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2008/04/28

カード社会は「国民監視社会」だ

自動販売機でたばこを購入するために必要となる成人識別ICカード「taspo(タスポ)」が、いよいよこの5月から順次全国的に稼働する。
taspoカードは下記のようなデザインになっていて、本人の写真も表示される。して見ると、やがて対面販売でもこのカードの提示が義務づけるつもりなのだろう。
Taspo_card

Taspo

なんとも窮屈な世の中になり始めたものだ。
日本がいつの間にか年間3万人という自殺大国になってしまったり、75歳以上の年寄りは早く死ねという制度を作ったり、そういう問題は放置しておきながら、こういう事だけは迅速なのだからイヤになる。

これで味をしめると、これから次々に成人(又は18歳以上)識別カードが制度化されるんだろうね。
アルコール:「nomeru」カード
映画:「modaeru」カード
AV&DVD:「nukeru」カード
パチンコ:「moukaru」カード
風俗:「mikosuri-han」カード
なんて色々なカードが氾濫し、外出する時は、常に何十種類ものカードを持ち歩かなくてはいけなくなるだろう。

「お飲み物、なんにいたしましょう?」
「そうだな、今日はやたら暑かったから、取り敢えずビールといこう。」
「それでは”nomeru”カードを拝見します。」
「なんだ、そりゃ?」
「お客様が成人かどうかの確認ですが。」
「バカ言え。オレは今年70だぞ。見りゃあ分るだろうが。」
「でも規則でございますから。どれどれ、あのー、写真とご本人とは似ていませんが。」
「写真は30年前のものだ。オレのものに間違いはないんだから、早く確認してこいよ。」
「ハイ、カードをお返しします。」
「あれ、ビールはどうした?」
「実はただ今、全国酒販組合のシステムトラブルで、お客様の確認ができません。取り敢えずウーロン茶かオレンジジュースならお出しできますが。」
「ダメだ、こりゃ。」

カード社会というのは実は「監視社会」でもあり、本当はこれが一番恐い。カードを使うたびに、アナタが何月何日何時何分何秒に、どこで、何を買ったかが全て記録されてしまう。ポイントを餌にして、スーパーやデパートが買い物カードを発行しているが、アナタの買い物の動向が全て把握されてしまう。クレジットカードも同じだ。
電車のプリペイドカードや航空機のマイレージカードにより、アナタの移動の軌跡は全て記録されてしまう。
駅や商店街、幹線道路などに付けられている監視カメラで、あなたの姿は日々記録されている。
個人情報保護などと言っておきながら、実は全ての個人情報が丸裸にされている社会でもある。カード社会によって、アナタの動きはリアルタイムで記録され続けているのだ。

私は、以前は銀行のカードしか持たないことにしていた。別に悪い事を企むつもりは毛頭ないが、どこかの誰かから、日々私の行動を記録されるのがイヤだったからだ。クレジットカードも作らない主義だったが、米国に旅行に行くときに、クレジットカードが無いとホテルの予約が取れないと言われ、やむなく取得した。その他のカードは今も一切作らない。
「国民総背番号制度」などというと、直ぐにプライバシーが持ち出されるが、そういう人々が各種カードを平気で使っているのが、不思議でならない。

安易なカードの導入は、やがて国民監視社会に道を開きかねない。何でもかんでも認証カードが要求される社会なんて、息苦しくてショウガナイ。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。TBさせていただきました。
いよいよ5月から、北海道や九州地方などで、自動販売機でたばこを購入するために必要となる成人識別ICカード「taspo(タスポ)」が稼働します。北海道・東北・中国・四国・九州地方では、あさって以降は、成人識別ICカードがないと自動販売機でたばこは買えません。
たばこの成人識別に味をしめて、今後、アルコール飲料類を買うときやパチンコ店に入店するときなどに、成人または年齢識別のためのカードが制度化されると予想しているようです。
やがて“国民監視社会”になりかねないとおっしゃっておりますが、青少年の健全育成のためやむを得ないことでしょうか?
それだけではありません。ゲームセンターのメダルゲームにも、taspoのように非接触型ICカードによる年齢識別が導入されるのではと考えました。
詳しくは、TB先の記事をご覧ください。

STATION-K様
コメント有難うございます。
弊記事にTBがあり、貴方の主張を拝見しました所、小生とは180度異なる見解をお持ちのようです。
今回お寄せ頂いたコメントについて、若干の補足を述べたいと思います。
未成年だからあれもこれも駄目として禁止をしていくと、さてその矛先はどこに向かうのでしょうか。小生自身の青春期を振り返っても、微かな戦慄さえ覚えます。
青少年健全育成のためには、国民監視社会になっても止むを得ないという考えには反対です。治安優先の名の下で、旧東ドイツのような住民相互監視体制や、旧ソ連や現在の北朝鮮に代表されるような国民監視の警察国家になるのを何より恐れています。
気障な言い方になりますが、自由か死かと問われれば、小生は自由を採ります。

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