イザというとき必ず「腰砕け」民主党
民主党という政党は、普段はいかにも自民党と対決するようなポーズをとっていますが、イザというときには必ず腰砕けになる、実は自民党補完政党です。
今回もまた、全会一致の原則を破り額賀大臣の証人喚問を強行するという誤りをおかし、世論や他の政党からの批判で方向転換しました。
又かという思いで別に驚きませんが、この政党は一体いつまでこうした事を繰り返すのだろうか。
2006年に民主党は、いわゆる「偽メール問題」を起こしています。
ライブドアの元社長であった堀江貴文が、武部勤自民党幹事長(当時)の次男に、3000万円を振り込むよう指示したメールを出したと、民主党の永田寿康議員が国会で追及した事件です。
その後このメールは偽物と分かり、この時は前原代表の辞任と永田議員の辞職という結末を迎えたわけです。
2006年1月に「ライブドア事件」が起き、当時は戦後最大の疑獄事件に発展するだろうと言われていました。
堀江貴文の罪状は「有価証券報告書虚偽記載」という、いわゆる形式犯であり、上場企業なら一度や二度は身に覚えのある犯罪です。
ではなぜあの事件が騒がれたのかと云えば、事件の背景にライブドアの政財界ルートが存在したからで、これが明るみに出たら小泉政権を揺るがすと想定されていたからです。
大手マスコミ企業やプロ球団の買収を図っていたライブドアですから、政財界の大物がバックにいたと考えるのが自然です。
堀江はまた、前年の総選挙に事実上の自民党候補として出馬したおり、自民党有力議員とのつながりを十分窺わせるものでした。
しかしこの偽メール事件で、ライブドア事件の捜査は一変します。政財界ルートへの追求は不発に終わり、ライブドア社関係者らが起訴され、単なる経済事件として処理されました。
あの大騒ぎは、一体なんだったのでしょうか。
事件の煽りで株価が急落し、上場廃止にまで追い込まれたライブドア、大きな損失を受けた株主たちは、これでは検察を告発しなくてはならないでしょう。
ライブドア事件の捜査がウヤムヤに終わったのは、偏に偽メール事件のお陰であり、追求を免れた関係者たちは、民主党に足を向けて寝られない。
つい先日は、自民・民主の大連立構想が持ち上がり、これに一度は賛成した民主党小沢一郎代表は辞めるの辞めないのとドタバタ劇を演じたのは、記憶に新しい。
この大連立騒動により、テロ特措法の自衛隊の海上給油法案で窮地に陥っていた福田政権に手を差し伸べ、また自民党と民主党とは基本政策では一致していると云うことを世間に明らかにする結果となりました。
これで福田首相としては、給油法の成立に自信を得たと思われます。
そして今回の額賀大臣喚問要求の一人芝居です。
一番心配されるのが、やはり「防衛省接待汚職事件」へ波紋です。
過剰接待が明るみに出たのは守屋容疑者だけですが、守屋があそこまで防衛省(庁)内に君臨できたのも、歴代の首相や防衛大臣(長官)、防衛族議員らの後押しがあったればこそです。
この「証人喚問空振り」が、検察の政界ルート追及に暗い影を落としそうな気配が感じられます。
「偽メール事件」の二の舞にならぬよう祈りたい。
« 防衛汚職事件の核心をそらす「おねだり妻」主役説 | トップページ | 2007年My演芸大賞 »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 誰がカダフィを殺したのか(2023.09.19)
- 日本は身の丈に合った海外支援を(2023.09.10)
- でんでん総理大臣(2023.08.25)
- 何をトチ狂ったか、ゼレンスキー(2023.07.15)
- ウクライナはNATO加盟できないだろう(2023.07.13)
コメント