、一人の落語家が書いた本で評価をひっくり返すほど、落語ファンはヤワではない。
こうした提灯持ちの取り巻きがいるから、談志が増長するのであろう。

かつて安藤鶴夫という高名な評論家(直木賞作家でもある)がいて、芸術祭賞の審査員をやっていた関係から、落語界の中で権威者としてまかり通っていた時期がある。この人が極端な文楽びいきであった半面、志ん生に対しては辛らつであった。しかしこれは安藤の個人的な好みの問題であり、彼の意見だけで世評が左右されていたわけではない。
安藤は明るく華やかな芸風の落語家を嫌う傾向があり、談志もその標的にされていた。談志が志ん生を高く評価し、その一方で文楽に対して点数が辛いのは、安藤鶴夫の権威に対するアテツケもあるのではなかろうか。

立川談志の文楽評に、次のようなことが書かれている。
「79年の生涯、63年の芸人生活の中で『創り上げた』と本人のいう自信作はたったの30席。その自信作の中に『玉』ならず『石』もあり、『玉』の作品に比べ『石』の酷さ、その落差をどう説明すればいいのか・・・」
この批評は、一面確かに当たっている。というよりは、名人上手と言われている全ての噺家に当てはまる一般論だと言えよう。なかには「玉」無しの「石」ばかりの噺家もいるが。
持ちネタ全てが得意ネタで傑作などという噺家は皆無だ。誰だって得手不得手があり、本人は自信をもって高座にかけているのだが、聴き手から見るとイマイチという事だってある。
名演の多い六代目三遊亭圓生でさえ、箸にも棒にもかからない演目がある。
先の文楽評は、談志自身に対しても言えることだろう。

談志の文楽評の引用を続ける。
「だから家元、『談志は、桂文楽のネタの中で何が好き?』と聞かれりゃ、迷わず、『よかちょろ』と『酢豆腐』、そして『王子の幇間』と答えるし、それが理解る人を『噺の判る人』といい・・・」
こういう所が、私は談志がキライだ。
文楽のネタで好きなものはと問われたら、落語通と言われる人でも答は千差万別。評価の基準が異なるし、だいいち好みが一人一人違うのだから当然だ。
先の談志の言い方からすれば、談志の主張と同じくする者だけが「噺の判る人」ということになる。
大衆芸能の世界に、最高裁判所を持ってくるようなもので、時代錯誤もいい所だ。昔のソ連じゃあるまいし。

弟子の「人格は最低だが芸は最高」という評を待つまでもなく、立川談志が現在の落語界を代表する一人であることは多くの落語ファンが認めるところだろう。門下の弟子たちにも優秀な人材が揃っており、指導者としての腕も確かなのだろう。
ただ談志は噺家なのだから、自己の落語理論、メッセージを高座の芸を通して観客に示したらどうだろうか。
桂文楽が裸足で逃げ出すほどの芸を見せれば、それだけで談志の主張は人々の納得が得られると思う。

現役で活躍している人を「思い出」とするのは失礼なので、これは番外編ということで。

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祝!石川さゆり芸術祭賞大賞

Ishikawa_sayuri文化庁は21日、平成19年度の芸術祭賞を発表した。大賞は大衆芸能部門で歌手・石川さゆりら3人と4団体が受賞することを発表した。
石川さゆりは、歌芝居「飢餓海峡」で歌によってあらゆる世界が描けることを追求したことが評価された。
この公演について「石川さゆり音楽会」の記事でとりあげたところ、望外のアクセスがあった。きっと、演歌嫌いが書いた演歌歌手のライブ評が、物珍しかったのだろう。
芸術祭賞授賞は文句なしであり、歌手石川さゆりの才能と努力に、改めて敬意を表する。

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2007/12/23

第343回「花形演芸会」@国立演芸場

Kikunojo_2今年最後の定席は、12月22日国立演芸場の花形演芸会へ。
本当は今日の「圓丈の『らくだ』をやる会」に行きたかったのだが、前売り開始1分30秒後にネットにアクセスできた時には既に完売になっていたので、こちらの方へ。

・前座は柳家小ぞう「金明竹」
「傘の断り」をマクラに「金明竹」へ。前座成り立てのようだが口調がしっかりしている。さん喬門下の前座は出来が良いのは、師匠の仕込みのせいか。
・三遊亭王楽「読書の時間」
桂三枝の新作だが、正蔵が度々高座にかけているお馴染のネタ。王楽は定期的に独演会を開き修行をつんでいるせいか、二ツ目としては芸がしっかりとしている。明るい芸風も父親譲り。
それにしても落語家の世界も二代目三代目が増えてきたのは、良いのか悪いのか分からない。
・磁石「漫才」
この「花形」に出演するお笑いコンビは概して上質だ。「磁石」は高座では初見だが、ボケとツッコミの呼吸が良く楽しめた。若手お笑いがこのレベルだと、本職の漫才師もウカウカしていられない。
・鏡味仙三「曲芸」
クリスマスの飾りつけを小道具にした曲芸。芸人のこういう季節感は大事にしたいもの。
・柳亭左龍「片棒」
兄弟子喬太郎の陰にかくれて地味な存在ながら、着実に力をつけている左龍。祭囃子の口真似もなかなか結構でした。
―仲入り(15分)―
・神田陽司「坂本龍馬と勝海舟」
神田紅の弟子だそうで、初見。口調も声もしっかりしているが、最後のシメでトチッたのは頂けない。それに登場人物が風格に欠けるのが欠点。
・柳家紫文「俗曲」
毎度の「平蔵」ネタであるが、一曲くらいはマトモな喉を聴かせて欲しい。師匠の紫朝が泣きますよ。
・トリは古今亭菊之丞「付き馬」
菊之丞は柳家三三らと共に、最も活躍が期待されている若手真打である。この人の「付き馬」は初めて聴いたのだが、マクラを含めて志ん朝のコピーだった。「付き馬」は最近の落語家では志ん朝の口演が極めつけであり、先ずはその芸をなぞるのが正解だろう。
店の若い物と客の会話の呼吸も良く、何より丁寧な語り口が好印象であった。
近頃、風格まで感じられるようになった菊之丞、ますますの飛躍を期待したい。

顔づけがやや地味で、華やかさに欠ける憾みはあったが、中トリとトリの高座が良く、満足のいく会であった。

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2007/12/22

「霊感商法」と「怪獣ゴッコ」

Yoshida_sumio霊感商法でいま話題の神奈川県警の吉田澄雄警視(51)は、この人(左写真)だそうです。
要はこの男、愛人に「霊感サロン」を経営させ、部下を客として紹介し、クレームがあれば自らが交渉窓口となっていたということです。「色と欲」との二人連れ、実に分かり易いお話です。
警察幹部がクレーム担当では、文句を言いに来たお客はビビリますわな。
吉田警視はここの経理も担当していたそうで、警察というところは結構ヒマなんですかね。
それにしてもこの人、何でいつまでも逮捕されないのだろう。民間人ならとっくに捕まっていますよ。この辺りの甘さが、警察官の不祥事の温床となっているユエンなのでは。
それと神奈川県警の不祥事を、神奈川県警が捜査しているのも不自然です。この件は、他の警察署で担当すべきでしょう。

その防衛省ですが、真部朗報道官は12月21日の記者会見で、怪獣のゴジラが日本に襲来する事態を想定した机上研究を、旧防衛庁が過去に行っていた事実を明らかにしました。
内局の運用担当者レベルで数年前に行った研究によれば、襲来したゴジラは動物とみなされ、自衛隊法83条に基づく災害派遣として自衛隊の出動は可能。また暴れるゴジラに対しては、「有害鳥獣駆除」の目的で、武器・弾薬の使用も可能との結論に達したそうです。
マジかよ!
ここのところ連日のように、防衛大臣を先頭に防衛省幹部がUFOだのゴジラだのという話をしていると思ったら、あれは職務だったんですね。
自衛官が個人として何に興味を持とうとそれは自由ですが、職務として(つまり税金を使って)の「怪獣ゴッコ」は大いに問題ありです。
どうも軍人の考えることというのは、常人の理解を超えるところがありますね。

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2007/12/21

「石破防衛大臣」のノー天気

Ishiba_shigeru新聞を見ながら妻に「舛添大臣は『ヤルヤル詐欺』なんだって」と話しかけたら、「あんたと一緒!」と言われてしまった。どういう意味だろうか?
閑話休題。
石破茂防衛相は12月20日午前の記者会見で、UFOが日本に来襲した場合に、自衛隊としてどう対処するかという質問に対し、「防衛省として取り組むことはないが、わたし自身としてどうなるのかは考えたい」と答え、法制面の研究に個人的に取り組む考えを明らかにした。
また石破氏は「(UFOが)存在しないと断定できる根拠はない」と異を唱えた上で、「いろいろな攻撃を仕掛けるのなら防衛出動だが、『地球の皆さん仲良くしよう』と言えば急迫不正の武力攻撃ではない」「ゴジラがやってきたら、(破壊行為をしても)天変地異のたぐいだから災害派遣だ。モスラも大体同様だ」と語った。
20日には自衛隊制服組トップの斎藤隆統合幕僚長が定例会見で、「大きな宇宙の歴史の中で考えれば、どこかにわれわれと同じような高度な文明が存在するのは確率的にはあり得ると思う」と語っている。

大臣や省庁の幹部の会見だからといって、常に四角四面でいろというつもりはない。ユーモアやジョークも結構だ。しかし時と場合によるのであって、ただ今の防衛省の状況から見れば、UFOがどうのゴジラがどうの言ってる場合かと言いたい。
それでなくとも汚職事件で大きく揺らいでいる中、13日にはイージス艦の機密漏洩で、横須賀基地所属の松内純隆三佐が秘密保護法違反容疑で神奈川県警に逮捕された。県警は引き続き、漏洩に係わった他の海上自衛隊幹部や下士官らも近く書類送検する方針だ。
防衛省が上から下までタガが緩んでいる証拠である。

石破茂防衛大臣の日頃の言動を見ると、防衛汚職事件にしてもまるで他人事で、防衛省の最高責任者としての自覚に欠ける。本人としては久間、額賀の二人の元大臣(長官)と違って、疑惑の渦中にいるわけではないとタカを括っているのだろうが、直属の部下だった守屋前次官の不祥事を他人事のようにふるまって貰っては困るのだ。
12月18日の守屋、宮崎容疑者の再逮捕で、検察の今後の捜査は政界ルート、つまり防衛予算を食い物のしてきた防衛族議員への捜査の行方が、今後の焦点になってきた。
検察が腰砕けにさえならなければ、防衛汚職の捜査は、むしろこれからが本番を迎えることになる。
迎撃ミサイル実験の成功ぐらいで、浮かれている場合じゃないのだ。

守屋容疑者の国会での証言は、その殆んどが虚偽であったことが明らかになった。
防衛省として問題にすべきは「UFO」ではなく、「USO」である。

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2007/12/19

「死刑執行停止」国連決議の支離滅裂

Kokuren国連総会は12月18日、死刑存続に「深刻な懸念」を表明し、執行を一時停止するよう加盟国に求める決議案を賛成104、反対54、棄権29で採択しました。総会では1970年代に死刑制度廃止を望ましいとする決議が、2度にわたって採択されていますが、執行停止を求める総会決議は初めてです。この決議に対して、日本や中国などは反対しました。なおこの総会決議には拘束力はありません。

犯罪に対してどのような刑罰を課すか、どのように執行するかは各国の国内法で定められており、それぞれの国の歴史、文化、慣習、法制度、宗教などが反映されています。国によって刑の種類が異なるのは当然であり、全世界一律を求める事に元々無理があります。
死刑を廃止した国に死刑制度の復活を求めることも誤りだし、死刑廃止国が他国に死刑制度の廃止を求めることも間違っています。
今回の「死刑執行停止」国連総会決議は、国連の使命を逸脱していると思います。

死刑執行の「一時」停止という要求も理解に苦しみます。「一時」とは一体いつからいつまでを指すのでしょうか。決議の前提に死刑制度の廃止が置かれている以上、事実上の永久停止を求めたものと解釈せざるを得ません。
もしこの決議通り実行すると仮定しますと、死刑が確定した時点で自動的に執行停止が決まることになります。

死刑の執行停止は刑事訴訟法第479条で、次のように定めています。
【第479条】 死刑の言渡を受けた者が心神喪失の状態に在るときは、法務大臣の命令によって執行を停止する。
2 死刑の言渡を受けた女子が懐胎しているときは、法務大臣の命令によって執行を停止する。
(以下略)
一方自由刑の執行停止については、同480条および482条で、次のように定めています。
【第480条】 懲役、禁錮又は拘留の言渡を受けた者が心神喪失の状態に在るときは、刑の言渡をした裁判所に対応する検察庁の検察官又は刑の言渡を受けた者の現在地を管轄する地方検察庁の検察官の指揮によって、その状態が回復するまで執行を停止する。
【第482条】 懲役、禁錮又は拘留の言渡を受けた者について左の事由があるときは、刑の言渡をした裁判所に対応する検察庁の検察官又は刑の言渡を受けた者の現在地を管轄する地方検察庁の検察官の指揮によって執行を停止することができる。
1.刑の執行によって、著しく健康を害するとき、又は生命を保つことのできない虞があるとき。
2.年齢70年以上であるとき。
3.受胎後150日以上であるとき。
4.出産後60日を経過しないとき。
5.刑の執行によって回復することのできない不利益を生ずる虞があるとき。
6.祖父母又は父母が年齢70年以上又は重病若しくは不具で、他にこれを保護する親族がないとき。
7.子又は孫が幼年で、他にこれを保護する親族がないとき。
8.その他重大な事由があるとき。

現在の法律では、心神喪失や妊娠、重病などの特別の理由があるときのみ、刑の執行が一時的に停止されます。
もし死刑囚のみが自動的に刑の執行を停止されるならば、他の自由刑の受刑者の執行停止に比べ、著しくバランスを欠くことになります。
もう一つ、執行停止後の措置ですが、自由刑の場合は同481条で次のように定められています。
【第481条】 前条の規定により刑の執行を停止した場合には、検察官は、刑の言渡を受けた者を監護義務者又は地方公共団体の長に引き渡し、病院その他の適当な場所に入れさせなければならない。
(以下略)
仮に死刑囚の執行停止も同じ措置になるとしたら、無期または有期刑の受刑者より死刑囚の方が優位な扱いとなり、到底受け入れられないものとなります。

また執行停止された死刑囚が本人が死亡するまで拘置されるとしたら、実質的に終身刑と変わらなくなります。
死刑が残虐だと言いますが、それでは死ぬまで刑務所に入れておくことは残酷ではないのでしょうか。
どちらを望むかは死生観など個々人の哲学や価値観よりますし、もし私がその立場に立たされるならば、死刑執行を選びます。

このように死刑制度がある国では、執行停止は法体系の混乱を招くでしょうから、我が国のように反対するのは当然のことです。
一方既に死刑が廃止になっている国に対しては、この決議は何の意味も持ちません。
一口にいって、無意味な決議だったと言えます。

私は究極的には死刑制度をなくしたいと願っています。死刑になるような凶悪な犯罪が起きないような社会、安心安全な社会を望んでいます。但し現在の死刑廃止論には組しません。
廃止論の主張でよく引き合いに出されるのが、先進国で廃止した国が多いという理論です。
しかし良く見ると、廃止国の多くがキリスト教国、あるいはキリスト教の影響が強い国である(例外はあるが)ことが分かります。
死刑を禁止する教義を持つ人が、一方でイラクやアフガニスタンにおいて、無辜の民を殺戮しているというのは、どう説明するつもりなのでしょうか。
私には理解不能です。

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2007/12/17

銃所持許可は「性悪説」を前提に

Guns 私の父親は料理人でしたが、子どものころよくこう言われていました。
「普通の人が包丁を持ち歩いていたら警察に捕まるが、俺たち料理人は違う、それは俺たちは商売道具の包丁で人を傷つけるのは最も恥ずべきことだから、絶対に悪用しないことが分かっているからだ」。つまり当時は料理人が包丁を持ち歩くことの前提に「性善説」があったわけです。
現在、猟銃の所持に関しても「性善説」が前提にあり、今回の銃撃事件をきかっけにその前提を見直す必要があると考えます。

12月14日長崎県佐世保市のスポーツクラブ「ルネサンス佐世保」で起きた銃乱射事件で、死者2人、負傷者6人という犠牲を出し、日本社会に大きな衝撃を与えています。馬込政義容疑者(37)=自殺=が犯行に使った銃は警察から所持正式な許可を得たもので、改めて銃の所持について議論が起きています。
むろん、現在30万丁を越える猟銃の所有者の中のごく一部の人間の犯罪ですが、たまたまこの12月に猟銃による事件と事故が3件立て続けに起きており、ある程度の規制強化は避けられないと思われます。

一般の人が猟銃を所持しようとする場合、その用途。目的は次の場合に限られます。
.狩猟 
.有害鳥獣駆除
.標的射撃
次に、下記の事項にあてはまる場合(欠格事項)は許可を受けることができません。
(1)  一定の年齢に達していない者(猟銃は20歳、空気銃は18歳)
(2)  精神病者、アルコール、麻薬、大麻、阿片もしくは覚せい剤の中毒者又は心神耗弱
(3)  住居の定まらない者
(4)  公共の安全を害するおそれがあると認められる者等

では具体的に猟銃所持の許可を得るための手続き例は、下記の通りです。

申請・受講および提出先

1.猟銃等講習会の受講申請

警察署(講習会の場所・日時を確認)
申請書のほかに住民票・写真・印鑑など必要。

2.猟銃等講習会の受講

場所・日時を指定された講習会場で受講後、試験。
試験は当日の講習内容をしっかり聞いておればほとんど合格。
合格後、講習修了証明書が交付される。

3.譲渡承諾書をもらう  下記

銃砲店から。(個人譲渡の場合は個人から)

4.銃砲所持許可申請

警察署へ下記の書類をそろえて申請する。
所持許可申請書
講習終了証明書
譲渡承諾書
医師の診断書
戸籍謄本および住民票の写し
経歴書
同居親族書
写真

         
調 査

近くの交番の警察官が自宅での保管予定状況の調査と面談に来る。

5.銃砲所持許可証の交付

警察書から連絡があり、許可証を受け取る

6.猟銃を受け取る

許可証を銃砲店に提示して銃を受け取る。
ガンロッカーと移動時の銃ケースも同時に必要。
弾と標的を購入

7.猟銃を提示して確認を受ける

警察署に銃を持参して、許可証通りの銃であるか確認を受ける。

8.各県のライフル射撃協会に入会(任意)

各県のライフル射撃協会事務局
入会の審査がある場合もあり。

手続きは面倒ですが、条件さえクリアーできれば最低1ヶ月程度で許可が下りるとのことです。

次に問題なのは更新手続きですが、所持許可の有効期間は、所持許可を受けた日から3回目の誕生日が経過するまでの間です。引き続き猟銃・空気銃を所持しようとする方は、所持許可の更新をしなければなりません。

上記のように現在の銃保持の許可は、本人がアルコールや薬物中毒であるとか、指定暴力団組員であるとか、精神病患者であるとか、そうした特別の条件さえなければ、誰でもが許可を受けることができます。
更に一度許可を得てしまえば、3年に一度の形式的な審査で更新されますから、ほぼ半永久的と考えられます。
要は猟銃を持つ人は狩猟かスポーツかを行う人に限られ、そういう人々は猟銃を使って他人を殺傷することなど有り得ないという「性善説」に立っています。

一方、今回の事件で銃の所持を全面禁止にするとの議論には賛成しかねます。
私が考えている規制案は、次の通りです。
①医師の診断書は、精神科の専門医によるものとする。
②許可条件の中に、一定の射撃の技能試験を含める。つまり所有者が狩猟またはスポーツ競技に実際に使用することを確認する。
③銃の所持は認めるが、銃弾の自宅などへの所持は禁止する。銃弾は狩猟場あるいは競技場が定める施設に保管し、必要な時に必要な数量を払い出す。管理は射撃協会や猟友会が行う。
④更新の際や住民からの不審通報がなされた場合は、警察は本人調査を行う。

現在の猟銃の所有者は不便を感じるかも知れませんが、猟銃による事件を防ぎ日本が銃社会になるのを防止するためには、ある程度止むを得ない措置ではなかろうかと思います。
同時に警察が、暴力団などが保有する銃の摘発を本気で取り組まねばならないのは、当然のことです

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「ウソ弁」橋下徹の府知事選出馬の憂鬱

Hasimoto_tooru2「ウソつきは政治家の始まり」という格言からすれば、出馬は2万%ないと断言して大阪府知事選に立候補した橋下徹弁護士は、その点だけは立派な素質を持っている。
ほんの数ヶ月前に行われた選挙での重大公約を、「なんと言ったのかよく覚えていない」「選挙があるから縮めて言っただけ」と居直る政府首脳よりは、それでもマシかも知れないが。

私は大阪府民ではないので、誰が当選しようと関係は無いのだが、橋下氏のようなタレント候補が立候補すると、毎度ユウウツな気分になる。
それは彼らがTVのワイドショー番組を渡り歩き、立候補に至った経緯や政治信条を語り、多くの共演者がそれにヨイショする姿に嫌悪感があるからだ。
公示前とはいえ公に立候補を表明した人物をTVに出演させ、その抱負などを一方的に語らせることは、放送の公共性と選挙の公正性を侵害していると思う。
もちろん選挙にあたり立候補者をTVに出演させることは遺法ではないが、それなら立候補者を公平に出演させ、相互に討論させるべきではなかろうか。

TVに出ることが即当選に有利に働くとは限らないという反論もあるだろうが、選挙で最も大事なのは知名度だ。知らない人より名前を知ってる人を選ぶのが人情だ。
タレント候補が選挙に有利なのは、その一点にある。
立候補を表明した人物を、単独でTVに出演させるべきではないとうのが、私の主張だ。
日本の選挙法は「べからず」集と言われるほど規制が多いのに、TVでの事前運動が野放しになっているのは解せない。
今回の大阪府知事選の候補者を見ても、今のところタレント候補は橋下氏だけであり、メディアへの露出度は橋下氏の一人勝ちになってしまう。

かつて橋下弁護士は某TV番組で、「日本人による買春は中国へのODAみたいなもの」と発言し批判を受けた。海外での買春がODAなら、国内での買春は弱者救済であり、さしずめ援助交際などは学費援助になるだろう。屁理屈など、どうにでもつけられるものだ。
また別の番組では、ニート対策については「拘留の上、労役を課す」と述べ、その理由として「国家予算から単純計算すると、日本に生きるだけで一人あたま47万円の金がかかる。 税金を払わない奴は生きる資格がない」と語ったそうだ。
「税金を払わない奴は生きる資格がない」という信条を持っている人物が地方自治体の長になるとしたら、これは恐ろしいことだ。
こうした一連の発言に、果たして弁護士としての品格があるのだろうか。
他の弁護士への懲戒請求を呼びかけるのであれば、先ず自らの品格を問わねばなるまい。

大阪府民の賢明な選択を願うのみだ。

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2007/12/14

こうなったら「痴漢専用車両」を

Chikan12月11日午後7時頃に28才の中日新聞東京本社(東京新聞)編集局写真部のカメラマンが、埼京線の電車内で女子高生に痴漢をはたらいたとして、東京都迷惑防止条例違反の現行犯で逮捕されました。
家族もいるこの男は、「『埼京線なら自由に痴漢ができる』とインターネットに書いてあったのでやった」と供述しているそうで、さすが新聞記者だけあって事前の取材十分だったのでしょうか。
最近ネット上でこうした情報交換が行われ、乗り合わせる電車を決めて「集団痴漢」するケースもあるようですから、イヤな世の中になったものです。
こうした計画的犯行に対しては、厳罰を科すべきです。

ネットのニュースサイト“ZAKZAK”は痴漢だの盗撮だのというネタが好きらしくて、連日コマメニそうした事件を拾っています。ほぼ毎日のように、ソノ手の記事が数本掲載されていますので、全国的には相当な件数になるのでしょう。
因みに警視庁が公表している「電車内における痴漢犯罪の発生件数」データでは、1999-2004の5年間で見ると、強制わいせつ、迷惑防止条例違反を合わせた合計が毎年2000件前後で推移しています。
これは表面的な数字であり、実態は相当な件数になると思われます。

「電車の痴漢犯罪対策室」というサイトでは痴漢被害の事態をまとめています。これまでに実施された各種アンケート(有効回答数が1,000人以上のもので、対象者が各世代にまたがっているもの)を分析していますので、参考になると思います。
どのくらいの女性が車内で痴漢にあっているかというと、少ないもので50%台、多いものは70%台というから驚きです。被害の多数を占めているであろう10代20代の女性に限れば、この割合はもっと高くなるでしょう。
よく女性の露出度や服装がどうのという意見を見かけますが、統計によれば被害は無差別に近いと思われます。
また被害にあったという女性のおよそ80%が、複数回被害を受けたと回答しています。
これほど被害者の割合の高い犯罪というのは、痴漢以外は無いでしょうから、相当深刻な状況であることは分かります。

では加害者側の男性の統計データですが、これは残念ながらありません。多分アンケートをとっても正確なデータは得られないでしょう。
周囲にきいても、「うん、俺は痴漢したことがある」などと告白してくれる人がいないので、推定するしかないわけですが、痴漢をはたらく男の割合は恐らくは数パーセント程度と思われます。あるいはもっと低いかも知れません。
いずれにしろ、少数の男が、多数の女性に被害を与えているという構図であることは、間違いなさそうです。

痴漢というと直ぐに女性の敵と思われるでしょうが、男性にとっても敵です。実際に多くの通勤男性は、痴漢に疑われないように苦労しています。
私の場合も、昔会社の同僚が通勤途上、痴漢と間違われてエライ目にあったと聞いてから、若い女性には近付かない、近くにいっても背を向ける、片手はカバンもう片手はつり革と、常に神経を使っていました。
ごく少数の不心得男のためにこんな苦労をしなくてはいけないと、腹立たしかった。

痴漢で捕まった男の犯行の動機は、その大半が仕事のストレスか家庭内の揉め事とされていますが、本当ですかね。どうも信用できない。
そんな理由で痴漢をするなら、日本中の男は全員痴漢になります。
私は若い女性に対する征服欲、一種のサディズムが原因ではないかと想像しています。だから犯行が病的になるんですね。繰り返すし、捕まっても懲りずに再犯に及んでしまう。
性犯罪にしては刑罰が軽くて、罰金刑で済んでしまうことも一因かも知れません。冤罪を防ぐ方策も必要でしょう。同時に性癖を直すための更生プログラムの導入も、検討に値すると思います。

それでも駄目なら、「痴漢専用車両」を導入するしか無いでしょう。その車両の中ではお互い自由に痴漢ができ、罪にも問われない。
しかしそれ以外の車両で犯行が行われたら、厳罰に処す。
そうでもしないと、女性であれ男性であれ、落ち着いて電車に乗っていられない。

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2007/12/12

「年金偽装」安倍&舛添は詐欺師か

Masuzoe2安倍前総理は、今年6月「消えた年金」問題が発覚した際に、未確認の年金記録5000万件全てを1年以内に照合すると公約しました。昨日のニュースでも「最後のお一人まで・・・必ず・・・お約束します。」と演説していた姿が映っておりました。
8月に舛添要一氏が厚労相に就任した際に、「最後の1人、最後の1円まで確実にやる」「政権公約として工程表を発表しており、これにのっとってやることは内閣が代わろうが変わらない」と公約し、その後総理大臣は代ったものの、政権与党として国民に約束したことは継承されています。

しかし11日明らかになった厚労省での現在までの調査結果によれば
①「氏名」「生年月日」「性別」の3条件がオンライン記録と一致し、現時点で有力な手がかりが見つかったのは、わずか1100万件のみ
②福田内閣の公約である来年3月末までに特定できそうなのは最大で1000万人程度
③特定困難な記録は1975万件、全体の38.8%に達する見込み
という結果になっています。
舛添厚労相は、10月21日に「場合によっては数%、何としても見つからないというのは出てくる可能性もある」と軌道修正していましたが、その舌の根も乾かぬ内にこのテイタラクです。

私は当ブログで、安倍氏と舛添氏の発言直後から、年金記録の完全な照合は不可能であることを繰り返し指摘してきました。
原本(台帳)そのものが不正確ですから、相当のマンパワーをつぎ込んで必死で取り組んでも、1年はおろか3年は最低かかると見ていました。それでも、最終的には特定が出来ないものが出てくるのは避けられません。
具体的な年金記録を見たことがない私でも、その程度は容易に想定できる事です。

安倍前総理も舛添大臣も、完全な照合が無理なのは当初から分かっていた筈です。しかし正直に言えば国民の怒りは増し、政権を揺るがしかねないから「やります」と公約してしまった、これが真相でしょう。
公約というのは文字通り国民に対し公的に約束することですから、分かっていてウソをついたとなれば、有権者を騙したことになり「詐欺」です。豚肉や鶏肉を使って牛肉ですと販売する事と、何ら変りがありません。最近の流行り言葉にすれば「偽装」です。いや、政府の最高責任者がデタラメを言っていたわけですから、より悪質と言わざるを得ない。
もし安倍氏も舛添氏も、完全な照合が出来ると思っていたとしたら、これはもうオツムが弱いとしか言い様がありません。
総理だの大臣だのはおろか、国会議員としての資格も無い。自らの無能を恥じ、早々に議員を辞職すべきでしょう。

町村信孝官房長官は昨日の記者会見で、「最後の1人まで3月末までやるというわけではない」「選挙中だからある程度簡素化し、縮めて言ってしまった」などと釈明しました。
こういうのを、四字熟語で「三百代言」といいます。
オウム真理教の「ああ言えば上祐」や「船場吉兆」と同類ですね。

「詐欺」を認めるか、「無能」を恥じるのか、それは安倍氏と舛添氏が自身で判断することです。

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2007/12/11

「石原慎太郎」豹変ス

Ishihara9東京都の石原都知事は12月11日福田首相と会談し、東京都の地方法人2税のうち約3000億円分を財政力の弱い地方の自治体に回す政府・与党案について、条件付きで受け入れる考えを示しました。
石原知事は、元々法人2税の地方への委譲には強硬に反対していたのですが、東京オリンピックの招致に政府が協力するということなどの条件と引きかえに、態度を豹変したものです。

私は都市と地方との格差が拡大しつつある今、比較的財政に余裕のある自治体が、困窮している地方に税収の一部を譲渡することには賛成です。東京都さえ良ければ、他の自治体がどうなろうと構わないという考えは間違っている。
だからと言って、五輪招致と絡めて方針を変えるのは、あまりに姑息というしかありません。

東京でオリンピックを実現するという目的で、現在都内では学校や町内会などを通じて署名の呼びかけが行われています。
私は都民の一人ですが、オリンピックを東京で行うのは反対です。日本で再び五輪を開催するのは意義のあることだと思いますが、既に東京で一度やっているのですから、次回は東京以外の都市で行うべきと考えています。
福岡市が立候補した時、どうぞどうぞと快く譲るべきでした。

今春東京都知事選が行われましたが、この時の知事選の最大の焦点は、通称「石原銀行」と呼ばれている新銀行東京の膨大な赤字をどうするかにありました。
石原銀行は、11月の中間決算で赤字が936億円に達し、東京都が当初出資した1000億円をほぼ食いつぶしてしまいました。しかも再建のメドが立たず、今後も赤字は増え続けるという最悪の状況に陥っています。
中小企業を救済するという目的で設立したにも拘らず、中小企業への融資は52%にとどまり、しかも融資先が品川区と大田区に集中している。
何のことはない、三男石原宏高の地盤に公金をつぎ込んだという構図に見えてしまいます。
当の石原都知事は「進むも地獄、引くも地獄」などと、まるで他人事のような無責任な態度に終始しています。

この都知事選にとって最大の問題から都民の目をそらして、自らの再選の具にしたのが五輪招致でした。
自らの利益のためには、都民を犠牲にするのをいとわない石原慎太郎氏、エライ男を知事に選んでしまったものです。

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2007/12/10

「御手洗」さんでも水に流せない

Mitarai_fujio企業不祥事が相次いだ2007年だが、年末もおし迫ってから、大型工事にからみ鹿島やキャノンといったビッグネームが紙面を賑わす疑惑が明らかになった。
この件では毎日新聞が詳しく報じているので、以下その記事を参考にした。

キャノンは2003年以後、大分市東部の丘陵地帯にデジタルカメラ生産子会社「大分キヤノン」と、プリンター関連生産子会社「大分キヤノンマテリアル」の2工場を建設するなどの大規模プロジェクトを進めていて、その総額は1000億円にのぼる。
大分県が誘致に成功したのは、広瀬勝貞大分県知事が経済産業省事務次官時代から付き合いのあった大分県出身の御手洗冨士夫会長らに働き掛けたためとされている。

このプロジェクトにはもう一人重要な人物が登場している。大分市のコンサルタント会社「大光」大賀規久社長である。
大賀社長は以前から大型工事の仕切り役として知られていて、建設業者は工事を受注するために「大賀参り」を行っていた。
大賀社長は、キャノンの用地造成と2工場建設をスーパーゼネコン鹿島が受注できるよう営業し、受注が成功すれば受注額の約3%を「仲介手数料」として鹿島から受け取る契約を結んだ。この工場建設では当初これまたスーパーゼネコンである大林組が有力視されていたが、これを引っくり返したのだから、いかに大賀社長の力が大きかったか想像がつく。

大賀社長は又、実兄が御手洗会長と高校の同級生で自らも同窓であることなどから、御手洗会長とは親しい関係にあった。そのせいか、大賀社長の警備会社が両工場の警備を請け負っているほか、関連会社も含めてキヤノン関連の仕事を受注している。鹿島が絡む工事では、下請け業者を決めるなど強い影響力を示していたようである。

ともかく鹿島は受注に成功し、約束通り総額の3%にあたる30億円(ワオ!)を大賀社長の「大光」社に支払った。処が大光社はその収入を申告しなかったため、法人税法違反(脱税)などの疑いで東京国税局査察部の強制調査(査察)を受けたというのが、今回の疑惑である。
おまけに支払った鹿島も裏金を作っていたことが発覚し、重加算税を含め3億円が追徴課税されたと報じられている。
金額については報道各社により違いはあるが、数十億円単位の裏金作りが行われていたのは間違いなさそうだ。

コンサルタント会社が契約に基き口銭を得るのは当然のことであり、払う側も受け取る側も何も隠し立てする必要がない。
ではなぜ支払い側の鹿島も、受け取り側の大光も共に裏金を作ったり、税申告をしなかったりと、不自然な動きをしたのだろうか。
ここから先は、かつて建築関係の末端にいた事がある私の推測だが、恐らく30億円がまるまる大光に入ったわけではないのだろう。
大光を通じて、政治家や有力者などに一部が渡されていたのではなかろうか。
絶対に表に出せない金があった、だから裏金で処理するしかなかった。建設業界ではザラにある話で、そう珍しいことではない。
真相はその辺りではなかろうか。

この「大光」大賀社長を取り巻く人脈だが、同窓の御手洗冨士夫会長をはじめ、元警察官僚、元国税庁幹部、議員秘書らにも広がっているとされている。
建設のコンサルなどという仕事は人脈だけがメシの種だから当然だし、その綺羅星のごとき人脈こそが大光の強みだったのだろう。
1000億円という大型工事になれば、それだけお世話になる人も沢山おり、それなりの謝礼も必要になってくる。

財界の総本山である日経連会長の出身企業であるキャノンと建設業界の雄である鹿島、日本を代表する大企業の名前が登場した今回の疑惑、今後どこまで拡がっていくのか注目される。
いくら名前が御手洗さんでも、簡単に水に流すわけにも行くまい。

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2007/12/09

こんなものイラナイ「街の声」

Shinbashi_ekiTVのニュース番組などで、ある出来事を報道した後「街の声をきいてみました」と称して、街頭インタビューを紹介するのが一つのパターンになっていますが、あれってどういう意味があるんでしょうかね。
「ガソリン代が過去最高を記録しましたが」という質問に答えて「困りますね、何とかして欲しいです」。「年金の横領について、どう思われますか」「絶対に許せない」。確かにその通りでしょうが、報道する価値がどこにあるんでしょう。
仮に「ガソリン代はもっと高くして」とか、「年金横領はこれからも続けて」という声があったらニュース価値があるでしょうが、まあ放映されませんね。

私が勤めていた会社が一時期新橋駅の近くにありましたが、駅前広場では毎日のようにどこかのTVクルーが街頭インタビューを行っていました。沢山の人が待ち合わせで立っているので、意見を聞きやすいんです。現に各局のニュースの「街の声」では、必ずといって良いほど新橋駅前でのインタビューが写ります。
でも時々TV局の仕込み(サクラ)が配置されていますので、この場所での「街の声」は要注意です。

面白いのは、内容によってインタビューする場所が変わることで、先の新橋駅前は事件や芸能、スポーツなどの題材によく使われます。
これが政治や経済問題となると東京駅の丸の内側の通称三菱村とよばれる一帯か大手町、または日比谷などが選ばれています。
朝青龍だの亀田一家だのというと新橋、大連立だの円高だのというと丸の内や日比谷と、ちゃんと棲み分けがされているんですね。ここにも格差社会が存在します。
TV局としては、何も国民のナマの声を集めようなどとは露ほどにも考えていません。要は絵になっていて、局の方針に沿った「街の声」が集められば良いのです。

似ているものにアンケート「100人にききました」というのがあります。
以前ある作家が、売れない時期に「100人アンケート」を一人で作っていたと告白していましが、そんなものなのでしょうね。
あらかじめアンケート結果は決まっているのですから、一人でも作れるわけです。
街の声にしろ、アンケートにしろ、所詮は結論に対するお飾りでしかありません。

これとは少し違いますが、事件がおきて容疑者が捕まると、近隣の人に「どんな人でしたか」ときいて回る場面が写りますが、あれも意味が分からない。
TVの「水戸黄門」じゃあるまいし、外見からして悪人などという人は極めて少数で、ごく普通の人が凶悪な事件を起こすのが一般的です。顔に殺人鬼などと書いている人は先ずいません。
「この男、普段はごくごく普通の生活ぶりだったようです」などと解説されても、何の役にも立ちません。
以前、男が大便を容器につめて通行人の女性にかけるという事件がありましたが、犯人はごく普通のサラリーマンでした。近所の人がインタビューで、「そんな事をする人のようには見えなかったですよ」と言ってましたが、当たり前です。見るからに大便をかけそうな人間がいたら、そっちの方が恐い。

先日容疑者が捕まった香川県坂出市の殺人事件では、被害者の父親が犯人と名指しするような報道がありました。父親へのインタビューには明らかな悪意がこもっており、容疑が明らかになれば、そのまま犯人の映像として使えそうなカメラワークでした。
私は昔から思っていることですが、被害者の家族へのインタビューは、代表取材にすべきです。それでなくても、家族の方は警察から事情聴取されるなど、大きな精神的負担を負わされます。
家族の了解を得て、代表の記者が単独でインタビューし、これ以外の取材は自粛する、それで十分だと思います。

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2007/12/08

「死刑を執行させて頂く」とは面妖な

Hatoyama_kunio私がキライな言葉使いに「・・させて頂く」というのがあります。以前から芸能人が多用していたが、実に聞き苦しい。「お付き合いをさせて頂いております」だの「結婚の報告をさせて頂きました」だの、一体誰のさせて頂いたのかと、ついついツッコミを入れたくなります。
女房から「この度、妊娠をさせて頂きました」などと言われたら、亭主はビックリ仰天だぜ。
本人はへりくだった表現をしているつもりでしょうが、「します」「しました」で済むことを、どうしてもって回った言い方をするのか理解できません。

最近、この言い回しを政治家が多用するようになりました。これまた自らの責任を回避し、まるで他人事のような言い方に聞こえ、不快な思いをしています。
その極みが、昨日7日の衆院法務委員会での鳩山邦夫法相の次の発言です。
「・・・(執行命令書に)サインをさせていただいた。大きな心の痛みを感じるが、法に基づいて粛々と実行しなければいけないということで、逃げることのできない責務と思って執行させていただいた」というものです。
鳩山法相は、一体誰に向って「執行させて頂いた」のだろうか。

死刑は、刑法に次のように定められています。
第11条 死刑は、刑事施設内において、絞首して執行する。
2 死刑の言渡しを受けた者は、その執行に至るまで刑事施設に拘置する。
死刑の執行は、刑事訴訟法で次のように定められています。
第475条 死刑の執行は、法務大臣の命令による。
2 前項の命令は、判決確定の日から6箇月以内にこれをしなければならない。但し、(以下略)。

つまり死刑の執行は法務大臣の命令により行うもので、その命令に従って刑務官が刑務所内で執行します。
鳩山法相は、「執行命令書にサインして死刑を執行した」と答えるべきで、「執行させて頂く」ような性格の問題ではありません。
また、鳩山法相の発言の「法に基づいて粛々と実行しなければいけないということで、逃げることのできない責務と思って執行」ウンヌンという表現は、実際に死刑を執行する現場の刑務官が言われるなら分かりますが、法相の発言としては不適切でしょう。
鳩山氏の発言は、自らの真情を吐露するというよりは、単なる言い訳、責任回避としか聞こえません。

裁判によって確定した刑を執行するのは、行政の責任です。法務大臣はその最高責任者として、法に従って執行を命ずるだけのことです。もし、どうしてもイヤというなら、はなから法務大臣などに就任しなければ良い。それだけの話です。
鳩山法相の就任以来の発言は、自らは手を汚したくないという意図が感じられます。
やはりお坊ちゃまですかね。

死刑制度を存続させるか廃止するか、処刑方法として絞首刑が適正かどうかという議論は確かにあり、それはそれとして審議し、必要なら法律を改正すれば良い。
その事と、現在の法律に基き刑を執行するという事は全く別の問題です。
死刑の廃止を主張するあまり、法に基く刑の執行そのものを非難するがごとき言動は、厳に慎まなくてはなりません。
もし抗議するのであれば、死刑を確定した司法の判断に対して行うのが筋でしょう。

今回法務省は死刑の執行にあたり氏名を公表しましたが、これは評価できます。
むしろ秘密にしてきた従来のやり方がおかしいのであって、死刑制度に賛成するにせよ反対するにせよ、いずれにしろ情報公開が先決です。

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2007/12/06

防衛省「天下り」はワイロだ

現在捜査が進められている「防衛汚職」の鍵をにぎるものとして、秋山直紀氏が常勤理事を務めている「日米平和・文化交流協会」の存在がクローズアップされている。この協会には額賀財務相や久間元防衛相を始めとする防衛族議員と、三菱重工などの軍需関連企業や商社が参加していた。

下の表に、「日米平和・文化交流協会」に参加している主な会員企業16社が、過去6年間に防衛省(庁)から受注した金額と、各社に防衛省から天下りした人員を示す。企業名のうち、IHIエアロスペース社は石川島播磨重工の100%子会社である。
受注金額は2001-2006年の期間、天下りは2000年7月-2006年12月の期間で防衛相(庁)承認分を累計している。

【「日米平和・文化交流協会」主な会員企業の防衛省からの受注金額と天下り】

受注企業名

受注金額(億円)

天下り人数

三菱重工

16951

38

川崎重工

7935

18

三菱電機

6045

24

日本電機

4440

27

東芝

2671

14

石川島播磨重工

2640

17

富士通

1564

14

富士重工

1414

10

日立製作所

1151

14

伊藤忠商事

980

3

IHIエアロスペース

972

8

三菱商事

539

3

住友商事

273

3

山田洋行

226

4

神戸製鋼所

131

2

丸紅

47

2

この「日米平和・文化交流協会」に参加している主な会員企業16社の6年間の受注総額は約4兆8千億円にものぼり、防衛省が発注した装備品などの大部分を会員企業が占めていることがわかる。
また16社が防衛省から受け入れた天下りは合計201名に達している。

この結果から受注金額と天下りの間に相関関係があるのではないかと推定し、両者の相関係数を求めた。その結果、
防衛省からの受注金額と天下りの相関係数=0.87
となった。
統計学的には、相関係数が0.7を越えると強い相関があると判定される。0.87という数字は極めて強い相関関係があることを立証している。

このことは何を意味しているかというと、防衛省から民間企業への天下りは、その企業の受注額で一義的に決められているということだ。
因みに、上の表から天下り一人当たりの年間受注額を単純計算すると、およそ40億円/人となる。
受注金額40億円につき天下り一人を受け入れているのか、天下り一人受け入れると40億円分の発注があるのか、いずれにしろ天下った防衛省OBの人件費は防衛費に上乗せされ、私たちの税金から支払われているのである。
天下りが発注の見返りであれば、実質ワイロということだ。

もう一つ指摘しておきたいのは、防衛省から受注している主要企業と、防衛族議員や防衛省幹部が一同に会する協会というのは、実は官製談合の隠れミノではないかという疑いだ。
防衛予算の大枠と各社への配分が、この場で(もちろん正式の会議の後の非公式会談で)話し合われているのはないかという疑惑だ。序に天下りや政治献金の割り当ても。
その仕切り役が秋山直紀氏だと考えると、今回の一連の防衛汚職の真相が見えてくる。

その場合、守屋容疑者や山田洋行はスケープゴートにされているという可能性もある。
「悪い奴ほどよく眠る」の例えあり。
それだけ、この防衛汚職の闇は深いということだろうか。

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2007/12/05

流行語使っている人「どんだけぇ~」

You_can昨日昼にTV番組を見ていたら、2007年の「新語・流行語大賞」(「現代用語の基礎知識」選)が12月3日発表されたというニュースが流れて、授賞式のもようが写っていた。パンツ1丁の男だの、オカマみたいなのが出てきて、奇妙な声を張りあげていた。
すっかり気分が悪くなり、飯まで不味くなった。まるでお化け大会だ。ああいう映像は、食事時には避けて欲しいものだ。

1年の世相を反映した言葉を選ぶという趣旨だそうだが、今年選ばれたその新語・流行語は
「どげんかせんといかん」「ハミカミ王子」の二つが大賞で、以下トップテンは、「大食い」「消えた年金」「食品偽装」「そんなの関係ねぇ!」「鈍感力」「どんだけぇ~」「ネットカフェ難民」「猛暑日」となっている。
その年のキーワードといわゆる流行語がゴッチャになっているのだが、選ばれた流行語って本当に使われているのだろうか。
世情に疎いと言わればそれまでだが、上記10個の言葉が、それほど巷間で流行ったという記憶がない。

「ハニカミ王子」というのは知っているが、この「〇〇王子」という表現の元祖は「監禁王子」ではなかったろうか。あれ以後やたらに「王子」を冠する者が増えた。
そういう意味ではこの男の功績は大であり、石島泰剛被告に感謝状くらい送らねばならないだろう。

選ばれた言葉と該当者の関係に、無理があるのも目立つ。
「消えた年金」が舛添要一厚労相とあるが、それなら「消した年金」の間違いではないのか。年金記録は自然に消えたわけではなく、過誤あるいは意図的に消されたのだ。舛添大臣は完全な調査はできないとはっきり言明しているのだから、加害者側の立場だろう。
舛添要一氏を選んだのは諷刺というのであれば、「食品偽装」ではミートホープや吉兆の社長を表彰すべきだった。

それに肝心な人を忘れてはいませんか。
「防衛汚職」「過剰接待」「おねだり妻」で、守屋武昌・幸子ご夫妻に大賞を授与すべきだろう。
なんと言っても、今年最も話題をさらった人物はこの二人だ。協力者はもちろん山田洋行。賞品はゴルフ旅行なんてぇのはどうだろう。
今年の「新語・流行語大賞」は、一番の主役を欠いた感がある。

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2007/12/04

ベネズエラ改憲否決は賢明な選択

Chabesu11月2日、南米のベネズエラで大統領の再選制限廃止などを盛り込んだ憲法改正の是非を問う国民投票があり、チャベス大統領による改憲案が否決されました。
賛成が49.3%、反対が50.7%という僅差で、チャベス大統領は敗北を認めつつも、改革は今後も進めていくと宣言しました。

チャベス大統領は1999年の就任以来、国民の識字教育や病院建設など貧困層に手厚い政策を実施してきた。この結果、49%だった貧困層は30%にまで低下し、この面では確実に成果が上がっています。チャベス氏への熱狂的な支持の背景には、こうした実績があるのです。
しかし生活必需品の価格を低く抑えるなど統制経済の色も濃く、タマゴヤ牛乳などが採算が合わないという理由から生産されなくなり、市場で入手でき難いという事態が生まれています。

今春、中南米旅行でベネズエラを訪問しましたが、首都のカラカス空港から市の中心部にいたる住宅があまりに荒れ果てており、息をのみました。
同じツアーで訪問したコロンビアやエクアドルと、あまりに大きな違いに驚いたのです。
その時の情景を、私の別館ブログの旅行記では、次のように記しています。

「海岸に向う丘陵地帯に建っている住宅の殆んどが崩れかけていたり、窓ガラスが無かったり、荒んだ状態でした。
海岸線を走るバスの北側にはカリブ海が見えるのですが、反対側はかなりの角度の斜面になっており、その斜面に貼りつくように沢山の住宅が見えます。
よく見ると、窓ガラスの無い家があり、崩れかかった家があります。
所々に崖崩れや地すべりの後が残されているのも見えました。
ガイドの説明では、以前におきた大雨による災害で、沢山の犠牲者が出たのが、未だ完全に復旧していない名残りだということです。
住めなくなった家はそのまま放置され、そこには現在ホームレスの人たちが住んでいるということでした。
窓が無かったり、夕方になるのに灯りがついている家が少ないのは、そのためでしょう。
カラカス周辺での地すべり災害というのは何回か起きていますが、ガイドのいう沢山の犠牲者を出したというのなら、恐らくは1999年末に起きたものと推定されます。
既に7年以上経過しているのに、この状態は一体なんなんだろうと思わずにはいられません。
ベネズエラといえば、南米で最大の石油産出国であり、豊かな国というイメージがありました。
現に今回訪問した4カ国の中で、国民一人当たりのGDPはベネズエラが一番高く、コロンビアやエクアドルのおよそ2倍です。
加えて現大統領のチャべス氏は貧困層に手厚い福祉政策を進めていると聞いていて、さぞかし国民は豊かな暮らしをしているのではと予想していたのですが、目の前に見える姿はそれとは程遠いのです。
帰国してからネットで調べたところ、カラカス周辺一帯に斜面にはこうした住宅が立ち並んでいるとのことで、現地ではバリオとよばれているそうです。」

一部を見て、その国の全体を判断するのは早計とは思いますが、真実は細部に宿るということもあります。
今回の改憲案は
(1)大統領の任期を6年から7年に延長し再選を無制限にする
(2)中央銀行の政府管理
(3)非常事態宣言の簡素化
など、独裁色の強いものでした。
終身大統領制にもなりかねない憲法改正を否決したのは、ベネズエラ国民の賢明な選択だったと思います。

今回の改憲案否決が、チャベス大統領が今まで進めてきた社会主義的政策の否定を意味するわけではないでしょうが、大統領就任以来、連戦連勝を重ねてきたチャベス氏にとって、大きな曲がり角を迎えたのは間違いないでしょう。
マスコミなどへの言論統制を強めているとされるベネズエラですが、投票結果で僅差での否決ということからすれば、選挙そのものは公正が保たれたと言えるでしょう。

米国の新自由主義経済と対決し、反米左派の旗手として南米各国への影響力を強めてきたチャベス大統領が、今後どのように政権の舵取りをしていくのか、注目されます。

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2007/12/03

2007年My演芸大賞

Kyotaro5少し早めですが、今年のMy演芸大賞を発表します。
今年は特に抜きん出た高座にお目にかかれなかったので、大賞は該当なしとしました。しかし低調であったという意味ではありません。
選考には漏れましたが、この他に、柳家三三「不孝物」、三遊亭萬窓「胡椒のくやみ」、入船亭扇辰「野晒し」などの高座が、印象に残りました。

「優秀賞」には常連が並びましたが、瀧川鯉昇が初登場です。この人の「茶の湯」も結構で、極め付けと言われている三代目三遊亭金馬より上だと思います。独特のとぼけた味が実に良い。

今回は「技能賞」を新設し、短いネタだけど大いに楽しませてくれた高座をピックアップしてみました。
特に春風亭小柳枝の「青菜」は、静かな語り口の中に芸の確かさが感じられ、印象に残りました。近ごろ熱演タイプの高座が多いのですが、こうした落ち着きのある高座の方がより魅力的です。
三遊亭遊雀の高座復帰も嬉しいニュースでした。

「特別賞」は、文句無しに柳家喬太郎「牡丹燈籠」の通し公演です。
出来は万全とはいえなかったし、本人も決して満足はしていないでしょう。しかし人気の高いうちに、大ネタに果敢にチャレンジするという心意気を買います。
寄席ブームにあぐらをかいて、修行を怠っている噺家もいる中で、十分評価されることだと思います。

寄席ブーム、落語ブームの煽りで、人気番組のチケット入手がますます困難になってきています。
電話での前売りが10分で完売したり、インターネット予約で発売1分後に接続できた時は完売だったり、その反面完売だったはずの公演に空席が目立っていたりすると、割り切れない気分になります。
このままでは、古くからの落語ファンが離れていくのではないかと心配しています。
何か良い知恵はないものでしょうか。

【大 賞】
該当なし 
【優秀賞】
柳家喬太郎「三味線栗毛」1/10横浜にぎわい座
立川談春「木乃伊取り」3/2横浜にぎわい座
瀧川鯉昇「かぼちゃ屋」7/7国立演芸場
柳家さん喬「抜け雀」8/19鈴本演芸場
【技能賞】
柳亭市馬「片棒」6/10国立演芸場
春風亭小柳枝「青菜」7/7国立演芸場
橘家文左衛門「千早振る」7/15池袋演芸場ほか
三遊亭遊雀「初天神」8/7横浜にぎわい座
【特別賞】
柳家喬太郎「牡丹燈籠」通し公演 7/10,8/10横浜にぎわい座

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2007/12/01

イザというとき必ず「腰砕け」民主党

Nukaga民主党という政党は、普段はいかにも自民党と対決するようなポーズをとっていますが、イザというときには必ず腰砕けになる、実は自民党補完政党です。
今回もまた、全会一致の原則を破り額賀大臣の証人喚問を強行するという誤りをおかし、世論や他の政党からの批判で方向転換しました。
又かという思いで別に驚きませんが、この政党は一体いつまでこうした事を繰り返すのだろうか。

2006年に民主党は、いわゆる「偽メール問題」を起こしています。
ライブドアの元社長であった堀江貴文が、武部勤自民党幹事長(当時)の次男に、3000万円を振り込むよう指示したメールを出したと、民主党の永田寿康議員が国会で追及した事件です。
その後このメールは偽物と分かり、この時は前原代表の辞任と永田議員の辞職という結末を迎えたわけです。

2006年1月に「ライブドア事件」が起き、当時は戦後最大の疑獄事件に発展するだろうと言われていました。
堀江貴文の罪状は「有価証券報告書虚偽記載」という、いわゆる形式犯であり、上場企業なら一度や二度は身に覚えのある犯罪です。
ではなぜあの事件が騒がれたのかと云えば、事件の背景にライブドアの政財界ルートが存在したからで、これが明るみに出たら小泉政権を揺るがすと想定されていたからです。
大手マスコミ企業やプロ球団の買収を図っていたライブドアですから、政財界の大物がバックにいたと考えるのが自然です。
堀江はまた、前年の総選挙に事実上の自民党候補として出馬したおり、自民党有力議員とのつながりを十分窺わせるものでした。

しかしこの偽メール事件で、ライブドア事件の捜査は一変します。政財界ルートへの追求は不発に終わり、ライブドア社関係者らが起訴され、単なる経済事件として処理されました。
あの大騒ぎは、一体なんだったのでしょうか。
事件の煽りで株価が急落し、上場廃止にまで追い込まれたライブドア、大きな損失を受けた株主たちは、これでは検察を告発しなくてはならないでしょう。
ライブドア事件の捜査がウヤムヤに終わったのは、偏に偽メール事件のお陰であり、追求を免れた関係者たちは、民主党に足を向けて寝られない。

つい先日は、自民・民主の大連立構想が持ち上がり、これに一度は賛成した民主党小沢一郎代表は辞めるの辞めないのとドタバタ劇を演じたのは、記憶に新しい。
この大連立騒動により、テロ特措法の自衛隊の海上給油法案で窮地に陥っていた福田政権に手を差し伸べ、また自民党と民主党とは基本政策では一致していると云うことを世間に明らかにする結果となりました。
これで福田首相としては、給油法の成立に自信を得たと思われます。

そして今回の額賀大臣喚問要求の一人芝居です。
一番心配されるのが、やはり「防衛省接待汚職事件」へ波紋です。
過剰接待が明るみに出たのは守屋容疑者だけですが、守屋があそこまで防衛省(庁)内に君臨できたのも、歴代の首相や防衛大臣(長官)、防衛族議員らの後押しがあったればこそです。
この「証人喚問空振り」が、検察の政界ルート追及に暗い影を落としそうな気配が感じられます。
「偽メール事件」の二の舞にならぬよう祈りたい。

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