見えてきた小沢代表の「衣の下の鎧」
昨日の時事ドットコムに注目すべき記事が載っていたので、以下に紹介します。
【引用始め】
次期衆院選で民主党が政権交代を実現した場合、わが国の外交・安全保障政策は変わるのか。同分野に詳しい同党の長島昭久衆院議員にインタビューした。概要は次の通り。
-ソマリア沖の海賊対策への党の対応は。
(党内に)幅広い意見を抱えているから、(党の)外務・防衛部門では議論を避けてきた。党の意見くらいはきちんと集約しないといけない。
-民主、社民、国民新の3党連立政権となれば政策調整が大変では。
自公連立とそんなに変わらない。とことん議論していくしかない。
-海上警備行動を発令しての護衛艦派遣について党の結論は。
(今は)海上保安庁にどういう限界があるか検証する段階だ。海保では難しいと理解できれば、早晩結論が出る。
-派遣を認めれば、麻生政権に協力することになるが。
最終的に小沢一郎代表が決断することだ。今は自民党を倒すことが大義だから、協力しないという決断は、政治論として理解できる。過渡期だから仕方がない。
米国の知人から「インド洋での海上自衛隊の給油活動などに反対する民主党はめちゃくちゃだ」と心配されるが、「小沢代表は必ず君子豹変(ひょうへん)する。政権を取ったら現実的な対応をする」と答えている。そうでなかったら政権運営できない。
(後略)
【引用終り】
早く言えばこういうことですね。
民主党は今は野党だから、自公政権の政策に何かとイチャモンをつけているけど、政権の座につけば「豹変して」現実的な政策に転換するという宣言です。
政治の世界で「現実的」とは「現状」と同意語ですから、基本政策は何も変えないという意味ですね。このインタビューは一応外交と安全保障がテーマになっていますが、政治というのは一事が万事ですから。
かねてから当ブログでは、民主党政権になっても何も変らないと主張してきましたが、どうやらその通りのようです。
ではなぜ今、民主党の有力議員である長島昭久が、敢えて小沢一郎の「衣(ころも)の下の鎧(よろい)」を示唆するこうした発言をしたのかですが、私は次の2点にあると推定しています。
(1)民主党が政権につくと、今までの主張とガラリと変った政策を打ち出すのは明らかなので、その際の国民の反発をやわらげるために、事前のアナウンスをしておく。
(2)従来の自民党支持者に対して、政策は変更しないからと安心感を与える。
要は「予告編」。
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