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2008/03/01

沖縄米兵少女暴行事件の「薮の中」

<お断り>
ここ数日この記事に対するアクセスが急増しているようだ。
おそらく12月1日に一川防衛大臣が国会で、1995年に沖縄で起きたアメリカ兵による少女暴行事件について聞かれ、「詳細には知らない」などと答弁したことに関連したものと思われる。
しかし以下の記事は、上記の問題となっている事件とは無関係の2008年に起きた別の事件を取り扱っている。
その点、混同されぬようご注意願いたい。
(2011/12/2 追記)

お気付きの方もおられるでしょうが、当ブログでは2月に起きた沖縄県の米兵による少女暴行事件について、これまで一切触れずにきました。
この理由は事件の経緯に疑問があり、先ず事実を確認する事が先決と判断したからです。
以下に事件の第一報を、産経ニュースより引用します。

沖縄県警沖縄署は2月11日、中学3年の少女(14)を暴行したとして、強姦の疑いで米海兵隊キャンプコートニー所属の2等軍曹、タイロン・ハドナット容疑者(38)=同県北中城村島袋=を逮捕した。「押し倒したりキスしたりしたが、暴行していない」と容疑を否認している。
調べによると、ハドナット容疑者は10日午後10時半ごろ、同県北谷町北前の公園前路上に止めた車の中で少女に暴行した疑い。
同署によると、ハドナット容疑者は同8時半ごろ、沖縄市の繁華街で、アイスクリーム店から出てきた3人連れの少女たちに声を掛け、5分ほど会話した。うち1人の少女が自宅へ送ってもらえると思いバイクに同乗したが、基地外の容疑者宅へ連れて行かれ、キスやわいせつな行為を迫られた。
怖くなって泣きだした少女を、ハドナット容疑者は「家に送ってあげる」と車で連れ出した後、車内で暴行したという。
途中、心配した友人が何度も少女に電話したところ、「助けて」と短く答えて電話が切れたため、午後10時20分ごろ沖縄署へ通報。同署が行方を捜していた。少女は車を降りた後、友人の母親に電話し、現場近くで署員に保護された。
少女の話から、署員が自宅前で車の中にいたハドナット容疑者を発見、任意同行を求め、11日未明に緊急逮捕した。
(2008.2.11 11:26 産経ニュース)

この記事を読んで、私が不自然だと感じたのは次の点です。
①米兵が一度自宅へ連れて行ってから、その後車内で強姦したことになっているが、自宅を見せれば被害者が覚えていて、後で捕まることは予測できたと思われること。
②米兵が容疑を否認していたこと(検査すれば真偽が分かる)。
③少女が車を降りた後も、米兵がそのまま車中にいたこと。
総じて言えることは、容疑者である米兵に一貫して罪の意識が無いことです。
今後の取調べと捜査により、まず事実を確認することが先と考えたわけです。

この事件は、2月29日那覇地検が、米海兵隊のタイロン・ハドナット2等軍曹を不起訴処分とし、釈放しました。被害者の中学生が告訴を取り下げたためとされています。
記者会見した那覇地検の山舗弥一郎検事正は、「被害を受けた中学生が『もう、そっとしてほしい』と思っている。親告罪以外の罪を適用して起訴することも、被害者の感情を考えれば適当ではないと判断した」と述べています。

告訴取り下げは、米軍や警察、検察などの圧力というのは考え難いので、被害者本人あるいは家族の意向であろうと思われます。
今回の不起訴で心配なのは、被害者への非難と中傷が激しくなると予想されることです。
しかし容疑者とされた米兵は「押し倒したりキスしたりした」したことは認めており、少女が何らかの被害にあったことは事実でしょう。
未だ事実が明らかになっていない段階ですから、被害者に対して二次被害を与えるような言動は、慎むべきです。

今後この事件は、米軍当局が捜査を行うことになっています。
今回の米兵釈放に関して、米大使館のマークス報道官は29日夜、「釈放されたにせよ、極めて遺憾な事件だと受け止めている。日本側が優先的な裁判管轄権を行使しないのであれば、米軍当局が証拠を再検討したうえで独自の捜査を継続し、今後の対応を決める」と述べました。
今後は米軍として、軍法会議などを視野に捜査する考えを示したものと解釈されます。

アメリカ側が公正な捜査(註)を進め、事件の真相が明らかになることを希望します。
(註)
昨年11月に、米軍岩国基地の海兵隊員4名が、日本人女性を集団で強姦したとされる事件があった。この事件、被害者の女性の証言がアイマイだということで、広島地検は不起訴処分とした。
処がこの4人について米軍が、統一軍事裁判法違反の罪で訴追していることが判明した。
2月14日に岩国基地内で行われた予備審問では、被害を訴えている女性が証人に立ち、時おり涙を流し声を震わせながら「四人に暴行された」と訴えたと報じられている。
もしこの事件で、米軍が軍法会議にかけることを正式に決めた場合、日本の検察と判断が分かれることになる。

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» 沖縄米兵少女暴行事件・・・告発の行方 [比企の丘から]
2月11日に沖縄市で起きた米兵による少女暴行事件、被害者少女の告訴取り下げにより2月29日拘束されていた米兵釈放という結末となりました。 この破廉恥な犯罪は被害者の親告罪ですから不起訴ということになります。 ことは2月11日沖縄市胡屋交差点の沖縄ミュージックタウンの前から始まったようです。沖縄ミュージックタウン・・・広さ1.18ha。市街地再開発事業として2007年オープンのミュージック市場、商業地域、住宅地域の複合タウンです。沖縄の少女たちにとって東京で言えば渋谷の「マルキュー」のあたりのような... [続きを読む]

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