「定額給付金」こそ行政のムダだ
区から定額給付金支給申請書が送られてきて、ここ数日我が家の電話が鳴りっぱなしだ。妻が参加しているサークルは圧倒的に老人が多く、申請手続きの方法が分からず、多少年令が若い我が老妻に問い合わせが舞いこんでいるのだ。
申請のために送付する書類というのは次の通りだ。
・申請書に署名、捺印したもの
・本人確認書類の写し
・金融機関口座の写し
そう難しくはない筈だが、高齢者にとってはこれが分からないらしい。
例えば「写し」だが、コピーをとった経験がないお年寄りには大いに難問なのだ。妻が電話で説明しているが、なかなかラチがあかない。
老人施設に入居しているが住民票はそのままだったので以前の住所の申請書が送られてきたり、ワケがあって夫婦や子供が別居しているなど、老人特有の問題も絡んでくる。
そうかといって、こちらが先方に出向き代りにやってあげるというのも、ことの性質上出来かねるのだ。
元々この制度に批判的だったので、受け取りを拒否しようとしたら、家族から猛反発をくらった。「お父さんが拒否するのは勝手だが、私たちは貰うからね。」などと言い出し、「お前たちはそんなにさもしいのか。」とやり返したものだから、家庭内が険悪になってしまった。全く迷惑な話だ。
家族の分は世帯主の私が申請し受け取るので、私だけ拒否というのは手続きが煩雑になるらしい。
定額給付金を支給するための事務費用を、政府は概算で825億円とはじいている。しかし実際にはこんな金額では済まないのではなかろうか。
申請の様式が整っているかどうか1枚1枚チェックせねばならず、もし不足や誤りがあれば再度申請者と連絡を取らねばならない。
支給が遅いといって窓口の職員が暴力をふるわれたりする事件も起きていて、自治体職員には気の毒としか言い様がない。
仮に費用が825億円で済んだとしても、これは何の足しにもならぬ全くムダな金だ。もっと有効な使い道がいくらでもある。
我が家の場合、年間に収める社会保険料と税金を合わせると、今回夫婦が受け取る金額の割合はわずか4%ほどだ。それだったら相殺処理してもらえば、収める手間も受け取る手間のいらず、ムダな費用が発生しないで済んだのだ。
定額給付金の受け取りを「さもしい」と言っていた麻生太郎首相は、支給されれば地元で買い物をすると言い出した。
麻生財閥の御曹司がなにをオッシャイますか。彼ほどの大金持ちが2万円くらいの金で消費行動をかえることは有り得ない。こういうミエミエのパフォーマンスは見苦しいだけで、これこそ「矜持の問題」なのだ。
どこやらの宗教団体の選挙目当ての思いつきに、日本中が振り回されている。
国民から集めた税金を国民に支給するというバラマキ政策、愚作ここに極まれりという所だ。
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