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2008/10/06

「私生活」@シアタークリエ

Terajima_shinobu東宝本社ビルに昨年オープンしたシアタークリエ、今月の公演は「私生活 PRIVETE LIVES」です。この劇場は初めてですが、600席の小ぢんまりとした小屋で、芝居にはちょうど良い大きさです。ロビーやトイレのスペースが小さく落ち着かないのが欠点ですが、日比谷という場所柄仕方がないでしょう。
観客の8割以上が女性、それも“アラ40”(40歳凸凹)辺りが中心です。10月5日に出向いたのですが他にも年配者がいて、辛うじて最長老でなくて良かった。
主なスタッフとキャストは次の通りです。

[スタッフ]
作: ノエル・カワード
演出:ジョン・ケアード
翻訳:松岡和子
美術:二村周作
[キャスト]
内野聖陽 =エリオット(シビルの夫、アマンダの元夫)
寺島しのぶ=アマンダ(ヴィクターの妻、エリオットの元妻)
中嶋朋子 =シビル  (エリオットの新婦)
橋本じゅん=ヴィクター(アマンダの新郎)
中澤聖子 =ルイーズ(アパートのメイド)

作品は1930年に書かれたものだそうですが、物語は時代の古さを感じさせません。ソーシャル・コメディとなっていますが、それほど社会的な背景が描かれているわけではなく、いわゆるラブ・コメディの範疇に入ると思います。男と女の話ですから色あせない。結構きわどいシーンやセリフも多く、今から80年ほど前に上演された時は衝撃的だったでしょうね。

ストーリーは、再婚同士の2組のカップルが、ハネムーンで部屋が隣どうしになります。バルコニーでばったり顔を合わせてしまったエリオットとアマンダの元カップル、焼けボックイに火が付いてそのまま駆け落ち、パリのアマンダのアパートでよりを戻します。しかし元々が気性の激しい二人、「人の気持ちが読めない」「気持ちを読む。あなたには思いやりがない」と口論が始まり、果ては掴み合いの大喧嘩に。そこにヴィクターとシビルの二人がやってきて・・・。

20世紀初めのころのイギリス上流階級の生活、セリフにウィットやユーモアが詰め込まれ、日本語訳もよくこなれていて肩の凝らない楽しい舞台に仕上っていました。
エリオットのセリフ「協定は、結ぶのはたやすく守るのは難しい」、正にその通りで、それだから男と女はくっ付いたり離れたりする。
日本の歌舞伎の世界もそうですが、昔の方が男女関係は奔放だったようです。今の時代の方が倫理観が強くなっている、そんな気がします。
アマンダが言っていました、「私がこんなに奔放じゃないのは、生まれて初めて」と。

個性的で芸達者な俳優を揃えての舞台。
寺島しのぶがフェロモンをムンムンさせて好演、こんな勝気な女とは到底一緒に暮せないと思わせる迫力十分の演技でした。
中嶋朋子は演技は上手いのですが、女優として色気が足りない。
同じ事は主役の内野聖陽にも言えます。演技力には文句のつけようがありませんし、セリフも良く通る。でも洒落っ気が足りないんです。こういう役はもっと「粋」でなくちゃいけない。内野聖陽に限らず、この手の芝居に適した男優が日本に少ないのが悩みですね。例えば往年の名優ジャック・レモンみたいな。これは無いものネダリかな。
橋本じゅんが手堅い演技を見せていましたが、それより脇役の中澤聖子に存在感がありました。カーテンコールで舞台を片付けながら客席にお辞儀する姿が実にカワイイ。

公演は今月31日まで。

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コメント

寺島しのぶには1回おうてみたい。どんな事言うやろか。亭主が居るんやから適当な返事しかできんやろけど。

投稿: Hbar | 2008/10/06 18:49

Hbarさま
コメント有難うございます。
寺島しのぶなら、一度酒でも呑みながらシミジミ話がして見たいと言うことであれば、私も同感です。きっと楽しい時間が過ごせると思いますが、彼女の方がどう思うか、それが問題です。

投稿: home-9(ほめく) | 2008/10/06 21:37

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