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2008/09/22

第315回国立名人会@国立演芸場

Shouza9月21日国立演芸場の名人会へ。
前座・春風亭昇々「雑俳」
初見だが爽やかな語り口で期待が持てる。昇太の弟子だが、大師匠・春風亭柳昇が得意としていた「雑俳」を面白く聴かせていた。近頃の新人落語家は、みな利口そうな顔つきをしている。
・三遊亭円馬「猿後家」
大店の主人だが顔が猿に似ている(麻生太郎さんみたい?)ので「猿後家」と呼ばれていて、本人の前では「さる」という言葉が禁句。近所に住む連中がおだてて小遣いをせしめようとして上手くいき、後家さんも「おまえさん本当に機転がきくわね」とご機嫌になるのだが・・・。
珍しいネタ「猿後家」を圓馬が折り目正しく演じる。いつ見ても圓馬の高座は好感が持てるのだが、面白味に欠けるのが難。
・三遊亭金時「唖の釣」
久々の金時、定席で見る機会が少なく気になっていた。語り口が明快で芸風が明るく、好きな芸人の一人だ。「唖の釣」は放送禁止用語が使われているため、近年は電波に乗らないネタとなってしまった。
とても面白かったのだが、苦言を一つ。トリで「三味線栗毛」をネタ出ししているので、障害者をテーマにしたネタがかぶさったのは感心しない。金時は別の演目を選択した方が良かったのでは。
・柳亭市馬「七段目」
こういうネタをやらせたら、いま市馬にかなう人はいないだろう。歌舞伎振りが形にはまっているし、何より口跡が良いのが一番だ。役者の物真似を織り込んで、大いに客席を湧かせていた。
歌手デビューも果たして、ますます絶好調だ。

―仲入り―
・桂平治「親子酒」
十代目の師匠・桂文治の芸風も最も忠実に引き継いでいる平治。このネタも文治の高座をなぞっていたが、キャリアからいけばもう独自の演出があって良いのではなかろうか。
この人は芸が伸び悩みではなかろうか。
・林家今丸「紙切り」
客席から「彼岸花」とリクエストがあったのに、花は写真でと「藤娘」に変えて切っていたのは感心しない。難しい注文でも会場のリクエストに応えるのが芸の力ではなかろうか。
・三笑亭笑三「三味線栗毛」
笑三は、芸術協会の高座ではなくはならない芸人だ。80歳を越えてもまだまだ元気だし、実に若い。
マクラで若い頃、林家三平の小咄のネタ作りをしていたと言っていた。月に10本もレギュラーを持っていれば、やはり作者が必要なのだろう。
「三味線栗毛」をオーソドックスに演じたが、やや平板な印象だった。
笑三の持ち味からすると、軽いネタの方が良かったのではなかろうか。

前半は熱演が続き充実していたが、仲入り後はダレ気味になったのが惜しまれる。

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