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2008/08/26

華美リンピックから地味リンピックへ

一昨日で北京オリンピックが終わったが、国威発揚と商業化がますます露骨になったと言える。もはやオリンピックはスポーツ競技大会というよりは、政治ショーの場と化した感がある。
何も中国だけのことではない。東京オリンピックの誘致についても、元々は石原都知事が進めてきた新銀行東京の乱脈経営による公金食いつぶしを覆い隠すために言い出したのだ。そういう意味からすれば、東京オリンピックも政治の道具として使われている。

大会前の聖火リレーで、チベット弾圧への抗議として聖火リレーを妨害する事件があったが、この中心となった国境なき記者団は、アメリカ政府が設立した全米民主主義基金と自由キューバセンターから資金提供を受けていた。何のことは無い、スポンサー向けの茶番劇だったわけだ。

ショーアップは同時に莫大な費用を要することとなる。資金集めのためにはスポンサー企業が必要だ。
水泳競技で、スピード社の水着を着用するかどうかでさえ、スポンサー企業にお伺いを立てねばならない。メダルを獲得して選手がインタビューを受けるとき、スポンサー企業の製品やマークを一生懸命カメラに向けている姿は、毎度お馴染の光景だ。

金が集まるところには、必ず利権が生まれる。オリンピック招致のために、候補となる国が使う費用とマンパワーは莫大なもので、これらは無駄としか言いようがない。
ウチでやりたいという国があれば、さあどうぞと譲れば済むことではないか。

オリンピックは国際スポーツ大会であり、それ以上でもそれ以下でもない。それなら純粋なスポーツ競技大会の姿にして、見世物的な要素は排除し、費用も出来るだけ節減すれば、もっとマトモな姿に戻れるのではないだろうか。

そこで、いくつか改善策を提案してみたい。
1. 聖火リレーはやめる。
聖火リレーを五輪の伝統行事と思われている向きもあるが、元々は1936年に開催されたベルリンオリンピックで、ナチスドイツが国威発揚の演出として始めたものだ。もういい加減にやめたらどうか。
2. 開会式や閉会式は選手の入場行進だけにする。
オリンピックの主役は選手であり、スポーツ競技大会らしくシンプルに、選手の入場行進だけで良い。
余計な演出をするから、口パクだのCG合成画像だのが出てくる。
3, 選手は全員、選手村で生活する。
全員が選手村で共同生活することも、競技大会の一部だ。外部のホテル住まいが必要だという競技や選手は、オリンピックに参加しなければ良い。
4. 競技種目の削減
私はプロ野球のファンだが、以前から野球をオリンピック種目とすることには反対だった。野球やサッカー、テニスのように単独でプロスポーツとして国際競技が定期的に行われている競技については、敢えてオリンピックに参加する意味がないのでは。
どうしても五輪種目に入れたいなら、アマチュア選手だけが参加できるようにすべきだろう。
それからこれは私見であるが、スポーツというのは一番速く走る人、一番高く跳べる人、一番遠くに飛ばせる人、一番重いものを持ち上げる人、一番強い人が勝つ、そういうものではなかろうか。選手の演技を第三者が採点して順位を決めるというのは、スポーツと言えるのだろうかという疑問を持っている。
子供の軽業みたいな競技をやるから、年齢詐称問題などが起きるのだ。

近代オリンピックが始まった頃と比べると、現在のスポーツをとりまく環境は激変している。様々な国際競技大会が定期的に開かれているし、日常的な国際交流も行われている。
その中でオリンピック本来の在り方を、もう一度検証してみたらいかがだろうか。

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コメント

■ベルリンオリンピックの後にナチス第三帝国は滅亡-北京オリンピックは、共産中国の壮大なレクイエムの序曲か?

こんにちは。北京オリンピック閉会しましたね。しかし、中国ではさまざまな問題があるのに、結局放置された状態にあります。私は、今後なんらかの改善がない限り、共産中国は10年後には崩壊していると思います。私のブログでは、ベルリン・オリンピックと北京オリンピックの比較など行ってみました。ベルリン・オリンピックは終生美を追求したレニ・リーフェンシュタールが演出していただけあって、同じ国威発揚であっても美しかったと思います。しかし、北京オリンピックは醜悪であるとさえいえます。詳細は是非私のブログをご覧になってください。

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