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2008/12/08

「千葉女児殺害事件」報道の腑に落ちない部分

千葉県東金市の当時5歳だった成田幸満(ゆきまろ)ちゃんが殺害された事件では、遺体を遺棄したとして近所に住む勝木諒容疑者(21歳)を逮捕して取り調べているが、報道を見ていると、どうも腑に落ちない部分がある。
それは事件後に勝木容疑者が不特定の成人女性の後をつけたり、声をかけるなど不審な行動を繰り返していた点である。
取材中の女性記者の後をつけたり、同じマンションに住む若い女性の後をつけて玄関前まで行き、インターホンを押していたとのことだ。
千葉県警が勝木容疑者に目を付けたのも、こうした不審な行動からだった。

事件は大々的に報道され、連日捜査陣は近所の聞き込みをしていた。勝木容疑者自身も警察に聞き込みを受けていた。
もし彼が犯人であったら、事件の後のこの時期になぜ不審な行動を繰り返していたのだろう。普通なら極力目立たぬよう大人しくする筈だ。そこがどうしても不自然なのだ。

勝木容疑者は2001年東金市内の病院で、「精神発達遅滞」と診断されている。
知的障害者に交付される療育手帳では5段階のうち最も軽度な「B2」で、地元の養護学校高等部を卒業後の2005年4月からは隣の山武市にある寝具会社に就職し、事件前まで仕事を続けていた。
障害の程度が軽いし仕事もしていたということだが、少なくとも映像で見る限りでは、障害の程度はそれほど軽いものではなさそうだ。

そうなると、勝木容疑者の不審な行動の理由は二つ考えられる。
一つは、真犯人では無いという可能性だ。それなら事件前から若い女性に声掛けを行っていたのだから、事件後も同じように続けていても不思議は無い。
過去の冤罪事件でも、知的障害者が犯人に仕立て上げられると言うケースがあり、この点は注意が肝要だろう。
もう一つは、女児を殺害する重大事件を起こしたという自覚が本人に全く無い場合である。そうであれば、事件後も不審な行動を続けた理由も分かる。
後者の場合、問題となるのは犯行時の責任能力の有無だ。精神鑑定の結果によっては、無罪、あるいは減刑となる可能性が出てくる。

知的障害者を持って苦労されている親御さんは、全国に沢山いる。
本来はそうした苦しみを分かち合い、抱えていける社会が望ましいのだが、現状は程遠いのだ。
今回の件で、そうした方々がますます苦境に追いやられるとしたら、とても切ない。
いずれにしろ、容疑者が逮捕されても心の晴れない事件である。

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コメント

防衛省の天下りの表を私のメールマガジン
「救国の提言」に引用したいのですが、
いかがでしょうか?

うるむち様
お役に立つようでしたら、どうぞ自由に引用してください。

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» NO.801 知的障害者の犯罪と孤独・・・千葉・東金の女児遺棄事件を考える。 [大脇道場]
 昨日のテレビで容疑者の顔が最初に映った時に、すぐに「これは明らかに知的障害者」と思ったが、続報で、やはり・・・であった。 21... [続きを読む]

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