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2008/06/18

反日に舵を切った台湾政府

Photo今更ながら日本のマスコミや政治家というのは、どうしてこうノーテンキなのだろう。年明けからごく最近に至るまで、米国民主党の大統領候補指名争いだけが大きく扱われ、3月に行われた台湾の総統選挙についてあまり関心が向けられなかった。オバマかヒラリーか、私たち国民の生活にはなんの関係も無いことだ。しかし台湾の政権交代は、日本の安全に直接係わることだった。

この件で、当ブログの3月25日付の記事で、次のように書いている。
「3月22日に台湾の総統選挙が行われた。私はこの選挙には大きな関心があった。オバマかヒラリーかということより、こちらの選挙の方がよほど重要だったと思う。
結果は国民党が勝利し、8年ぶりに政権に復帰した。
中国の内戦に破れ、大陸から逃れてきた蒋介石ら国民党が勝手に政府を作り、銃剣で台湾人を支配してきた歴史をふりかえると、民主化に逆行するのではなかろうかという危惧を持っている。国民党はルーツからして親中国であり、総統に選ばれた馬英九氏が選挙中、チベット暴動での当局による鎮圧を「横暴」と非難したり、北京五輪ボイコットの可能性にも言及したが、所詮は選挙用のポーズだったのではなかろうか。
民進党の下野により、少なくとも台湾が独立国として国連に加盟する道は、大きく遠のいたことだけは確かだろう。この点はとても残念に思っている。」

この記事を書いた動機は、当時、国民党政権が生まれても対日政策には殆んど影響がないと、日本政府もマスコミは揃ってタカをくくっていた。
果たせるかな、国民党政権は一方で中国との和解を進めながら、6月10日に起きた尖閣諸島沖の領有権対立のある海域で、台湾の漁船が日本の巡視船と接触して沈没した件に関し、台湾政府はかつてなく強硬な態度を示している。東京の駐日代表処の代表を召還し、事故に抗議する目的で台湾の巡視船が日本の領海に入ったり、軍艦の派遣まで口にし始めている。それに呼応するかのように、台北では市民の抗議行動が行われた。

この件では日本の海上保安庁の不手際もあった。当初は台湾の漁船に一方的な過失があったと発表したが、その後日本の巡視船側にも落ち度があったことを認めている。国際間の問題で、こうした誤った情報を流していた海上保安庁幹部に対して、日本政府は厳正な処分をすべきだろう。

それにしても、この問題での台湾政府の対応は異常である。対日関係の断交や軍事行動まで論じられているのは穏やかではない。
台湾国民の反中国感情は根強い。馬英九国民党政権は中国への接近政策を進めるためには、国民の間に反日感情を煽る必要がある。今回の一連の対応はその反映だろう。
アジア諸国の中でも、台湾人は元々親日感情が強い。国民党政権の本質を見誤り、甘く考えていたツケが今回ってきている。

昨年秋に台湾は国連加盟を目指し、国民投票を準備していた。処が、アメリカ政府がこれに反対し、国民投票を行う事にも反対した。日本政府も米国に追随して国連加盟には反対の立場をとった。
この件について、当ブログの昨年9月7日付の記事で、こう記している。
「我が国の外交政策は、一から十までアメリカの顔色を窺って、それに追随している。
外国との関係は、それぞれ歴史的経過があり、独自の判断があってしかるべきだ。
台湾は、東南アジアで最も親日的な国民性を持っている国だ。そうした関係は大事にしなくてはならない。
かつての宗主国の責任においても、台湾国民の「自決権」を尊重する必要があるだろう。」
結局今年3月に投票が行われたが賛成が過半数に達せず、加盟申請は見送られ、同時に馬英九政権が誕生したのはご存知の通り。

政治のプロより、私のようなド素人の観測の方が当を得ていたということでは困るのだ。

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