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2008/03/30

通勤電車の中の「奇人・変人・暴人」

Tsuukin_densha_2サラリーマン時代、およそ40年間戦車通勤をしていましたので、往き帰りに様々な変わった人物に出会いました。さすがに朝の時間帯は滅多にいないですが、帰りの電車で奇人・変人を見かけました。
【股旅オジサン】回し合羽の三度笠、腰には長脇差を落とし差しという中年男です。最初はチンドン屋かと思うのですが、洋服を着ているしカツラも被っていません。何より片手にテープレコーダーを持って、ずっと股旅演歌を流しているのが特徴的です。何度か見たので、股旅マニアなのでしょう。
車内でもテープを流し続けるので、かなりウルサイのが欠点ですが、なにせ向こうは刀を持っているので誰も注意しません。苦笑しながら眺めているだけで、車内の空気が和むという効果がありました。
【キリストおばさん】未だ電車にエアコンが付いていなかった真夏の頃、車内の窓は全部開けたままです。始発駅から乗ると、60歳過ぎと見られる女性が乗り込んできて。その車両の窓を片っ端から閉め出しました。最初は呆気にとられていましたが、その内一人の男性客が「暑いんだから窓を閉めるなよ」と注意したところ、「あなた、そんなこと言うとキリスト様に叱られますよ」と一喝されてしまいました。キリストに叱られるのはチョット困るので、皆さん汗をかきながら大人しくしていました。
そのうちシートに正座し、カバンの中から聖書のようなものを取り出して、賛美歌を歌い出しました。もうこうなると、誰も手がつけられません。ただただ敬虔な気持ちで拝聴するだけでした。
【独白オジサン】朝の通勤時に、車内で大きな声で喋っている中年の男の人がいて、誰かと会話しているのかと思ったら、これが一人なんです。背広にネクタイ、膝にカバンを抱えていましたのでサラリーマンなのでしょう。独り言なら未だ良いのですが、架空の誰かとずっと会話しているので、気味が悪かったのです。もし会社員なら、どんな仕事に就いているんでしょうね。
【はるみオバサン】終電での乗り換え駅で連絡が悪く、待ち合わせに20分間以上かかっていました。その当時毎回のように出会う中年女性がいまして、反対側のホームで都はるみの「好きになった人」を歌うのです。恐らく水商売の人だと思います。決して美声ではありませんが、ホームの端から端まで踊りながら大声で歌うのですから、もうサービス満点です。1曲終わる度に、こちら側のホームで待っている乗客が一斉に拍手すると、何回でもアンコールを繰り返します。退屈しのぎにはモッテコイでした。
【ターンお兄さん】車内で乗客をかき分けて、車両の中を移動する人を見かけますが、この若い男性は変わっていて、車両の端に着くと、クルリと向きを変え、逆方向に戻ってきて、これを何回も繰り返すのです。最初は皆、訝しげに見ていましたが、その若者の顔が真っ青で長髪、目が泳いでいましたので、黙って見送っていました。
【車掌オジサン】ドアの近くで進行方向に向って立ち、車掌の車内放送を真似てしゃべり続ける男性です。次の停車駅の案内やら、「本日は雨のため傘のお忘れ物が多くなっています」とか、発車近くなれば「駆け込み乗車はお止め下さい」と注意があります。「発車いたします、次の停車駅は〇〇、〇〇」が駅名を間違えず、実にタイミング良く案内されます。少々うるさいことを除けば、なかなか便利でした。
【ガイド車掌】こちらは出張で乗った東海道新幹線の本物の車掌さんです。車内放送で沿線のガイドをしてくれるのですが、読書したり居眠りしたりしていると、これが邪魔なんですね。「ただ今右手に富士山が見えております」なんて言われなくたって、ちゃんと分りますよ。傑作だったのは関が原付近を通過している時、「戦国時代この関が原で徳川家康と豊臣秀吉による天下分け目の合戦が行われました」の説明があり、何だかヘンだなと思っていたら数分後に「先ほど・・・・・・・・と申し上げたのは誤りで、徳川家康と石田三成が決戦を行ったと訂正します」との訂正放送がありました。車掌さんとしてはサービスでしていたのでしょうが、あまり評判が良くなかったのか、その後一度も沿線ガイドに当たりません。

世の中には変わった人がいるもので、この程度であれば、面白いエピソードで片付けられますが、中には車内暴力に行き会った経験もあります。こちらは笑ってすまされない出来事です。

【暴力オジサン】目の前に止まった車両がガラガラだったので、ラッキーとばかり乗り込んだら、床に血を流した男性が倒れていて、その傍の座席に一人の男が座っていました。額から頬にかけて傷跡があり、よく漫画などでは見かけますが、実際にそういう人相の人を見たのは初めてでした。そのうち「オレは人を殺すことなんぞ何でもねえんだ」と語り始めたのですが、車内はその二人以外に乗っていたのは、私一人。車両が空いているワケです。
こういう時の人間の心理というのは、我ながら不思議なもので、別の車両に行けば良いものを、身体が固まって動かないのです。とにかく次の駅に着いたら降りて、駅員に連絡しようと思い、じっとそのまま座っていました。たかだか2分間位の時間なのに、とてつもなく長く感じました。ようやく次の駅に着いたら、前に誰かが連絡していたのでしょう、数名の警官と駅員が乗り込んできて、その男と倒れていた男性を連れ出していきました。あれは恐かったですね。

車内暴力ではこの他に、目の前で男が拳で、列車のドアの窓ガラスを割ったのを見たことがあります。ガラスの破片が飛び散り、あの時も恐い思いをしました。
ニュースなどで、「車内暴力に乗客は見て見ぬふり」などと書かれていますが、実際にそうした場面に立ち会うと、あの男らに立ち向かうのは命がけだなと思います。
もし立ち向かって怪我をしたり、場合によっては命を奪われたら、誰が補償してくれるのでしょうか。あるいは相手を負傷させた場合、免責が法律上定められているのでしょうか。
そうした法的な整備がないままに、乗客に制止を求めるのは、余りに酷だと私は思います。

幸い痴漢にだけは、一度もあっていません。
当たり前か。

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