桑田選手に見るヒーロー像の変貌
大リーグに挑戦していた桑田真澄選手が引退を発表したニュースは、各メディアで大きく扱われた。引退についての街の声では、「もっと続けて欲しかった」「挑戦する姿に励まされた」「巨人の時代からファンだった」など賞賛の声に溢れていた。いつの間にか、桑田投手は中年の星になっていたのである。
ジャイアンツの現役時代、特にエースとして活躍していた時代の桑田は、常にダーティなイメージがつきまとっていた。江川卓と同様に、入団の経緯からバッシングを受け、「投げる不動産屋」とか「投げる借金王」などと呼ばれ、漫画やイラストでは三白眼に多数の黒子という姿が描かれていた。
巨人では永年エースとして活躍し、通算で173勝をあげ、MVP、沢村賞など数々のタイトルと獲得しながらも、他のスター選手のような高い人気は得られなかった。その時代を知る者としては、昨今の桑田への賞賛は、苦笑するしかない。
いつの時点から、桑田は「偉い人」に分類されたのだろうか。
野球選手に限らず、いわゆる有名人に対する世間の評価など、所詮はイメージでしかない。本当の姿は家族や周辺の近しい人しか知らないわけで、世間は作られたイメージで判断しているわけだ。だから状況が変われば、評価も180度変化するのである。
この分でいけば10年後には、朝青龍は相撲史上に残る大横綱になっているかも知れないし、亀田が伝説のチャンピオン扱いされている可能性だってある。
本人に全く関係ないところで、持ち上げられたり落とされたり、付和雷同型のネット社会はそれを更に増幅している。情報化社会になって、却って本質が見失われる傾向が強まったのではなかろうか。
桑田選手の引退の記者会見の映像をみながら、ふと考えてしまった。
閑話休題。
いよいよ今日からプロ野球のセ・リーグが開幕する。今年の阪神タイガースだが、評論家などの下馬評では3位との予想が大勢を占めている。
この予想は恐らく外れて、今年こそ優勝だろう。
世間の人は知らないだろうが、阪神には育成枠に3人の「秘密兵器」が隠されていて、彼らがある日突然支配下登録され、一軍で大活躍するのだ。
名前は誰かって? 「秘密」だから言えません。
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