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2008/03/22

「産経」の提灯持ち記事

Bush9【バース党独裁、スンニ派主流のフセイン政権は湾岸戦争で敗退後も国連安全保障理事会の度重なる決議を無視し、大量破壊兵器の廃棄検証義務を履行しなかった。フセイン政権の化学兵器による国内クルド人の5000人虐殺(88年)も取りざたされていた。前述の米軍報告書も、フセイン政権が体制維持のために自爆テロなどの訓練を行い、国内外のテロ活動を支援したと明記している。
何よりおぞましいのは、自分に逆らう政治家を名指しし、直ちに銃殺刑を執行するようなサダム・フセインの恐怖政治である。このような独裁者と無法国家の打倒に意味がなかったとはいえない。】

引用した記事はアメリカの新聞ではありません。レッキとした日本の新聞、アメリカの「幇間(おタイコ)」産経新聞の、イラク開戦5周年に関する主張の一部です。
「世界の平和を守る」ために戦うアメリカですか。ウルトラマンじゃあるまいし。今時こんなことを信じているノー天気ぶり。ブッシュ大統領が読めば泣いて喜び、ネオコンが裸足で駆け出しそうな論評です。

世界的に見れば、反対勢力を弾圧して、強圧的な政治体制をしいている国など、掃いて捨てるほどあります。中東諸国を見ても、アメリカの友好国サウディ・アラビアなど独裁の最たるものだし、いわゆる国際テロ組織のメンバーもこの国の出身者が多いのは、周知の通りです。
核兵器の保有を宣言し、しかも日本やアメリカを標的にしていると公言していた北朝鮮に、なぜアメリカは手を差しのべたのでしょう。
なぜイラク戦争だったんでしょうか。
理由はただ一つ、イラク戦争がアメリカの国益にかなうから、それだけです。

今も昔も、戦争の目的は資源の獲得であり、「大義」などというのはどうにでもこじつけられます。
開戦以来5年間で、イラク国民の死者はおよそ9万人とされていますが、これは正確な数字とは言えず、実際の被害はこの数字を大幅に上回ると推定されます。過去の戦争でも、やられた側の被害というのは、その時点では完全に把握できないからです。日本だって原爆を落とされた直後は、「被害軽微」でした。
米兵の死者は約4千人、こちらの方は正確な数でしょう。イラクに派遣される前の軍事訓練で、「その女を殺せ、その子どもを殺せ、殺せ、殺せ、全員殺せ!」を叫ばされ、遠い戦地に赴いて死んでいった米国の若者もまた犠牲者といえるでしょう。
産経新聞の主張で、フセイン政権がクルド人5千人を殺害したと非難していますが、それならブッシュ政権がイラク国民を9万人殺したことは正当化されるのでしょうか。

産経新聞が主張する「独裁者と無法国家の打倒」が事実であれば、イラクはさぞかし平和で民主的な国になった筈なんですが。
事実は宗派間の対立が激化し、お互いが報復のための殺戮をし合うという最悪な事態に陥っています。
さらに、犬猿の仲であった隣国のイランと関係が修復され、遂にはイランのアフマディネジャド大統領がイラクを訪問するまでになりました。ブッシュさん、「悪の枢軸」同士が手を結びそうですよ。

産経新聞へ、アメリカの提灯持ちもいい加減にしたらどうですか。

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