「太田農相」発言は自民の本音
太田誠一農相の12日に行ったTV番組収録での汚染米に関する発言要旨は次の通りです。少々長くなりますが、ガマンして読んでください。
「中国ギョーザから連想されるわけですけれども、問題になっている(汚染米)は、農薬が基準値を超えているコメと、積み上げているうちにカビが生えた分の2つです。それに対する有毒性というものを検証しているけど、そもそも焼酎というのは蒸留をする過程で有害なものが分かれていくから、ほとんどないと。最初からそういうふうに聞いている。有毒性がほとんどないと。しかも今分かっているところでは、中国ギョーザの場合の濃度に比べて60万分の1。低濃度であると。だからですね、人体に影響はないということは自信をもって申し上げられるわけです。だから、あんまりじたばた騒いでないわけ。だけどそのことを私が言うと、逆に何か、あれだろうと。いいかげんに問題を扱っているんだろうと言われそうだから、あんまり安全だ安全だと言わない。言わないんだけど安全なんですよね。60万分の1なんだから。だから公表するのが遅いとか、何とか言うんだけども、よく考えてもらいたいのは、もし公表をしてですよ、中途半端な、あるいは不確かな時に公表をしてですね、それによって会社がつぶれちゃったという時にですね、じゃあ誰が責任取るのかと。訴訟が起きますよね、その風評被害で自分はつぶされちゃったと。原因は農林水産省だということで訴訟が起きますから。消費者にも権利があるけども、事業活動をやってる経営者にも権利があるんですよ。消費者の権利だけで動いているわけじゃないから、そこは両方見ながら公平にですね、判断をしていきたいと思っています。」
太田農水相の発言は極めて論旨明快です。
①汚染米は有毒性が殆んど無いから人体に影響ない。
②だから騒ぐ必要はない。
③消費者にも権利はあるが、経営者(三笠フーズ)にも権利がある。
太田誠一という人はある意味ブレないんです。国民の食の安全や健康と、発がん性のあるカビ毒や残留農薬に汚染された工業用の「事故米」を食用と偽り転売していた経営者、この両方を守ることこそが公平だと主張しているわけです。
8月10日のTV番組で、「消費者がやかましいから徹底する」と発言して問題になりましたが、今回の発言でこれが信念であることが明白となりました。
ここで考える必要があるのは、太田農相の発言は決して一個人の見解ではないということ。自民党を代表して大臣に任命され、数々の問題発言を繰り返しながら罷免されることもなく大臣の職にとどまっているということは、彼の発言内容が自民党の理念そのものであるということです。
国民の利益だの消費者目線だの、選挙を目前にすると常に口当たりの良いことを吹いてきましたが、実際には自民党にそんな気はテンから無いわけです。
現在自民党の総裁選挙が行われ、「お笑い五人組」が笑顔をふりまきながら、心にもない政策を喋っていますが、所詮は絵空事。
太田発言こそが自民党の本音であり、この時期に敢えてこうした信念を吐露する太田誠一と言う人は、もしかして国民に警鐘を鳴らしてくれている、貴重な存在なのかも知れません。
今の自民党、小池百合子じゃないけれど、厚化粧の下から「素」がのぞいています。
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■【事故米不正転売】情報開示遅れ、状況認識甘さも 太田農水相―腐れ木っ端役人の解雇にとどまらずシステムの新規構築が必要だ!!
こんにちは。消費者行政に関しては、政府は無力だということがはっきりしたと思います。しかし、そればかり嘆いていても仕方がないと思います。私は、ここで消費者行政に関して新規システムを構築すべきと考えます。その中では、NPOが大きな役割をすることにに期待しています。詳細は是非私のブログをご覧になってください。
投稿: yutakarlson | 2008/09/13 11:02
yutakarlson様
コメント有難うございます。
貴ブログのご提案、拝読いたしました。行政が行うべきこと、民間で行えること、それぞれに役割があると思います。
行政はトップの方針により左右されますので、やはり誤った政府の基本方針を正すことには意味があると考えます。
投稿: home-9(ほめく) | 2008/09/13 18:35