【年金記録改ざん】舛添さんはどうしてそう嬉しそうなの?
「敗軍の将兵を語らず」という諺があるが、企業で不祥事が起きたとき社長が「あれは社員が悪い」とか、業績が悪い時に「従業員が怠けているから」などと語る経営者を見たことがない。全ては経営責任である。そういう民間の常識が通用しないのが省庁の世界らしい。
いつも思うのだが、社会保険庁で新たな不正がみつかると、舛添厚生労働大臣はどうして嬉しそうに喋るのだろう。「又見つかりました」ってな調子で、まるで鬼の首でもとったように語っているが、あの神経が分からない。改ざんの可能性が143万9000件になりそうなのが、それほど嬉しいことなのか。
確かに不正の多くは彼の在任中に起きたわけではないが、歴代の大臣の大半が自民党の議員だったことを考えれば、もう少し自責の念があって良い。
改ざんを始め年金記録にかかわる不正が社保庁に原因していることは明白だ。
しかし、そうした不正を助長し見逃してきたのは、政府と厚労省の方針ではなかったのか。政府の基本的スタンスは、「保険料は漏れなく徴収し、保険金は出来るだけ払わない」だったのは疑いない。
だから保険料を納められない事業主がいると、記録を改ざんさせて徴収率を上げていた。おまけに政府の年金支払いは少なくて済むし、まさに一石二鳥だった。むしろ記録改ざんは奨励されていたと推測される。もちろん、厚労大臣(かつての厚生大臣)も知っていながら黙認していた。担当者の不正を追求するなら、不正が行われた時代の歴代担当大臣の責任も明らかにせねばなるまい。
社保庁の経営責任を棚上げにして、従業員だけを槍玉に上げているのは筋違いではなかろうか。
舛添要一大臣に正義の味方ヅラされても、国民は困るのだ。
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